双子の転生先は双子でした

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Chapter 1

22*双子の本気

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母に続き、姉にも大変満足してもらった。
さて、いよいよ残すは自分たちの番である。

今回の双子の衣装は、前もって準備していた物であり、既に伯爵領にてお披露目していたドレスだ。
しかし、前回と全く同じ着こなしでは面白味がない。
そう思い、今回はヘアスタイルを一新。
ドレスと、ジュエリーのみ同じものを使用しつつ、イメージをガラリと変えてみることにした。

双子だからといって、前世でいう"双子ファッション"をするつもりはない。
どうみても同じ顔なのだから、ドレスやアクセサリーを最大限に生かし、しっかりと差別化を図りたいのである。
ただし、ドレスの色味だけはあえて同色に近いものに寄せて作成をした。
何故なら、今回の夜会はの社交界デビューという事にするためだ。
その為、本来の社交界デビュー時のドレスのように真っ白ではないものの、あえて白に近いアイボリーを使ったドレスを仕立てたのである。
もちろん、社交界で白のドレスが禁止されているわけでは無い。
白いドレスが着たければ誰でも着ていいのだが、どうしてもデビュードレスと受け取られることが多いため、デビューを終えた者達はあまり積極的に着ることは無いらしい。
双子も、当初は白のドレスを着るか悩んでいたものの、目指すものがなら、アイボリーの方が色気が増すのでは!?という話になりアイボリーに決定した。


そして、由佳がデザインしたドレスは正に双子の理想に忠実なドレスに仕上がった。

まず、とろみ感のある上質なクレープ素材で大人エレガントに仕上げた由佳アシュリーのドレス。
スレンダーなシルエットと大胆に開いたバックスタイルにシックな色気が漂うデザインだ。フリルやレースなどを一切使わないミニマルなデザインだからこそ、本来の美しさが際立つドレスとなっている。
そして、身につけるジュエリーにもこだわりが詰まっている。
シンプルなアイボリーのドレスにも映えるように、ゴールドにダイヤモンドをあしらったネックレスは少し長めにとり、全体的にIラインが強調されるようこだわった一品だ。

シンプルさに拘ったアシュリーとは反対に、構築的なバックデザインでモダンな美しさに仕上げたのは、由希ナタリーのドレスだ。
大胆なモチーフが際立つ洗練されたデザインは、立体的なパターンとアシンメトリーな背中のリボンがポイントになっているデザインだ。こちらも、フリルやレースを一切使わずバックスタイルに拘りをみせたドレスとなった。
そして、ジュエリーに関しては、由佳アシュリーとは真逆のシルバーを用いた。
肩を覆い背中を開けた由佳アシュリーのドレスと違い、由希ナタリーのドレスは、ベアトップタイプである。
その為、長さは鎖骨にかかる程にして、ダイヤモンドと瞳の色であるエメラルドを使ってボリュームを持たせたデザインに仕上げた。

そして、二着とも身体のラインがはっきりと現われるデザインながら、上品さが失われておらず、実際に試着しても卑しい感じが全くしなかった。
もちろん、豊満な胸と細いウエストと形の良いお尻のラインで、目的のエロさは十分でているのだが決して下品ではないのだ。
それに関しては、皆から一様に「不思議だ」と声が上がっていた。
もちろん、そこはデザイナーとしての企業秘密なので教えられない。


では、次はヘアに関してだ。
前回の辺境伯領でのお披露目の際には、アシュリーもナタリーもあえてお揃いのへアセットにしていた。
しかし、今回はしっかりと変えていく。
ドレスのデザインからして、バックスタイルを際立たせたいので、基本的には纏めるのだが…

由佳アシュリーは、前髪を編み込み全体をサイドに流してバックをあけた。そして、髪にはジュエリーと同じパーツを使った髪留めを使用。片側にキラキラとしたアクセサリーだけをつけたことで、反対側はあえて重めにおろして奥行き感を演出した。

由希ナタリーは、シルバーの細い紐を両サイドから一緒に編み込み後ろで纏めあげた。もちろん、このヘアアクセもただの紐では無い。紐の先には、細かなタッセル状になっており、そこにはダイヤモンドが散りばめられていた。その為、揺れるたびキラキラと輝く光が背中のリボンへと落ちていく様子は大変美しかった。


そして、残るは由希によるネイルアートだ。

まず、由佳アシュリー本人の希望で、一言「花」と希望が出された。
その希望通り、由希は小さな爪の上に花を描いていく。イメージとしては、前世でいうところの3Dだ。
ベースにはパステルカラーを使用。
そして、その上に3Dの白い花が咲いている。
全体的にシンプルにまとめた由佳アシュリーのイメージにぴったりのデザインとなった。


そして、問題は由希ナタリーのネイルだ。
自分で自分の爪にデザインを施すのは難しい…
と、思っていたのだが…
流石、プロである。

「大丈夫よ!慣れてるから!」

そう言って、由希はささっと自分の爪にネイルを施していった。
そんな由希ナタリーのデザインは、ラインストーン代わりの大き目の屑石を加工した物を使用したデザインだ。
利き手じゃない左手でも、スラスラと描く由希のレベルに脱帽である。

そして、あえて小指の1本だけはアシュリーとナタリー2人とも同じデザインを施した。
アシュリーは右の小指に…
ナタリーは左の小指に…

それぞれに描かれたデザインは、辺境伯家の家紋だった。

正直、複雑な模様などが施されているデザインの為、潰れてしまいそうだと思っていたのだが…
由希は、見事に再現していた。
いつ見ても、由希の描く繊細なデザインにはうっとりしてしまう。

前世でも、時間がある時は必ず由希にネイルをしてもらっていたことを思い出すと自然と笑みが溢れる。
今はまだ、限られた物の中でネイルを施しているが、いずれあの頃の様に自由にネイルをできる環境が整うことを願いたい。
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