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1.婚約破棄まであと6ヶ月
14.腹黒王子と王たちの会談
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「ああ、あともう一つお願いがあるの。」
メアリーは人差し指を立て口元に置き、上目遣いで俺を見る。可愛らしい仕草の反面、大きく青い瞳の奥には挑戦的な光が宿っている。
「なんだ?」
「私、キーナ様とお友達になりたいの。」
「…キーナと?どうして?」
「キーナ様は私の憧れの人でもあり目指すべき人なの。彼女の立ち振る舞いをそばで勉強したいわ。」
「……。」
俺は流石に何も言えなくなった。
キーナにはなるべく負担や迷惑をかけたくない。ただでさえ今の俺たちは婚約者同士という繋がりはあるがかなり微妙な距離感だ。
俺が身勝手な行動を取れば彼女から婚約破棄をされる可能性だってある。
しかしキーナも王政をよく理解している。全て話せば理解してくれるだろう。
「分かった、話してみるよ。でもキーナの意見も尊重すべきだから少し待ってもらえるか?」
「もちろん。明日の昼休みまででいいかしら?」
「はは、ずいぶん急かすなぁ。」
「ごめんなさい。でもベリー王国には明日の夕方までに返答をしないといけないの。」
「…ああ、分かった。それまでには。」
俺は笑顔で承知したが、正直頭が痛い。
だが光魔法の使い手を簡単に手放す事は出来ない。
その時、俺はキーナなら婚約者として全てを理解してくれるだろうと甘く見た。俺の行動が彼女の心を傷付けるなんて考えもせず。
その日の夜、メアリーとの出来事を父である国王とフランの父親で宰相であるコーエン公爵、そしてキーナの父ハンドリー公爵に話した。
「まあ、多少の常識のなさは仕方がない。まだ王都に来て2ヶ月程度だろう?王宮の教育係も付けて指導していけばいい。わがままも度が過ぎるのは問題だがもう少し様子を見よう。メアリーも慣れない環境で戸惑っているだけかもしれない。それより問題なのはベリー王国もメアリーに目を付けていることだ。フィルコート王国としては光魔導士がかなり不足しているし、もし『聖女の生まれ変わり』なら余計手放せないぞ。」
国王は頬杖をついてため息をした。
「ええ。メアリーは魔力自体もかなり強い。以前測定しましたが、フィルコートに属するどの魔導士の中でも断トツです。まだ17歳で魔法自体を完全に使いこなしていない少女がですよ?彼女の力はいずれこの国の礎となるでしょう。ハンドリー公爵にもハンドリー嬢にも申し訳ないが、今優先すべきはメアリー・ブライトニーです。彼女はこの国の重要な武器です。」
コーエン公爵は興奮気味に話す。
話の間、ずっと眉間に皺を寄せていたハンドリー公爵は少しコーエン公爵を睨んだ。
しかし彼も状況を理解している。いくら自分の娘の立場が悪くなったとしてもコーエン公爵と同じ意見だろう。
「…そうですね。国を思えば私もコーエン公爵と同意見です。娘も理解するでしょう。」
結局、メアリーの希望を優先し、俺とキーナの6ヶ月後の婚約破棄とメアリーの学園での指導係としてキーナが選ばれて会談は終わった。
帰り際、ハンドリー公爵に声を掛けられた。
「アラン王子、これからもキーナの事をよろしく頼みます。あの子は常にあなたの理想の婚約者であろうと努力してきた。今回も本音を隠してあなたの意見に従うでしょう。でも、どうかぞんざいに扱わないで欲しい。」
「もちろんですよ。婚約破棄もあくまで現段階の建前です。6ヶ月以内にメアリーがフィルコート王国にしか留まれないようにさせます。キーナにもなるべく迷惑がかからないように最善を尽くします。」
約束を交わしハンドリー公爵と別れた。
気付けば時間は深夜を回っている。思った以上に時間がかかった。
キーナには今日中に話したかったが、明日の昼休みまでに説明しよう。
メアリーは人差し指を立て口元に置き、上目遣いで俺を見る。可愛らしい仕草の反面、大きく青い瞳の奥には挑戦的な光が宿っている。
「なんだ?」
「私、キーナ様とお友達になりたいの。」
「…キーナと?どうして?」
「キーナ様は私の憧れの人でもあり目指すべき人なの。彼女の立ち振る舞いをそばで勉強したいわ。」
「……。」
俺は流石に何も言えなくなった。
キーナにはなるべく負担や迷惑をかけたくない。ただでさえ今の俺たちは婚約者同士という繋がりはあるがかなり微妙な距離感だ。
俺が身勝手な行動を取れば彼女から婚約破棄をされる可能性だってある。
しかしキーナも王政をよく理解している。全て話せば理解してくれるだろう。
「分かった、話してみるよ。でもキーナの意見も尊重すべきだから少し待ってもらえるか?」
「もちろん。明日の昼休みまででいいかしら?」
「はは、ずいぶん急かすなぁ。」
「ごめんなさい。でもベリー王国には明日の夕方までに返答をしないといけないの。」
「…ああ、分かった。それまでには。」
俺は笑顔で承知したが、正直頭が痛い。
だが光魔法の使い手を簡単に手放す事は出来ない。
その時、俺はキーナなら婚約者として全てを理解してくれるだろうと甘く見た。俺の行動が彼女の心を傷付けるなんて考えもせず。
その日の夜、メアリーとの出来事を父である国王とフランの父親で宰相であるコーエン公爵、そしてキーナの父ハンドリー公爵に話した。
「まあ、多少の常識のなさは仕方がない。まだ王都に来て2ヶ月程度だろう?王宮の教育係も付けて指導していけばいい。わがままも度が過ぎるのは問題だがもう少し様子を見よう。メアリーも慣れない環境で戸惑っているだけかもしれない。それより問題なのはベリー王国もメアリーに目を付けていることだ。フィルコート王国としては光魔導士がかなり不足しているし、もし『聖女の生まれ変わり』なら余計手放せないぞ。」
国王は頬杖をついてため息をした。
「ええ。メアリーは魔力自体もかなり強い。以前測定しましたが、フィルコートに属するどの魔導士の中でも断トツです。まだ17歳で魔法自体を完全に使いこなしていない少女がですよ?彼女の力はいずれこの国の礎となるでしょう。ハンドリー公爵にもハンドリー嬢にも申し訳ないが、今優先すべきはメアリー・ブライトニーです。彼女はこの国の重要な武器です。」
コーエン公爵は興奮気味に話す。
話の間、ずっと眉間に皺を寄せていたハンドリー公爵は少しコーエン公爵を睨んだ。
しかし彼も状況を理解している。いくら自分の娘の立場が悪くなったとしてもコーエン公爵と同じ意見だろう。
「…そうですね。国を思えば私もコーエン公爵と同意見です。娘も理解するでしょう。」
結局、メアリーの希望を優先し、俺とキーナの6ヶ月後の婚約破棄とメアリーの学園での指導係としてキーナが選ばれて会談は終わった。
帰り際、ハンドリー公爵に声を掛けられた。
「アラン王子、これからもキーナの事をよろしく頼みます。あの子は常にあなたの理想の婚約者であろうと努力してきた。今回も本音を隠してあなたの意見に従うでしょう。でも、どうかぞんざいに扱わないで欲しい。」
「もちろんですよ。婚約破棄もあくまで現段階の建前です。6ヶ月以内にメアリーがフィルコート王国にしか留まれないようにさせます。キーナにもなるべく迷惑がかからないように最善を尽くします。」
約束を交わしハンドリー公爵と別れた。
気付けば時間は深夜を回っている。思った以上に時間がかかった。
キーナには今日中に話したかったが、明日の昼休みまでに説明しよう。
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