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第2章 境界線の向こう側
知性を与えられた猫たちは何を見る? 第23話
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「侵入者だ!」
ボスらしき男が叫ぶと他の男たちが振り返り、一斉にこちらに向かった。
「コタロー!お願い!」
私が叫ぶと、コタローは無言で前へ出た。
一瞬の静寂の後、彼の目が鋭く光り、次の瞬間、彼は床を蹴って前方に跳躍した。
「ターゲット捕捉・・・対応を開始します」
彼は目にもとまらぬ速さで目の前の男に突進する。
「武器を検知・・・排除を開始します」
一人の男が手にしていたバールを振りかざそうとした瞬間、コタローは腕を回転させてバールを弾き飛ばした。そしてまた別の男が金属パイプで攻撃を仕掛けるが、コタローは軽々とかわしながら足払いをかけ、男を転倒させた。
だが、敵のボスがポケットから奇妙な装置を取り出し、スイッチを押した瞬間、コタローの動きが止まった。
「・・・システムに干渉波を検知・・・」
ヒューンと音程が低くなる作動音と共に彼の目が光を失い、制止する。
「え?どうしたの?!」
動かなくなったコタローを目にして、私は叫んだ。
「トラグネス派が使うジャミング装置か・・・!」
セイくんが冷静に解析を始めた。
「ど、どうしよう・・・」
「僕が行く!」
茶丸が飛び出し、敵の前で大きくジャンプし、敵の頭を蹴って向こう側へと跳躍する。
「ね、猫?!」
敵は呆気にとられて一瞬気をとられるが、思い直したように茶丸を追う。
茶丸はすばしこく、積んであった段ボールの上に飛び上がる。男の一人が飛び掛かり段ボールの山が崩れた。その瞬間、茶丸は男の頭に飛び降りて猫パンチをくらわしてまた部屋の端へと移動する。
そうやって部屋を縦横に移動している間にセイくんが端末を操作して装置の信号を解析した。
「干渉波の周波数を逆転させる・・・これでどうだ!」
セイくんが最後のキーを叩くとジャミング装置が火花を散らして停止した。
同時にコタローの目が再び光を取り戻し、静かに立ち上がる。
「システム復旧完了」
「よし、今のうちに転送装置を破壊して!」
私の声にこたえ、コタローは再び前進した。
コタローは転送装置に向かい、こぶしを振り上げた。
「目標を破壊します」
コタローの腕が振り下ろされると同時に、装置が轟音とともに壊れ、転送システムが完全に停止した。
「やったー!」
茶丸が勢いよく尻尾を振りながら叫んだ。
「これで彼らの計画は台無しだね」
私はホッと息をつき、彼らに笑いかけた。
私が周囲を見回すと敵の男たちはいつの間にか姿を消していた。
「追うべきかな?」
茶丸が提案したが、セイくんが首を振った。
「まずはこの現場のデータを回収しよう。次の手掛かりが見つかるかもしれない」
私たちは破壊された装置の残骸を調べ、端末のデータを確認し始めた。
と、その時、私は小さく何かが光るのを見た。しゃがみこんでそれを拾い上げる。
手に取ると2センチくらいのその金属片には複雑で奇妙な模様が入っていて、冷たくざらっとした手触りはどこか不安を感じさせた。
「これは・・・」
やはりこれはトラグネスのもの・・・。
その時、後ろからセイくんの声が聞こえた。
「律佳ちゃん、計画はまだ何かあるみたい…」
セイくんは画面を指さした。
「どうやら、まだ終わりじゃないみたいね」
私は深く息を吐きながら言った。
ボスらしき男が叫ぶと他の男たちが振り返り、一斉にこちらに向かった。
「コタロー!お願い!」
私が叫ぶと、コタローは無言で前へ出た。
一瞬の静寂の後、彼の目が鋭く光り、次の瞬間、彼は床を蹴って前方に跳躍した。
「ターゲット捕捉・・・対応を開始します」
彼は目にもとまらぬ速さで目の前の男に突進する。
「武器を検知・・・排除を開始します」
一人の男が手にしていたバールを振りかざそうとした瞬間、コタローは腕を回転させてバールを弾き飛ばした。そしてまた別の男が金属パイプで攻撃を仕掛けるが、コタローは軽々とかわしながら足払いをかけ、男を転倒させた。
だが、敵のボスがポケットから奇妙な装置を取り出し、スイッチを押した瞬間、コタローの動きが止まった。
「・・・システムに干渉波を検知・・・」
ヒューンと音程が低くなる作動音と共に彼の目が光を失い、制止する。
「え?どうしたの?!」
動かなくなったコタローを目にして、私は叫んだ。
「トラグネス派が使うジャミング装置か・・・!」
セイくんが冷静に解析を始めた。
「ど、どうしよう・・・」
「僕が行く!」
茶丸が飛び出し、敵の前で大きくジャンプし、敵の頭を蹴って向こう側へと跳躍する。
「ね、猫?!」
敵は呆気にとられて一瞬気をとられるが、思い直したように茶丸を追う。
茶丸はすばしこく、積んであった段ボールの上に飛び上がる。男の一人が飛び掛かり段ボールの山が崩れた。その瞬間、茶丸は男の頭に飛び降りて猫パンチをくらわしてまた部屋の端へと移動する。
そうやって部屋を縦横に移動している間にセイくんが端末を操作して装置の信号を解析した。
「干渉波の周波数を逆転させる・・・これでどうだ!」
セイくんが最後のキーを叩くとジャミング装置が火花を散らして停止した。
同時にコタローの目が再び光を取り戻し、静かに立ち上がる。
「システム復旧完了」
「よし、今のうちに転送装置を破壊して!」
私の声にこたえ、コタローは再び前進した。
コタローは転送装置に向かい、こぶしを振り上げた。
「目標を破壊します」
コタローの腕が振り下ろされると同時に、装置が轟音とともに壊れ、転送システムが完全に停止した。
「やったー!」
茶丸が勢いよく尻尾を振りながら叫んだ。
「これで彼らの計画は台無しだね」
私はホッと息をつき、彼らに笑いかけた。
私が周囲を見回すと敵の男たちはいつの間にか姿を消していた。
「追うべきかな?」
茶丸が提案したが、セイくんが首を振った。
「まずはこの現場のデータを回収しよう。次の手掛かりが見つかるかもしれない」
私たちは破壊された装置の残骸を調べ、端末のデータを確認し始めた。
と、その時、私は小さく何かが光るのを見た。しゃがみこんでそれを拾い上げる。
手に取ると2センチくらいのその金属片には複雑で奇妙な模様が入っていて、冷たくざらっとした手触りはどこか不安を感じさせた。
「これは・・・」
やはりこれはトラグネスのもの・・・。
その時、後ろからセイくんの声が聞こえた。
「律佳ちゃん、計画はまだ何かあるみたい…」
セイくんは画面を指さした。
「どうやら、まだ終わりじゃないみたいね」
私は深く息を吐きながら言った。
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