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俺の飼い主さまを探してる
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――思い出したらまた悲しくなってきた。
『一人で、しかも自分から俺らの溜まり場にのこのこやって来るとは 』なんて言われたけど無理やり連れて来たくせに!
半泣きの顔を、愉快そうに見下ろす人達。
連れて来られた場所には先に三人がいて、俺を浚った二人を含めると今は五人の生徒に囲まれている。
ここはとても広くて大きな……多分、元は温室のようなものだったのだろう古い建物内。
枯れてしまった大きな木や、逆に伸び放題で天井を突き破っているのは南国っぽい謎の植物。沼のようにドロドロの何かで埋まる池。むき出しの地面。生い茂る雑草。
そのずっと奥の方に、作業部屋? 休憩所? よく分からないけど小屋があった。
彼らは、ここを溜まり場に決めて自由に使っているらしい。
室内にはタバコの吸い殻やお酒の空き缶、瓶、雑誌などが散乱している。テレビやソファー、テーブル、小さな冷蔵庫もあるけれど……汚い。変な臭い。埃っぽくて空気が澱んでいるような感じもするし、絶対鼠とかゴキブリが棲んでそう。
ぞわりとして思わず俺が呻いたら、靴先で肩や背中を突かれる。避けようと動けば頭を踏まれて床に擦り付けられる。痛い。
「う、ぐ、っ」
「おいおい、あんま汚くするなって。せっかくの美人が台無しだろ?」
「いやー実は俺、嫌がる相手を殴って痛め付けながら無理やりするのとか好きなんだわ。たまんなくね、綺麗な顔を滅茶滅茶にしてやんの」
「ひゃははっ鬼畜ー。あ、でもよぉ確か書記って、そういうの好きなんだろ? 何か噂で風紀委員長とかなり鬼畜なプレイを楽しんでるって聞いたけど」
「らしいぜ。俺が聞いたやつは、風紀と生徒会の連中が書記に媚薬を飲ませて毎日輪姦パーティーしまくりだって話な」
「マジ? うっわ、こいつ実はすげえビッチ書記さまかよ。ケツ穴ゆるガバってか。まあでも小っこい奴よりは体力もあるだろうし色々無茶出来て楽しめそうってことで」
ぎゃははは、と不快な笑い声をあげて俺の制服に手を伸ばしてくる。
い、嫌だ。何かされるの?
今よりもっと痛いこと?
「あ、ちょい待ち。やっぱ声出させようぜ」
「……い、たっ!」
ベリッと、口に貼られていたガムテープ(多分)を剥がされる。唇とその周りが痛い。血の味がするのはさっき殴られて中が切れたせいか、今のが原因で唇が傷付いたからなのかは分からない。
また涙がじわっと溢れそうになった。
「おい!」
「大丈夫、大丈夫。ここなら少しくらい洩れても外には聞こえないって。つうか俺、泣き叫ぶ奴見ながらじゃないと興奮しねぇし」
「おっ前本当に鬼畜な。やっべ尊敬するわ」
「――ひっ、な、何?」
「つーことでビッチワンコ書記さまのありがたーいケツまんこ、御開帳ぉ!」
「やっ!?」
.
『一人で、しかも自分から俺らの溜まり場にのこのこやって来るとは 』なんて言われたけど無理やり連れて来たくせに!
半泣きの顔を、愉快そうに見下ろす人達。
連れて来られた場所には先に三人がいて、俺を浚った二人を含めると今は五人の生徒に囲まれている。
ここはとても広くて大きな……多分、元は温室のようなものだったのだろう古い建物内。
枯れてしまった大きな木や、逆に伸び放題で天井を突き破っているのは南国っぽい謎の植物。沼のようにドロドロの何かで埋まる池。むき出しの地面。生い茂る雑草。
そのずっと奥の方に、作業部屋? 休憩所? よく分からないけど小屋があった。
彼らは、ここを溜まり場に決めて自由に使っているらしい。
室内にはタバコの吸い殻やお酒の空き缶、瓶、雑誌などが散乱している。テレビやソファー、テーブル、小さな冷蔵庫もあるけれど……汚い。変な臭い。埃っぽくて空気が澱んでいるような感じもするし、絶対鼠とかゴキブリが棲んでそう。
ぞわりとして思わず俺が呻いたら、靴先で肩や背中を突かれる。避けようと動けば頭を踏まれて床に擦り付けられる。痛い。
「う、ぐ、っ」
「おいおい、あんま汚くするなって。せっかくの美人が台無しだろ?」
「いやー実は俺、嫌がる相手を殴って痛め付けながら無理やりするのとか好きなんだわ。たまんなくね、綺麗な顔を滅茶滅茶にしてやんの」
「ひゃははっ鬼畜ー。あ、でもよぉ確か書記って、そういうの好きなんだろ? 何か噂で風紀委員長とかなり鬼畜なプレイを楽しんでるって聞いたけど」
「らしいぜ。俺が聞いたやつは、風紀と生徒会の連中が書記に媚薬を飲ませて毎日輪姦パーティーしまくりだって話な」
「マジ? うっわ、こいつ実はすげえビッチ書記さまかよ。ケツ穴ゆるガバってか。まあでも小っこい奴よりは体力もあるだろうし色々無茶出来て楽しめそうってことで」
ぎゃははは、と不快な笑い声をあげて俺の制服に手を伸ばしてくる。
い、嫌だ。何かされるの?
今よりもっと痛いこと?
「あ、ちょい待ち。やっぱ声出させようぜ」
「……い、たっ!」
ベリッと、口に貼られていたガムテープ(多分)を剥がされる。唇とその周りが痛い。血の味がするのはさっき殴られて中が切れたせいか、今のが原因で唇が傷付いたからなのかは分からない。
また涙がじわっと溢れそうになった。
「おい!」
「大丈夫、大丈夫。ここなら少しくらい洩れても外には聞こえないって。つうか俺、泣き叫ぶ奴見ながらじゃないと興奮しねぇし」
「おっ前本当に鬼畜な。やっべ尊敬するわ」
「――ひっ、な、何?」
「つーことでビッチワンコ書記さまのありがたーいケツまんこ、御開帳ぉ!」
「やっ!?」
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