結婚までの120日～結婚式が決まっているのに前途は見えない～【完結】

パラレル 結婚までの120日【本編とは全く異なるif…】

3

「香歩に会わせて下さい」
「お断りします。今会って何になりますか？」
「今話すことが重要です」
「そうですか…香歩、来られるか？」

　どのみち向かい合うことは決まっている。それなら俺の知らないところでない方がいいか…

　すぐに無言で出て来た香歩に

「ごめん、香歩。今日のチョコは全部捨てるよ。帰ろう」

　木戸さんが言う。

「…誰に告白されたの？」
「…三上さん」
「手作りのチョコも三上さん？」
「あれは…今井さん」
「告白されたとはさっき聞いてなかったよ…受け取ったら三上さんは受け入れたと思うよ」
「告白を断って、チョコも受け取れないって言ったんだけど、明日からも仕事でお世話になるのでチョコだけはこのまま深い意味はなく受け取ってって言われて…」
「深い意味はなくって言われて受け取ったの？告白されたのに？矛盾してるよね？」
「先輩だから仕方ないだろ？去年だってチョコはもらってるのにこんな話はしなかっただろ？今年だけそんなに噛みつくなよ、香歩」
「………」

　香歩の反撃はここまでか…おかしなことばかり言われているが、好きなものは一気に覆るわけではないか。

　だが、この男はダメだ。こんな男に香歩を任せておけない。