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新生活順応編
あいさつ行幸
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「立てるか?アデル。着替えて朝食にしよう」
「ひ、ひゃい。あっ、今何時ですか?グラナダ様、朝の会議は?会議はいいんですか?」
グラナダ様のスケジュールならちゃんと把握してるよ。どう?有能でしょ?
「本日はアデル様のために終日予定を空けてございますよ。お目覚めになりましたか?ようやく当主の部屋にアデル様のお姿を見ることがかないまして、このトマス感激でございます。」
いつの間にか着替えを持ったトマスさんが居た。えっいつから?見てないよね?お願い何も見てないって言って!
爆発しそうな頭をなんとか鎮火させてトマスさんから着替えを受け取った。それにしても…
僕は今まで執務室や大勢で会議するホール、食糧庫などの限られた場所、主にお仕事する場所にしか入ってなくて、グラナダ様のプライベートな場所はまさに初めてなんだけど…
聖域キターーーー!
キスでうっかりしてたけど、まごうことなき推しの自室。あぁ、イメージぴったり!
無駄な装飾のない…重厚で…整然とした…この時の僕はきっとハンターの眼をしていたに違いない。
塵一つ見逃すまいと、あわよくば戦利品をゲットできないかと、不届きなことを考えているのがバレたのか手を引かれグラナダ様の隣に座らされた。
「朝食の後、部下から定時の報告を聞く。その場でお前を改めて紹介しよう。午後は屋敷の者たちに会わせよう。アデルはこれからこの屋敷を差配していくのだからな」
「へ、へぇ~」
そうなんだ。
「使用人たちにも私の馬鹿な行いを白状せねばな」
「…まぁ…その…そうですね」
否定はしない。
「どうだ、お前から私に何か望みはないか?罪を償わねばならん。数々の罪を。」
「えへへ、そんなこと言ってたらグラナダ様は存在そのものが罪作りですよ。いちいち償ってたらきっと身がもちませんよ。ぐぁっ」
また、抱きしめられる。あっ!キスはだめ、トマスさんが居るからキスはダメー!…って言ってるのに!!
部屋を出ると扉の横には安定の護衛さんがいた。
「お、おはようございます護衛さん。なんだかお久しぶりですね。」
「おはようございます奥方様。専属護衛官のマカフィーと申します。やっと言葉を返すことが出来嬉しい限りです。これからは奥方様をもお守りしますのでどうぞ…安心してお任せください」
「えぇ!!こんなステキな声だったんですね。…モニョモニョ…ウタッテー…アデルって気軽に呼んでくださいね。今までありがとうそれから、これからもよろしくお願いします。」
すごくいい声してた♡
「……マカフィー…お前はここに待機せよ。」
「しかし私の職務は「随従は許さぬ!待機と言ったら待機だ!」
グラナダ様も負けじといい声。でもマカフィーさんに仕事させてあげてー!
いつも外から見てた執務室。ついに室内に入れる日が来た!
「お、お邪魔しまぁ~す…」
グラナダ様にエスコートされながらおずおずと室内に足を踏み入れる。そこには隊長さんをはじめとしたごつい兵士さんたちや顔色の悪い魔術師さんたちが右と左にずらりと並んでそこそこ広いはずの執務室が狭く感じた。
圧が…圧がハンパないっ!だけどグラナダ様がスッと前にでるとそのごつい集団に緊張感が走った。
「報告を聞く前に紹介しておく。緑ゆたかな東の地カマーフィールドより遥々この辺境バーガンディへ嫁いできてくれた私の、ゴホン、愛妻アデルだ。この幾月、余計な命で皆を振り回したことすまなかった。だがすべての誤解は氷解した。今後はバーガンディ当主の妻として比類なきその才を惜しみなく発揮してくれることだろう」
……緑ゆたかって…緑以外何もないらしいよ?つか、愛妻って言った⁉比類なき才って何のこと?
突っ込みどころは満載だったけどようやくみんなに挨拶が出来た。
「ひ、ひゃい。あっ、今何時ですか?グラナダ様、朝の会議は?会議はいいんですか?」
グラナダ様のスケジュールならちゃんと把握してるよ。どう?有能でしょ?
「本日はアデル様のために終日予定を空けてございますよ。お目覚めになりましたか?ようやく当主の部屋にアデル様のお姿を見ることがかないまして、このトマス感激でございます。」
いつの間にか着替えを持ったトマスさんが居た。えっいつから?見てないよね?お願い何も見てないって言って!
爆発しそうな頭をなんとか鎮火させてトマスさんから着替えを受け取った。それにしても…
僕は今まで執務室や大勢で会議するホール、食糧庫などの限られた場所、主にお仕事する場所にしか入ってなくて、グラナダ様のプライベートな場所はまさに初めてなんだけど…
聖域キターーーー!
キスでうっかりしてたけど、まごうことなき推しの自室。あぁ、イメージぴったり!
無駄な装飾のない…重厚で…整然とした…この時の僕はきっとハンターの眼をしていたに違いない。
塵一つ見逃すまいと、あわよくば戦利品をゲットできないかと、不届きなことを考えているのがバレたのか手を引かれグラナダ様の隣に座らされた。
「朝食の後、部下から定時の報告を聞く。その場でお前を改めて紹介しよう。午後は屋敷の者たちに会わせよう。アデルはこれからこの屋敷を差配していくのだからな」
「へ、へぇ~」
そうなんだ。
「使用人たちにも私の馬鹿な行いを白状せねばな」
「…まぁ…その…そうですね」
否定はしない。
「どうだ、お前から私に何か望みはないか?罪を償わねばならん。数々の罪を。」
「えへへ、そんなこと言ってたらグラナダ様は存在そのものが罪作りですよ。いちいち償ってたらきっと身がもちませんよ。ぐぁっ」
また、抱きしめられる。あっ!キスはだめ、トマスさんが居るからキスはダメー!…って言ってるのに!!
部屋を出ると扉の横には安定の護衛さんがいた。
「お、おはようございます護衛さん。なんだかお久しぶりですね。」
「おはようございます奥方様。専属護衛官のマカフィーと申します。やっと言葉を返すことが出来嬉しい限りです。これからは奥方様をもお守りしますのでどうぞ…安心してお任せください」
「えぇ!!こんなステキな声だったんですね。…モニョモニョ…ウタッテー…アデルって気軽に呼んでくださいね。今までありがとうそれから、これからもよろしくお願いします。」
すごくいい声してた♡
「……マカフィー…お前はここに待機せよ。」
「しかし私の職務は「随従は許さぬ!待機と言ったら待機だ!」
グラナダ様も負けじといい声。でもマカフィーさんに仕事させてあげてー!
いつも外から見てた執務室。ついに室内に入れる日が来た!
「お、お邪魔しまぁ~す…」
グラナダ様にエスコートされながらおずおずと室内に足を踏み入れる。そこには隊長さんをはじめとしたごつい兵士さんたちや顔色の悪い魔術師さんたちが右と左にずらりと並んでそこそこ広いはずの執務室が狭く感じた。
圧が…圧がハンパないっ!だけどグラナダ様がスッと前にでるとそのごつい集団に緊張感が走った。
「報告を聞く前に紹介しておく。緑ゆたかな東の地カマーフィールドより遥々この辺境バーガンディへ嫁いできてくれた私の、ゴホン、愛妻アデルだ。この幾月、余計な命で皆を振り回したことすまなかった。だがすべての誤解は氷解した。今後はバーガンディ当主の妻として比類なきその才を惜しみなく発揮してくれることだろう」
……緑ゆたかって…緑以外何もないらしいよ?つか、愛妻って言った⁉比類なき才って何のこと?
突っ込みどころは満載だったけどようやくみんなに挨拶が出来た。
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