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閑話 雌豚調教 〜前編〜
しおりを挟む「良い子にしてたか?」
あれから数時間。
ようやく毅が現れた。
凄まじい排泄感と腹痛に精も根も尽き果て、七海は力ない眼差しで彼を見上げる。
涙でグシャグシャなその顔に、毅は少しだけ劣情をもよおした。
……少しは、らしい顔になったじゃないか。まったく、世話の焼ける豚だよ。
「ちったぁ反省したか?」
ニヤニヤと嗤う毅に憤りを感じ、七海は悔しげに呟いた。
「.....酷いわ。こんなことっ、.....うぅっ、.....する.....なんてっ」
グルグルと大きく唸る腹部に身悶え、息も絶え絶えな雌豚様。
「ああ? お前、まだ分かってないのか?」
毅は持ち込んでいた道具を漁り、鼻フックを取り上げると七海の顔に装着する。
「ふごっ?! ふあっ?」
間抜けな声を出す彼女の前に鏡を置き、毅はその顔を七海に見せつけた。
「今のお前は、ただの家畜なんだよ。おれの肉便器。生で突っ込んでブチまけまくっても平気な肉人形なの。わかるか?」
信じられない言葉の羅列に七海は絶句する。
「孕まないように気をつけろよ? 孕んだら、俺が直々に中から削り出してやるからな? .....愉しみだよ」
にや~っと残忍に口角を歪める毅。その陰惨な笑みから、彼の本気がこれでもかと伝わり、七海は恐怖で震えあがった。
長く全裸で置かれ、さらには腹を掻き回す薬の刺激もあり、彼女の股間からじわりと温かいモノが滲み出す。
おぞましい恐怖で粗相した七海を冷たく見下ろし、毅は大仰に溜め息をついた。
「あ~~、もう、お漏らしするとか。お前、いくつだよ? 恥ずかしくないのかよ。はあ、この年になってトイレトレーニングまでしなきゃならないのか?」
さも面倒くさげに吐き捨てる毅だが、これも想定内。
ちゃんと見越して、檻の下には使い捨てのオネショシーツが敷いてある。
「まったくもう」
毅は持ち込んでいた道具から尿道用のバイブを取り、七海の中に突っ込んだ。
「ひいっ! 痛っ!」
無造作に捩じ込まれ、悲鳴を上げる彼女を無視して、毅はガムテープでソレを固定する。
「しっこぐらい我慢できないのか? 仕方無いから我慢できるように手伝ってやったよ」
呆れたかのような毅の眼差しに七海は顔を真っ赤に染め、羞恥に身悶えた。
だが張り裂けんばかりな腹痛が彼女の羞恥を追い詰めていく。
「た..... はけひきゅん、ほなかが.....っ、ふぉひぃれに.....っ」
鼻フックで舌足らずな声しか上げられない七海を見つめ、毅は然も当たり前に答えた。
「豚がトイレなんか使うわけないだろう。頭おかしいんじゃないのか? そこで出すなら栓を外してやるよ」
信じられない言葉に七海の頭が凍りつく。
……嘘でしょ? ここで?
押し寄せる排泄感に冷や汗だらけな七海の身体が、さらなる恐怖で芯から冷えていった。
「出したいなら外してやるけど? どうする?」
にまにまと獲物の葛藤を見下ろす毅。
絶望に染まる彼女の髪を掴み、彼は口を開けさせる。
鼻フックのせいで閉じられない七海の唇を指で抉じ開け、そこに己のモノを突っ込んだ。
「忘れてたよ、俺、小便にきたんだったわ」
そう言うと、毅は七海の口に放尿する。
ぷしゃあと噴き出す温かいモノが七海の口一杯に広がった。
「溢すなよ? 溢したらお仕置きだ。何をしようかなぁ?」
愉しげな毅の笑顔に怯え、七海は必死に呑み込む。
据えた匂いが鼻孔に広がり、思わず嘔吐く喉を駆使して毅の出したモノを死物狂いに飲み干す七海。
ずくりと胃の腑に溜まる温かな何か。
舐めにくそうな彼女に気づき、毅は一旦鼻フックを外してやる。
「ほら、綺麗に最後まで舐めろ。一滴も残さず吸い取れ」
さらに辱しめる毅の命令に応じて、七海は舌先で毅のモノに吸いついた。
ちゅっちゅと赤子のように吸いつく七海の舌先に、毅の背筋がぶるりと震える。
.....悦いわぁ、コレ。癖になるな。
「お前は、俺専用の便器なんだからな? 嬉しいだろう?」
再びフックをつけ、涙目な七海を見下ろして毅はトントンと顎を指で叩くと、その頭を優しく撫でた。
「良く出来ました。こうして素直にしていれば、俺も可愛がってやれるんだがな」
柔らかな毅の笑顔に、七海は驚き、茫然とする。
「出したくなったら言えよ? なるべく小まめに小便に来るからさ」
そう言いながら部屋を出ていく毅をきょとんと見つめ、新たな我慢の時を過ごす七海だった。
「よう? 元気か?」
さらに一時間ほどたち、再び現れた毅の前には、くたりと顔を突っ伏する七海がいた。
髪を掴んで顔を上げさせ、毅は焦点のあっていない七海の眼を覗き込む。
「そろそろ限界じゃないか?」
発音を阻害する鼻フックを外し、毅は優しげな眼差しで七海を見つめた。
「も.....っ、無理..... 出したい.....」
虫の息で喘ぐ彼女の髪をグイっと引っ張って仰け反らせると、毅は冷たく眼をすがめる。
「ああ? 御願いの仕方も知らねぇのか?」
言われて、七海は慌てて口調を変えた。
「ごっ、こめんなさっ、出させて下さいっ、御願いしますっ!」
心底怯えた顔の七海を見て、毅の眼が柔らかく弧を描く。
「そうか、出させて欲しいのか。可愛いな。俺に出すところを見て欲しいんだろ?」
ばっと七海の眼が動き、毅を凍えた眼差しで見つめた。
毅の眼は柔らかく微笑んではいるが、その眼窟には狂気の焔が灯り、チラチラと揺らめいている。
「出すところを見て欲しいなんて、相当の変態なんだな、お前。仕方無いな、見ててやろう」
毅は部屋の片隅にペットシーツを敷き詰め、畳一畳ぶんほどのそこへ七海を転がした。
「さ、外してやるから存分に出すと良い。じっくり鑑賞してやるから、こっちに尻を向けろ」
ガタガタと震える七海はお尻から栓が抜かれた瞬間、決壊する。
悲痛な叫びをあげて粗相をする雌豚を恍惚と眺め、毅はギンギンになった己の一物を無意識に擦っていた。
「綺麗に片付けて、新しいシートを敷いておけよ? これから自分の用意や始末はちゃんと自分でするんだぞ?」
毅はソファーに座り、家畜としての心得を七海に叩き込む。
トイレは部屋の角と決め、そこでのみ排泄を許可した。
部屋に備えられた本来のトイレには鍵をかけ、浴室も毅が許可した時にしか使わせない。
基本は檻で待機。夜にのみ横になる事を許し、部屋の角のトイレ横に毛布で寝床を作ってやった。
「道具も揃えないとな。お前のために購入するんだから、お前が払えよ?」
そう言いつつ、毅は鎖を引いて七海にカタログを持ってこさせる。
ペラペラとページをめくる毅の足元に座り、七海は腰を揺らめかせていた。
上手に粗相が出来たので、毅が御褒美として玩具を二本刺ししたのだ。
ハーネスで固定されたそれは動かされてはいないが、七海の奥をヌチヌチと刺激する。
息を荒らげて俯く雌豚を満足げに見つめ、毅はタブレットに多くの注文を入れた。
翌日には届くはずだ。
彼はタブレットをテーブルに置くと、七海の鎖を引いて顔を上げさせる。
「良い子にしていれば可愛がってやるよ。豚だってペットになれる昨今だしな。お前は良い肉便器になれるか?」
おぞましい言葉を口にされ、七海は背筋を凍らせた。
彼女は苦痛に愉悦を覚えるマゾヒストではあるが、屈辱、恥辱にはまだ不慣れだった。
それで快感を得るためには長い調教が必要だろう。心と言うモノは肉体ほど容易く屈しない。
じっくり、ねっとりと嬲り、その心に深く刻み付けてやらねばならないのだ。
強制排泄や肉便器あつかいは、痛烈に彼女を貶めた事だろう。
……じくじくと陰湿に挫き、条件反射になるまで、心も身体も盛大にいたぶってやる。
ぺろっと舌舐めずりをし、毅は七海を再び檻に閉じ込めた。
「ほら、もっと脚を拡げて」
次に毅が訪れたとき、七海は小用をねだった。
それに頷き、毅は七海に後ろ手を着かせて膝立ちなブリッヂの形で腰を突き出させる。
彼は股間が丸見えな屈辱的な格好を七海にさせ、ぬちぬちと尿道に入れたままのバイブを動かした。
「あっ? ひっっ、つぅぅっ!!」
顔を歪めて腰を振る七海。
「ゆるゆるだな、お前。ほら、端から汚いモノが零れてるぞ?」
ポタポタと落ちる雫がシートに染みを広げていく。
慌てて股間を締める七海だが、それは彼の動かす玩具を、逆に酷く感じさせた。
ぬちゃぬちゃと粘膜をこすりあげられ、襲いくる激痛。
それを逃がすには力を抜かねばならず、そうすると今度は弛んだ隙間から小水が逃げていく。
どうにもならない葛藤に身悶え、腰を突き出す七海をニヤニヤと見つめて毅は御満悦だ。
「ほんとに締まりの悪い豚だなぁ。こんなゆるゆるなお股でも可愛がってやる俺に感謝しろよ?」
歯を食い縛って耐える雌豚様。それを鋭く一瞥して、毅は玩具のスイッチを入れた。
ぶぶぶぶっと激しく振動する玩具が、七海の尿意を凄まじく刺激し、彼女は眼を見開いて絶叫する。
「ひいっ.....ゃぁぁあああっ!」
「ったく、いつまでたっても覚えねぇな。感謝はどうした、感謝は? ああ?」
呆れたかのように呟く毅に、慌てて七海は叫んだ。
「感謝しますっ! ありがとうございますっ、ありがとうございますぅぅーっ!」
「遅ぇよ、ホント。なんで、こんな面倒な雌豚を買っちまったんだろうなぁ、俺」
うんざりとした顔で毅は別のスイッチを持つ。
それは七海に二本刺ししたままなバイブの遠隔スイッチだった。
「じゃあ、抜くけど、まずは我慢な? 出すなよ?」
ぬちゅっと尿道から玩具を抜かれ、必死に締め付けて耐える七海。
ふーっ、ふーっ、と涙目で顎を上げ、彼女は小刻みに痙攣していた。
「よーし、良い子だ。《待て》だぞ? 《待て》 そのままだ」
ピクピクするお豆を指でさすり、わざと尿意を刺激しつつ、毅は彼女の奥深くを穿つ二本の玩具のスイッチを入れる。
瞬間、七海の腰が大きく跳ね上がって硬直した。
「ひぎっ、ひううぅぅぅっ!」
弱い振動だが効果は抜群。徐々に強さをあげながら、毅はニマニマが止まらない。
「よーし、よし、《待て》だぞ? 七海? 我慢だぞ?」
しだいに激しくうねり、柔肉を掻き回す極悪非道な玩具が、ぐにぐにと膀胱を刺激する。
七海は頭を打ち振るって半狂乱になり泣き叫んだ。
「もう無理ぃっ! 無理っ!! ぃぃっ、ぃぃっいゃぁぁーーっっ!!」
限界まで背を弓なりに反らして、彼女の秘処から噴き出す小水。
たぶん止めようと頑張ってはいるのだろう。たぱたぱと零れ落ちるソレに勢いはなく、しっとりと毅の手を濡らしていく。
「あーあ、どうすんだよ、コレ。《待て》っつったのに、ホント堪え性がないな、お前は」
温かな小水の滴る手を持ち上げて、毅は冷めた眼差しで七海を睨めおろした。
怯えて辺りを見る雌豚様。
何か拭くものをさがしているのだろうが、そこは察して欲しい毅である。
彼は七海の髪を掴み、その目の前に手を差し出した。
「綺麗にしろ。その舌でな」
己の出したモノを舐めろと言われて固まる七海。
もちろん許される訳もなく、毅に言われるまま綺麗に嘗めさせられた七海だった。
「..........あの」
モジモジと上目遣いに毅を見る雌豚様。
彼女は鎖に繋がれ、両手を後ろで拘束された状態で毅の足元に転がっていた。
その続きを彼女が口にする前に盛大な腹の虫が毅の耳に届く。
そういえば調教を始めてから丸二日、何も食べさせてなかったな。
「そうか、餌を忘れてたっけ。用意はしてある。待ってろ」
そう言うと毅は持ち込んでいた道具を掻き回して、袋を取り出しバリっと開封した。
そして中身を数個手に取り、そっと七海の前に差し出す。
「ほら食え」
覗き込んだ七海は首を傾げた。
毅の掌にはいくつかのボールみたいなモノがある。一口大のソレは、七海が見たこともない知らないモノだった。
匂いは粉っぽいけど悪くない。
クンクンと鼻を鳴らして、七海はしばし考えてから、ソレを口にする。
固くてパリパリしたソレは、たぶん食べられるモノ。
淡白な味わいだが、食べられないほど不味くはない。
乾パンみたいな? あれよりも柔らかいわね。
空腹も手伝い、もふもふと食べる七海にほくそ笑み、毅は皿にソレを盛って彼女の前に置いた。
「今日はこれだけだ。味わって食べるんだぞ。残すなよ?」
満面の笑みで七海の頭を撫でる毅。久しぶりに彼の優しさに触れ、七海は胸が一杯で泣きたくなる。
素直に這いつくばって食べる雌豚の出来不具合に、毅は満足げだ。
以前の七海なら、得体の知れない食べ物や、犬食いさせられることに激しい拒絶を示しただろう。
立て続けの苛烈な家畜調教が、七海から自尊心を大きく削ぎ取っていた。
皿の中身はドッグフード。
……それを知った時、お前は、どんな顔をするかな?
ワクテカな毅だが、それは後日、盛大に裏切られる。良い意味で。
応援ありがとうございます!
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