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第2章 学校編

第24話 学校

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家族と再会してから月日が経った。

俺は12歳の誕生日を迎えた。

アキラバさんの話で12歳から入学できる学校があるという話を聞いた。

つまり、俺は学校に行きたい!

「母さん、僕学校に行きたいです!」

「学校?剣魔術教育学校のことかしら?」

剣魔術教育学校?
なんだか凄そうなところだな。

「でも、あそこは合格率すごく低かったはずよ」

「それは心配しないでください!」

試験とかあるのだろうか。
一応子供の頃から勉強はしていたから、テストは大丈夫だろう。

「確か試験は1ヶ月後だったはずよ」

「1ヶ月!?」

もうそんなに時間が無いじゃないか!

急いで受験勉強を始めないと!
いや、その前に受験するために受験表みたいなのを学校に出さないとか。

俺はすぐに用意を整え剣魔術教育学校に向かった。



「試験科目はどれになさいますか?」

剣魔術教育学校の試験は少し特殊であり、筆記試験、剣術試験、魔術試験の3つの中から2つ選び受験する方式だ。

ほとんどの人は剣術と魔術の片方しか特化していないため、筆記と剣術または魔術を選ぶ。

俺の場合は剣術が特化しているため、筆記試験と剣術試験を選ぶことにした。

「ルイストリア・フール、試験科目は筆記と剣術。
お間違いないですか?」

「はい!」

「では、試験日にお待ちしております」

よし!これから受験勉強始めるぞ!



と意気込んだはいいものの、いざ試験範囲を確認してみると、既に覚えたところばかりだった…

ジュリアン先生に教えてもらったおかげで、試験内容のほぼ全てが頭に入っていた。

これなら試験余裕でしょ!



という訳で、冒険者ギルドに到着ー!

俺は試験までの暇つぶしに冒険者活動をすることにした。

これまで小遣い稼ぎとしてちょくちょく依頼をこなして来たが、これからは学校に行くため活動が出来なくなるかもしれない。

最後の冒険者活動ということで、少し力を入れてみることにした。

「何かいい依頼はないかなー?」

ゴブリン討伐、オーク討伐、水質調査、ゴミ拾い…

うーん、全然ピンとくるのないなー。

もっとこう好奇心をくすぐられるような依頼ないかなー…

俺は依頼書をまじまじと眺める。

「アスタリストダンジョンに行く人募集中でーす!あと1人!」

パーティーを募集する声がギルドに響く。

アスタリストダンジョンだって!?

そういえば、ダンジョンを全て攻略して神の力を取り戻すのが目的だったな。

この機会にアスタリスト王国のダンジョン、アスタリストダンジョンを攻略しようじゃないか!

「一緒に行ってもいいですか?」

俺は募集をしていた男性1人女性2人のパーティーに声をかける。

「君、まだ子供だろ?こんなとこに来ちゃいけないよ」

「子供…嫌い…」

「もっと優しくしてあげなよー。ねぇねぇ君、ここには何しに来たの?」

なんだか、すごい個性的なパーティーだ。

「えっと、これでも一応冒険者でして…」

「え!?冒険者だったの!」

「これは失礼した。しかし、ランクは…?」

「どうせFランク…雑魚…」

うっ!
最後のお姉さんだけなんだか当たり強すぎない!?

俺はポケットにしまってある冒険者カードを取り出す。

「見ての通り、僕はSランクです」

「「「Sランク!?」」」

3人は俺のギルドカードを見て驚く。

こんな子供がSランクだったら驚くよな。

「いやー、驚いたぜ。追い返そうとして悪かったな」

「いえいえ、この見た目ですからそういうのも仕方ないですよ」

「Sランク…すごい…」

「さっきはごめんねー!私たちに声掛けてくれてありがとう!」

「それで、声掛けてくれたってことは…」

「はい!僕をアスタリストダンジョンに連れて行ってもらえますか!」

「Sランク冒険者が来てくれるならこちらこそ大歓迎だよ!」

「Sランク…歓迎…」

「じゃあ早速出発しようか!」

「はい!」

俺たちはパーティーを組み、アスタリストダンジョンに向かって出発した。

「俺たちはBランクパーティーのラビットだ」

冒険者はソロで活動する人が多いが、ラビットのようにパーティーを組む人もいる。

パーティーを組んだ方が依頼効率と成功率は上がるが、報酬を山分けしないといけないというメリットとデメリットがある。

「俺はパーティーリーダーのダンテ・テングス、職は『中級剣士 有能級』だ。
そしてこっちが___」

「アリリア・トールよ!職は『バフ術師 有能級』よ!」

「んで、こっちの静かなのが___」

「シャル…シャル・ネーム…『氷魔術師 屈強級』…」

「という訳だ。よろしくな!」

「僕はルイストリア・フールです!ルイスって呼んでください!職は『荷物持ち 普通級』です!」

「「普通級!?」」

「…普通級…!」

「普通級でSランクって凄すぎだろ」

「私たちなんて有能級なのにBランク冒険者止まりだよ!」

「…私…屈強級…」



という訳で、このパーティーのリーダーがダンテさん。
そして元気いっぱいでパーティーの盛り上げ役がアリリアさん。
静かで喋り方が特殊な魔法使いがシャルさん。

ここに俺が加わりダンジョンに挑むこととなった。

次はどんな報酬が貰えるのかな!
楽しみだな!


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