許せまじ女は恋愛できるのか?29=彼氏いない歴なんだけど

成瀬りん

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ふたりの関係

ハッピーエンド?バッドエンド?

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 「伊月の好きな人って誰?」

とうとう言っちゃったよ。
もう後戻りできないよ。

 私は伊月の答えをドキドキしながら待つ。

 ほんの数秒の間だったに違いないのに、私には何分にも感じた。

 「僕の好きな人?突然だね(笑)」

伊月は笑いながら駅までの道を変わりない速度で歩く。

 「じゃあ、クイズ方式にしよう!」
 「ク、クイズ?」
私は呆気に取られた。

 「その人は何歳でしょう?」
ニヤニヤしながら私の顔を見る。
 「20歳?」
とりあえず適当に答えて様子を見てみる。

「ブブーっ、ハズレ~。答えは25歳でした!」

え!25?私は玉砕した…。
それでも、伊月のクイズは続く。

「僕の好きな人の髪はショート、ミディアム、ロング、どれでしょう?」
「…ロング?」
「当たり!クイズはここまで。真面目に答えるよ」

 正直、もう聞きたくなかったけど、私から訊いたことだから、ちゃんと最後まで聞こう。

「僕の好きな人はね。料理上手!真面目で頑張り屋さん。そして正義感の強い人。時折見せる笑顔がめっちゃかわいいんだ!」

 とってもうれしそうに話す伊月。

 伊月に愛されて、その25歳の人は羨ましいなぁ。
きっとふたりは恋人同士になるんだろうな。

 「伊月、答えてくれてありがとう。すぐにでも、その人に告白したほうがいいよ!きっとその人、伊月からの言葉を待ってると思うから」

 私は泣きたいのをこらえて笑顔で伊月に伝えた。

 そして、ちょうどそのとき駅の改札口に着いた。

 「じゃあね。お疲れさま!また明日ね」

私はその時には涙が溢れてきたから、こんな顔を伊月に見せたくなくて、すぐに改札を通り抜けて電車に乗るつもりだった。

 「ちょっと、待ってよ!直生ちゃん!」

伊月はグイッと私の腕を引き寄せた。

 「直生ちゃんてば、勘違いしてない?」
 「え?何が?」

 「僕が好きなのは直生ちゃんだよ?」

 えーーーー!!??私?

 「だって、だって。25歳の人って言ってたじゃん、私29歳だし」

私はもう涙でグシャグシャだった。
何が何だかわからなかった。

 「そうだったの?前の飲み会のとき直生ちゃんの年齢訊いたら、25だよって言ってたよ?」

 「…そうだった、サバよんで答えてた…」

 「でもさ!僕は直生ちゃんが何歳でもいいの」

 「年齢=彼氏いない歴でも?」
 「初めての彼氏なんて光栄だよ!」

 「もう一度言うね。直生ちゃんのことが大好きです!」

満面の笑みと照れながらの告白。

 「私も伊月のことが大好き!」


ふたりが抱き合っての、ハッピーエンド♡

「許せまじ」女を卒業したひとつの物語でした。ちゃんちゃん!

 伊月くん風な締めもいいんじゃない?(笑)



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