57 / 68
終章 選ばれた未来
知性を与えられた猫たちは何を見る? 第57話
しおりを挟む
「律佳ちゃん!こっち!」
茶丸の声が聞こえた。
声のする方を見ると、茶丸とセイくんが慌てながら手招きしている。
「え、でも、追いつかれちゃう・・・」
とりあえず、彼らのいるところに向かって走ったが、重い足音が近づいてくるのがわかる。このままでは追いつかれるのは目に見えている。
「ああっ!追いつかれる!」
その瞬間、キュキュキュという金属の摩擦音の後に、シュオオオオッッッ!という音が聞こえ、水しぶきが降りかかるのを感じた。
見ると近くで茶丸とセイくんがスプリンクラーのバルブを回していた。
スプリンクラーの水はロボットの鋼鉄の装甲を直撃する。
「システムエラー・・・電圧過負荷・・・制御不能・・・排除モード中断・・・」
電子音の断続的な鳴り響きと共に、ロボットの動きが止まり、火花を散らす金属の腕がゆっくりと垂れ下がり、その場で完全停止した。
「急ごう、ショートさせたけど、また動き出す前に逃げなきゃ!」
セイくんの声に、私達はその場を離れた。
その後、私達は三木とコタローに合流し、全員は歩みを進めた。そして、制御送信装置のある部屋の前で足を止めた。鉄の扉の前で私達はネオAIからの情報を聞いた。彼の情報では中には10数名のエージェントがいるということだ。
「ここは、全員でこのドアから部屋に入るのは危険だな。茶丸、セイくん、君たちは天井裏から部屋に入ってくれ。そして俺たちの突入に合わせてドローン攻撃、催涙スプレー、何でもありだ。」
「うん。」
「律佳ちゃん、また後でねー。」
2匹は三木に抱えられ、天井裏へと潜り込んでいった。
ドアはすでに解錠されている。私たちはその前で息を止めた。
「行くぞ、3・・・2・・・1・・・!」
三木の合図とともに私達は部屋の中へ突入した。
部屋の中のエージェント達が振り返る。その瞬間、茶丸とセイくんがエージェントめがけて催涙スプレーを発射した。彼らが怯んだところを私達はエアガンで狙う。
コタローはさらにアップグレードした電撃を加え、敵を圧倒していった。部屋は物音が壊れる音、エアガンの音、電流が流れる音、そして叫び声で包まれた。
ふと、奇妙なヴンという振動と共に耳鳴りが聞こえた。
「これは・・・・テレポート!」
全員がこの場を放棄してテレポートするはずがない。このうちの誰かが逃げるのだろう。しかし、今、それが誰なのかを探している間は無い。ジョンからもらったテレポート抑制装置の効果範囲を最大にして・・・
私はバングルを触る。スイッチを押し、手首を強く握った。
「緊急モード!」
青白い光が放射状に広がり、テレポートを食い止める。
茶丸達、2匹は、催涙スプレーの攻撃の後、セイくんのドローンで敵を追い回して電撃を発射し、そこに怯んだ敵を茶丸が引っ掻き、猫パンチをくらわす、チームプレーを続けていた。
「このっ!クソ猫ども!」
2匹から攻撃を受けたエージェントの一人が彼らを追いかけ、部屋の隅へと追い詰めた。2匹は部屋の隅にある別の部屋へと続くドアの中へと逃げ込む。
「茶丸!セイくん!」
それを見た私は、叫んで追いかけ、部屋の中へと入って行った。
部屋は狭く物置のようである。壁には「火気厳禁」のシールが張られ、壁一面に棚が広がり、その棚には、様々な用具や資材、部品、薬剤などが所狭しと置かれていた。
私が中に入ると、男が棚の奥へと逃げ込む彼らを、近くにあった金属パイプで殴りかかっているのを目にした。
ガシャン!と棚の中の物が音を立てて飛び散る。割れた瓶から何やら液体がこぼれ出た。
私は息を呑んだ。
茶丸の声が聞こえた。
声のする方を見ると、茶丸とセイくんが慌てながら手招きしている。
「え、でも、追いつかれちゃう・・・」
とりあえず、彼らのいるところに向かって走ったが、重い足音が近づいてくるのがわかる。このままでは追いつかれるのは目に見えている。
「ああっ!追いつかれる!」
その瞬間、キュキュキュという金属の摩擦音の後に、シュオオオオッッッ!という音が聞こえ、水しぶきが降りかかるのを感じた。
見ると近くで茶丸とセイくんがスプリンクラーのバルブを回していた。
スプリンクラーの水はロボットの鋼鉄の装甲を直撃する。
「システムエラー・・・電圧過負荷・・・制御不能・・・排除モード中断・・・」
電子音の断続的な鳴り響きと共に、ロボットの動きが止まり、火花を散らす金属の腕がゆっくりと垂れ下がり、その場で完全停止した。
「急ごう、ショートさせたけど、また動き出す前に逃げなきゃ!」
セイくんの声に、私達はその場を離れた。
その後、私達は三木とコタローに合流し、全員は歩みを進めた。そして、制御送信装置のある部屋の前で足を止めた。鉄の扉の前で私達はネオAIからの情報を聞いた。彼の情報では中には10数名のエージェントがいるということだ。
「ここは、全員でこのドアから部屋に入るのは危険だな。茶丸、セイくん、君たちは天井裏から部屋に入ってくれ。そして俺たちの突入に合わせてドローン攻撃、催涙スプレー、何でもありだ。」
「うん。」
「律佳ちゃん、また後でねー。」
2匹は三木に抱えられ、天井裏へと潜り込んでいった。
ドアはすでに解錠されている。私たちはその前で息を止めた。
「行くぞ、3・・・2・・・1・・・!」
三木の合図とともに私達は部屋の中へ突入した。
部屋の中のエージェント達が振り返る。その瞬間、茶丸とセイくんがエージェントめがけて催涙スプレーを発射した。彼らが怯んだところを私達はエアガンで狙う。
コタローはさらにアップグレードした電撃を加え、敵を圧倒していった。部屋は物音が壊れる音、エアガンの音、電流が流れる音、そして叫び声で包まれた。
ふと、奇妙なヴンという振動と共に耳鳴りが聞こえた。
「これは・・・・テレポート!」
全員がこの場を放棄してテレポートするはずがない。このうちの誰かが逃げるのだろう。しかし、今、それが誰なのかを探している間は無い。ジョンからもらったテレポート抑制装置の効果範囲を最大にして・・・
私はバングルを触る。スイッチを押し、手首を強く握った。
「緊急モード!」
青白い光が放射状に広がり、テレポートを食い止める。
茶丸達、2匹は、催涙スプレーの攻撃の後、セイくんのドローンで敵を追い回して電撃を発射し、そこに怯んだ敵を茶丸が引っ掻き、猫パンチをくらわす、チームプレーを続けていた。
「このっ!クソ猫ども!」
2匹から攻撃を受けたエージェントの一人が彼らを追いかけ、部屋の隅へと追い詰めた。2匹は部屋の隅にある別の部屋へと続くドアの中へと逃げ込む。
「茶丸!セイくん!」
それを見た私は、叫んで追いかけ、部屋の中へと入って行った。
部屋は狭く物置のようである。壁には「火気厳禁」のシールが張られ、壁一面に棚が広がり、その棚には、様々な用具や資材、部品、薬剤などが所狭しと置かれていた。
私が中に入ると、男が棚の奥へと逃げ込む彼らを、近くにあった金属パイプで殴りかかっているのを目にした。
ガシャン!と棚の中の物が音を立てて飛び散る。割れた瓶から何やら液体がこぼれ出た。
私は息を呑んだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる