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新婚生活スタートです
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つまりですね。身体は寝ているんだけど、後ろから海さんに抱きすくめられてる状態なわけですよ。
まぁ、うつ伏せで寝ていた僕の身体を横に倒してそのまま自身の胸元に引き寄せたんだからそうなるよね。
そして当然、海さんの顔は見れないし、海さんから僕の顔も見れない。
それとね。ほっぺの代わりに今はお腹をすりすりされてます……なんだかくすぐったいのに気持ちいいね、これ。
僕は後ろに寄り添う旦那さまに向かって言葉を返した。
「なんだか窮屈ですね」
「そうでもありませんよ。必要な物は大抵揃ってましたし、その他に欲しいものも、ネットを使えばすぐ手に入る利便性に富んだ環境でした。補充もすぐに利きましたしね。別段、不満はありませんでした」
「でも、女の子がいなかったんですよね。寂しくなかったですか?」
「いいえ」
「ふーん……ってことは、海さんは卒業してから恋人ができたんですね!」
「私は恋人を作ったことは一度もありませんよ」
へ?
でも前に魅色ちゃん、海さんには愛人さんがたくさんいたとかなんとか言ってて……。
「ああ。それは恋人ではありません」
へ?
時に海さん。
もう片方の手が、僕のパンツの中に滑り込んでいるような気がするんですが。
「わかった。お友だちだ」
「いいえ。体だけの関係です」
「?」
「セックスの相手だということです」
「せっ!?」
せ、せせせせ!?
………っくすの相手って。
そ、そそそそれって……
………………………。
うきゃー!
僕は今日見たあの雑誌に出てくる男女のシーンの数々を思い出した。
「そ、そそそ、そう、なん、ですか」
至って冷静に応えようとしたけど、歯が噛み合わなくって不自然なほど言葉を噛んだ。
か、顔が熱いよ~!
「まぁ、私の場合、女よりも男を相手にしたことのほうが多いのですがね」
「へっ!?」
どゆこと!?
というか、なんでこうもサラリと言えるの!?
一人パニック状態の僕に、海さんはただ淡々と答えた。
しかもなんだか面白そうに。
「先ほどの質問に戻りましょうか? 女がいなくて寂しくなかったか、と貴方は尋ねましたね。私はいいえと答えました。しかしそれは、男を相手にしていたからだ、と付け加えておきます……ちなみに、私は後ろを許したことはありません」
「は……」
「ん?」
「早い、ですね」
「早漏ではありません」
お、大人も大人!?
今の話を聞くと、学生のうちからそのっ……そ、そういうことしてたってことだよね!?
脱・童貞! したってこと、だよね……?
お、男の人、と……。
ゴソゴソ。
……ん?
「転校先の制服ですが、来週には出来上がるそうです。休日にでも試着に行きましょうか。ついでと言ってはなんですが、私服も新調しましょう」
え?
あのっ……言葉とは裏腹に海さん? なんだか僕の大事なところ、握ってないですか?
優しいけど僕のアソコ、握られてないですか!?
「食事もしましょうか。何か食べたいものはありますか? 和食でも、洋食でも、中華でも……お前の好きなものにしましょう」
うわ~。選択させてくれるんですね。やったぁ!
……は、この際置いといて、これ!!
この手はいったいなんですか!? どうしてそんなところ触ってるの!?
なんであの時みたいに手を上下に動かすの!?
こ、これじゃまるで……
「あ、あのっ……ちょっ、と……」
「丸一日空けるとなれば、遊びにでも行けますね。どこか行きたい所は?」
「海さっ……やめっ……」
身体を捩って抵抗する素振りをみせるけど、後ろから抱え込まれているせいでどうにもならない。体格差もあって、どうあがいても逃げられない。
せめてアソコを握っている手だけでも止めようと、海さんの手に自分のを重ねたんだけど、あの時みたいに海さんの手は器用に動いて止まらない。
しかも気持ちいいものだから、僕のソレはどんどん上へと昇っていく。
「……っ、く……」
言葉は優しいのに。どうしてこんなことするの? なんでまたあの時みたいに意地悪するの?
そりゃあ、キスを拒んだり、頭突きしちゃったり、旦那さま以外に好きな人がいるって発言もしちゃったけどさ……。
でも。でも……!
「かっ、海さんっ!」
僕は意を決して、大きな声で海さんの名を呼んだ。
すると意外にも、海さんの手はピタリと止まり、行為をやめてくれたんだ。
その代わり、だんまりになっちゃったけども!
「あ、……あの……その……」
「……何か」
声低い!?
ひるむな、僕。立ち向かえ、僕!
まぁ、うつ伏せで寝ていた僕の身体を横に倒してそのまま自身の胸元に引き寄せたんだからそうなるよね。
そして当然、海さんの顔は見れないし、海さんから僕の顔も見れない。
それとね。ほっぺの代わりに今はお腹をすりすりされてます……なんだかくすぐったいのに気持ちいいね、これ。
僕は後ろに寄り添う旦那さまに向かって言葉を返した。
「なんだか窮屈ですね」
「そうでもありませんよ。必要な物は大抵揃ってましたし、その他に欲しいものも、ネットを使えばすぐ手に入る利便性に富んだ環境でした。補充もすぐに利きましたしね。別段、不満はありませんでした」
「でも、女の子がいなかったんですよね。寂しくなかったですか?」
「いいえ」
「ふーん……ってことは、海さんは卒業してから恋人ができたんですね!」
「私は恋人を作ったことは一度もありませんよ」
へ?
でも前に魅色ちゃん、海さんには愛人さんがたくさんいたとかなんとか言ってて……。
「ああ。それは恋人ではありません」
へ?
時に海さん。
もう片方の手が、僕のパンツの中に滑り込んでいるような気がするんですが。
「わかった。お友だちだ」
「いいえ。体だけの関係です」
「?」
「セックスの相手だということです」
「せっ!?」
せ、せせせせ!?
………っくすの相手って。
そ、そそそそれって……
………………………。
うきゃー!
僕は今日見たあの雑誌に出てくる男女のシーンの数々を思い出した。
「そ、そそそ、そう、なん、ですか」
至って冷静に応えようとしたけど、歯が噛み合わなくって不自然なほど言葉を噛んだ。
か、顔が熱いよ~!
「まぁ、私の場合、女よりも男を相手にしたことのほうが多いのですがね」
「へっ!?」
どゆこと!?
というか、なんでこうもサラリと言えるの!?
一人パニック状態の僕に、海さんはただ淡々と答えた。
しかもなんだか面白そうに。
「先ほどの質問に戻りましょうか? 女がいなくて寂しくなかったか、と貴方は尋ねましたね。私はいいえと答えました。しかしそれは、男を相手にしていたからだ、と付け加えておきます……ちなみに、私は後ろを許したことはありません」
「は……」
「ん?」
「早い、ですね」
「早漏ではありません」
お、大人も大人!?
今の話を聞くと、学生のうちからそのっ……そ、そういうことしてたってことだよね!?
脱・童貞! したってこと、だよね……?
お、男の人、と……。
ゴソゴソ。
……ん?
「転校先の制服ですが、来週には出来上がるそうです。休日にでも試着に行きましょうか。ついでと言ってはなんですが、私服も新調しましょう」
え?
あのっ……言葉とは裏腹に海さん? なんだか僕の大事なところ、握ってないですか?
優しいけど僕のアソコ、握られてないですか!?
「食事もしましょうか。何か食べたいものはありますか? 和食でも、洋食でも、中華でも……お前の好きなものにしましょう」
うわ~。選択させてくれるんですね。やったぁ!
……は、この際置いといて、これ!!
この手はいったいなんですか!? どうしてそんなところ触ってるの!?
なんであの時みたいに手を上下に動かすの!?
こ、これじゃまるで……
「あ、あのっ……ちょっ、と……」
「丸一日空けるとなれば、遊びにでも行けますね。どこか行きたい所は?」
「海さっ……やめっ……」
身体を捩って抵抗する素振りをみせるけど、後ろから抱え込まれているせいでどうにもならない。体格差もあって、どうあがいても逃げられない。
せめてアソコを握っている手だけでも止めようと、海さんの手に自分のを重ねたんだけど、あの時みたいに海さんの手は器用に動いて止まらない。
しかも気持ちいいものだから、僕のソレはどんどん上へと昇っていく。
「……っ、く……」
言葉は優しいのに。どうしてこんなことするの? なんでまたあの時みたいに意地悪するの?
そりゃあ、キスを拒んだり、頭突きしちゃったり、旦那さま以外に好きな人がいるって発言もしちゃったけどさ……。
でも。でも……!
「かっ、海さんっ!」
僕は意を決して、大きな声で海さんの名を呼んだ。
すると意外にも、海さんの手はピタリと止まり、行為をやめてくれたんだ。
その代わり、だんまりになっちゃったけども!
「あ、……あの……その……」
「……何か」
声低い!?
ひるむな、僕。立ち向かえ、僕!
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