67 / 68
エピソード
コタローの恋3
しおりを挟む
「はーい。」
私が玄関のドアを開けると、森下さんとこの隆さんがそこに居た。
「あら、隆さん?」
「真崎さん!さっきはありがとうございます!あの後、車を調べてもらったら、真崎さんの言う通り、ブレーキに異常があることがわかって・・・。もし、真崎さんに教えてもらわなければ、大事故になるところでした!本当に助かりました!」
ちらっとコタローを見ると少し得意げに目をチカチカさせている。
「良かったですね。じゃあ、車は修理に?」
「ええ。今回、AIが教えてくれなかったので、AIの交換修理をお願いしてきたところです。」
「え?交換修理!?」
「はい。僕がジャンク屋で手に入れたAIチップだったんですが、やっぱり自分でやるとダメですね。プロに新しいものを取り付けてもらうことにしました。」
隆さんのにこやかな笑顔に反し、後ろでコタローが真っ青に・・・ならなかったが、LEDの色が赤く点滅していた。
私達は隆さんに車の修理を頼んだ店の場所を教えてもらい、急いでそこに向かった。
「ああ、あの車?もう修理は終わったよ」
「で、古いAIチップは?」
「そこのガラクタの中に放り込んだな」
「ごめんなさい。わけあって、それ、持って帰りたいんです。探してもいいですか?」
「いいけど、大変だよ?」
見ると、金属片などが山と積まれており、その中から小さなAIチップを探すのはかなりの困難に思えた。
「探します!」
コタローはそう言うと、金属の山を一心不乱にかき分けて探し始めた。
様々な最先端技術のセンサーを用いているのがLEDの色でわかる。最先端技術が、まさかこんなところで使われるとは、考えもしなかったけど、コタローにとってはこれが何よりもの一大事のはずなのだ。
「僕たちも手伝うよ」
茶丸とセイくんもクンクンと匂いを嗅ぎながら探す。
「仕方ねえな」
三木と私も軍手をはめて手伝った。
数時間後。
「無い・・・。」
「こんなに探しても無いなんて・・・」
皆が途方に暮れるなか、コタローは無言で立ち尽くしている。
「コタロー・・・」
その時、
「お疲れーっす!」
ガレージの入り口に若い男が入ってきた。ツナギを着たその様子からするとここの修理工だろう。
「あれ?何すかね?この人たち・・・?」
「あ、ごめんなさい、修理をお願いしたんですけど、取り外した部品を探していて・・・」
「で、猫?ロボット?」
気が付くと、コタローと2匹がその男に近寄っていくところだった。
彼らはその男の工具箱ににじり寄る。
「ちょっと、あなたたち!」
「はははっ、この中には食いもんはないぞー?ほら?」
男はそう言って工具箱を開けた。
開けた工具箱を覗いたコタローが声をあげる。
「あああーーーー!ありましたーー!!」
コタローは工具箱の中からAIチップを取り出した。
目にある緑のLEDが素早く瞬く。
「何だ?こんなの欲しいのか?変わったやつらだな。出かける前に落としたドライバーのマグネットにくっついてきたんだ。これはゴミだぞ?」
男は笑いながら、コタローたちに話しかける。
「そうか、AIチップのカバーの金属のせいで・・・。それ、いただいてもいいですか?」
「だからゴミだって。そんなの、欲しければいくらでも持って帰ってくれ」
「良かったね!コタロー!」
「皆さん、ありがとうございます!」
家に帰った私はAIチップのプログラムを調べてみることにした。
「これは・・・」
何日かかけて調べた私は、ついに見つけたコードに驚き、同時にプログラマーとしての興奮を隠せなかった。
そこには製作者の名前があった。それは、奇しくも私の知った名前・・・。
「緑先輩・・・」
緑先輩は私が入社した時に在籍していた天才プログラマーと言われた女性だった。私は彼女に鍛えられたといって過言じゃない。が、まさか、こんなことで再会することになるなんて、思いもしなかった。
私が玄関のドアを開けると、森下さんとこの隆さんがそこに居た。
「あら、隆さん?」
「真崎さん!さっきはありがとうございます!あの後、車を調べてもらったら、真崎さんの言う通り、ブレーキに異常があることがわかって・・・。もし、真崎さんに教えてもらわなければ、大事故になるところでした!本当に助かりました!」
ちらっとコタローを見ると少し得意げに目をチカチカさせている。
「良かったですね。じゃあ、車は修理に?」
「ええ。今回、AIが教えてくれなかったので、AIの交換修理をお願いしてきたところです。」
「え?交換修理!?」
「はい。僕がジャンク屋で手に入れたAIチップだったんですが、やっぱり自分でやるとダメですね。プロに新しいものを取り付けてもらうことにしました。」
隆さんのにこやかな笑顔に反し、後ろでコタローが真っ青に・・・ならなかったが、LEDの色が赤く点滅していた。
私達は隆さんに車の修理を頼んだ店の場所を教えてもらい、急いでそこに向かった。
「ああ、あの車?もう修理は終わったよ」
「で、古いAIチップは?」
「そこのガラクタの中に放り込んだな」
「ごめんなさい。わけあって、それ、持って帰りたいんです。探してもいいですか?」
「いいけど、大変だよ?」
見ると、金属片などが山と積まれており、その中から小さなAIチップを探すのはかなりの困難に思えた。
「探します!」
コタローはそう言うと、金属の山を一心不乱にかき分けて探し始めた。
様々な最先端技術のセンサーを用いているのがLEDの色でわかる。最先端技術が、まさかこんなところで使われるとは、考えもしなかったけど、コタローにとってはこれが何よりもの一大事のはずなのだ。
「僕たちも手伝うよ」
茶丸とセイくんもクンクンと匂いを嗅ぎながら探す。
「仕方ねえな」
三木と私も軍手をはめて手伝った。
数時間後。
「無い・・・。」
「こんなに探しても無いなんて・・・」
皆が途方に暮れるなか、コタローは無言で立ち尽くしている。
「コタロー・・・」
その時、
「お疲れーっす!」
ガレージの入り口に若い男が入ってきた。ツナギを着たその様子からするとここの修理工だろう。
「あれ?何すかね?この人たち・・・?」
「あ、ごめんなさい、修理をお願いしたんですけど、取り外した部品を探していて・・・」
「で、猫?ロボット?」
気が付くと、コタローと2匹がその男に近寄っていくところだった。
彼らはその男の工具箱ににじり寄る。
「ちょっと、あなたたち!」
「はははっ、この中には食いもんはないぞー?ほら?」
男はそう言って工具箱を開けた。
開けた工具箱を覗いたコタローが声をあげる。
「あああーーーー!ありましたーー!!」
コタローは工具箱の中からAIチップを取り出した。
目にある緑のLEDが素早く瞬く。
「何だ?こんなの欲しいのか?変わったやつらだな。出かける前に落としたドライバーのマグネットにくっついてきたんだ。これはゴミだぞ?」
男は笑いながら、コタローたちに話しかける。
「そうか、AIチップのカバーの金属のせいで・・・。それ、いただいてもいいですか?」
「だからゴミだって。そんなの、欲しければいくらでも持って帰ってくれ」
「良かったね!コタロー!」
「皆さん、ありがとうございます!」
家に帰った私はAIチップのプログラムを調べてみることにした。
「これは・・・」
何日かかけて調べた私は、ついに見つけたコードに驚き、同時にプログラマーとしての興奮を隠せなかった。
そこには製作者の名前があった。それは、奇しくも私の知った名前・・・。
「緑先輩・・・」
緑先輩は私が入社した時に在籍していた天才プログラマーと言われた女性だった。私は彼女に鍛えられたといって過言じゃない。が、まさか、こんなことで再会することになるなんて、思いもしなかった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる