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やっと着いたよ、53です。
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「う、旨そう!!」
「量が多いのです!
早く食べないとバスが!」
「大丈夫だよ、おばさんがお弁当にしてくれるって!」
長距離トラックの運転手さん向けに、
早朝から開いている某サービスエリアの人気定食屋でカツカレーを食するつもりの4人。
結局、カツカレー弁当にして車内で食べる事に。
他のお客さんも色々購入しているので、宛ら車内はグルメツアーみたいだね?
(あれ、本当はいけないんたっけ?)
次の休憩ではご当地バーガーとソフトクリームを購入するとまたもやバスの中でご会食。
気分的には遠足みたいだけど、既に三百円は超えているし、チョコバナナは売っていなかったし?
ご当地B級グルメを満喫してますよ。
楽しいバスの旅は終わりを迎え、最初の目的地、広いバスターミナルがある某駅前に到着した。
「ココからローカルバスで1時間…アレ?」
ヒロ君が旅館のある温泉地行きのバス停の時刻表を見ると、
「どうした、アレか?
1時間に一本しかバスがないとかだろ、そのくらいなら…」
と、余裕を見せるいっくん。
「一日三本しか走ってないんだ、しかも2本目がさっき行ったばかりみたい。
次、夜って書いてある?」
つまり、「朝」「昼」「夜」って事らしい?
本当かよっ!
「大丈~夫!ま~かせて!」
だかソコに、ブロロロローっと四輪駆動車で現れるグラサンの人?
「ここからレンタカーで行きます!
途中で「道の駅」で昼食だよ!」
どうやら事前に駅前のレンタカー屋で手配していた様だ…
サクさんがね。
「理央さん、車の運転出来たんですね?」
信じられないって目でみるしおりん。
「たまにサクの車借りて、海見に行ったりするよ。」
どうやら、ほとんどの温泉地行きのお客さんはタクシーか、又は旅館やホテルからの送迎車を利用しているのだけど、ちゃんと一時間置きに運行しているバスも有るのだ!
こちらは観光名所を巡る観光者向けのコースを行くので目的地までは片道一時間掛かり、料金もほぼ終点までは千三百円ほどになる。
直線距離だとタクシーで30~40分の八千円程掛かるだそうだ
ヒロ君が見たのは、無料で入れる公共温泉とか、病院や村役場などを廻る地元のお年寄り向けの超ローカルな地域密着型の巡回バスだったりする。
コチラはシルバーパスを見せればお金は掛からないけど、それ以外だと結構掛かるみたい。
そう、バス停は一つじゃないけど、この後の事を考えると移動の足は必要かも?
一行は道の駅で名物の山菜高菜入りおやきやイノシシバーガーを食べ、目ぼしいモノを購入すると今日の宿に急行する?
「さっきイワナの掴み取りって看板が有りましたよ!」
「ソレ、今度にして!
車が生臭くなったらマズいかも?」
「多分、夜のお食事で食べられますよ、きっと。」
昨晩から巻き巻きのタイムスケジュールだったので、そろそろ腰を落ち着けて休みたい皆んな。
店長が参加出来ない事で、旅行のスケジュールを前倒しして、早朝出発の高速バスを夜間出発に変更したのだ。
ちなみに帰りは新幹線で帰る予定なので、行きの半分以下で帰れるよ。
「よしっ!今日行く事、ゆなちゃんにはナイショだからね!
びっくりさせるぞ!」
「おーー!」
「理央さん、安全運転でお願いしますよ!」
車内はもうアゲアゲでワンダホーに盛り上がっていた。
ネコさんの実家、温泉旅館に着いたのはお昼少し前だった。
「いらっしゃいませ、ようおいでなさいました。」
お、女将だ!
貫禄ある!
この人がリクさんのお母さんかな?
「と、東京からきました。
唐沢の名前で予約を…」
「アレ、予約したのいっくんだっけ?」
「唐沢様のご子息さんと息子のお友達の方ですね。
お話しは伺っております、
ちゃんとゆなにはナイショにしてますからね。」
予約していた部屋に通されると、
「改めて、ご挨拶します。
当旅館の女将、そして隣りが…」
「若女将の了子、陸の姉です!
本当によくいらっしゃいました!」
うわぁ、お二人とも綺麗!
うん、なるほど。
きっとネコさんは、お父さん似に違いない!
「あ、あのゆなちゃんは、今どこに?」
「今日は分校でウサギの世話をしているわ、当番なんですって。」
う、うさぎの世話!
癒されるるぅ~♡
「あの、初めまして。
今回、この子達の引率として同行してます「新河 理央」と言います。
息子さんには、日頃からご迷惑をお掛けして助けていただいてます。」
「アら、 あらあら!
陸のヤツ、唐沢さんのお嬢さん以外にも、こんな綺麗な人にもちょっかい掛けて!
隅に置けないわね!」
おいてませんよ?
どちらかと言えば、理央さんがちょっかい掛けてるよね?
「あの実は私、大学で「民俗学」を専攻していた事が有りまして、各地の郷土資料を見て回るのかライフワークなんです!
リクさんから、こちらにはとても興味深い博物館があるとか伺っているのですが?」
「…それって、まさか「珍宝洞」の事かしら?
まぁ、たしかに郷土資料館とまではいかないですけど、この辺りの言い伝えや昔話を絵本や紙芝居にして展示してますよ。
…それだけではありませんけど。」
あ~、理央さんの目的、それなんだね?
「ソレです、お姉さま!
そう言ったモノが後の世に教訓として役立つかもしれないのです!」
「そ、そうですか?
そんな真面目なモノとは思えませんが…?」
「了子、失礼ですよ!
まぁ何やら、難しいお話しで、浅学な私たちにはわかりませんか、きっと素晴らしい事なんですね、後で誰か案内させますわ。」
「いえ、お手を煩わず訳には参りません、場所だけ教えて頂ければ。」
理央さん、大学行っているのですか?
初耳です?
「理央お姉さんって、学生だったんですか?」
「だったんだよ、専門の短期だけどね。
一応、卒業してからもライフワークとして続けてるんだぁ。
その内、調べた事をまとめて本とかにしたいんだよねぇ?
いま、その資金貯めてんだぁ、へへへぇ。」
どこまで本当なのかな?
でも、女将さんたちはすっかり夢に向かってる真面目な学生さんだと思っているよ。
「理央サン、素敵ですっ!」
そして憧れの眼差しで理央サンをみているヒロ君。
「理央サン、令和のアンデルセンですね!
内容に偏りが有りそうですけど?
色々気が付いてるしおりちゃん。
「そろそろ、ゆなちゃんが帰って来る頃では?」
特にそっちの話題 は気にならないのでスルーするいっくん。
とにかくゆなちゃんの事が最優先事項だ⁈
そんな楽しそうな御一行様に、
「その前に一度、自慢の露天風呂にお入り下さいな。」
っと、入浴を勧める女将。
ですね。
「量が多いのです!
早く食べないとバスが!」
「大丈夫だよ、おばさんがお弁当にしてくれるって!」
長距離トラックの運転手さん向けに、
早朝から開いている某サービスエリアの人気定食屋でカツカレーを食するつもりの4人。
結局、カツカレー弁当にして車内で食べる事に。
他のお客さんも色々購入しているので、宛ら車内はグルメツアーみたいだね?
(あれ、本当はいけないんたっけ?)
次の休憩ではご当地バーガーとソフトクリームを購入するとまたもやバスの中でご会食。
気分的には遠足みたいだけど、既に三百円は超えているし、チョコバナナは売っていなかったし?
ご当地B級グルメを満喫してますよ。
楽しいバスの旅は終わりを迎え、最初の目的地、広いバスターミナルがある某駅前に到着した。
「ココからローカルバスで1時間…アレ?」
ヒロ君が旅館のある温泉地行きのバス停の時刻表を見ると、
「どうした、アレか?
1時間に一本しかバスがないとかだろ、そのくらいなら…」
と、余裕を見せるいっくん。
「一日三本しか走ってないんだ、しかも2本目がさっき行ったばかりみたい。
次、夜って書いてある?」
つまり、「朝」「昼」「夜」って事らしい?
本当かよっ!
「大丈~夫!ま~かせて!」
だかソコに、ブロロロローっと四輪駆動車で現れるグラサンの人?
「ここからレンタカーで行きます!
途中で「道の駅」で昼食だよ!」
どうやら事前に駅前のレンタカー屋で手配していた様だ…
サクさんがね。
「理央さん、車の運転出来たんですね?」
信じられないって目でみるしおりん。
「たまにサクの車借りて、海見に行ったりするよ。」
どうやら、ほとんどの温泉地行きのお客さんはタクシーか、又は旅館やホテルからの送迎車を利用しているのだけど、ちゃんと一時間置きに運行しているバスも有るのだ!
こちらは観光名所を巡る観光者向けのコースを行くので目的地までは片道一時間掛かり、料金もほぼ終点までは千三百円ほどになる。
直線距離だとタクシーで30~40分の八千円程掛かるだそうだ
ヒロ君が見たのは、無料で入れる公共温泉とか、病院や村役場などを廻る地元のお年寄り向けの超ローカルな地域密着型の巡回バスだったりする。
コチラはシルバーパスを見せればお金は掛からないけど、それ以外だと結構掛かるみたい。
そう、バス停は一つじゃないけど、この後の事を考えると移動の足は必要かも?
一行は道の駅で名物の山菜高菜入りおやきやイノシシバーガーを食べ、目ぼしいモノを購入すると今日の宿に急行する?
「さっきイワナの掴み取りって看板が有りましたよ!」
「ソレ、今度にして!
車が生臭くなったらマズいかも?」
「多分、夜のお食事で食べられますよ、きっと。」
昨晩から巻き巻きのタイムスケジュールだったので、そろそろ腰を落ち着けて休みたい皆んな。
店長が参加出来ない事で、旅行のスケジュールを前倒しして、早朝出発の高速バスを夜間出発に変更したのだ。
ちなみに帰りは新幹線で帰る予定なので、行きの半分以下で帰れるよ。
「よしっ!今日行く事、ゆなちゃんにはナイショだからね!
びっくりさせるぞ!」
「おーー!」
「理央さん、安全運転でお願いしますよ!」
車内はもうアゲアゲでワンダホーに盛り上がっていた。
ネコさんの実家、温泉旅館に着いたのはお昼少し前だった。
「いらっしゃいませ、ようおいでなさいました。」
お、女将だ!
貫禄ある!
この人がリクさんのお母さんかな?
「と、東京からきました。
唐沢の名前で予約を…」
「アレ、予約したのいっくんだっけ?」
「唐沢様のご子息さんと息子のお友達の方ですね。
お話しは伺っております、
ちゃんとゆなにはナイショにしてますからね。」
予約していた部屋に通されると、
「改めて、ご挨拶します。
当旅館の女将、そして隣りが…」
「若女将の了子、陸の姉です!
本当によくいらっしゃいました!」
うわぁ、お二人とも綺麗!
うん、なるほど。
きっとネコさんは、お父さん似に違いない!
「あ、あのゆなちゃんは、今どこに?」
「今日は分校でウサギの世話をしているわ、当番なんですって。」
う、うさぎの世話!
癒されるるぅ~♡
「あの、初めまして。
今回、この子達の引率として同行してます「新河 理央」と言います。
息子さんには、日頃からご迷惑をお掛けして助けていただいてます。」
「アら、 あらあら!
陸のヤツ、唐沢さんのお嬢さん以外にも、こんな綺麗な人にもちょっかい掛けて!
隅に置けないわね!」
おいてませんよ?
どちらかと言えば、理央さんがちょっかい掛けてるよね?
「あの実は私、大学で「民俗学」を専攻していた事が有りまして、各地の郷土資料を見て回るのかライフワークなんです!
リクさんから、こちらにはとても興味深い博物館があるとか伺っているのですが?」
「…それって、まさか「珍宝洞」の事かしら?
まぁ、たしかに郷土資料館とまではいかないですけど、この辺りの言い伝えや昔話を絵本や紙芝居にして展示してますよ。
…それだけではありませんけど。」
あ~、理央さんの目的、それなんだね?
「ソレです、お姉さま!
そう言ったモノが後の世に教訓として役立つかもしれないのです!」
「そ、そうですか?
そんな真面目なモノとは思えませんが…?」
「了子、失礼ですよ!
まぁ何やら、難しいお話しで、浅学な私たちにはわかりませんか、きっと素晴らしい事なんですね、後で誰か案内させますわ。」
「いえ、お手を煩わず訳には参りません、場所だけ教えて頂ければ。」
理央さん、大学行っているのですか?
初耳です?
「理央お姉さんって、学生だったんですか?」
「だったんだよ、専門の短期だけどね。
一応、卒業してからもライフワークとして続けてるんだぁ。
その内、調べた事をまとめて本とかにしたいんだよねぇ?
いま、その資金貯めてんだぁ、へへへぇ。」
どこまで本当なのかな?
でも、女将さんたちはすっかり夢に向かってる真面目な学生さんだと思っているよ。
「理央サン、素敵ですっ!」
そして憧れの眼差しで理央サンをみているヒロ君。
「理央サン、令和のアンデルセンですね!
内容に偏りが有りそうですけど?
色々気が付いてるしおりちゃん。
「そろそろ、ゆなちゃんが帰って来る頃では?」
特にそっちの話題 は気にならないのでスルーするいっくん。
とにかくゆなちゃんの事が最優先事項だ⁈
そんな楽しそうな御一行様に、
「その前に一度、自慢の露天風呂にお入り下さいな。」
っと、入浴を勧める女将。
ですね。
応援ありがとうございます!
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