1 / 17
【双子の呟き】
しおりを挟む
僕達の世界には、二人の人間しかいなかった。
君と僕だけ。
でも、それでよかったんだ。
だって、愛する相手が必ず傍に居る。
それだけで、僕達には何もいらなかった。
だけど…… いつの頃からだろう?
『それじゃダメなんじゃないか』って、『何かが違う』って、そう感じは始めたのは。
ああ、ゴメンネ…… 。
僕達は愛し合えないよ。
だって、愛し合うには、僕達はあまりにも——
ニスギテイル…… 。
◇
「——見付けた…… 」
「あぁ、見付けたね」
ある日の事。
不意に僕らは、揃って一人の少女に一瞬にして目を奪われた。
ずっとずっとずうーっと探していた、欠けたパズルのピースを見付けた時みたいに胸が躍る。
「あの子しかいないよ」
「あの子しか、いないね」
嬉しさを隠しきれぬまま、制服姿の少女を見詰めてそう話す。
僕らが通う学校から程近く。普段は殆ど来ない商店街での出来事だった。
二人だけの世界のままでは駄目なんだ。そう気が付いた日からずっと、探していた。
僕等によく似た子を。
「少し幼いが…… 」
「まぁ、時間が解決してくれるさ——」
君と僕だけ。
でも、それでよかったんだ。
だって、愛する相手が必ず傍に居る。
それだけで、僕達には何もいらなかった。
だけど…… いつの頃からだろう?
『それじゃダメなんじゃないか』って、『何かが違う』って、そう感じは始めたのは。
ああ、ゴメンネ…… 。
僕達は愛し合えないよ。
だって、愛し合うには、僕達はあまりにも——
ニスギテイル…… 。
◇
「——見付けた…… 」
「あぁ、見付けたね」
ある日の事。
不意に僕らは、揃って一人の少女に一瞬にして目を奪われた。
ずっとずっとずうーっと探していた、欠けたパズルのピースを見付けた時みたいに胸が躍る。
「あの子しかいないよ」
「あの子しか、いないね」
嬉しさを隠しきれぬまま、制服姿の少女を見詰めてそう話す。
僕らが通う学校から程近く。普段は殆ど来ない商店街での出来事だった。
二人だけの世界のままでは駄目なんだ。そう気が付いた日からずっと、探していた。
僕等によく似た子を。
「少し幼いが…… 」
「まぁ、時間が解決してくれるさ——」
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
なし崩しの夜
春密まつり
恋愛
朝起きると栞は見知らぬベッドの上にいた。
さらに、隣には嫌いな男、悠介が眠っていた。
彼は昨晩、栞と抱き合ったと告げる。
信じられない、嘘だと責める栞に彼は不敵に微笑み、オフィスにも関わらず身体を求めてくる。
つい流されそうになるが、栞は覚悟を決めて彼を試すことにした。
隠れ御曹司の手加減なしの独占溺愛
冬野まゆ
恋愛
老舗ホテルのブライダル部門で、チーフとして働く二十七歳の香奈恵。ある日、仕事でピンチに陥った彼女は、一日だけ恋人のフリをするという条件で、有能な年上の部下・雅之に助けてもらう。ところが約束の日、香奈恵の前に現れたのは普段の冴えない彼とは似ても似つかない、甘く色気のある極上イケメン! 突如本性を露わにした彼は、なんと自分の両親の前で香奈恵にプロポーズした挙句、あれよあれよと結婚前提の恋人になってしまい――!? 「誰よりも大事にするから、俺と結婚してくれ」恋に不慣れな不器用OLと身分を隠したハイスペック御曹司の、問答無用な下克上ラブ!
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる