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2章
第10話
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(ディーネだと?)
女の方に目を向ければ、たしかに紫色のストレートヘアと長い尻尾を確認することができた。
とっさに《天竜眼》を使ったんだろう。
そのナズナが言うんだから間違いない。
ディーネは卓越した戦術スキルを持つ上級剣士だ。
ギルマス自らがクエストを依頼したってことから考えても、ディーネに対する信頼は相当厚いことが窺える。
(そのディーネが敵わなかった魔物か)
このまま2人で助けに向かっても倒される危険性がある。
ミイラ取りがミイラになったら本末転倒だ。
(ならここは俺が囮になって時間を稼ぐしかない)
俺は素早くナズナに指示を伝えた。
「ナズナはディーネのもとへ向かってくれ。俺はその間に敵の足止めをする」
「ですが、それだとマスターをお護りすることができません」
「俺の方は問題ない。今はそれよりもディーネが優先だ。このまま放っておけば取り返しのつかないことになりかねないからな。安全な場所まで退避させてやってくれ。できればそこで応急処置をお願いしたい。【ポーション】は持っていたよな?」
「……はい、了解しました。すぐに行動を開始します」
一瞬の迷いが命取りになるって分かっているんだろう。
それ以上何か言うこともなく、ナズナはディーネのもとへ一直線に駆け出していった。
ナズナに任せておけばディーネの身は安心だな。
(次は俺の番か)
「シュロロロロ……」
ベルセルクオーディンは濃霧を周囲に纏いながら鋼の槍を手にして徘徊を始める。
とどめをディーネに刺したことで興味を失ったのかもしれない。
だが油断は禁物だ。
ディーネのもとへ駆けつけるナズナを新たなターゲットにしないとも限らないからだ。
「〝聖具発現〟」
目の前に現れた【無法者の偃月刀】を手に取ると、俺はベルセルクオーディン目がけて全力で駆け出す。
この武器はもう十分に使った。
最後に役に立ってもらうぞ。
(ベルセルクオーディン。お前の相手はこの俺だ)
敵の姿が肉眼ではっきりと確認できる距離まで詰めると、俺は助走をつけながら【無法者の偃月刀】を思いっきり投げつけた。
それは見事な曲線を引きながら、亡霊の魔物へ向かって高速で飛んでいく。
しかし。
バヂィーーーン!
刀はベルセルクオーディンに当たる直前で弾かれてしまう。
けれど、それについて俺は特に気にしなかった。
相手の関心をこちらに向けることに成功したからだ。
「シュロロロロ……」
ベルセルクオーディンは体を反転させると、少し離れた位置にいる俺に赤い眼を向ける。
これで標的は俺に変わったはず。
もちろん、このまま悠長に状況を観察しているような余裕はない。
こっちは丸腰なんだ。
(速攻で武器を作るぞ)
ユリウス大森林に入ってからアイテムをいくつか拾ってきた。
それが今役に立ちそうだ。
魔法袋に手をつっこむと、中から【シーブライト結晶】と【禍々しい堅獣殻】の二つの素材を取り出す。
それを素早く組み合わせると、俺はレアリティDの武器を完成させた。
光を纏ったまま宙に浮かび上がる【ギガントアックス】を手に取る。
(まだだ。これで完成じゃない)
俺は【ギガントアックス】を構えると、一度ベルセルクオーディンの位置を確認した。
敵は警戒するようにこちらへ向けてゆっくりと歩みを進めていた。
距離はまだあるな。
この間にもナズナはディーネの救出に成功したようだ。
2人の影がこちらとは逆方向へ移動していくのを確かめると、次に魔法袋の中から【猛牛の隕蹄鉄】っていうアイテムを取り出す。
(こいつを強化素材にして《金字塔の鍛造》を使うぞ)
たとえ三つ以上組み合わせて武器を作ることができなくても、こういうやり方ならば可能だ。
【ギガントアックス】を草地に突き刺すと、【猛牛の隕蹄鉄】を手にしたまま俺はイメージを膨らませた。
アイテムに宿ったマナを斧へ付与するように強く集中すると、武器は煌々と輝いて集約していく。
------------------------------
【羅刹鬼鉄丸】
〔レアリティ〕C-
〔再現度〕70%
〔攻撃力〕3800
〔必殺技/上限回数〕シャドウギロチン / 8回
〔アビリティ〕超会心Lv.3、ガード強化Lv.1
------------------------------
大斧を地面から引き抜くと、すぐに頭の中でステータスを確認した。
C-だが攻撃力は3800もある。
どうやらレアリティ以上の性能を有していそうだ。
さっきはなぜかベルセルクオーディンに攻撃が当たらなかった。
(あれは武器をただ投げつけたのが原因だと思うが)
念のために必殺技も確認しておくか。
------------------------------
【必殺技】
シャドウギロチン
〔内容〕
敵グループに大ダメージの物理攻撃を1回ヒットさせる。
会心率が高く、使用後に命中率が上昇する。
なお近距離ほど威力を発揮し、最大で2倍のダメージとなる。
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女の方に目を向ければ、たしかに紫色のストレートヘアと長い尻尾を確認することができた。
とっさに《天竜眼》を使ったんだろう。
そのナズナが言うんだから間違いない。
ディーネは卓越した戦術スキルを持つ上級剣士だ。
ギルマス自らがクエストを依頼したってことから考えても、ディーネに対する信頼は相当厚いことが窺える。
(そのディーネが敵わなかった魔物か)
このまま2人で助けに向かっても倒される危険性がある。
ミイラ取りがミイラになったら本末転倒だ。
(ならここは俺が囮になって時間を稼ぐしかない)
俺は素早くナズナに指示を伝えた。
「ナズナはディーネのもとへ向かってくれ。俺はその間に敵の足止めをする」
「ですが、それだとマスターをお護りすることができません」
「俺の方は問題ない。今はそれよりもディーネが優先だ。このまま放っておけば取り返しのつかないことになりかねないからな。安全な場所まで退避させてやってくれ。できればそこで応急処置をお願いしたい。【ポーション】は持っていたよな?」
「……はい、了解しました。すぐに行動を開始します」
一瞬の迷いが命取りになるって分かっているんだろう。
それ以上何か言うこともなく、ナズナはディーネのもとへ一直線に駆け出していった。
ナズナに任せておけばディーネの身は安心だな。
(次は俺の番か)
「シュロロロロ……」
ベルセルクオーディンは濃霧を周囲に纏いながら鋼の槍を手にして徘徊を始める。
とどめをディーネに刺したことで興味を失ったのかもしれない。
だが油断は禁物だ。
ディーネのもとへ駆けつけるナズナを新たなターゲットにしないとも限らないからだ。
「〝聖具発現〟」
目の前に現れた【無法者の偃月刀】を手に取ると、俺はベルセルクオーディン目がけて全力で駆け出す。
この武器はもう十分に使った。
最後に役に立ってもらうぞ。
(ベルセルクオーディン。お前の相手はこの俺だ)
敵の姿が肉眼ではっきりと確認できる距離まで詰めると、俺は助走をつけながら【無法者の偃月刀】を思いっきり投げつけた。
それは見事な曲線を引きながら、亡霊の魔物へ向かって高速で飛んでいく。
しかし。
バヂィーーーン!
刀はベルセルクオーディンに当たる直前で弾かれてしまう。
けれど、それについて俺は特に気にしなかった。
相手の関心をこちらに向けることに成功したからだ。
「シュロロロロ……」
ベルセルクオーディンは体を反転させると、少し離れた位置にいる俺に赤い眼を向ける。
これで標的は俺に変わったはず。
もちろん、このまま悠長に状況を観察しているような余裕はない。
こっちは丸腰なんだ。
(速攻で武器を作るぞ)
ユリウス大森林に入ってからアイテムをいくつか拾ってきた。
それが今役に立ちそうだ。
魔法袋に手をつっこむと、中から【シーブライト結晶】と【禍々しい堅獣殻】の二つの素材を取り出す。
それを素早く組み合わせると、俺はレアリティDの武器を完成させた。
光を纏ったまま宙に浮かび上がる【ギガントアックス】を手に取る。
(まだだ。これで完成じゃない)
俺は【ギガントアックス】を構えると、一度ベルセルクオーディンの位置を確認した。
敵は警戒するようにこちらへ向けてゆっくりと歩みを進めていた。
距離はまだあるな。
この間にもナズナはディーネの救出に成功したようだ。
2人の影がこちらとは逆方向へ移動していくのを確かめると、次に魔法袋の中から【猛牛の隕蹄鉄】っていうアイテムを取り出す。
(こいつを強化素材にして《金字塔の鍛造》を使うぞ)
たとえ三つ以上組み合わせて武器を作ることができなくても、こういうやり方ならば可能だ。
【ギガントアックス】を草地に突き刺すと、【猛牛の隕蹄鉄】を手にしたまま俺はイメージを膨らませた。
アイテムに宿ったマナを斧へ付与するように強く集中すると、武器は煌々と輝いて集約していく。
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【羅刹鬼鉄丸】
〔レアリティ〕C-
〔再現度〕70%
〔攻撃力〕3800
〔必殺技/上限回数〕シャドウギロチン / 8回
〔アビリティ〕超会心Lv.3、ガード強化Lv.1
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大斧を地面から引き抜くと、すぐに頭の中でステータスを確認した。
C-だが攻撃力は3800もある。
どうやらレアリティ以上の性能を有していそうだ。
さっきはなぜかベルセルクオーディンに攻撃が当たらなかった。
(あれは武器をただ投げつけたのが原因だと思うが)
念のために必殺技も確認しておくか。
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【必殺技】
シャドウギロチン
〔内容〕
敵グループに大ダメージの物理攻撃を1回ヒットさせる。
会心率が高く、使用後に命中率が上昇する。
なお近距離ほど威力を発揮し、最大で2倍のダメージとなる。
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