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第二章 初学院編
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「うわーーーー!!」
俺は、何やら大きな叫び声で目を覚ました。なんだ、敵襲か? 俺は急いで臨戦体制をとった。
「で、殿下、どうなさったのですか?」
昨日は側近のみんなもこの部屋で就寝したので、今の叫び声で全員が起きたらしい。キースが困惑した表情で見ている方向を見てみると、そこには地面で尻餅をついているキルの姿があった。おそらく、ベッドから転げ落ちたのだろう。まさか、ベッドから転げ落ちて、それで驚いてあんな大きな声を上げたのだろうか?
「い、いや、なんでもないんだ。その、少し驚いただけだ。か、顔を洗ってくるな!」
キルはそういうと、急いで部屋を出ていった。朝から元気なようで、何よりである。
うん? ローウェルが、死んだ魚のような目をしてる気がするけど、どうしたのだろうか?
「ローウェル、どうしたの? 元気がなさそうだけど、あまり眠れなかった?」
「あー、よく眠れたぜ。……目が覚めたら、隣にいたんだもんな。かわいそうだけど、まさに、誰も悪くないとはこのことだな。」
ローウェルはそうつぶやくと、「俺も顔を洗いにいってくる」と言って部屋を出ていった。1人だけ分かったような雰囲気を出していたけど、どういうことだろうか?
「ジールとキースは、ローウェルの言った意味がわかる?」
「うーん、わかんないッスね。寝ぼけてるだけじゃないッスか?」
「あいつはいつも変だから、ほっといてもいいだろ。」
……ほー、なるほど。まあ、俺だけがわかっていないということではないのだったら、あまり気にしなくてもいいだろう。そういうことにして、俺はキースたちと一緒にキルたちの後を追いかけた。
ーー
朝食後、ザール様が診察に来てくれた。俺は上着を脱いで、背中をザール様に見せた。ザール様は、俺の背中を触って確認した後、大きな鏡をメイドに持って来させた。
「アース様、傷はもう大丈夫です。……しかし、傷跡は大きく残ってしまいました。ご覧いただいた方が早いですので、お確かめください。」
俺は用意された鏡で、自分の背中を見てみた。するとそこには、右肩から腰あたりまで大きき爪痕が残っていた。
うーん、かなり痛々しいな。これで助かったというのだから、俺はかなり運が良かったし、時を止める魔法を使ってくれたあの召喚された何かに感謝しなければならないな。
「アース、本当にすまない。こんな傷を一生背負っていくなんて、俺はどう責任を取れば……。」
キルはそういうと、俺の背中の傷跡をなぞった。責任だなんて、俺が庇いたくて庇ったのだから、俺は全く後悔してないいよ。
「キル、俺は全く気にしていないよ。傷は戦士の勲章というしね。まあ、俺は魔導士だけど……。それに、傷跡は背中にあって普段は全然見えないから気にならないよ。自分でも見えないし、貴族だとあまり人前で服を脱ぐ機会はないからね。」
「……そうか、わかった。何か、気になることがあったら言ってくれよ。」
「うん、了解。」
その後、ザール様と世間話をしていると、母上とスタンピードにおいて最前線で戦っていた父上が俺の見舞いに来てくれた。俺が昔病弱だったということもあり、2人とも行きた心地がしなかったらしい。俺の回復した姿を見て、2人とも涙を流しながら俺の事を抱きしめてくれた。キルたちだけではなく、家族にも心配をかけないようにしなければならないな。
父上と母上が帰るのと同時に今度は、ウェル殿下がやってきた。
「アースさん! 目が覚めたのですね!」
「はい、ウェル殿下。ご心配をおかけしてしまい、申し訳ございませんでした。」
ウェル殿下は、ベットの上で上半身だけを起こしている俺の腹の上に顔を埋め込んで自分がどれだけ心配していたのかを話してくれた。いつもはすぐにウェル殿下を俺から引きはがすキルも、今は静かに見守っている。
俺がウェル殿下を慰めてようやく落ち着いてきた頃に、ドアがノックされて、いよいよ本命と呼べる人物たちがあらわれた。
「よう、アース。目が覚めたようだな。元気そうで何より」
「アース! 心配したよ! 本当に本当に、生きた心地がしなかったよ!」
貴族院生となり、さらにかっこよさを増したアルベルト殿下の言葉を遮って、ブラコンを卒業したと思われる兄上が昔のような勢いで俺の事を抱きしめた。
兄上、心配してくださったのは嬉しいのですけど、第一王子殿下の言葉を遮るのはまずいのではないのでしょうか? 現に、アルベルト殿下は引き攣った笑みを浮かべていますよ。こう思うと、アルベルト殿下は意外に懐が深いのかもしれない。……意外にもは、失礼か。
「兄上、ご心配をおかけしてしまい申し訳ございません。お見舞いに来てくださり、ありがとうございます。」
「見舞いに来るのは当然だよ! スタンピードが終わり安心していると、アースが瀕死に重傷を負ったと聞かされたんだ。もう、本当に生きた心地がしなかったよ………。」
「兄上、本当に申し訳ございませんでした。ですが、このとおりもう大丈夫ですよ!」
「大丈夫って言ってもね………。しっかり回復するまで僕がアースの世話を」
「その辺にしてはいかがですか。」
兄上がそういう途中で、アルフォンスさんが兄上の肩を引いた。アルフォンスさんは貴族スマイルで兄上と見つめ合った後に、俺の方を心配そうな顔で見つめた。」
「アース君、本当に心配しました。キル殿下を救ってくださり、本当にありがとうございました。目が覚めて、本当に安心しました。」
「アルフォンスさんにもご心配をおかけしてしまいましたね………。キルヴェスター殿下を守ることが側近の役目ですから、当然のことですよ。ですが、心配してくださりありがとうございます。」
「ええ、本当にありがとうございます。」
俺とアルフォンスさんが握手をすると、大きな咳払いが聞こえてきた。見ると、アルベルト殿下が貴族スマイルを浮かべて腕組していた。
怖いですよ、アルベルト殿下………。
俺は、何やら大きな叫び声で目を覚ました。なんだ、敵襲か? 俺は急いで臨戦体制をとった。
「で、殿下、どうなさったのですか?」
昨日は側近のみんなもこの部屋で就寝したので、今の叫び声で全員が起きたらしい。キースが困惑した表情で見ている方向を見てみると、そこには地面で尻餅をついているキルの姿があった。おそらく、ベッドから転げ落ちたのだろう。まさか、ベッドから転げ落ちて、それで驚いてあんな大きな声を上げたのだろうか?
「い、いや、なんでもないんだ。その、少し驚いただけだ。か、顔を洗ってくるな!」
キルはそういうと、急いで部屋を出ていった。朝から元気なようで、何よりである。
うん? ローウェルが、死んだ魚のような目をしてる気がするけど、どうしたのだろうか?
「ローウェル、どうしたの? 元気がなさそうだけど、あまり眠れなかった?」
「あー、よく眠れたぜ。……目が覚めたら、隣にいたんだもんな。かわいそうだけど、まさに、誰も悪くないとはこのことだな。」
ローウェルはそうつぶやくと、「俺も顔を洗いにいってくる」と言って部屋を出ていった。1人だけ分かったような雰囲気を出していたけど、どういうことだろうか?
「ジールとキースは、ローウェルの言った意味がわかる?」
「うーん、わかんないッスね。寝ぼけてるだけじゃないッスか?」
「あいつはいつも変だから、ほっといてもいいだろ。」
……ほー、なるほど。まあ、俺だけがわかっていないということではないのだったら、あまり気にしなくてもいいだろう。そういうことにして、俺はキースたちと一緒にキルたちの後を追いかけた。
ーー
朝食後、ザール様が診察に来てくれた。俺は上着を脱いで、背中をザール様に見せた。ザール様は、俺の背中を触って確認した後、大きな鏡をメイドに持って来させた。
「アース様、傷はもう大丈夫です。……しかし、傷跡は大きく残ってしまいました。ご覧いただいた方が早いですので、お確かめください。」
俺は用意された鏡で、自分の背中を見てみた。するとそこには、右肩から腰あたりまで大きき爪痕が残っていた。
うーん、かなり痛々しいな。これで助かったというのだから、俺はかなり運が良かったし、時を止める魔法を使ってくれたあの召喚された何かに感謝しなければならないな。
「アース、本当にすまない。こんな傷を一生背負っていくなんて、俺はどう責任を取れば……。」
キルはそういうと、俺の背中の傷跡をなぞった。責任だなんて、俺が庇いたくて庇ったのだから、俺は全く後悔してないいよ。
「キル、俺は全く気にしていないよ。傷は戦士の勲章というしね。まあ、俺は魔導士だけど……。それに、傷跡は背中にあって普段は全然見えないから気にならないよ。自分でも見えないし、貴族だとあまり人前で服を脱ぐ機会はないからね。」
「……そうか、わかった。何か、気になることがあったら言ってくれよ。」
「うん、了解。」
その後、ザール様と世間話をしていると、母上とスタンピードにおいて最前線で戦っていた父上が俺の見舞いに来てくれた。俺が昔病弱だったということもあり、2人とも行きた心地がしなかったらしい。俺の回復した姿を見て、2人とも涙を流しながら俺の事を抱きしめてくれた。キルたちだけではなく、家族にも心配をかけないようにしなければならないな。
父上と母上が帰るのと同時に今度は、ウェル殿下がやってきた。
「アースさん! 目が覚めたのですね!」
「はい、ウェル殿下。ご心配をおかけしてしまい、申し訳ございませんでした。」
ウェル殿下は、ベットの上で上半身だけを起こしている俺の腹の上に顔を埋め込んで自分がどれだけ心配していたのかを話してくれた。いつもはすぐにウェル殿下を俺から引きはがすキルも、今は静かに見守っている。
俺がウェル殿下を慰めてようやく落ち着いてきた頃に、ドアがノックされて、いよいよ本命と呼べる人物たちがあらわれた。
「よう、アース。目が覚めたようだな。元気そうで何より」
「アース! 心配したよ! 本当に本当に、生きた心地がしなかったよ!」
貴族院生となり、さらにかっこよさを増したアルベルト殿下の言葉を遮って、ブラコンを卒業したと思われる兄上が昔のような勢いで俺の事を抱きしめた。
兄上、心配してくださったのは嬉しいのですけど、第一王子殿下の言葉を遮るのはまずいのではないのでしょうか? 現に、アルベルト殿下は引き攣った笑みを浮かべていますよ。こう思うと、アルベルト殿下は意外に懐が深いのかもしれない。……意外にもは、失礼か。
「兄上、ご心配をおかけしてしまい申し訳ございません。お見舞いに来てくださり、ありがとうございます。」
「見舞いに来るのは当然だよ! スタンピードが終わり安心していると、アースが瀕死に重傷を負ったと聞かされたんだ。もう、本当に生きた心地がしなかったよ………。」
「兄上、本当に申し訳ございませんでした。ですが、このとおりもう大丈夫ですよ!」
「大丈夫って言ってもね………。しっかり回復するまで僕がアースの世話を」
「その辺にしてはいかがですか。」
兄上がそういう途中で、アルフォンスさんが兄上の肩を引いた。アルフォンスさんは貴族スマイルで兄上と見つめ合った後に、俺の方を心配そうな顔で見つめた。」
「アース君、本当に心配しました。キル殿下を救ってくださり、本当にありがとうございました。目が覚めて、本当に安心しました。」
「アルフォンスさんにもご心配をおかけしてしまいましたね………。キルヴェスター殿下を守ることが側近の役目ですから、当然のことですよ。ですが、心配してくださりありがとうございます。」
「ええ、本当にありがとうございます。」
俺とアルフォンスさんが握手をすると、大きな咳払いが聞こえてきた。見ると、アルベルト殿下が貴族スマイルを浮かべて腕組していた。
怖いですよ、アルベルト殿下………。
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