結婚までの120日～結婚式が決まっているのに前途は見えない～【完結】

サプライズwedding SS

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「迎えか、現地集合のようにするか…ちょっと考える」

　俺がそう答え、ローストポークサンドを齧ると

「えぇ？待ち合わせしてたんですか？」

　カウンターに座る俺の後ろに向かって久世さんが言っている。どの客の話かは知らない…と思ったとき

「すごい偶然だね、千紘くん」

　と翼さんが俺の右肩をトンと叩いて俺の右隣に座り

「おう、千紘。今日、仕事は？」

　と翠さんも俺の右肩をトンと叩いて翼さんの右隣に座った。ふっ…ここで俺の左隣に座らないのが翠さんだな。

「ほんと、すごい偶然。今からリサーチに出るんだけど…夕方の人の流れを見たいところがあってね。二人は出勤前でしょ？」
「そう。久しぶりに久世くんのところで食べてから店を開けようかって翠と話してね。久世くん、マルゲリータはもう焼ける？」
「焼けますよ。1枚をシェア？2枚いきます？」
「2枚焼いて。ここのマルゲリータは1枚ぺろっと香歩でも食うだろ？」
「香歩チンは一人ならマルゲリータとサラダが決まったオーダーですね。お待ち下さぁい」

　翼さんたちが登場してテンションが上がった久世さんは分かりやすい人だ。