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第5章 ついに始まった本当の戦い。

第45話 誤算!

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 ついに、ガス国王達がいる異世界が、フェイクランド・バトルフィールドに衝突した。

 ガス国王
「衝突したと、同時にラッドの兄貴を急襲して、制圧する。 
 (そして、冒険者カザトとブラック・レイダーとを戦わさて、レイダーを討伐させる。)
 そのあと、3億の軍と6億の人民を全て使ってガス王国を再建する。」

ブラック・レイダー
「何が、冒険者カザトと戦わせるだって!」

 ガス王国の心は読まれていた。
 散々どつかれる。
 勇者 ゴン太は、先程レイダーの尻を触ってボコボコにされていた。

 そして、ついに衝突したのだが…。

ガス王国
「ギャー!」

ガス王国2
「ギャー!」

 突如、悲鳴があがる。
 なんと、パラレルワールドの世界の同士の人間が、合体し始めたのだ。

ブラック・レイダー
「な!そう言えば、そうか。
 地球に合体する時に、起こるとか言われていたが、今起こったか。
 ということは?
 軍勢は、1億くらいに減るな。
 全人民は2億くらいか!
 なんとかなるだろう。
 3億に、冒険者カザトに命乞いさせて、それでもだめなら、今、合体中のブレーダー王女達の処刑をする。」

 だが、誤算はこれだけではなかった。
 ガス王国と、ガス王国2の遺伝子と魂は同じなのだが、心は違った。

 ガス国王2は、自分が棚ぼたで国王になれたことを自覚しており、ラッド国王に位置する長兄が死亡するまで、公務の時間以外自ら看病するなど、すでに亡くなった兄弟達や公爵となった兄弟達を大切にした。
 物価が、高くなれば食事の品を減らした。
 長兄の死後など、名前を変えて冒険者ギルドに偽名で登録して、ドブ掃除なんて進んで励む。
 ガス国王とは、真逆なのだ。

 そんな二人が合体すると…
 もともと1つの魂。
 しかし、違う生き方。
 そうなると、ガス国王達は魂の中の整合性を作り出すために一時停止する。

 異世界間衝突すると、すぐにラッド国王を急襲する計画が、壊れた。
 ブラック・レイダーの計画が、初めから誤算で狂う。
 それだけではない。
 何かがおかしい。
 なんだこれは?
 ブラック・レイダーは、エルフのレイダー時代から長くフェイクランドで普通のエルフのフリをして、暮らしていた。
 時々、他の女性エルフの方が強いのではないのかという疑問が浮かぶ時があったが、何故か副長老を始め私を持ち上げて来るので、疑問に思わなかった。

 そして、エルフの最強戦士を自認してかなりの時間をこのフェイクランドで過ごしたが、他の異世界が衝突したせいなのか?
 物凄い違和感がある。

 こういう時は、精霊眼を使うか。
 なんだ?これでは単なる鑑定眼だ!
 なぜだ!なぜ精霊がみえない。
 まさか?!
 怪獣化という、強力スキルの副作用か?!

 ステータスボードが、鳴っている?
 こんな事は、始めてだな。

 なんだと?!
 バトルフィールドの強制参加だと。
 このガス王国軍としての強制参加だと?
 バトルフィールド…。
 確か、この世界の管理者神交代の時に聞いた言葉だ。
 なんだ?
 ガス王都のエリアに行動が制限された?
 バリアだと!
 バリアフィールドだと!

 そう言えば、管理者神交代の時にフェイク様と、その執事長に、何度も条約の事を前管理者神側が言っていたな。

 フェイクは、聞き流していた。
 執事長は、聞いていたが上司様(天界第四特殊室長)に言えば、どうにでもなるという態度を全く隠していなかったな。

 まさか…。
 何だったか?
 そうだ!管理世界化兼貸平和条約だったかな、正確な条約の名前は覚えていないが、フェイク様は破ったのか?
 戦争の場となりかねないから、絶対破るな!とあれほど言われていたが破ったのか!

 ブラック・レイダーは、バリアフィールドを超える事が出来る非戦闘員を探し出して、スパイに仕立てる事にした。


 その頃、フェイクはレイダーやガス国王達がこの世界に戻ってきた事を探知する。

 だが、すぐに部下天使は出動しなかった。
 イヤ、できなかった。
 なぜなら、うごけなかったのだ。

 ゴーーーーー!

 黒い巨大な影が、また起こった異世界衝突ででの衝撃波と共に空を満たした。

 ドラゴン?
 それを見ていた人は、ボソリと言った。
 フェイクランドにも、昔いたという伝説があるのだらか、絵本は残っていた。

 ドラゴン?は、ギロリとどこかを睨んでいた。
 元(仮)管理者神見習いフェイクのエリアである。

 ブラック・レイダーは、それを見て腰を抜かしていた。
 ガス国王達もだ。

 そして、ドラゴン?は出場者の個別エリアに入って行った。

 そう、トワイライト達の目を通して見ていた、カザトという冒険者以外の冒険者や騎士達は、萎縮していた。

 
 そして、カザトはワクワクしている。
 マーベル達は、どうしようと言う顔。


 フェイク視点

フェイク(フロンダーパ)
「なんだ、あれは…。
 あの憎悪を極めた憎悪の眼は。
 どうしよう。
 よし!者共!部下天使よ!
 執務室に帰る手立ては?」

部下天使D
「あるわけないでしょ!
 すでに、出場者にされています。」

フェイク(フロンダーパ)
「では…、地球に避難する。
 とう!」

 フェイク達は、空を飛んで次元跳躍を開始する。
 地球に逃げるつもりだ。

「バトルフィールド ルールアナウンスです。
 逃亡、棄権、自殺は禁止されています。」

 上空に、物凄く大きいスコップが出現してフェイク達を叩き落とした。

フェイク(フロンダーパ)
「アゲ~!」

【速報】フェイク逃亡失敗。


 それを見ていた、フロンダーパの姉や妹や母親達が、バトルフィールドとは?と、やっと調べだした。


 それを、カザトは制限無しの鑑定眼で見ていた。
 カザトは、何かを探していた。
 
カザト
「なぁ?
 もうすぐ、身体がある程度回復するから、ホビット族のいた、ホビットワールド連邦跡に行かないか?
 鑑定眼で、隠された勇者の試練の党らしきモノがやっと確認出来た。」

トワイライト
「ハイ。ドワーフ王国の古書に残された塔の可能性もありますね。
 どういう編成で行きますか?」

 冒険者ギルドと、各国に対する対応の為に今回は、マーベルとメーベルとトスカとミラージュが留守番をすることになった。

 エルフのメイド隊から、5人随行する。
 元グランド王国界隈の地理には、詳しいからという理由だが、何か怪しい。

 とにかく、本格的に戦闘が始まる前に、このフェイクランドにつけられた、制限を解くためにもカザト達が動き出したのだ。

 その頃、マトの街の外殻の街の冒険者ギルドにある者がやってくる。

「冒険者カザトに、指名依頼をしたい。
 指名依頼をする権利は、こうすれば証明出するかな?」

 その、痩せ型の男は冒険者ギルドの受付の前で、ドワーフが使うデカイ金槌の槌の部分を両手で捻(ねじ)り切った。

 つづく

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