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その四十壱 事情を知った女子レスラーがグイグイ〆てきたよ?
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父は週末はゴルフ、母はフラワーアレンジの教室、家はお手伝いさんが家事一切を任されて、私の世話も任していた。
そんな生活が小学生まで続いたけど、父が任されていた大プロジェクトが出資してくれていた企業のスキャンダルで白紙に戻され、その煽りで父は退職しなければいけなくなった。
急に質素な生活になったけど、両親との距離がグッと近くなり、時々週末は親子四人でよくプロレス観戦をしていた。
距離が近くなったら、弟が出来ました。
父の友人がプロレスラーで、事情を知ってか、タダで観戦チケットをもらっていました。
以前、父にゆとりがあった頃に援助していた時期があったとか。
「ソレがきっかけで女子プロレスに入門したんです!
引っ込みがちな性格も直したいのが本当のトコロなんですけど。」
「マリさん、お嬢様だったんですね?」
「リクさんこそ、温泉旅館の若旦那じゃないですか?」
「元ですけどね。」
「私もですよ。
ソレで、今はおウチには戻られたりはしないのですか?
私、本物の温泉ってまだ入った事無いんで行ってみたいです。」
「二度と帰りたくないって、大騒ぎしましたからね?
相当な事が無いと帰れません。」
「け、結婚の報告とかですか?」
「俺、まだ学生ですから。」
「あ、あの私、髪伸ばします!
あと、髪も黒く染めます!
リクさんが塩谷さんの事、好きなのその元彼女さんに見た目が似ているからですか?
だったら…!」
「それだけでは無いですけど、ソレも有るかもです、だからってマリさんがそこまでしなかても?
今日気がついたんですけど、普段は店の中でわからなかったけど、日の下で見るその茶髪もキラキラしていて綺麗ですよ。」
「そういうの、私言われたコト無いから…もう!」
『お姉ちゃんたち、ケンカしてるのか?
恋人同士は仲良くしたいとなのだ!』
ガン見していた子供たちの一人がそんな事を言いにきた。
かなりの大型犬に乗って⁈
「だ、だよね!恋人同士はケンカしちゃダメだよね!
ほら、リクさん、言われちゃいましたよ!」
とほほ。
子供達にバイバイして公園を出てから、気になっていた古着屋にも寄って、そこの店長さんと親睦を深めるマリさん。
『今後、試合観に行くからね、絶対!』
何か通ずるモノがあったらしい。
ビルの地下駐車場にもどると、ボンネットの上で猫が寝てる?
「どうしましょうリクさん⁈
車が発進出来ません!」
すると何処からか、先程のメイドさんが現れて、
『ミク丸くん、お昼寝はこちらでお願いします。』
そう言って猫を抱き上げて、
『またのお越しをお待ちしております、お二人さま。』
とウィンクして車の発進まで見送ってくれた。
「あの駐車場、奥の方にもネコがたくさんいたみたいですよ?
また、来ましょうリクさん!」
マリさんのテンションは爆上がりしていそうだ?
「安全運転でお願いします。」
若干の沈黙の後、
「あのですね、リクさんは私とお付き合いするつまりは無いって事で、あの話しをしたのですか?」
「いえ!
決してそういう事ではなくて、俺にどんな経緯が有って、今に至るのか知った上でよく考えてから付き合えるが考え直してほしかっただけですよ。」
なんかお互い回りくどい言葉使いで、結論を出そうとしてないか?
「えっと、私はリクさんを利用したり、拒絶したり、それから友達のままでとか言いませんから!」
「運転しながらだと道を間違えますよ。
そもそも、俺のどこがいいんでさかね?
冴えない苦学生ですけど?」
「優しくてカッコ良いです。」
「抽象的ですね。」
「将来性とか?」
「あきらめたね?」
「ひとを好きになるのに理由が必要ですカー!」
「いい事言ってそうだね。」
「えっと、着きましたよ。」
「あ、もう着いたんだ…
ん、アレ?
ココどこ?」
「温泉デスっ‼︎
遊佐さんから場所教えてもらってたんですよ!」
そう、そこは某ラブホの駐車場!
スゲ~ドヤ顔のマリさん⁈
遊佐だって?
なんでマリさんが、奴を知っているんだ?
都内で温泉が入れるラブホを継いだ、元ウチのバイトスタッフを⁈
「しおりんちゃまの紹介です、恋人たちが喜ぶデートスポットに詳しい人がいるって。」
「ま、まさか?」
「そうです、その為の車です!
ココまでが計画の上ですから!」
このデート、仕切ってたのは俺では無かったのかー⁈
そんな生活が小学生まで続いたけど、父が任されていた大プロジェクトが出資してくれていた企業のスキャンダルで白紙に戻され、その煽りで父は退職しなければいけなくなった。
急に質素な生活になったけど、両親との距離がグッと近くなり、時々週末は親子四人でよくプロレス観戦をしていた。
距離が近くなったら、弟が出来ました。
父の友人がプロレスラーで、事情を知ってか、タダで観戦チケットをもらっていました。
以前、父にゆとりがあった頃に援助していた時期があったとか。
「ソレがきっかけで女子プロレスに入門したんです!
引っ込みがちな性格も直したいのが本当のトコロなんですけど。」
「マリさん、お嬢様だったんですね?」
「リクさんこそ、温泉旅館の若旦那じゃないですか?」
「元ですけどね。」
「私もですよ。
ソレで、今はおウチには戻られたりはしないのですか?
私、本物の温泉ってまだ入った事無いんで行ってみたいです。」
「二度と帰りたくないって、大騒ぎしましたからね?
相当な事が無いと帰れません。」
「け、結婚の報告とかですか?」
「俺、まだ学生ですから。」
「あ、あの私、髪伸ばします!
あと、髪も黒く染めます!
リクさんが塩谷さんの事、好きなのその元彼女さんに見た目が似ているからですか?
だったら…!」
「それだけでは無いですけど、ソレも有るかもです、だからってマリさんがそこまでしなかても?
今日気がついたんですけど、普段は店の中でわからなかったけど、日の下で見るその茶髪もキラキラしていて綺麗ですよ。」
「そういうの、私言われたコト無いから…もう!」
『お姉ちゃんたち、ケンカしてるのか?
恋人同士は仲良くしたいとなのだ!』
ガン見していた子供たちの一人がそんな事を言いにきた。
かなりの大型犬に乗って⁈
「だ、だよね!恋人同士はケンカしちゃダメだよね!
ほら、リクさん、言われちゃいましたよ!」
とほほ。
子供達にバイバイして公園を出てから、気になっていた古着屋にも寄って、そこの店長さんと親睦を深めるマリさん。
『今後、試合観に行くからね、絶対!』
何か通ずるモノがあったらしい。
ビルの地下駐車場にもどると、ボンネットの上で猫が寝てる?
「どうしましょうリクさん⁈
車が発進出来ません!」
すると何処からか、先程のメイドさんが現れて、
『ミク丸くん、お昼寝はこちらでお願いします。』
そう言って猫を抱き上げて、
『またのお越しをお待ちしております、お二人さま。』
とウィンクして車の発進まで見送ってくれた。
「あの駐車場、奥の方にもネコがたくさんいたみたいですよ?
また、来ましょうリクさん!」
マリさんのテンションは爆上がりしていそうだ?
「安全運転でお願いします。」
若干の沈黙の後、
「あのですね、リクさんは私とお付き合いするつまりは無いって事で、あの話しをしたのですか?」
「いえ!
決してそういう事ではなくて、俺にどんな経緯が有って、今に至るのか知った上でよく考えてから付き合えるが考え直してほしかっただけですよ。」
なんかお互い回りくどい言葉使いで、結論を出そうとしてないか?
「えっと、私はリクさんを利用したり、拒絶したり、それから友達のままでとか言いませんから!」
「運転しながらだと道を間違えますよ。
そもそも、俺のどこがいいんでさかね?
冴えない苦学生ですけど?」
「優しくてカッコ良いです。」
「抽象的ですね。」
「将来性とか?」
「あきらめたね?」
「ひとを好きになるのに理由が必要ですカー!」
「いい事言ってそうだね。」
「えっと、着きましたよ。」
「あ、もう着いたんだ…
ん、アレ?
ココどこ?」
「温泉デスっ‼︎
遊佐さんから場所教えてもらってたんですよ!」
そう、そこは某ラブホの駐車場!
スゲ~ドヤ顔のマリさん⁈
遊佐だって?
なんでマリさんが、奴を知っているんだ?
都内で温泉が入れるラブホを継いだ、元ウチのバイトスタッフを⁈
「しおりんちゃまの紹介です、恋人たちが喜ぶデートスポットに詳しい人がいるって。」
「ま、まさか?」
「そうです、その為の車です!
ココまでが計画の上ですから!」
このデート、仕切ってたのは俺では無かったのかー⁈
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