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二章 7歳(ダンジョン突入!?)

遺跡への道を作り始めます

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クリスタルリザードから得た鉱石は何れも宝石の原石でした。
大きさは相当な物で傷も無いことから、かなりの金額になりそうです。
私としては何か魔力的な効果があるものを期待しましたが、
そこまでの物は無さそうでした。

さて、気を取り直して魔物の処理を継続します。
今回は森の手前から同じように処理していきます。

今度は遺跡の傍まで魔力を伸ばして探索します。
拠点傍からやったときより広範囲で見ているので、魔物が大量ですね。

魔物が森から出てこられても困るので、
先に蛇とか猪、トカゲ、トレントを処理していきます。
トカゲはやっぱりちょっと少ないですね。
繰り返しなので、さくっとやっちゃいましょう。
・・・
かなり多いですね・・・これだけで夕方になってしまいました。

次の日は蜘蛛退治で木の隙間から棘をどんどん出していきます。
此方は面白みも無く、気にせずバンバン出していくだけなので、
休憩しながらでお昼過ぎには終わりました。
とはいえ、無理しても仕方ないので残りは翌日に。

翌日、最初にもう一度蛇とか居ないかチェックしていきます。
やっぱり蛇が多いですね・・・後は討ち洩らしが少々。
お昼頃に完了したので、お昼から道を作っていくことになりました。

「さて、お昼から道を作っていきますけど、
 何か希望があったりしますか?」

「そうですね・・・前衛からの意見として、ある程度の幅は欲しいですね。
 出来れば10mぐらいあるとありがたいです」

「その10mで倒す木々を貰っていいですか?
 木材とするには処理が必要ですけど、
 次のフロアとかでの拠点作りに利用できるかもしれませんので」

「判りました。
 では、最初に木々を倒していきますので、倉庫に収めちゃってください。
 ただ、魔物がまだ残っている可能性があるので注意してくださいね」

「「はい、エル様も無理しないでくださいね」」

「白ネズミさんは何か見つけたとかありますか?」

白ネズミさんは地図を出してきて、遺跡より奥に印を付けていました。

「ここに何かあるのですか?」

そう聞くと、白ネズミさんが木を指さして、今度は体で大きいを表現します。

「ん~・・・大きな木があるのですか?」

そう聞くと頷き、今度はぐあっと襲うようなジェスチャーをします。

「大きな木が襲ってくる?」

うんうんと頷いてます。
なんだろう?
アレッサが悩みながら

「大きなトレント・・・エルダートレントでしょうか?
 クラリス判りますか?」

「どの程度の大きさかにもよりますが、
 エルダートレントの可能性は高いですね。
 どこまで根を張っているかで危険性が変わりますね」

「う~ん、根ですか・・・
 地中を注意しながら道を作っていくしかないですね。
 ありがとうございます、白ネズミさん」

良いってことよという感じで手を振ってる。
ほんと何なんでしょうね、この白ネズミさん。

「じゃあ、やっていきましょうか。
 木をどんどん倒していくので、取り込んでいってください」

そう言って、木の根っこから上に押し出していきます。
アレッサがナイフで木の根と枝をどんどん切り落として、
クラリスが終わったものを取り込んでいきます。

最初の入り口が10m幅ぐらいに広がったので、
少しずつ奥に進んでいきます。
途中休憩を入れながら夕方まで同じように作業をしていき、
100mぐらい奥に進んだ辺りで夕方になったので
作業を中断し、白ネズミさんに外の監視をお願いして拠点に戻ります。

「ねぇ、クラリス。
 エルダートレントと戦うとなると何に注意が必要になりますか?」

夕食後にクラリスに聞いてみます。

「そうですね・・・私は戦ったことは無いのですが、
 根を鞭のようにしたり、槍のようにしたりして襲ってくるそうです。
 注意点としては、その根の攻撃になりますね。
 アレッサは戦ったことありますか?」

「戦ったことはないですが、聞いたことでしたら。
 やはり根を利用しての足元からの攻撃が厄介だそうです。
 地面に居ると地中から攻撃されるので、離れて攻撃するようです。
 ただ、傷をつけることは出来ますが、それでは倒すことは出来ないので
 最終的には油等を撒いて全体を燃やし尽くして倒すそうです。
 魔石ぐらいしか取れないので割に合わないと言われていましたね」

「ん~・・・倒すのはやっぱり燃やすしかないのです?」

「トレントの様子から、切り倒せば大丈夫なような気はしますが、
 流石に大きさが違うでしょうから、切り倒すのは難易度が高すぎるでしょうね」

遺跡に近くは無いけど、遠くもない位置にいるから、出来れば倒しておきたいな。
う~ん・・・火か・・・火のレベルを上げるようにしよう。
草原側で草を排除して、他が燃えないように燃やし続ければいいですよね。
森だと燃え広がったら怖いし。
寄ってこられても困るし、周り落とし穴にしておきましょうか。

いっそ火力も上げときましょうか。
う~ん・・・魔物倒したからかな?MPの減りが遅い気がする。
まだ上げれそうですね・・・回復より多くってなるとこれぐらいかな・・・

調整していると白ネズミさんが走ってきました。

「ん?どうしま」

スパーン

「じだぁ!」

またハリセンで叩かれました。
仰け反ってると、アレッサが白ネズミさんに何があったのか聞いてます。

「え?上に上がって来いですか?」

「私もそう見えますね。
 行ってみましょう」

アレッサとクラリスが急いで上に上がっていきます。
白ネズミさんがお前も上がれやって感じで伝えてきます。

「え?私も上がるのですか?
 それは構いませんけど」

白ネズミさんは私の頭に移動し、私も上に上がっていきます。
上がっていくとなんか外から光が入ってきてますね。
あれ?夜じゃなかったでしたっけ?

上に上がって確認すると、アレッサとクラリスが眩しそうに
私が火魔法を使っている所を見ていました。

え~っと・・・
頭の上に登っていた白ネズミさんをそっと降し、
私はダンジョンで四度目の土下座をするのでした。
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