67 / 68
2章-3
第31話
しおりを挟む
すべてを聞き終えたあと地下室は重苦しい空気に包まれた。
ウェルミィはふたたび泣きじゃくり、おっさんは頭を抱え、ブライのじいさんは俯いたままだ。
みんなそれぞれ思うところがあるのかもしれない。
もちろん俺も大きく混乱してた。
ぶっちゃけ今聞いた話を自分の中でどう整理すればいいか分からない。
「ティムさま……」
いつもは冷静なマキマもどこか不安そうに声をかけてくる。
帝国に対する忠義が揺らいでしまってるのかもしれない。
「少し考えさせてくれないか」
そう言うとマキマは弱々しく頷く。
誰も俺の言葉に反対しようとしなかった。
このあと。
俺たちはオーブだけを入手するとほとんど無言のまま帰路につく。
今回の件をほかのみんなに伝えると新たな混乱を生む可能性があったから、これは五人だけの秘密ってことになった。
◇◇◇
その夜。
俺は自室のベッドに入りながらいろいろと考えていた。
父さんの言葉はどれも衝撃的だった。
考えるなってのがムリな話だ。
「ニズゼルファを倒すには半神になる必要がある……か」
すべてのオーブを集めるとなると世界中をまわる必要が出てくる。
魔王たちの標的にされたこの状態でそれはかなり困難を極める道に違いない。
けど。
〝これは半神の血を引く人族にしかできないことだ。そして、勇者であるお前がそのいちばん近い場所にいる〟
ふと父さんの言葉が甦る。
(そうだよな。やっぱり俺がやるべきなんだ)
このままこの国に留まってても状況はなにも変わらない。
ニズゼルファを倒さない限り、俺たち種族に未来はないんだ。
蒼狼王族、オーガ族、刀鎧始祖族のみんなとも分かり合うことができたわけで。
なら、ほかの異種族とも手を取り合うのが不可能ってわけじゃない。
魔族に苦しめられてるのはみんな同じ。
その共通した思いがあればきっと協力だってし合えるはず。
(それに種族の協力を得られたらオーラ値だって上がるかもしれないんだし)
俺の中ではジャイオーンを倒せたのはたまたまだって思いが強かった。
あのクラスの魔王があと八人もいるわけで。
たとえ【全能再現】があって極意をコピーできるからといって、集団で攻めて来られたらどうなるか分からないってのが正直なところだ。
唯一の心残りは、街の仲間たちを置いて出て行かなくちゃならないってことだけど。
(でも俺がいたからジャイオーンは襲ってきたわけだし。むしろ俺がここを離れることはみんなのためにもなるんだ)
残る問題はウェルミィたちのことだな。
四人にひとりでオーブを集める旅に出るなんて言えば間違いなく止められる。
だけどなにも言わずに旅立てば、またきっと俺の行方を探すに違いない。
マキマのことも気になっていた。
本当は彼女にそばにいてほしいんじゃないのか?
(いや……ダメだ。俺のそばにいれば危険なんだ)
やっぱりひとりで出て行こう。
そう決心したらあとの行動は早かった。
こういう決断は早ければ早いほどいい。
時間が経てば未練を感じてしまうから。
ベッドから抜け出してささっと身支度を整えてしまうと、俺は領主館をあとにした。
夜明け前。
俺はまだ薄暗い街の中を歩いてた。
目に飛び込んでくるのは破壊され尽くした街の姿だ。
「……」
放り出して自分だけが街から出て行こうとしてることにちょっとだけ罪悪感が芽生える。
でも俺は心を鬼にした。
(早く外に出よう)
早足で街を通りすぎる。
この時間なら誰かと会うこともないはず。
あと少しで街の出口だ。
そんな思いで水路の小さな橋にさしかかると。
(あっ)
そこに人影があることに気づく。
相手が誰か俺にはすぐ分かってしまった。
こんな時間、こんな場所で待っているのはひとりしかいない。
「……マキマ……。なんでここに……」
「ティムさまのことです。わたしたちに迷惑をかけないよう、おひとりで出て行かれると分かっておりました」
「……」
「わたしもご一緒させてください。少しはお力になれると思います」
「いやダメだ。俺と一緒にいたらまたいつ魔王に襲われるか分からないんだ」
「問題ありません。わたしは神聖騎士隊隊長です。ティムさまの盾となってお護りするのが使命なんです」
「マキマがそんなことする必要ないって」
「ではなぜ、ティムさまはおひとりで出て行こうとされてるのでしょうか?」
「それは……」
一瞬言葉を詰まらせてしまう。
もちろん、みんなに迷惑をかけたくないっていう理由もあるけど。
いちばんの理由はやっぱりこれだ。
「エアリアル帝国が滅んでしまったのは俺のせいだから。父さんや母さん、マキマの親父さんや犠牲となったほかの多くの人たちのためにもニズゼルファを倒して敵を討つ。これは俺がひとりでやるべきことなんだよ」
父さんは俺が敗れたのは自分の責任だなんて言ってたけど、それは違う。
ニズゼルファに負けたのは俺が弱かったから。
ただそれだけの理由だ。
責任って言うならそれを負ってるのは俺だ。
それを果たさなくちゃいけない。
だけど。
マキマは俺とはまったく違うことを考えていた。
「ティムさま。どうかそんな風にご自分を責めないでください」
「え」
「あのときルーデウスさまがニズゼルファに立ち向かっていなければ、帝国はもっと早い段階で滅んでいたはずです。当然、ウェルミィさまやわたくしどもはこのように生きていなかったことでしょう。わたしは感謝してるんです。帝国のためにおひとりで戦われたルーデウスさまのことを。見える部分にだけ目を向けて責任を感じないでください。救われた命もあるんですよ」
「マキマ……」
「諸悪の根源はニズゼルファです。このような世界となったのもすべて魔族のせいなんですから。ティムさまのせいではありません」
そう口にするマキマの表情は真剣そのものだった。
「それに……わたしは誓ったんです」
「誓った?」
「5年前、わたしはティムさまをお護りすることができませんでした。そのころのわたしにはなんの力もありませんでした。それがずっと悔しくて心残りだったんです。ですから今度こそあなたさまのそばでお護りしたいって。それがわたしの誓いでもあり、願いなんです」
「!」
そんなマキマの言葉にハッとする。
以前の自分はこうした独りよがりの思いを抱えたまま、ニズゼルファにひとりで挑んで敗れたんじゃないかって。
(それはつまり仲間を頼らなかったから負けたってことじゃないのか?)
それこそ独善的な考えだ。
俺ひとりの力でぜんぶ解決できるなんて……間違ってる。
それが理解できると、自分の中で凝り固まってた思いが自然と崩れていくのが分かった。
(そっか。簡単なことだったんだ)
仲間を頼る。
ただそれだけをすればよかったんだ。
「……マキマには気づかされてばっかだな」
「?」
「ありがとう。気持ちはしっかりと伝わったよ」
「え、ティムさま……じゃあ……」
「うん。でも、ニズゼルファを倒す責任が俺にあるって思いは変わらない。だからさ」
そこで俺は頭を下げると手を差し出した。
「それを実現するためにも力を貸してくれないか? マキマが必要なんだ。俺のそばにいてほしい」
「はい……もちろんです。今度こそかならずルーデウスさまのお役に立ってみせます!」
パッと顔を明るくさせると、マキマはしっかりと俺の手を握り返した。
ウェルミィはふたたび泣きじゃくり、おっさんは頭を抱え、ブライのじいさんは俯いたままだ。
みんなそれぞれ思うところがあるのかもしれない。
もちろん俺も大きく混乱してた。
ぶっちゃけ今聞いた話を自分の中でどう整理すればいいか分からない。
「ティムさま……」
いつもは冷静なマキマもどこか不安そうに声をかけてくる。
帝国に対する忠義が揺らいでしまってるのかもしれない。
「少し考えさせてくれないか」
そう言うとマキマは弱々しく頷く。
誰も俺の言葉に反対しようとしなかった。
このあと。
俺たちはオーブだけを入手するとほとんど無言のまま帰路につく。
今回の件をほかのみんなに伝えると新たな混乱を生む可能性があったから、これは五人だけの秘密ってことになった。
◇◇◇
その夜。
俺は自室のベッドに入りながらいろいろと考えていた。
父さんの言葉はどれも衝撃的だった。
考えるなってのがムリな話だ。
「ニズゼルファを倒すには半神になる必要がある……か」
すべてのオーブを集めるとなると世界中をまわる必要が出てくる。
魔王たちの標的にされたこの状態でそれはかなり困難を極める道に違いない。
けど。
〝これは半神の血を引く人族にしかできないことだ。そして、勇者であるお前がそのいちばん近い場所にいる〟
ふと父さんの言葉が甦る。
(そうだよな。やっぱり俺がやるべきなんだ)
このままこの国に留まってても状況はなにも変わらない。
ニズゼルファを倒さない限り、俺たち種族に未来はないんだ。
蒼狼王族、オーガ族、刀鎧始祖族のみんなとも分かり合うことができたわけで。
なら、ほかの異種族とも手を取り合うのが不可能ってわけじゃない。
魔族に苦しめられてるのはみんな同じ。
その共通した思いがあればきっと協力だってし合えるはず。
(それに種族の協力を得られたらオーラ値だって上がるかもしれないんだし)
俺の中ではジャイオーンを倒せたのはたまたまだって思いが強かった。
あのクラスの魔王があと八人もいるわけで。
たとえ【全能再現】があって極意をコピーできるからといって、集団で攻めて来られたらどうなるか分からないってのが正直なところだ。
唯一の心残りは、街の仲間たちを置いて出て行かなくちゃならないってことだけど。
(でも俺がいたからジャイオーンは襲ってきたわけだし。むしろ俺がここを離れることはみんなのためにもなるんだ)
残る問題はウェルミィたちのことだな。
四人にひとりでオーブを集める旅に出るなんて言えば間違いなく止められる。
だけどなにも言わずに旅立てば、またきっと俺の行方を探すに違いない。
マキマのことも気になっていた。
本当は彼女にそばにいてほしいんじゃないのか?
(いや……ダメだ。俺のそばにいれば危険なんだ)
やっぱりひとりで出て行こう。
そう決心したらあとの行動は早かった。
こういう決断は早ければ早いほどいい。
時間が経てば未練を感じてしまうから。
ベッドから抜け出してささっと身支度を整えてしまうと、俺は領主館をあとにした。
夜明け前。
俺はまだ薄暗い街の中を歩いてた。
目に飛び込んでくるのは破壊され尽くした街の姿だ。
「……」
放り出して自分だけが街から出て行こうとしてることにちょっとだけ罪悪感が芽生える。
でも俺は心を鬼にした。
(早く外に出よう)
早足で街を通りすぎる。
この時間なら誰かと会うこともないはず。
あと少しで街の出口だ。
そんな思いで水路の小さな橋にさしかかると。
(あっ)
そこに人影があることに気づく。
相手が誰か俺にはすぐ分かってしまった。
こんな時間、こんな場所で待っているのはひとりしかいない。
「……マキマ……。なんでここに……」
「ティムさまのことです。わたしたちに迷惑をかけないよう、おひとりで出て行かれると分かっておりました」
「……」
「わたしもご一緒させてください。少しはお力になれると思います」
「いやダメだ。俺と一緒にいたらまたいつ魔王に襲われるか分からないんだ」
「問題ありません。わたしは神聖騎士隊隊長です。ティムさまの盾となってお護りするのが使命なんです」
「マキマがそんなことする必要ないって」
「ではなぜ、ティムさまはおひとりで出て行こうとされてるのでしょうか?」
「それは……」
一瞬言葉を詰まらせてしまう。
もちろん、みんなに迷惑をかけたくないっていう理由もあるけど。
いちばんの理由はやっぱりこれだ。
「エアリアル帝国が滅んでしまったのは俺のせいだから。父さんや母さん、マキマの親父さんや犠牲となったほかの多くの人たちのためにもニズゼルファを倒して敵を討つ。これは俺がひとりでやるべきことなんだよ」
父さんは俺が敗れたのは自分の責任だなんて言ってたけど、それは違う。
ニズゼルファに負けたのは俺が弱かったから。
ただそれだけの理由だ。
責任って言うならそれを負ってるのは俺だ。
それを果たさなくちゃいけない。
だけど。
マキマは俺とはまったく違うことを考えていた。
「ティムさま。どうかそんな風にご自分を責めないでください」
「え」
「あのときルーデウスさまがニズゼルファに立ち向かっていなければ、帝国はもっと早い段階で滅んでいたはずです。当然、ウェルミィさまやわたくしどもはこのように生きていなかったことでしょう。わたしは感謝してるんです。帝国のためにおひとりで戦われたルーデウスさまのことを。見える部分にだけ目を向けて責任を感じないでください。救われた命もあるんですよ」
「マキマ……」
「諸悪の根源はニズゼルファです。このような世界となったのもすべて魔族のせいなんですから。ティムさまのせいではありません」
そう口にするマキマの表情は真剣そのものだった。
「それに……わたしは誓ったんです」
「誓った?」
「5年前、わたしはティムさまをお護りすることができませんでした。そのころのわたしにはなんの力もありませんでした。それがずっと悔しくて心残りだったんです。ですから今度こそあなたさまのそばでお護りしたいって。それがわたしの誓いでもあり、願いなんです」
「!」
そんなマキマの言葉にハッとする。
以前の自分はこうした独りよがりの思いを抱えたまま、ニズゼルファにひとりで挑んで敗れたんじゃないかって。
(それはつまり仲間を頼らなかったから負けたってことじゃないのか?)
それこそ独善的な考えだ。
俺ひとりの力でぜんぶ解決できるなんて……間違ってる。
それが理解できると、自分の中で凝り固まってた思いが自然と崩れていくのが分かった。
(そっか。簡単なことだったんだ)
仲間を頼る。
ただそれだけをすればよかったんだ。
「……マキマには気づかされてばっかだな」
「?」
「ありがとう。気持ちはしっかりと伝わったよ」
「え、ティムさま……じゃあ……」
「うん。でも、ニズゼルファを倒す責任が俺にあるって思いは変わらない。だからさ」
そこで俺は頭を下げると手を差し出した。
「それを実現するためにも力を貸してくれないか? マキマが必要なんだ。俺のそばにいてほしい」
「はい……もちろんです。今度こそかならずルーデウスさまのお役に立ってみせます!」
パッと顔を明るくさせると、マキマはしっかりと俺の手を握り返した。
21
お気に入りに追加
1,192
あなたにおすすめの小説

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!!
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

俺を凡の生産職だからと追放したS級パーティ、魔王が滅んで需要激減したけど大丈夫そ?〜誰でもダンジョン時代にクラフトスキルがバカ売れしてます~
風見 源一郎
ファンタジー
勇者が魔王を倒したことにより、強力な魔物が消滅。ダンジョン踏破の難易度が下がり、強力な武具さえあれば、誰でも魔石集めをしながら最奥のアイテムを取りに行けるようになった。かつてのS級パーティたちも護衛としての需要はあるもの、単価が高すぎて雇ってもらえず、値下げ合戦をせざるを得ない。そんな中、特殊能力や強い魔力を帯びた武具を作り出せる主人公のクラフトスキルは、誰からも求められるようになった。その後勇者がどうなったのかって? さぁ…

追放された回復術師は、なんでも『回復』できて万能でした
新緑あらた
ファンタジー
死闘の末、強敵の討伐クエストを達成した回復術師ヨシュアを待っていたのは、称賛の言葉ではなく、解雇通告だった。
「ヨシュア……てめえはクビだ」
ポーションを湯水のように使える最高位冒険者になった彼らは、今まで散々ポーションの代用品としてヨシュアを利用してきたのに、回復術師は不要だと考えて切り捨てることにしたのだ。
「ポーションの下位互換」とまで罵られて気落ちしていたヨシュアだったが、ブラックな労働をしいるあのパーティーから解放されて喜んでいる自分に気づく。
危機から救った辺境の地方領主の娘との出会いをきっかけに、彼の世界はどんどん広がっていく……。
一方、Sランク冒険者パーティーはクエストの未達成でどんどんランクを落としていく。
彼らは知らなかったのだ、ヨシュアが彼らの傷だけでなく、状態異常や武器の破損など、なんでも『回復』していたことを……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる