1,437 / 1,730
小学生編
Brand New Day 6
しおりを挟む
駆けつけてくれた兄さんにいっくんを託し、オレは助産師さんの指示を仰ぎ、エプロンやキャップ、マスクをつけて分娩台へ入った。
「すみれ、待たせたな」
「潤くん……っ、陣痛来てるの、子宮口も開いてきたって……」
「ごめん、今まで一人にさせて」
すみれの手をギュッと握ってやると、汗ばんでいた。
「こんなに汗をかいたのか」
「あっ、痛っ……陣痛って容赦ないわね。二度目なのに……忘れていたわ」
すみれさん、ここまでひとりで必死に頑張ってくれてありがとう。
「この先はオレも一緒に頑張るよ」
「あ、いっくんはどこ? あの子を今、一人にしちゃ駄目、私はいいから、いっくんを」
「分かってる。さっきまでずっとオレと一緒だったよ。そうしたら兄さんたちが駆けつけてくれたんだ」
「え? 瑞樹くんたちが? あっ……痛いっ」
「大丈夫か! 」
陣痛の波の間に、オレは今の状況を説明した。
いっくんは今、兄さんたちと一緒にいる。
芽生坊と楽しく遊んでいる。
今は寂しくない状況だ。
そう伝えると、すみれは心から安堵していた。
「よかった、いっくん……いっくん、あの子に寂しい思いだけはさせたくなくて」
「オレもだ! いっくんは本当に大事な存在だ。オレの息子だ!」
「ありがとう、潤くん」
必死にすみれの手を握り、飲み物を飲まし、汗を拭いてやった。
「陣痛間隔2-3分、子宮口8cmです。あと少しです。旦那さんこの辺りをぐっと押してあげてください」
「は、はい!」
陣痛に必死に耐えるすみれの腰を押してやる。
必死にそれを繰り返していると、陣痛の感覚が更に短くなり、ついに「全開です」と合図がかかる。
そこから分娩台があがり、足を大きく開いて出産の準備に取りかかる。
オレは緊張と動揺で目眩がしそうになったが、すみれが頑張っているのだからと踏ん張った。
母は、こんな痛い思いをして赤ちゃんを産むのか。
赤ちゃんは母に命をかけて産んでもらうのか。
今日……立ち会えてよかった。
この苦しみ、痛み、すべてを乗り越えて出逢う命の尊さよ。
一つの小さな命が誕生するには、どれだけの苦労を伴うか。
産みの苦しみに、オレもすみれと向き合うことが出来た。
すみれと夫婦の一体感が更に生まれた。
すみれだけに任せずに、一緒に見届けることが父親として大切な一歩。
生まれてくる子の父親としての自覚も持てる。
そして、かつて……お腹の子の父親を見送って……たった一人で陣痛を乗り越えていっくんを産んだすみれが愛おしくて愛おしくて、オレは涙と鼻水でぐちゃぐちゃになりながら、エールを送り続けた。
「会陰切開します。赤ちゃんの頭が見えてきましたよ。髪の毛もふさふさで可愛いですよ、さぁお母さん頑張って!」
「はぁ、はぁ」
「すみれ、頑張ろう!」
「潤くんと一緒に産むわ!
強い意志で、すみれがいきむと……
ずるっとした音がして……
オギャー オギャーと産声が!
「男の子ですよ。お父さん、お母さん、おめでとうございます」
白い紙に包まれた赤ちゃんがすみれの胸元に乗せられた。
小さな小さな赤ん坊だ。
「赤ちゃん……無事?」
「あぁ男の子だって」
「いっくんの弟になるのね」
「そうだ、いっくんの弟が生まれた」
「潤くん、ありがとう。すごく心強かった」
「オレもありがとう。頑張ったな」
赤ちゃんは男の子だった。
「名前は、予定通り『槙』でいいか」
「しっくりくるわ」
「そうだな」
槙、この世にやってきてくれてありがとう。
オレたちの家族になってくれて、ありがとう。
「いっくんに早く見せてあげたい」
「あぁ、連絡してくるよ」
「うん、おねがい、いっくんに会いたい」
****
「それー」
「しょれ」
「わぁ、いっくん本当に上手になったね」
「えへへ、パパのおかげでしゅ」
一旦立ち止まって、二人が笑顔で会話をする。
いっくんは、さっきまでの不安そうな様子から一転して、今は芽生くんと遊んでもらえることに夢中になっている。
頬を薔薇色に上気させて、目を輝かせている。
「いっくんのパパ、かっこいいもんね」
「めーくんのパパもかっこいいでしゅ。みーくんはやさちいし」
「うん! ありがとう。さぁもう1回あそぼ!」
「あい!」
いっくんと芽生くんがまた駆けだしていく。
その背中にはやっぱり今日も白い羽が生えているようだ。
二人の会話を聞いていると、僕の心もポカポカだよ。
「瑞樹、野原はいいな」
「はい、病室だったら、こんなに凪いだ気持ちでは待てなかったです」
「俺もだよ、出産ってドキドキするよな。兄の時も大変だったし」
「あれは本当に僕たちも頑張りましたよね」
「なんだか少し前のことなのに、懐かしいな」
「えぇ」
誰もいない原っぱの大きな木陰で、僕と宗吾さんは肩を寄せ合い、微笑みあった。
いっくんの涙で濡れたシャツも、おひさまがカラカラに乾かしてくれる。
今日は、とても上天気だ!
「お兄ちゃん-」
「そうくーん、みーくん」
二人が僕たちの元に戻って来る。
あれ?
もう一人後ろに可愛い男の子が走ってくるよ。
小さな頃の潤に似ている。
「宗吾さん、あの子は誰でしょう?」
「え? 誰もいないよ」
「あ! じゃあ」
「生まれたか」
「だと思いますます」
荷物をまとめて病院に戻ろうと歩き出した所で、また潤からの電話。
今度はとても落ち着いた声だった。
父親の声だった。
「兄さん、さっき無事に生まれた。男の子だよ」
「潤……潤……頑張ったな」
「頑張ったのは、すみれだよ」
「潤も頑張った。しっかり付き添って誕生の瞬間を見守れた」
「あぁ……兄さんのおかげで立ち会いが出来たんだ。ありがとう。見に来てくれ。いっくんにも早く会わせてあげたい」
「行くよ、今すぐ行く。もう向かっている」
僕の声は、どんどん上擦っていく。
視界がいつか見た景色のように……水彩画のように……美しく滲んでいく。
「兄さん、泣いて?」
「ぐすっ、だって嬉しくて……潤、じゅーん、本当におめでとう!」
「すみれ、待たせたな」
「潤くん……っ、陣痛来てるの、子宮口も開いてきたって……」
「ごめん、今まで一人にさせて」
すみれの手をギュッと握ってやると、汗ばんでいた。
「こんなに汗をかいたのか」
「あっ、痛っ……陣痛って容赦ないわね。二度目なのに……忘れていたわ」
すみれさん、ここまでひとりで必死に頑張ってくれてありがとう。
「この先はオレも一緒に頑張るよ」
「あ、いっくんはどこ? あの子を今、一人にしちゃ駄目、私はいいから、いっくんを」
「分かってる。さっきまでずっとオレと一緒だったよ。そうしたら兄さんたちが駆けつけてくれたんだ」
「え? 瑞樹くんたちが? あっ……痛いっ」
「大丈夫か! 」
陣痛の波の間に、オレは今の状況を説明した。
いっくんは今、兄さんたちと一緒にいる。
芽生坊と楽しく遊んでいる。
今は寂しくない状況だ。
そう伝えると、すみれは心から安堵していた。
「よかった、いっくん……いっくん、あの子に寂しい思いだけはさせたくなくて」
「オレもだ! いっくんは本当に大事な存在だ。オレの息子だ!」
「ありがとう、潤くん」
必死にすみれの手を握り、飲み物を飲まし、汗を拭いてやった。
「陣痛間隔2-3分、子宮口8cmです。あと少しです。旦那さんこの辺りをぐっと押してあげてください」
「は、はい!」
陣痛に必死に耐えるすみれの腰を押してやる。
必死にそれを繰り返していると、陣痛の感覚が更に短くなり、ついに「全開です」と合図がかかる。
そこから分娩台があがり、足を大きく開いて出産の準備に取りかかる。
オレは緊張と動揺で目眩がしそうになったが、すみれが頑張っているのだからと踏ん張った。
母は、こんな痛い思いをして赤ちゃんを産むのか。
赤ちゃんは母に命をかけて産んでもらうのか。
今日……立ち会えてよかった。
この苦しみ、痛み、すべてを乗り越えて出逢う命の尊さよ。
一つの小さな命が誕生するには、どれだけの苦労を伴うか。
産みの苦しみに、オレもすみれと向き合うことが出来た。
すみれと夫婦の一体感が更に生まれた。
すみれだけに任せずに、一緒に見届けることが父親として大切な一歩。
生まれてくる子の父親としての自覚も持てる。
そして、かつて……お腹の子の父親を見送って……たった一人で陣痛を乗り越えていっくんを産んだすみれが愛おしくて愛おしくて、オレは涙と鼻水でぐちゃぐちゃになりながら、エールを送り続けた。
「会陰切開します。赤ちゃんの頭が見えてきましたよ。髪の毛もふさふさで可愛いですよ、さぁお母さん頑張って!」
「はぁ、はぁ」
「すみれ、頑張ろう!」
「潤くんと一緒に産むわ!
強い意志で、すみれがいきむと……
ずるっとした音がして……
オギャー オギャーと産声が!
「男の子ですよ。お父さん、お母さん、おめでとうございます」
白い紙に包まれた赤ちゃんがすみれの胸元に乗せられた。
小さな小さな赤ん坊だ。
「赤ちゃん……無事?」
「あぁ男の子だって」
「いっくんの弟になるのね」
「そうだ、いっくんの弟が生まれた」
「潤くん、ありがとう。すごく心強かった」
「オレもありがとう。頑張ったな」
赤ちゃんは男の子だった。
「名前は、予定通り『槙』でいいか」
「しっくりくるわ」
「そうだな」
槙、この世にやってきてくれてありがとう。
オレたちの家族になってくれて、ありがとう。
「いっくんに早く見せてあげたい」
「あぁ、連絡してくるよ」
「うん、おねがい、いっくんに会いたい」
****
「それー」
「しょれ」
「わぁ、いっくん本当に上手になったね」
「えへへ、パパのおかげでしゅ」
一旦立ち止まって、二人が笑顔で会話をする。
いっくんは、さっきまでの不安そうな様子から一転して、今は芽生くんと遊んでもらえることに夢中になっている。
頬を薔薇色に上気させて、目を輝かせている。
「いっくんのパパ、かっこいいもんね」
「めーくんのパパもかっこいいでしゅ。みーくんはやさちいし」
「うん! ありがとう。さぁもう1回あそぼ!」
「あい!」
いっくんと芽生くんがまた駆けだしていく。
その背中にはやっぱり今日も白い羽が生えているようだ。
二人の会話を聞いていると、僕の心もポカポカだよ。
「瑞樹、野原はいいな」
「はい、病室だったら、こんなに凪いだ気持ちでは待てなかったです」
「俺もだよ、出産ってドキドキするよな。兄の時も大変だったし」
「あれは本当に僕たちも頑張りましたよね」
「なんだか少し前のことなのに、懐かしいな」
「えぇ」
誰もいない原っぱの大きな木陰で、僕と宗吾さんは肩を寄せ合い、微笑みあった。
いっくんの涙で濡れたシャツも、おひさまがカラカラに乾かしてくれる。
今日は、とても上天気だ!
「お兄ちゃん-」
「そうくーん、みーくん」
二人が僕たちの元に戻って来る。
あれ?
もう一人後ろに可愛い男の子が走ってくるよ。
小さな頃の潤に似ている。
「宗吾さん、あの子は誰でしょう?」
「え? 誰もいないよ」
「あ! じゃあ」
「生まれたか」
「だと思いますます」
荷物をまとめて病院に戻ろうと歩き出した所で、また潤からの電話。
今度はとても落ち着いた声だった。
父親の声だった。
「兄さん、さっき無事に生まれた。男の子だよ」
「潤……潤……頑張ったな」
「頑張ったのは、すみれだよ」
「潤も頑張った。しっかり付き添って誕生の瞬間を見守れた」
「あぁ……兄さんのおかげで立ち会いが出来たんだ。ありがとう。見に来てくれ。いっくんにも早く会わせてあげたい」
「行くよ、今すぐ行く。もう向かっている」
僕の声は、どんどん上擦っていく。
視界がいつか見た景色のように……水彩画のように……美しく滲んでいく。
「兄さん、泣いて?」
「ぐすっ、だって嬉しくて……潤、じゅーん、本当におめでとう!」
11
お気に入りに追加
832
あなたにおすすめの小説
ありあまるほどの、幸せを
十時(如月皐)
BL
アシェルはオルシア大国に並ぶバーチェラ王国の侯爵令息で、フィアナ王妃の兄だ。しかし三男であるため爵位もなく、事故で足の自由を失った自分を社交界がすべてと言っても過言ではない貴族社会で求める者もいないだろうと、早々に退職を決意して田舎でのんびり過ごすことを夢見ていた。
しかし、そんなアシェルを凱旋した精鋭部隊の連隊長が褒美として欲しいと式典で言い出して……。
静かに諦めたアシェルと、にこやかに逃がす気の無いルイとの、静かな物語が幕を開ける。
「望んだものはただ、ひとつ」に出てきたバーチェラ王国フィアナ王妃の兄のお話です。
このお話単体でも全然読めると思います!
30年待たされた異世界転移
明之 想
ファンタジー
気づけば異世界にいた10歳のぼく。
「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」
こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。
右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。
でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。
あの日見た夢の続きを信じて。
ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!
くじけそうになっても努力を続け。
そうして、30年が経過。
ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。
しかも、20歳も若返った姿で。
異世界と日本の2つの世界で、
20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。
2番目の1番【完】
綾崎オトイ
恋愛
結婚して3年目。
騎士である彼は王女様の護衛騎士で、王女様のことを何よりも誰よりも大事にしていて支えていてお護りしている。
それこそが彼の誇りで彼の幸せで、だから、私は彼の1番にはなれない。
王女様には私は勝てない。
結婚3年目の夫に祝われない誕生日に起こった事件で限界がきてしまった彼女と、彼女の存在と献身が当たり前になってしまっていたバカ真面目で忠誠心の厚い騎士の不器用な想いの話。
※ざまぁ要素は皆無です。旦那様最低、と思われる方いるかもですがそのまま結ばれますので苦手な方はお戻りいただけると嬉しいです
自己満全開の作品で個人の趣味を詰め込んで殴り書きしているため、地雷多めです。苦手な方はそっとお戻りください。
批判・中傷等、作者の執筆意欲削られそうなものは遠慮なく削除させていただきます…
あなたの隣で初めての恋を知る
ななもりあや
BL
5歳のときバス事故で両親を失った四季。足に大怪我を負い車椅子での生活を余儀なくされる。しらさぎが丘養護施設で育ち、高校卒業後、施設を出て一人暮らしをはじめる。
その日暮らしの苦しい生活でも決して明るさを失わない四季。
そんなある日、突然の雷雨に身の危険を感じ、雨宿りするためにあるマンションの駐車場に避難する四季。そこで、運命の出会いをすることに。
一回りも年上の彼に一目惚れされ溺愛される四季。
初めての恋に戸惑いつつも四季は、やがて彼を愛するようになる。
表紙絵は絵師のkaworineさんに描いていただきました。
虚弱生産士は今日も死ぬ ―小さな望みは世界を救いました―
山田 武
ファンタジー
今よりも科学が発達した世界、そんな世界にVRMMOが登場した。
Every Holiday Online 休みを謳歌できるこのゲームを、俺たち家族全員が始めることになった。
最初のチュートリアルの時、俺は一つの願いを言った――そしたらステータスは最弱、スキルの大半はエラー状態!?
ゲーム開始地点は誰もいない無人の星、あるのは求めて手に入れた生産特化のスキル――:DIY:。
はたして、俺はこのゲームで大車輪ができるのか!? (大切)
1話約1000文字です
01章――バトル無し・下準備回
02章――冒険の始まり・死に続ける
03章――『超越者』・騎士の国へ
04章――森の守護獣・イベント参加
05章――ダンジョン・未知との遭遇
06章──仙人の街・帝国の進撃
07章──強さを求めて・錬金の王
08章──魔族の侵略・魔王との邂逅
09章──匠天の証明・眠る機械龍
10章──東の果てへ・物ノ怪の巫女
11章──アンヤク・封じられし人形
12章──獣人の都・蔓延る闘争
13章──当千の試練・機械仕掛けの不死者
14章──天の集い・北の果て
15章──刀の王様・眠れる妖精
16章──腕輪祭り・悪鬼騒動
17章──幽源の世界・侵略者の侵蝕
18章──タコヤキ作り・幽魔と霊王
19章──剋服の試練・ギルド問題
20章──五州騒動・迷宮イベント
21章──VS戦乙女・就職活動
22章──休日開放・家族冒険
23章──千■万■・■■の主(予定)
タイトル通りになるのは二章以降となります、予めご了承を。
新しい道を歩み始めた貴方へ
mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。
そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。
その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。
あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。
あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……?
婚約破棄された孤児の私、隣国で農園経営を楽しむ ~宗主国の伯爵令嬢に婚約相手を奪われた結果、何故かその伯爵令嬢から嫉妬される~
絢乃
恋愛
孤児院の出である主人公アイリスは、伯爵家の対外的なアピールのため、伯爵令息ライルと婚約関係にあった。
そんなある日、ライルと宗主国の貴族令嬢ミレイの縁談が浮上。
願ってもない出世話にライルは承諾し、アイリスに事情を説明する。
アイリスも納得し、二人は円満に婚約を破棄する。
かくして伯爵家を出ることになったアイリス。
だが、対外的には「彼女が不貞行為をしたことで婚約破棄に至った」という話になっているため生活に苦労する。
やむなく宗主国の片田舎に引っ越したアイリスは、やる気の欠片もない農園に就職。
そこで才能を発揮し、業績を拡大していく。
しかし、この農園の経営者には秘密があった。
その秘密を知ったミレイは、アイリスに勝手な嫉妬心を抱く。
アイリスは農園で楽しく働き、ライルはミレイとの婚約に喜ぶ。
しかし、ミレイだけは幸せになれないのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる