イケメン大好きドルオタは異世界でも推し活する

kozzy

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明るい家族計画編

王都に向けて

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グラナダ様がすぐにでも王都に向けて出発すると無茶を言うのでグレゴリー大隊長、セイラム術師団長は仕事の割り振りにてんやわんやだ。
幸か不幸かこのバーガンディでは、今まで瘴気の問題で社交的な執務がほとんどなかったため、領内の管理的な部分さえ指示を出しておけばグラナダ様の不在もそれほど問題ではないらしい。
だけどこれからは僕の作った魔道具(劣化版)を流通させたりする事業が始まるらしく、瘴気の減った今を逃すまいと、人の行き来が増えるのは予想に難くないようだ。
ちなみに僕印のポーションや護符はその破格の効果の為に、バーガンディでしか買えないプレミア商品にするって言われてる。
なんと、あの町はずれのアラタのお店が購入窓口になるんだって。責任者はオットーさんだ。なんだか嬉しいな。

トマスさんはグラナダ様のこんな無茶振りをとても喜んでいて、今までどれほどグラナダ様が物理的に不自由だったのか…実感しちゃったよ。


「さぁアデル行くとするか。」「ハーイ!」

今回は国を護る辺境伯としてでなく王の叔父としての登城になるのでちょっと装飾の豪華な4頭立ての馬車4台で向かう。
1台目は僕とグラナダ様。2台目は馬に乗らない従者さんたち。マカフィーさんもここだね。3台目が荷台で4台目は献上品だよ。そしてなん人かの隊員さんが周りを囲んで護衛してくれる。
数日かけてのんびり向かうからいろんな領地でお泊りも出来る。色々楽しみだっ!


お泊りでよった各領地。僕はどんなトコでも野宿以外なら割と平気だけどグラナダ様も部屋の作りにこだわりはないらしい。…王族で辺境伯なのに…

街の目抜き通りと呼ばれる場所でいろんなお店を見て回る。グラナダ様は領主邸に挨拶に行かれたから僕はアラタになってぶらぶらしてる。もちろんマカフィーさんと僕ご指名のジョッシュさんを伴って。

「アデルさま、俺のこと好きでしょ?いっつもご指名だもんね。」
「好きだけど単体じゃなくてニコイチだから。それに今日は販促兼ねてるからね。お仕事だよ」
「そうだジョッシュ。馬鹿な事言ってると鬼が出るぞ。あの鬼はなかなかめんどくさ」
「そうやって、ちょっとくだけてるマカフィーさんのほうが好きかも?良い感じ、そのわちゃわちゃ感。」
「あ、いえ、はいその、そ、そうですね。こころがけます」




冒険者さんやハンターさんが立ち寄りそうなお店に販促ポスター貼らせてもらう。
「これバーガンディの新しい特産なので貼らせてください。あと、少しだけ見本…」
「おや、後ろの二人、この張り紙の二人かい?」
「そう!そうなんです!二人はこの間のスタンビードや王位の乱にも参加してたんですよ!特にこっちのマカフィーさんはグラナダ様のすぐそばに居て!」



店主、大興奮である。いつの間にか二人の周りに人が集まりミニ握手会みたいになってしまった…
ぬぬ、剥がしスタッフになってしまった僕。一人5秒までですからね!








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