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鬼畜オオカミと蜂蜜ハニー
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鈴はジッと見詰める薫を見返す。
「そんなんじゃ…兄ちゃんと双子って、信じてたから」
「…しょうがないじゃない? 神様の悪戯で、誕生日一緒だったんだから」
「凄い偶然だよね。あ、あのさ、…訊いて、良い?」
「どうぞ?」
薫はきっと嘘は云わない。だから。訊くなら今だと思う。
「僕を産んだ人、ってやっぱりもしかして…」
「鈴音よ」
鈴は拳を握る。
ーーーやっぱり。
「鈴音伯母さん。私の双子の姉さんよ」
薫は戸籍謄本を見詰める。
「アメリカに留学していた姉さんは、鈴を出産した日に母さんにこう云ったの。『子供はいらない』って。それから四年後に鈴をつれて、帰国したら……ね」
「……な、に、それ?」
震える唇で、鈴は畳を凝視した。やっぱりかと思ったら、悲しくなった。『いらない』ならなぜ産んだ?
「そんな馬鹿に子供は育てられないでしょう?」
「母ちゃんは、なんで僕を引き取ったの?」
「う~ん、そうね」
薫は天井を見上げ、そうして呟いた。
「幼馴染の子供だったから。それに、可愛かったのよ昔からあんたは。姉さんは姉さんで、雑誌のモデルやるぐらい美人で」
「…は?」
鈴は双眸を見開いた。
「そういえば、昔モデルをしていた人が親戚に居たって聞いた事がある。それって鈴音伯母さんなの?」
「そうよ。それと相手の男はそいつがこれまためちゃくちゃカッコイイ奴でね? 昔私と付き合ってたんだけど、気付かなかったのよ。姉さんが一途にそいつの事が好きだなんて。ある日姉さんとベッドインしてるの見付けて、フッてやったわ。後で知ったんだけど、酒に酔ったそいつを、一服盛っちゃったらしくて姉さんが。そりゃあ私怒ったわよ? 犯罪でしょう。」
鈴は驚愕で双眸を見開いた。
「………母ちゃん? 内容が凄くリアル過ぎて…」
薫は舌を出して鈴を見る。
「そうね。あんたにゃ過激だったわね。でも、姉さんそいつの子供欲しかったのよ。ま、私はそいつをフッた後に、もうひとりの幼馴染と結婚、妊娠したから。私がそいつとの事で、とやかく云う立場じゃなかったけど。それにあんた見たら可愛くて可愛くて、気付いたらあんたを引き取ってたわ」
「なんで伯母さん僕を捨てたの? おかしいよ、その人の事好きだったんでしょう?」
「それがね…『可愛い処、薫に似てるからいらない』って」
「……」
「可愛いのは姉さんだったのに。男子にモテて、私に無い物を沢山持ってたのに。馬鹿よね。それに姉さんって昔から誤解されるタイプでね? きっと事情があったんだろうなって、ここ最近になってようやく思うようになったのよ」
懐かしむように薫は云う。
「母ちゃん、その幼馴染って誰? まだこっちに居るの?」
遠くからでもちょっとは逢ってみたい気がする。
「そんなんじゃ…兄ちゃんと双子って、信じてたから」
「…しょうがないじゃない? 神様の悪戯で、誕生日一緒だったんだから」
「凄い偶然だよね。あ、あのさ、…訊いて、良い?」
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「僕を産んだ人、ってやっぱりもしかして…」
「鈴音よ」
鈴は拳を握る。
ーーーやっぱり。
「鈴音伯母さん。私の双子の姉さんよ」
薫は戸籍謄本を見詰める。
「アメリカに留学していた姉さんは、鈴を出産した日に母さんにこう云ったの。『子供はいらない』って。それから四年後に鈴をつれて、帰国したら……ね」
「……な、に、それ?」
震える唇で、鈴は畳を凝視した。やっぱりかと思ったら、悲しくなった。『いらない』ならなぜ産んだ?
「そんな馬鹿に子供は育てられないでしょう?」
「母ちゃんは、なんで僕を引き取ったの?」
「う~ん、そうね」
薫は天井を見上げ、そうして呟いた。
「幼馴染の子供だったから。それに、可愛かったのよ昔からあんたは。姉さんは姉さんで、雑誌のモデルやるぐらい美人で」
「…は?」
鈴は双眸を見開いた。
「そういえば、昔モデルをしていた人が親戚に居たって聞いた事がある。それって鈴音伯母さんなの?」
「そうよ。それと相手の男はそいつがこれまためちゃくちゃカッコイイ奴でね? 昔私と付き合ってたんだけど、気付かなかったのよ。姉さんが一途にそいつの事が好きだなんて。ある日姉さんとベッドインしてるの見付けて、フッてやったわ。後で知ったんだけど、酒に酔ったそいつを、一服盛っちゃったらしくて姉さんが。そりゃあ私怒ったわよ? 犯罪でしょう。」
鈴は驚愕で双眸を見開いた。
「………母ちゃん? 内容が凄くリアル過ぎて…」
薫は舌を出して鈴を見る。
「そうね。あんたにゃ過激だったわね。でも、姉さんそいつの子供欲しかったのよ。ま、私はそいつをフッた後に、もうひとりの幼馴染と結婚、妊娠したから。私がそいつとの事で、とやかく云う立場じゃなかったけど。それにあんた見たら可愛くて可愛くて、気付いたらあんたを引き取ってたわ」
「なんで伯母さん僕を捨てたの? おかしいよ、その人の事好きだったんでしょう?」
「それがね…『可愛い処、薫に似てるからいらない』って」
「……」
「可愛いのは姉さんだったのに。男子にモテて、私に無い物を沢山持ってたのに。馬鹿よね。それに姉さんって昔から誤解されるタイプでね? きっと事情があったんだろうなって、ここ最近になってようやく思うようになったのよ」
懐かしむように薫は云う。
「母ちゃん、その幼馴染って誰? まだこっちに居るの?」
遠くからでもちょっとは逢ってみたい気がする。
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