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四章 9歳(色々制限中・・・)

禁句とは言ってはいけないから禁句なのです

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皆さん、人と話す時は周りが気になっても
ちゃんと相手を見て、しっかり応対しないとダメですよ?
じゃないと、私みたいになりますから・・・
ぐす、怖かった・・・漏らしたかと・・・
あ、いえ、た、例えですよ例え。
それほど怖かったっていうことが言いたかっただけです!
・・・ちょ、ちょっとおトイレ行っておこうかな。
え?何でか?かくに・・・今行きたくなっただけです!

・・・

ふぅ、くまさんは無事で・・・じゃない、展示ですよ展示。
こう一杯武器とか置いてると思うのですよ。
きっとロマンあふれる光景なのですよ。
武器とかは必要ないですけど、やっぱり憧れるじゃないですか。

「では、いざゆかん展示コーナー「お待たせしました」へ?」

・・・え?

「此方が銅鑼の成分表になります。
 あと、大きな鐘も過去作ったことがあるようでしたので、
 そちらについてもサービスで用意いたしましたが・・・どうされました?」

あ、もうできたんだ・・・もう少し待ってくれても・・・
いえ、長い間作ってないとかだから、もっと時間かかると思ったのに。
意外としっかり管理されてるんですね。

「・・・いえ、なんでもありません。
 それより、鐘も一緒につけてくれたのですね、ありがとうございます」

「いえいえ、どちらもこの先数年・・・数十年かもしれませんが、
 作成されることがないであろうものですから」

「そこまで・・・いえ、此方としてはありがたいです。
 では、支払の方は・・・私のお金でアレッサ支払お願いできますか」

「わかりました。
 ですが、こちらは辺境伯家の研究で使用するものですので、
 奥様より辺境伯家で支払うようにと言われております。
 エル様が支払う必要はありませんよ」

「あ、そうなのですね。
 う~ん、私の支払いと家の支払い区別が難しいですね。
 もういっそ「「ダメです」」・・・え~だってめんどひぃ!?」

アレッサとクラリスの目からハイライトが消えて、此方を見下ろしてきます。
さっきトイレに行ったのに、もう少しで粗相するところでした。

「失礼、少々お嬢様にお話が必要そうですので、
 少しだけお待ちいただけますか?
 あ、あちらの控室は使ってもよ「どうぞ!お好きにお使いください!」
 ・・・ありがとうございます」

アレッサが受付の人にすごい笑顔で確認してます。
そして受付の人めっちゃビビってる。
あは~私今からあっちに連行されるのですねぇ~。

「では、エル様?
 あちらへ行きましょうか」

「い、いえ、わ、私は遠慮しぐぇ!?」

逃げようとするとアレッサが私の襟首をつかみます。
クラリスは既に部屋の扉を開けて中へどうぞという感じで待ってます。
「ささ、どうぞ」というアレッサとクラリスの笑顔が眩しい。
そして私は猫のように持ち上げられ部屋に連れていかれました。

・・・

私は今、正座をしてクラリスからお説教を受けてます。
アレッサはクラリスの後ろに立って、クラリスの援護射撃をしています。
由香さんはソフィアにお茶を入れて貰って優雅に座ってます。
ソフィアはいつも通りというか、おろおろとしてます。
うう、不甲斐ない主人でごめんなさい。

そして、何故お説教となったかはお金の管理を放棄するようなことを言ったから。
お金の大切さ、特に領から頂いている税の扱いについて、
しっかりと教えられてきているからです。

「ぇぐうぐ・・・ごべんなざい・・・」

「エル様、面倒だからと言って辺境伯家と個人のお金を一緒にするのはダメです。
 何度も言いますが、辺境伯家のお金は住人の税金です。
 個人のお金ではなく、辺境伯領に住む人達のお金なのです。
 領で問題が発生したり、不作が続いたりする場合は寄付金等を募ることもありますが、
 基本的に個人のお金を入れることはありえません。
 そこに個人のお金を入れてしまうと、
 管理がおかしくなり、あらぬ疑いをかけられたりします。
 孤児院等への寄付とは違うのです」

「あい、ずびばぜん。
 ぐすぐす・・・ずびー!
 うう、辺境伯家のお金は辺境伯領の発展のために使われると
 お父様、お母様からもきちんと言われてます。
 研究関連は投資に入るけど、将来の為だから辺境伯家の
 お金を使うということも聞いています。
 でもでも、私がお金を必要以上に持ってもしかたないと思いません?
 それなら皆の為に使ってもらうほうが・・・」

「ダメです!
 それでその方のお金に頼り、
 寄付がなくなってその領はお金が足らなくなり、
 どうにもならなくなった話もさせてもらったはずです。
 それにエル様の持っているお金は大きすぎます。
 この間の鉱石や、魔道具等の購入でいくらかは消費していますが、それでも一部です。
 今の旦那様方でしたら問題はないでしょうが、
 代替わりしてこの金額を見たとき、堕落する可能性があります」

「うう、で、でもでも、それって創作で戒めの為の話でしょう?
 理解していれば問題ないのではないですか?
 それにお父様はレベルが凄いことになってそうで長生きするでしょうし、
 私が稼いだお金程度なら僅かにでも役に立ててくれるはずです!
 もし代替わりしても、お父様の後はランハートが「「あ゛?」」ひぃ!?」

あぎゃーーー!さらに地雷踏んだーー!
私がランハートに家督押し付けようとしたことで、
私からランハートが次代という伺わせるような言葉は禁句だったーーー!!!

クラリスとアレッサがハイライトの消えた目で私を見降ろします。

「ふふ、エル様は私達とまだまだお話ししたいようですね?」
「あと、この事は奥様にもきちんとお伝えしますからね?」

あぁぁああぁ・・・
ゆ、由香さん、此方をちらっと横目で見た後「あ~お茶がおいしいわ~」って
のんびりしてないで助け「「エル様?何処を向いているので?」」「はひぃ!」
あぁ・・・わ、私・・・終了の・・・お知らせ・・・
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