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皇宮にて
俺、レオ様にふさわしくない
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レオ様の婚約者は、俺なのに、この人は何を言っているんだろう。ていうか、誰だろう。知らない人なんだけど。
「あ、あの、レオさ、レオンハルト殿下の婚約者ってどういうことですか?そもそも、あなたは誰ですか?」
「何、その口の利き方は、僕を誰だと思ってるの!?」
「えっと、どちら様ですか?」
「く、くぅ、僕は、クリア伯爵家のボイール・クリアだ!もう、殿下と関わるのやめてくれない?」
ボイール・クリア、やっぱり知らなかった。
レオ様の事が好きだから俺に突っかかってくるのかな?でも、初めの出会いだってレオ様からだったし、俺のせいじゃないと思う。
それに、まだ公表はしてないけど俺はレオ様の婚約者だし。つまり、皇族の次に偉いわけだ。正式に婚約者になったからね。
だからこそ、伯爵家だろうがなんだろうが、俺のこと侮辱したら、不敬罪になるんだよな。俺じゃなくてもダメだけど。
「どうして、あなたの言うことを聞かないといけないんですか?この学園では、みな平等なんですよ。だから、伯爵家だからと言うことを聞かないと行けないわけではないと思います。では、予定がありますので。失礼します。」
「お、覚えてろよ!い、痛い目に合うんだからな!」
痛い目って、この学園でそんなことしたら、痛い目に合うのは、ボイール?さん?なのに。まぁ、そんなことできるのかな?
「あの男はなんだったのでしょう。レオンハルト殿下の婚約者は、アカネ様だというのに。クリア伯爵家、覚えておきますよ。そこまで目立っていた貴族ではなかったと思いますが、気をつけた方がいいでしょう。」
「うーん、そうだね。どうしてあんなこと言ったのか気になるけど。」
なんか嫌な予感がするなぁ。大事にならないといいな。面倒臭いから。
今俺は、そこそこ広い廊下を歩いている。なんでそこそこなのかというと、皇宮の廊下の方が広いんだよね。学園も大分広いんだけど、皇宮は、それ以上なんだよねー。
ちなみに、今リアンとは別行動。リアン、先生に呼ばれたらしくて、俺は1人でレオ様のところに向かっている。一応、護衛はいるらしい。
会ったことはないけどね。
ん?なんか、誰かにつけられてる気がする。気のせいかな。俺なんかつけても意味ないし。
コツコツ、コツコツ。
足音が聞こえる、しかも複数。どんどん近づいて来てる。
振り返って見ようかな?
「……………………、あの、何か用ですか?」
「ああ、うん、用があるといえばあるね。ちょっと一緒に来て欲しいんだけどさ。抵抗しないで欲しいな。」
「どこに、ですか?」
「んー、いいところだよ、いいところ。何も怖くないよ、ふふ。」
目が笑ってない気がする。危ない雰囲気の人達だ。逃げた方がいいよね。うん、逃げよう。
「っ。」
「あ!?逃げんなよ!追え!」
こ、怖いよー、俺が何をしたんだよ!
やっぱり捕まってしまった。知らない部屋に連れ込まれてしまった。目がギラギラしてて怖いんだけど。
「あ、あの、なんですか?」
「はっ、良くも逃げてくれたなぁ。まぁ、人気のないところまで走ってくれて助かったよ。なぁ、俺らといいことしようぜ。」
「い、いいことってなんですか?」
こ、怖い、とっても怖い。レオ様。
「ははは、いいことは、いいことだよ。へー、近くで見ると結構可愛いじゃん。これなら、楽しめそうかな?」
「お、確かに。いけなくはないな。タダで可愛いことヤれるなんて、いい仕事引き受けたわ。」
な、なに?!腕を急に掴まれて、爪がくい込んでとっても痛い。
顎を掴まれて上を向かせられる。
「じゃぁ、これから俺たちと楽しもうぜ♪」
「ひゃっ。な、なに?」
気持ち悪い、気持ち悪い。どうして服を脱がされてるの?ズボンに手をかけられた。
「や、やめて!やだっ、いゃ!」
「かっわいいなー、目をうるうるさせてさ。大丈夫、すぐによくなるよ。」
やだやだやだやだやだやだ!!
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い!!
「や、離して、離して!!」
「抵抗するなよ。痛いのはいやだろ!?」
「っ。」
痛い。頬を殴られた。怖い。
「ちょっと、大人しくしてもらおうかな?!」
「くっ。」
今度は、お腹やら足やら殴られたり、蹴られたり。もぅ、いゃ。いゃ。
レオ様以外に触れられたくない!
レオ様レオ様レオ様レオ様レオ様!!
「は、離して!」
「くっそ、なんだコイツ!」
男たちが怯んだ隙に、俺は駆け出した。とにかく遠くへ、捕まらないように。
走り続けていたら、誰かにぶつかった。
「っ、す、すみませ、」
「アカネ?どうしたの?」
「れ、レオ様?」
「うん?どうしたの?」
「レオ様、レオ様!」
レオ様だ!俺は、いてもたっても居られなくてレオ様に抱きついた。怖くて、気持ち悪くて、さっき起こったことも何もかも忘れたくて。一心不乱に抱きついた。
「どうしたの?アカネ?……ん?この怪我どうしたの?それに服も。何があったの?」
「れおさま。こ、怖かった。こわかったよ。」
「……………………、大丈夫、俺はここにいるよ。安心して。」
レオ様、レオ様の匂い、安心する。それに、普段は”俺”なんて言わないのに。心配してくれて嬉しぃ。
「アカネ、無理にとは言わなけど何があったのか、話してくれる?」
ど、どうしよう、話したくない。レオ様以外に触れられたなんて。幻滅されるかもしれない。…………でも、レオ様なら。
「…………お、怒ったりしないですか?」
「どうして俺がアカネをおこるんだい?」
「…………実は・・・。」
俺は、さっきあったことをレオ様に全て話した。
話し終わって、さっきの恐怖がまた襲ってきたけど、レオ様が抱きしめてくれた。嫌な気持ちがスーッと消えていく。
とっても安心する。もぅ、疲れたな。
俺、もう嫌だなぁ。レオ様にふさわしくないかな?
俺はそのまま眠りについた。心から信頼するレオ様に抱きしめられて。
「あ、あの、レオさ、レオンハルト殿下の婚約者ってどういうことですか?そもそも、あなたは誰ですか?」
「何、その口の利き方は、僕を誰だと思ってるの!?」
「えっと、どちら様ですか?」
「く、くぅ、僕は、クリア伯爵家のボイール・クリアだ!もう、殿下と関わるのやめてくれない?」
ボイール・クリア、やっぱり知らなかった。
レオ様の事が好きだから俺に突っかかってくるのかな?でも、初めの出会いだってレオ様からだったし、俺のせいじゃないと思う。
それに、まだ公表はしてないけど俺はレオ様の婚約者だし。つまり、皇族の次に偉いわけだ。正式に婚約者になったからね。
だからこそ、伯爵家だろうがなんだろうが、俺のこと侮辱したら、不敬罪になるんだよな。俺じゃなくてもダメだけど。
「どうして、あなたの言うことを聞かないといけないんですか?この学園では、みな平等なんですよ。だから、伯爵家だからと言うことを聞かないと行けないわけではないと思います。では、予定がありますので。失礼します。」
「お、覚えてろよ!い、痛い目に合うんだからな!」
痛い目って、この学園でそんなことしたら、痛い目に合うのは、ボイール?さん?なのに。まぁ、そんなことできるのかな?
「あの男はなんだったのでしょう。レオンハルト殿下の婚約者は、アカネ様だというのに。クリア伯爵家、覚えておきますよ。そこまで目立っていた貴族ではなかったと思いますが、気をつけた方がいいでしょう。」
「うーん、そうだね。どうしてあんなこと言ったのか気になるけど。」
なんか嫌な予感がするなぁ。大事にならないといいな。面倒臭いから。
今俺は、そこそこ広い廊下を歩いている。なんでそこそこなのかというと、皇宮の廊下の方が広いんだよね。学園も大分広いんだけど、皇宮は、それ以上なんだよねー。
ちなみに、今リアンとは別行動。リアン、先生に呼ばれたらしくて、俺は1人でレオ様のところに向かっている。一応、護衛はいるらしい。
会ったことはないけどね。
ん?なんか、誰かにつけられてる気がする。気のせいかな。俺なんかつけても意味ないし。
コツコツ、コツコツ。
足音が聞こえる、しかも複数。どんどん近づいて来てる。
振り返って見ようかな?
「……………………、あの、何か用ですか?」
「ああ、うん、用があるといえばあるね。ちょっと一緒に来て欲しいんだけどさ。抵抗しないで欲しいな。」
「どこに、ですか?」
「んー、いいところだよ、いいところ。何も怖くないよ、ふふ。」
目が笑ってない気がする。危ない雰囲気の人達だ。逃げた方がいいよね。うん、逃げよう。
「っ。」
「あ!?逃げんなよ!追え!」
こ、怖いよー、俺が何をしたんだよ!
やっぱり捕まってしまった。知らない部屋に連れ込まれてしまった。目がギラギラしてて怖いんだけど。
「あ、あの、なんですか?」
「はっ、良くも逃げてくれたなぁ。まぁ、人気のないところまで走ってくれて助かったよ。なぁ、俺らといいことしようぜ。」
「い、いいことってなんですか?」
こ、怖い、とっても怖い。レオ様。
「ははは、いいことは、いいことだよ。へー、近くで見ると結構可愛いじゃん。これなら、楽しめそうかな?」
「お、確かに。いけなくはないな。タダで可愛いことヤれるなんて、いい仕事引き受けたわ。」
な、なに?!腕を急に掴まれて、爪がくい込んでとっても痛い。
顎を掴まれて上を向かせられる。
「じゃぁ、これから俺たちと楽しもうぜ♪」
「ひゃっ。な、なに?」
気持ち悪い、気持ち悪い。どうして服を脱がされてるの?ズボンに手をかけられた。
「や、やめて!やだっ、いゃ!」
「かっわいいなー、目をうるうるさせてさ。大丈夫、すぐによくなるよ。」
やだやだやだやだやだやだ!!
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い!!
「や、離して、離して!!」
「抵抗するなよ。痛いのはいやだろ!?」
「っ。」
痛い。頬を殴られた。怖い。
「ちょっと、大人しくしてもらおうかな?!」
「くっ。」
今度は、お腹やら足やら殴られたり、蹴られたり。もぅ、いゃ。いゃ。
レオ様以外に触れられたくない!
レオ様レオ様レオ様レオ様レオ様!!
「は、離して!」
「くっそ、なんだコイツ!」
男たちが怯んだ隙に、俺は駆け出した。とにかく遠くへ、捕まらないように。
走り続けていたら、誰かにぶつかった。
「っ、す、すみませ、」
「アカネ?どうしたの?」
「れ、レオ様?」
「うん?どうしたの?」
「レオ様、レオ様!」
レオ様だ!俺は、いてもたっても居られなくてレオ様に抱きついた。怖くて、気持ち悪くて、さっき起こったことも何もかも忘れたくて。一心不乱に抱きついた。
「どうしたの?アカネ?……ん?この怪我どうしたの?それに服も。何があったの?」
「れおさま。こ、怖かった。こわかったよ。」
「……………………、大丈夫、俺はここにいるよ。安心して。」
レオ様、レオ様の匂い、安心する。それに、普段は”俺”なんて言わないのに。心配してくれて嬉しぃ。
「アカネ、無理にとは言わなけど何があったのか、話してくれる?」
ど、どうしよう、話したくない。レオ様以外に触れられたなんて。幻滅されるかもしれない。…………でも、レオ様なら。
「…………お、怒ったりしないですか?」
「どうして俺がアカネをおこるんだい?」
「…………実は・・・。」
俺は、さっきあったことをレオ様に全て話した。
話し終わって、さっきの恐怖がまた襲ってきたけど、レオ様が抱きしめてくれた。嫌な気持ちがスーッと消えていく。
とっても安心する。もぅ、疲れたな。
俺、もう嫌だなぁ。レオ様にふさわしくないかな?
俺はそのまま眠りについた。心から信頼するレオ様に抱きしめられて。
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