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七、美濃の強力娘、今をときめく女房となるの語
(四)
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「なんですか、美濃! そのような端近で、はしたない!」
「ピャイッ!」
叩きつけられるような怒声に、全身をビリビリさせて飛び起きる。
って、へ? ナニナニ? ココドコ? ナニ?
「あ、命婦さま……」
「『あ、命婦さま』ではありませぬ! そのような所で居眠りなど!」
突然叩き起こされて、ボケッとした頭が急速に元に戻っていく。ここは桐壷で、わたしはここで眠りこけてて。
「申し訳ありません」
怒る命婦さまに謝罪。これは十割わたしが悪い。いくらなんでも端近でゴロリと居眠りは、さすがにないわ。女房ウンヌンの前に、女性としてどうかと思う。
「そう怒らないであげて、命婦」
割って入ってきたのは桜花さま。
「それだけ疲れているのよ、姉さまは」
桜花さま? 今、なんて……。
「お久しぶりね。今までいろいろと大変だったでしょう」
「あ、いえ、それほどでも……」
それより、さっき、なんて呼んだ?
「兄さまのことだから、きっと無茶もたくさん仰ったのではないかしら」
「そんなことは……」
それより、それより。さっきのナニ? ――姉さま?
聞き間違い?
「これからは、わたくしもおりますから。兄さまが無理を仰った時には、お教えくださいね。わたくしからお諌めいたしますから。姉さま」
聞き間違いじゃなかった!
二度目はハッキリ、しっかり、そしてわざとらしく。強調して言われちゃった!
「あ、あの桜花さま」
「なあに?」
「あの、その、〝姉さま〟ってナンデスカ?」
百歩譲ってわたしを〝菫野〟って呼ぶのはわかるんだけど、〝姉さま〟ってなると、そのいろいろと……。
「桜花。順を追って話さないと、菫野が困ってしまうよ」
「あら、兄さま」
桜花さまについで端近にやってきた安積さま。その後ろにはみょうに神妙な、なんとも言い難い表情の帯刀。帯刀が無表情じゃないのって、ちょっと珍しい。
「ちょっと彼女と話がしたいから、少し席を外してくれないか」
「わかりました、兄さま。良い知らせをお待ちしておりますわ」
「ああ」
――――? ナニガ?
「姉さま。嫌なら断ってもよろしいですからね」
去り際に桜花さまが、わたしの耳元で囁く。
「桜花。縁起でもないこと言うんじゃないよ」
それを笑って嗜める安積さま。
だから、ナニガ?
わからないわたしが、安積さまと二人、残される。
「……さてどこから話をしようかな」
少し気まずい間を置いて、切り出したのは安積さまだった。どこを見て語り合ったらいいのかわかんなくて、二人並んで勾欄の向こうの庭を眺める。
「さっきね、父と話をしてきたよ。かれこれ十四年ぶりかな。桜花にとったら、初めての父との会話だったよ」
帝は、桐壺更衣がお亡くなりになってから、先の左大臣から安積さまたちを守るため、わざと距離を置いておられた。
「たくさん、お話しになられたのですか?」
予想していたより遅いお戻り。
きっと、十四年の溝を埋めて埋めて、埋めすぎて溢れちゃうぐらい、たくさんお話しされてたからだと思うけど。
「うん。僕にも桜花にも『すまなかった』と仰られてたよ。今まで父として関われなかったことを許してくれって」
守るためとはいえ、疎遠にしていたこと、帝も心苦しく思われてたんだ。だから、こうして会えるようになった今、真っ先に謝罪したんだ。
「僕も桜花も、寂しかったけれど、でもその理由を知って、父を咎める気は起きなかった。それどころか、父の愛を知ることができてうれしかった。父は母が亡くなる前と同じ、優しい人だったんだって、うれしかったんだよ」
「それはよかったです」
素直にそう思う。
安積さまと桜花さまが、帝とわかりあえたこと。わたしもうれしくて、「良かったね」の涙が目尻を濡らす。
「僕が東宮に立てることで、異母姉上が中将どのに降嫁できるようになって。そのことも父は喜んでおられたよ。娘を不幸にしなくてすんだって」
女帝になって、バリバリ政治を動かしたい姫宮も、時にはいらっしゃるのかもしれないけど、あの女東宮さまがそれを望んでいたのかどうか。
「結婚は、来年。盛大に送り出してやりたいから、今から支度を始めるんだと、父が張り切っていたよ。男親に、どこまで嫁入りの気配りができるかわからないけどね。でもすごく楽しそうだった」
女東宮を嫁にって、暗躍してた中将さまだ。きっと女東宮さまが、着の身着のままで嫁いだって、大事にされるだろうけど。
今も事件の処理で大忙しの宮中。そんななか、少しの時間を見つけては、せっせと梅壺に通われてるらしい、中将さま。孤太がコッソリ見てきて言うには、女東宮さまも中将さまに口説かれて、まんざらでもないって顔をしてたとか。
「それとね、桜花の降嫁先も決まったんだよ」
「ええっ!?」
異母姉君に続いて、桜花さまもっ!?
「え、でもでも、桜花さまはまだ十四ですよね?」
そりゃあ、政略的に早めに結婚するってことはあるかもしれないけど。でもでも、だからって、いくらなんでもそれはヒドくないっ!?
それに、桜花さまは、あの帯刀に恋してるのよ!? それは安積さまだってご存知のはず。
なのに、それを切り裂くの? 姉宮さまはめでたしめでたしなのに、桜花さまだけヒドくない?
「安心して。降嫁はまだ先。今はとりあえず許嫁となっただけ」
「でも、でもっ!」
結婚となったら、帯刀への恋心を捨てなくちゃいけないじゃない!
「嫁ぎ先は、右大臣家。あちらの孫息子のもとに嫁ぐことが決まった」
「そんな……」
怒りのあまり浮かび上がった腰が、ドスンと力なく床に落ちる。
先の左大臣の罪を暴いたって。姉宮が幸せな結婚をしたって。
右大臣家の孫息子って。そんなのどこからどう見たって、政略結婚でしょ。
(桜花さま……)
目が熱くなる。握った拳がフルフルと震える。
こんなの、こんなの……!
「竹芝まで逃しましょう、安積さま!」
「菫野?」
「グズグズしてたら意に染まない結婚をさせられてしまいます! それぐらいなら、桜花さまをあの帯刀に盗ませましょう! 嫌がるなら、わたしが蹴っ飛ばしてでも追い立ててやります! 追っ手がたどり着けないように、わたしが瀬田の橋をぶっ壊してやります! 瀬田で足りなければ、墨俣の橋も! なんなら富士の山を壊して、通れなくしてやります!」
それでも足りなければ、えっと、えっと……。
「ハハッ。面白いね、菫野は」
キョトンとした後、笑い始めた安積さま。
「笑いごとじゃありませんよ! 桜花さまだけ意に染まない結婚をさせられるなんて! 言い出したのが帝なら、今から清涼殿に乗り込んででも、帝にお説教してやります!」
言うこときかないなら、拳ででも!
上の娘の幸せを喜んでも、下の娘はそうじゃないのかって!
親としてどうなの? ちょっと耳貸しなさい!
「そこまでしなくても大丈夫だよ」
「でも……」
「右大臣の孫息子ってね。あの真成のことなんだよ」
「――――へ?」
間抜けな声が出た。
「彼の父は、右大臣の一人息子なんだよ。真成自身は、正妻の産んだ子じゃないけどね。乳母は身分差ゆえに正妻になれなかった。そして、先年亡くなった彼の父には、真成以外の子はいなかった。祖父にあたる右大臣には、真成以外地位を受け継ぐべき男子がいない。それで、右大臣に持ちかけたんだ。真成を嫡流と認め、桜花の降嫁先にしてくれないかって」
「そ、それじゃあ……」
「うん。今はまだ真成の身分も低いし、桜花も幼いから結婚できないけど、いずれ右大臣家の孫息子として身分を得たら、真成のもとに嫁がせる予定だよ」
帯刀。
蔭子孫、身分ある貴族の子息が、武芸の試験を受けてなることの多い役職。
そして乳母。
母方の身分は低いとはいえ、仮にも皇子の乳母になるのだから、それなりの身分の者の妻がその任に当てられる。
その辺を考えれば、あの帯刀が右大臣に繋がる者であってもおかしくないけど。
「ヒドいです!」
そんな持って回ったような言い方するなんて!
「うん、ゴメン。でも、きみがとんでもなく優しい人なんだってわかって、うれしかった。桜花を大事に思ってくれてるんだね」
勾欄にかけた手に頭を乗せて、こちらを上目遣いで見る安積さま。イタズラが成功した! って感じのうれしそうなお顔。
でも、なんだか憎めなくて、怒り続けることが難しくなる。
「――さて。ここからが、一番大事なことだよ。よく聴いて」
身を起こした安積さまが、真剣なお顔でわたしを見た。
「ピャイッ!」
叩きつけられるような怒声に、全身をビリビリさせて飛び起きる。
って、へ? ナニナニ? ココドコ? ナニ?
「あ、命婦さま……」
「『あ、命婦さま』ではありませぬ! そのような所で居眠りなど!」
突然叩き起こされて、ボケッとした頭が急速に元に戻っていく。ここは桐壷で、わたしはここで眠りこけてて。
「申し訳ありません」
怒る命婦さまに謝罪。これは十割わたしが悪い。いくらなんでも端近でゴロリと居眠りは、さすがにないわ。女房ウンヌンの前に、女性としてどうかと思う。
「そう怒らないであげて、命婦」
割って入ってきたのは桜花さま。
「それだけ疲れているのよ、姉さまは」
桜花さま? 今、なんて……。
「お久しぶりね。今までいろいろと大変だったでしょう」
「あ、いえ、それほどでも……」
それより、さっき、なんて呼んだ?
「兄さまのことだから、きっと無茶もたくさん仰ったのではないかしら」
「そんなことは……」
それより、それより。さっきのナニ? ――姉さま?
聞き間違い?
「これからは、わたくしもおりますから。兄さまが無理を仰った時には、お教えくださいね。わたくしからお諌めいたしますから。姉さま」
聞き間違いじゃなかった!
二度目はハッキリ、しっかり、そしてわざとらしく。強調して言われちゃった!
「あ、あの桜花さま」
「なあに?」
「あの、その、〝姉さま〟ってナンデスカ?」
百歩譲ってわたしを〝菫野〟って呼ぶのはわかるんだけど、〝姉さま〟ってなると、そのいろいろと……。
「桜花。順を追って話さないと、菫野が困ってしまうよ」
「あら、兄さま」
桜花さまについで端近にやってきた安積さま。その後ろにはみょうに神妙な、なんとも言い難い表情の帯刀。帯刀が無表情じゃないのって、ちょっと珍しい。
「ちょっと彼女と話がしたいから、少し席を外してくれないか」
「わかりました、兄さま。良い知らせをお待ちしておりますわ」
「ああ」
――――? ナニガ?
「姉さま。嫌なら断ってもよろしいですからね」
去り際に桜花さまが、わたしの耳元で囁く。
「桜花。縁起でもないこと言うんじゃないよ」
それを笑って嗜める安積さま。
だから、ナニガ?
わからないわたしが、安積さまと二人、残される。
「……さてどこから話をしようかな」
少し気まずい間を置いて、切り出したのは安積さまだった。どこを見て語り合ったらいいのかわかんなくて、二人並んで勾欄の向こうの庭を眺める。
「さっきね、父と話をしてきたよ。かれこれ十四年ぶりかな。桜花にとったら、初めての父との会話だったよ」
帝は、桐壺更衣がお亡くなりになってから、先の左大臣から安積さまたちを守るため、わざと距離を置いておられた。
「たくさん、お話しになられたのですか?」
予想していたより遅いお戻り。
きっと、十四年の溝を埋めて埋めて、埋めすぎて溢れちゃうぐらい、たくさんお話しされてたからだと思うけど。
「うん。僕にも桜花にも『すまなかった』と仰られてたよ。今まで父として関われなかったことを許してくれって」
守るためとはいえ、疎遠にしていたこと、帝も心苦しく思われてたんだ。だから、こうして会えるようになった今、真っ先に謝罪したんだ。
「僕も桜花も、寂しかったけれど、でもその理由を知って、父を咎める気は起きなかった。それどころか、父の愛を知ることができてうれしかった。父は母が亡くなる前と同じ、優しい人だったんだって、うれしかったんだよ」
「それはよかったです」
素直にそう思う。
安積さまと桜花さまが、帝とわかりあえたこと。わたしもうれしくて、「良かったね」の涙が目尻を濡らす。
「僕が東宮に立てることで、異母姉上が中将どのに降嫁できるようになって。そのことも父は喜んでおられたよ。娘を不幸にしなくてすんだって」
女帝になって、バリバリ政治を動かしたい姫宮も、時にはいらっしゃるのかもしれないけど、あの女東宮さまがそれを望んでいたのかどうか。
「結婚は、来年。盛大に送り出してやりたいから、今から支度を始めるんだと、父が張り切っていたよ。男親に、どこまで嫁入りの気配りができるかわからないけどね。でもすごく楽しそうだった」
女東宮を嫁にって、暗躍してた中将さまだ。きっと女東宮さまが、着の身着のままで嫁いだって、大事にされるだろうけど。
今も事件の処理で大忙しの宮中。そんななか、少しの時間を見つけては、せっせと梅壺に通われてるらしい、中将さま。孤太がコッソリ見てきて言うには、女東宮さまも中将さまに口説かれて、まんざらでもないって顔をしてたとか。
「それとね、桜花の降嫁先も決まったんだよ」
「ええっ!?」
異母姉君に続いて、桜花さまもっ!?
「え、でもでも、桜花さまはまだ十四ですよね?」
そりゃあ、政略的に早めに結婚するってことはあるかもしれないけど。でもでも、だからって、いくらなんでもそれはヒドくないっ!?
それに、桜花さまは、あの帯刀に恋してるのよ!? それは安積さまだってご存知のはず。
なのに、それを切り裂くの? 姉宮さまはめでたしめでたしなのに、桜花さまだけヒドくない?
「安心して。降嫁はまだ先。今はとりあえず許嫁となっただけ」
「でも、でもっ!」
結婚となったら、帯刀への恋心を捨てなくちゃいけないじゃない!
「嫁ぎ先は、右大臣家。あちらの孫息子のもとに嫁ぐことが決まった」
「そんな……」
怒りのあまり浮かび上がった腰が、ドスンと力なく床に落ちる。
先の左大臣の罪を暴いたって。姉宮が幸せな結婚をしたって。
右大臣家の孫息子って。そんなのどこからどう見たって、政略結婚でしょ。
(桜花さま……)
目が熱くなる。握った拳がフルフルと震える。
こんなの、こんなの……!
「竹芝まで逃しましょう、安積さま!」
「菫野?」
「グズグズしてたら意に染まない結婚をさせられてしまいます! それぐらいなら、桜花さまをあの帯刀に盗ませましょう! 嫌がるなら、わたしが蹴っ飛ばしてでも追い立ててやります! 追っ手がたどり着けないように、わたしが瀬田の橋をぶっ壊してやります! 瀬田で足りなければ、墨俣の橋も! なんなら富士の山を壊して、通れなくしてやります!」
それでも足りなければ、えっと、えっと……。
「ハハッ。面白いね、菫野は」
キョトンとした後、笑い始めた安積さま。
「笑いごとじゃありませんよ! 桜花さまだけ意に染まない結婚をさせられるなんて! 言い出したのが帝なら、今から清涼殿に乗り込んででも、帝にお説教してやります!」
言うこときかないなら、拳ででも!
上の娘の幸せを喜んでも、下の娘はそうじゃないのかって!
親としてどうなの? ちょっと耳貸しなさい!
「そこまでしなくても大丈夫だよ」
「でも……」
「右大臣の孫息子ってね。あの真成のことなんだよ」
「――――へ?」
間抜けな声が出た。
「彼の父は、右大臣の一人息子なんだよ。真成自身は、正妻の産んだ子じゃないけどね。乳母は身分差ゆえに正妻になれなかった。そして、先年亡くなった彼の父には、真成以外の子はいなかった。祖父にあたる右大臣には、真成以外地位を受け継ぐべき男子がいない。それで、右大臣に持ちかけたんだ。真成を嫡流と認め、桜花の降嫁先にしてくれないかって」
「そ、それじゃあ……」
「うん。今はまだ真成の身分も低いし、桜花も幼いから結婚できないけど、いずれ右大臣家の孫息子として身分を得たら、真成のもとに嫁がせる予定だよ」
帯刀。
蔭子孫、身分ある貴族の子息が、武芸の試験を受けてなることの多い役職。
そして乳母。
母方の身分は低いとはいえ、仮にも皇子の乳母になるのだから、それなりの身分の者の妻がその任に当てられる。
その辺を考えれば、あの帯刀が右大臣に繋がる者であってもおかしくないけど。
「ヒドいです!」
そんな持って回ったような言い方するなんて!
「うん、ゴメン。でも、きみがとんでもなく優しい人なんだってわかって、うれしかった。桜花を大事に思ってくれてるんだね」
勾欄にかけた手に頭を乗せて、こちらを上目遣いで見る安積さま。イタズラが成功した! って感じのうれしそうなお顔。
でも、なんだか憎めなくて、怒り続けることが難しくなる。
「――さて。ここからが、一番大事なことだよ。よく聴いて」
身を起こした安積さまが、真剣なお顔でわたしを見た。
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