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第八章 戦争編其の一 忍び寄る足音にゃ~

211 ゴリラブラザーズと戦うにゃ~

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「ヘイ! なんでお前までポーズ決めてんだ、ヨー!」
「俺達、兄弟の間に入るなんて、デース!」
「シラタマさん! こっち来てください!」
「遊んでる場合じゃないニャー!」
「「「「「「ウホ、ウホ!!」」」」」

 わしは歌って踊る黒いゴリラブラザーズにまざって決めポーズをしたら、黒ゴリラ二匹、リータとメイバイ、この場にいる全てのゴリラから総ツッコミされてしまった。

「いや~。ブラザーがあまりにかっこよかったから、マネしたくなったんじゃ」
「そうか、ヨー?」
「わかるのデ-ス、か?」

 わしが念話でゴリラブラザーズを褒めると、嬉しそうにする。

「マジ、リスベクトじゃ!」
「「イエーイ!」」
「イエーイじゃ!」
「「シラタマ(殿!)さん!」」

 わしとゴリラブラザーズはハイタッチする。大きさが十倍も違うから、リータ達には潰されたように見えたみたいだ。なので、ゴリラブラザーズの手が引くと、心配させないように声を掛ける。

「ただの挨拶にゃ~」
「もう!」
「なにやってるニャー!」
「「「え??」」」

 わしとゴリラブラザーズは、リータ達の声を聞いて顔を見合わす。

 あ……こいつらは敵じゃった。そりゃリータ達が怒るはずじゃ。意気投合してしまったけど、ゴリラブラザーズは、わしとやり合うのかのう? いまさらやりづらいんじゃけど……

 わしが困った顔でゴリラブラザーズを見ると、敵意ある念話を送って来る。

「ブラザー! こいつ、俺達をなめてる、ヨー」
「そんな奴は、痛めつけて、デース!」
「え~~~! やるの~~~?」
「ふざけるな、ヨー!」
「明日の日の出は見せない、デース」

 う~ん。ヤルのか。面白い奴らじゃから、殺したくないのう。それにちょうどいいし……。力の差だけ見せてやるか。でも、尻尾が増えてからと言うもの、実力が跳ね上がっているから、力加減は気を付けねばな。

「わかった。かかってこい!」
「ヘイ! 俺から行く、ヨー」
「やってやれブラザー。お前なら簡単に、デース出来る」

 デスのゴリラ、あまりノリきれてないような……

「喋ってないで、さっさと来い!」
「くらえ、ヨー!」


 わしの挑発に乗ったヨーゴリラは、わしに拳を振り落とす。わしは、その拳を簡単に避ける。

「まだまだだ、ヨー!」

 ヨーゴリラは、今度は両手の拳を何度も振り落とすが、わしにそんな攻撃はかすりもしない。避けきると、また挑発の言葉を言い放つ。

「それで終わりか、ブラザー?」
「そんなわけない、ヨー!!」

 ヨーゴリラは言葉を切ると、口を大きく開ける。

 口に魔力が集まってる? 【咆哮ほうこう】か!?

「ウホ~~~!」

 わしの予想通り、ヨーゴリラは口からエネルギー波を放つ。わしは避けてもよかったが、後ろにゴリラ達がいたので、避けるのはやめた。

「【土壁・四角】にゃ!」

 わしは咄嗟とっさに、巨大な正方形の土の塊を作り、ヨーゴリラの【咆哮】をガードする。

「おい! お前の仲間に当たるところじゃったぞ!」
「うっ。避けられない仲間が悪いんだ、ヨー!」
「「「「「ウホウホ~~~!!」」」」」

 なんかゴリラ達からブーイング起きてるんじゃけど……。こいつがボスじゃないのか?

 激しいブーイングが起こる中、デスゴリラがヨーゴリラの肩を掴む。

「ブラザー。交代デース」
「まだやれる、ヨー」
「俺にも楽しませろってこと、デース」
「そうか、ヨー。気を付けろ、ヨー」


 選手交替で、デスゴリラがわしに攻撃を仕掛ける。まずは踏み付けストンピング。もちろん、そんな攻撃に当たるわしではない。デスゴリラは何度もわしを踏み付けるが、余裕で避けてやる。

 デスゴリラ……何かやりそうじゃな。

 わしにストンピングをかわされた続けたデスゴリラは、魔法を交ぜて攻撃する。【風の刃】、【土の玉】。踏み付けと合間って、辺りに轟音が響く。

「クソッ! 当たらないデース!」
「ブラザー! 俺もやる、ヨー!」

 攻撃がわしにかすりもしないので、デスゴリラが苛立っていると、ヨーゴリラが駆け寄って来た。

「頼むデース! 一気に行くデース!」

 ポコポコ、ポコポコ、ポコポコ。

「「「「ウホ、ウホ、ウホ」」」」

 デスゴリラとヨーゴリラのブラザー攻撃。周りのゴリラも盛り上がり、リズミカルなドラミングと雄叫びで、ゴリラブラザーズの動きが加速する。

 これは……魔法か? 周りのゴリラ達が、ゴリラブラザーズに肉体強化魔法を使っておる。複数で他者に魔法を掛けるとは、こんな使い方が出来るとは思いもせんかったな。今度リータ達に、掛けてみようかな?

 リズムにノッたゴリラブラザーズは、わしにパンチキックの雨霰あめあられ。ブラザーゴリラのゲリラ豪雨……いや、ゴリラ豪雨だ。わしはそんな雨に掛からず、リズムに合わせて避け続ける。

 おっと、パンチ。ひょいっと避けて、拍手をパパンがパン。次はキックか。後ろに下がって手を上下。パンチが来たから前に出て、もう一度、手を上下。そしてキックを潜って手を広げる。はぁ~よいよいっと。

 わしはゴリラ豪雨を素早く避けては、盆踊りの振り付けを踊る。リータ達には止まった瞬間しか見えていないが、それでも踊っているように見えるようだ。

「踊るな~~~!!」
「真面目にやるニャーーー!!」

 おっと。リータとメイバイが怒っておる。ドラミングが太鼓みたいじゃったから、わしもノリノリになってしまった。力加減を調整していたと言い訳したいところじゃが、よけい怒られそうじゃし、やめておくか。
 リータからも敬語が消えて、本気で怒っているみたいじゃし、そろそろトドメと行きますか。


 わしはヨーゴリラの拳を避けると、腕を駆け上がる。ヨーゴリラはそうはせさまいと、空いている手で、蚊でも潰すように腕を叩く。
 だが、わしはさらに速度を上げて攻撃を通り過ぎると、その速度のまま、ヨ―ゴリラのあご目掛けてネコパンチ。
 ネコパンチを顎に喰らったヨーゴリラは脳を揺らされ、フラフラと仰向けに倒れる。

「シラタマさん!」
「後ろニャ!!」

 わしの倒したヨーゴリラは体長10メートル。少なく見積もっても頭から地上は5メートル以上も離れている。
 なので、滞空時間が長くなったわしは、空中でデスゴリラにキャッチされてしまった。

「やっと捕まえたデース。このまま握り潰してやるデース!」
「出来るかな?」

 勝負は、手に力を込めるデスゴリラと、耐えるわしとの力勝負に移る。デスゴリラはギリギリと手をつぼめようとするが、一向にわしが潰れる気配が無い。
 そこで、片手では無理と判断したデスゴリラは、両手に切り替える。

 それを待っていたんじゃ!

 わしは両腕で絞まらないように耐えていただけだったが、両手に変わったのを見て、両腕を力任せに、一気に開く。するとデスゴリラの両手は弾かれ、腕までもが開かれる事となった。
 デスゴリラから解放されたわしは、隙だらけのデスゴリラの顎目掛けて【突風】で空を飛び、キャットアッパーを喰らわせる。

 デスゴリラは宙に浮き、背中から落ちると、地響きを立てて沈黙する。

 そこを着地したわしが腕を組み、決めポーズ!

 決まった……

「だから遊ぶな~~~!」
「かっこつけるニャーーー!」

 リータとメイバイからの説教も決まったようじゃ……


 その後、二人にポコポコと地に埋められ、長々と説教をされた。わし達が遊んでいると、ゴリラ達はブラザーゴリラを囲み、息がある事に気付いて安心したような顔を見せる。

 しばらくして、ゴリラブラザーズが目を覚ますと、さすがに説教は終わった。

「この続きは帰ってからですからね!」
「覚えてるニャー!」
「そんにゃ~~~」

 まだ続くみたいだ。

 いちおう説教は止まったので、目を覚ましたゴリラブラザーズに念話を繋ぐ。

「ヘイ! ブラザー。大丈夫か?」
「だ、大丈夫だ、ヨー……」
「なぜデスしないんデース?」
「お前達が面白いからじゃ。殺すにはもったいない」
「そんな理由か、ヨー」
「まぁ他にもあるがな」
「なんデース?」
「昔、ここら辺で、強い獣が現れて、暴れていなかったか?」

 わしの質問に、ヨーゴリラとデスゴリラは考え込むが、一匹が思い出すと、もう一匹も思い出したようだ。

「ああ。あった、ヨー!」
「俺達も逃げたデース!」
「お前らでもか?」
「もう少し山を登ったところにいる白い奴だ、ヨー」
「あんな奴、誰も勝てないデース」
「しかも、殺すだけで食べもせず、帰って行った、ヨー」
「俺達も仲間を、何匹もデスされたデース」

 白い奴? 動物が食べないのに動物を殺す? あり得ない……。強いキョリスだって、縄張りを侵すか、食べる以外では動物に危害を加えているところなんて見た事がない。

「その白い奴は、何度も同じ事をしているのか?」
「こんなこと初めてだ、ヨー」
「縄張りから出たのなんて、初めてデース」

 初めてか……何かしらの理由があったのかな? 元人間のわしでは、動物の生態がわからんのじゃよな~。その白い奴に会いに行ってみるか?
 てか、この森にキョリスやハハリス以外に白い動物がいるのか。ゴリラブラザーズに聞いても、姿形はわからんじゃろうし……いちおうキョリスかどうかだけ聞いておくか。

 わしはリータに頼んで、キョリスの石像を作ってもらう。リータは一度会っただけなのに、上手うまく作ってくれたが、やはりキョリスではなかった。


 目撃者から、獣の湧き出し原因の犯人は特定できたが、まだカミラの発見にまで至っていない。なので、これからの方針をリータ達と話し合っていたら、ゴリラブラザーズの念話が届く。

「ヘイ! アニキー」

 ヨーゴリラのアニキ? デスゴリラの事か。わしを見てるように見えるけど……

「アニキー?」

 デスゴリラまで、わしを見てアニキって言っておる。

「「アニキー」」
「え? わし?」
「そうだ、ヨー」
「アニキはアニキしかいないデース」

 いつの間に兄弟が増えたんじゃ? 殴り倒したからそう呼んでおるのか? わしもブラザーと呼んでいたから、似たようなもんか。

「なんじゃ?」
「そっちのメスに似た奴を見た事がある、ヨー」
「なに!? 何処でじゃ!?」
「俺達が逃げた後、縄張りで死んでいたデース」
「死んでいた……その死体は何処にやった?」
「俺達一族の墓だ、ヨー」
「同じ被害者。かわいそうだったから、埋葬したデース」

 ゴリラは墓を作るのか? そう言えば昔、亡骸を抱えて涙するゴリラの姿をテレビで見た事があったな。墓まで作るとは、知らなかった。まぁ異世界だし、こいつらが特別なだけかもな。

「その墓に連れて行ってくれるか? 頼む」
「本当は一族の者しか行ってはいけない、ヨー」
「でも、アニキならいいデース」
「ありがとう!」


 わし達はゴリラブラザーズに乗って、森を移動する。しばらくして、洞窟が見え、目的地だったらしく、ゴリラから降りる。

「ここだ、ヨー」
「入っていいか?」
「いいデース」

 わしは洞窟の前に立ち、手を合わせて黙祷もくとうする。わしを真似て、リータとメイバイも手を合わせる。それが終わると【光玉】で、洞窟の内部を照らし、中に入る。

 デカイ洞窟じゃな。まぁゴリラブラザーズの巨体でも入れる洞窟じゃから当然か。しかし、そこかしこに骨があるから不気味じゃわい。
 ゴリラの亡骸を壁に沿って、座らせていたのかな? 骨が座っているように見える。リータはお化けを怖がっていたけど大丈夫か?

 わしは心配しながら、リータに目を向ける。だが、リータはまっすぐ別の場所を見ていた。

「シラタマさん……」

 リータの発言に、わしはリータの見ていた場所に視線を移す。

 白骨に服……人間じゃ。ブラザーゴリラの言っていたのは、あの骨の事か。

 わしは服を着た白骨に近付き、ひざまずくと、再度手を合わす。そして、白骨を調べ始める。

 白骨は五人。カミラさんパーティと同じメンバー構成じゃ。首にペンダントが残っておるな。大きさ的に、この二人が女か。……イルダ。違うな。次の人は……

「シラタマ殿?」
「もしかして……」

 わしは銀色のペンダントを握り締め、涙をこぼす。

「うんにゃ……やっと見付けたにゃ。グズッ」
「その人がエミリのお母さんニャ?」
「間違い無いにゃ。グズッ。カミラって書いてるにゃ~」
「よかった……よかったです」
「やったニャー……」

 涙を流すわしを、リータとメイバイが抱き締め、洞窟の中には、わし達のすすり泣く音だけが響くのであった。
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