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新生活順応編
あいさつ行幸②
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グラナダ様を押しのけて隊長さんがやってくる。大きな体にまあるい目をした隊長さんはいつも申し訳ないって顔してて言葉にしなくてもちゃんと気持ちは伝わってた。良い人だ。
「奥方様っ!あの日私をお助けくださったのは、奥方様で間違いないですな?」
「え、ええ、まぁ…ちょっ…」
「お…お、やはり。間一髪のところお助けいただき感謝の念に堪えませぬ。その上…うぅぅ…失った腕を再生してくださり、何と言って良いのか…うおおぉ」
熊が男泣きしながらすがりついてくる…えぇ~っと⁉
「グレゴリーよ離れろ!アデルに触るんじゃない!感極まったとはいえ、全く…お前はいつも距離が近いのだ!暑苦しい!」
グラナダ様がブツブツ言いながら僕を背中に隠した。大きな背中だな、男らしい♡大好き♡
魔術師さんたちの顔色が悪いのは、あれからずっと限界まで封印装置に魔力を注ぎ続けていたかららしい。
ポーション差し入れしたら使ってくれるかな?あれ?僕のお店どうなってるの?
僕とグラナダ様は執務塔から居住塔へと向かう長い廊下を歩いてた。
その中央に正面玄関からつづく大きなホールがある。とってもとっても大きなホールだ。
トマスさんが使用人の人たちを一度に挨拶できるようそこに集めてくれていた。
「グラナダ様、僕のお店って今どうなってます?」
「うむ、あそこは私たち夫夫の記念の場所であるからな。貸主より買い取って魔法師団に封印を施させた。」
「え…あーいや、うん。………」
封印て。
「あの、完成品のポーション置きっぱなしにしてあって。魔術師さんにあげてもいいですか?」
「…お前のポーションをか?師団には汎用品のポーションを支給する。お前のポーションを口にしていいのはこれからは私だけだ」
「え、えぇ…?」
「当然、町の冒険者やハンター達にも売ってはならぬ」
「あ、はい」
決定事項なんですね。わかります。むむ……その件は後ほど徹底した審議を要求します!
ホールに集まった使用人さんたち。
この邸にはグラナダ様が入領された時に選別して連れてきたグラナダ様を慕う使用人と領内の先住民でグラナダ様に心酔して押しかけた使用人しかいない。
通常の貴族家よりも大分数が少ないんだってトマスさんに聞いたけど、そもそも使用人が居るっていうだけですごいと思っちゃう庶民の僕。
だ、大丈夫かな?切り盛りできるかな?誰をお手本にすればいい?経験なさすぎてどうすればいいかわかんないよ~。
グラナダ様にしがみつけば優しく背中を撫でてくれた。
「アデル心配はいらない。ここは社交も必要ない閉ざされた領地ゆえ主人の仕事など限られている。トマスに習いながら徐々に覚えていけばよい」
や、優しい…スキ…♡
「あー、ゴホン。旦那様、見つめあうのはその辺にしていただいて、奥方様の挨拶を」
「あっ、あっ、ス、スミマセン/// あの、顔は見知ってくれていると思いますけど、その、出戻ってきました。えへへ、今度は仲良くしてくださいね。」
「うむ、私の勝手で皆を困惑させたな、すまぬ。だが妻と私は困難を乗り越え愛を確認しあい心から結ばれることが出来た。もう何の懸念もない。いいな、まだ年若い妻だ。皆もよく助けてやってくれ。」
…だいぶ盛られている…いいけど…
今まで話が出来なかったホールやキッチンのボーイさん、オールワークのボーイさんなんかが我先にとやってきてもみくちゃにされる。年が近いから友達になれるかな?
だって、ここにいるってことは同じグラナダ様のファンってことだよね?僕は同担OKですから!
「奥方様っ!あの日私をお助けくださったのは、奥方様で間違いないですな?」
「え、ええ、まぁ…ちょっ…」
「お…お、やはり。間一髪のところお助けいただき感謝の念に堪えませぬ。その上…うぅぅ…失った腕を再生してくださり、何と言って良いのか…うおおぉ」
熊が男泣きしながらすがりついてくる…えぇ~っと⁉
「グレゴリーよ離れろ!アデルに触るんじゃない!感極まったとはいえ、全く…お前はいつも距離が近いのだ!暑苦しい!」
グラナダ様がブツブツ言いながら僕を背中に隠した。大きな背中だな、男らしい♡大好き♡
魔術師さんたちの顔色が悪いのは、あれからずっと限界まで封印装置に魔力を注ぎ続けていたかららしい。
ポーション差し入れしたら使ってくれるかな?あれ?僕のお店どうなってるの?
僕とグラナダ様は執務塔から居住塔へと向かう長い廊下を歩いてた。
その中央に正面玄関からつづく大きなホールがある。とってもとっても大きなホールだ。
トマスさんが使用人の人たちを一度に挨拶できるようそこに集めてくれていた。
「グラナダ様、僕のお店って今どうなってます?」
「うむ、あそこは私たち夫夫の記念の場所であるからな。貸主より買い取って魔法師団に封印を施させた。」
「え…あーいや、うん。………」
封印て。
「あの、完成品のポーション置きっぱなしにしてあって。魔術師さんにあげてもいいですか?」
「…お前のポーションをか?師団には汎用品のポーションを支給する。お前のポーションを口にしていいのはこれからは私だけだ」
「え、えぇ…?」
「当然、町の冒険者やハンター達にも売ってはならぬ」
「あ、はい」
決定事項なんですね。わかります。むむ……その件は後ほど徹底した審議を要求します!
ホールに集まった使用人さんたち。
この邸にはグラナダ様が入領された時に選別して連れてきたグラナダ様を慕う使用人と領内の先住民でグラナダ様に心酔して押しかけた使用人しかいない。
通常の貴族家よりも大分数が少ないんだってトマスさんに聞いたけど、そもそも使用人が居るっていうだけですごいと思っちゃう庶民の僕。
だ、大丈夫かな?切り盛りできるかな?誰をお手本にすればいい?経験なさすぎてどうすればいいかわかんないよ~。
グラナダ様にしがみつけば優しく背中を撫でてくれた。
「アデル心配はいらない。ここは社交も必要ない閉ざされた領地ゆえ主人の仕事など限られている。トマスに習いながら徐々に覚えていけばよい」
や、優しい…スキ…♡
「あー、ゴホン。旦那様、見つめあうのはその辺にしていただいて、奥方様の挨拶を」
「あっ、あっ、ス、スミマセン/// あの、顔は見知ってくれていると思いますけど、その、出戻ってきました。えへへ、今度は仲良くしてくださいね。」
「うむ、私の勝手で皆を困惑させたな、すまぬ。だが妻と私は困難を乗り越え愛を確認しあい心から結ばれることが出来た。もう何の懸念もない。いいな、まだ年若い妻だ。皆もよく助けてやってくれ。」
…だいぶ盛られている…いいけど…
今まで話が出来なかったホールやキッチンのボーイさん、オールワークのボーイさんなんかが我先にとやってきてもみくちゃにされる。年が近いから友達になれるかな?
だって、ここにいるってことは同じグラナダ様のファンってことだよね?僕は同担OKですから!
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