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3章 お爺ちゃんと古代の導き
160.お爺ちゃん達と[六の試練]②
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「あづい……」
「死ぬー」
探偵さんとスズキさんが同時に倒れた。
それもその筈、彼らは明らかにオーバーワークだった。
私とジキンさんは慎重に動いていたが、彼らに至っては動き回っていた。
しかし普段から動き回れる彼らが何故この試練ではすぐバテてしまうのか?
もしかして……
私達はこの試練を大きく勘違いしているのではないか?
そんな疑問に至ったのは三つ目のエリアに至った頃。
最初の頃の勢いが嘘のように皆元気がなくなったのだ。
何故、どうして?
そんな自問自答を繰り返した。
この試練は光を題材にしている。
まずそれは間違いない。だがそれ以外にも違う要素が私達を苦しめていた。
それが太陽である。
地上で暮らしていてもその熱量に気怠さを訴えた事は一度や二度ではない筈だ。
だがここは空の上。地上よりも遥かに太陽に近く、熱量も恐ろしく上がっていた。
光でエリア内が前後不覚に陥るだけではない。
その光を発する熱が私達の思考を鈍らせる。
私達は全員が日射病に罹っていた。
「休憩を取りましょう、こう暑くちゃ探検どころではない」
水操作で自分たちの体から熱を逃しつつ、氷作成で熱をコントロールしていく。
「ふー、生き返る。ずっとこうしていたいけど……」
探偵さんがチラリとスズキさんの方を向く。
「ゲージが見えない状況の今、無駄遣いは無くすべくですね」
そう、この試練では最初のフロアで目を潰されるとゲージが消える嫌がらせがされる仕掛けがあった。
ずっと目を瞑ってた人だけがゲージを見る事ができる……かもしれないと話し合う。
もしそうだった場合、ゲージを死守する為だけに役立たずに成り果てるのだ。
そんな余裕もなく日射病に罹って詰む事は目に見えていた。
だから誰が悪いと責める事はしない。
無理だけはしないようにと声を掛け合うことにしている。
「それに調理アイテムだって無駄遣いできないですもんね?」
「もういっそみんなで水の中泳いで行きませんか? 太陽光も塞げて一石二鳥ですし」
「それだと重力を操作してる僕が泳げないんだけど? 流石にずっと潜水は出来ないよ?」
「じゃあ重力操作は私とスズキさんが受け持ちます。私達なら息継ぎなしで歩いて行けますし。だから水操作の方お願いしますね」
「分かりました」
ジキンさんが重力操作で体重を軽くして行く毎に太陽が近づいた。ただでさえ日射病の状態でこの熱量。
くたびれているところに追い討ちをかけた事で死に体の探偵さんが叫んだ。
「暑い、暑い、暑い! 早く重力操作して!」
「分かってますよ! スズキさん、スズキさん!?」
スズキさんは打ち上げられた魚の如く、その場でビチビチしていた。
もはや二足歩行で立ち上がる元気もないのか、目は虚で口をパクパクさせている。
どこからどうみてもマズそうな雰囲気を醸し出している。
「水、先に水あげてください」
「ハヤテさん、僕は、もう……ダメかも知れません……ガクッ」
「スズキさーーーーん!」
スズキさんを抱えて大声で叫んでいたところへ、ざばりと頭から水がかけられた。
ジキンさんの仕業である。
ついでに氷作成でジャラジャラと氷を撒き散らして「これで良いですか? 茶番ばかりしてないで急いで」と目で訴えかけてきていた。
私達は臨時で作った簡易プールの中。
左右を探偵さんの氷作成で封をして水面を気持ち上に作って真上を見上げていた。
「あ、治りました」
さっきまで瀕死だったのが嘘のように元気になるスズキさん。
やっぱり魚人は水中が一番ですよね。
私も正常な思考に戻ったので重力操作でフィールド全体を重くして太陽から遠ざけるのに一役買いました。
それでもやっぱり体重の軽すぎる私では限界があり、スズキさんに手伝ってもらってようやくジキンさんの重さに至れます。そう考えるとジキンさんって結構重……なんか背中が冷えたのでこれ以上言うのはやめておきましょうか。
「まったく、こんな時まで茶番をして。貴方達には危機感て物がないんですか?」
「いや、本当に一大事だったんですって。僕、基本的に陸上生活に慣れてませんので」
「スズキさんの場合はどこまで本気か分からないから尚更焦ったよ」
「ひどーい」
「それよりも進めるだけ進もう。こうもAPを浪費してばかりでは枯渇も間近だ。出口は何処だろうか? 急ごう」
「あ、ご飯ならここで食べたらいいじゃないですか」
「水中で食べるとか正気ですか?」
「実は食べられるんですよ。ね、ハヤテさん!」
「そうなんだよ。水中でも食事はできる」
疑心暗鬼のまま、まずは私が食事を始める。
取り出したのは妻特製の鴨南蛮蕎麦だ。
最近こればかり食べてるって? 好物なんだ、仕方ないだろう。割り箸を開いて麺を救い上げてから勢いのまま啜る。
水中で汁物に挑む勇気!
しかしこれがなんの憂いもなく食べられた。
私の真似をして全員が食事に手を出した。
最初こそ戸惑いつつ、それでもAPを回復させる為に食らいつくと、まんざらでもない顔で咀嚼して飲み込む。
「行けますね。でもどうして水中で?」
「きっと何かの伏線ですよ。今後海に関わるフィールドがあったりとか? そのための措置と思えばわかりやすい」
「そう言えば古代人はアトランティス大陸に住んでたんでしたよね。海底に沈んでいたと言われてる場所だ。そこに行くのにはどちらにせよ海は渡るか」
「そう言えばジキンさん、呼吸は?」
「え、そう言えば……?」
ある程度食事を楽しみ、雑談をしていたところで探偵さんに指摘され、我に帰る。
さっき息継ぎがどうとか言ってましたもんね。なのに普通におしゃべりしてパン食べてましたね、この人。
「息継ぎどころか普通におしゃべりしてる、できるのも伏線かな?」
「わからないけどそう思った方がロマンがありそうじゃないか」
「そうですね。それに、アイディア次第で思い込みも乗り越えられるって分かったことですし」
そうだといいんだけどね。
そう思いながら泳いでフロアを探検しに行った二人を見送り、スズキさんと一緒に並んで歩く。
「一時期はどうなることかもと思いましたけど、以外となんとかなっちゃう物ですね?」
「そうだね。みんなのお陰だよ。私一人じゃ絶対に無理だとあの時以上に感じているよ」
スズキさんと二人で回ったファストリアの真・シークレットクエスト。あの時以上に私は仲間に助けられている。
「今回もクリア出来ますよね?」
「するつもりでいるけど、スズキさんは自信ない?」
「わかりません。僕一人じゃきっと無理だというのはわかります。でも僕には心強い仲間がいますから!」
自分も同じ気持ちだよ。
言葉には出さず、笑顔でその気持ちを表した。
やや緩くなった水面からは陽光が容赦なくフロア全体を照り付けていた。
「死ぬー」
探偵さんとスズキさんが同時に倒れた。
それもその筈、彼らは明らかにオーバーワークだった。
私とジキンさんは慎重に動いていたが、彼らに至っては動き回っていた。
しかし普段から動き回れる彼らが何故この試練ではすぐバテてしまうのか?
もしかして……
私達はこの試練を大きく勘違いしているのではないか?
そんな疑問に至ったのは三つ目のエリアに至った頃。
最初の頃の勢いが嘘のように皆元気がなくなったのだ。
何故、どうして?
そんな自問自答を繰り返した。
この試練は光を題材にしている。
まずそれは間違いない。だがそれ以外にも違う要素が私達を苦しめていた。
それが太陽である。
地上で暮らしていてもその熱量に気怠さを訴えた事は一度や二度ではない筈だ。
だがここは空の上。地上よりも遥かに太陽に近く、熱量も恐ろしく上がっていた。
光でエリア内が前後不覚に陥るだけではない。
その光を発する熱が私達の思考を鈍らせる。
私達は全員が日射病に罹っていた。
「休憩を取りましょう、こう暑くちゃ探検どころではない」
水操作で自分たちの体から熱を逃しつつ、氷作成で熱をコントロールしていく。
「ふー、生き返る。ずっとこうしていたいけど……」
探偵さんがチラリとスズキさんの方を向く。
「ゲージが見えない状況の今、無駄遣いは無くすべくですね」
そう、この試練では最初のフロアで目を潰されるとゲージが消える嫌がらせがされる仕掛けがあった。
ずっと目を瞑ってた人だけがゲージを見る事ができる……かもしれないと話し合う。
もしそうだった場合、ゲージを死守する為だけに役立たずに成り果てるのだ。
そんな余裕もなく日射病に罹って詰む事は目に見えていた。
だから誰が悪いと責める事はしない。
無理だけはしないようにと声を掛け合うことにしている。
「それに調理アイテムだって無駄遣いできないですもんね?」
「もういっそみんなで水の中泳いで行きませんか? 太陽光も塞げて一石二鳥ですし」
「それだと重力を操作してる僕が泳げないんだけど? 流石にずっと潜水は出来ないよ?」
「じゃあ重力操作は私とスズキさんが受け持ちます。私達なら息継ぎなしで歩いて行けますし。だから水操作の方お願いしますね」
「分かりました」
ジキンさんが重力操作で体重を軽くして行く毎に太陽が近づいた。ただでさえ日射病の状態でこの熱量。
くたびれているところに追い討ちをかけた事で死に体の探偵さんが叫んだ。
「暑い、暑い、暑い! 早く重力操作して!」
「分かってますよ! スズキさん、スズキさん!?」
スズキさんは打ち上げられた魚の如く、その場でビチビチしていた。
もはや二足歩行で立ち上がる元気もないのか、目は虚で口をパクパクさせている。
どこからどうみてもマズそうな雰囲気を醸し出している。
「水、先に水あげてください」
「ハヤテさん、僕は、もう……ダメかも知れません……ガクッ」
「スズキさーーーーん!」
スズキさんを抱えて大声で叫んでいたところへ、ざばりと頭から水がかけられた。
ジキンさんの仕業である。
ついでに氷作成でジャラジャラと氷を撒き散らして「これで良いですか? 茶番ばかりしてないで急いで」と目で訴えかけてきていた。
私達は臨時で作った簡易プールの中。
左右を探偵さんの氷作成で封をして水面を気持ち上に作って真上を見上げていた。
「あ、治りました」
さっきまで瀕死だったのが嘘のように元気になるスズキさん。
やっぱり魚人は水中が一番ですよね。
私も正常な思考に戻ったので重力操作でフィールド全体を重くして太陽から遠ざけるのに一役買いました。
それでもやっぱり体重の軽すぎる私では限界があり、スズキさんに手伝ってもらってようやくジキンさんの重さに至れます。そう考えるとジキンさんって結構重……なんか背中が冷えたのでこれ以上言うのはやめておきましょうか。
「まったく、こんな時まで茶番をして。貴方達には危機感て物がないんですか?」
「いや、本当に一大事だったんですって。僕、基本的に陸上生活に慣れてませんので」
「スズキさんの場合はどこまで本気か分からないから尚更焦ったよ」
「ひどーい」
「それよりも進めるだけ進もう。こうもAPを浪費してばかりでは枯渇も間近だ。出口は何処だろうか? 急ごう」
「あ、ご飯ならここで食べたらいいじゃないですか」
「水中で食べるとか正気ですか?」
「実は食べられるんですよ。ね、ハヤテさん!」
「そうなんだよ。水中でも食事はできる」
疑心暗鬼のまま、まずは私が食事を始める。
取り出したのは妻特製の鴨南蛮蕎麦だ。
最近こればかり食べてるって? 好物なんだ、仕方ないだろう。割り箸を開いて麺を救い上げてから勢いのまま啜る。
水中で汁物に挑む勇気!
しかしこれがなんの憂いもなく食べられた。
私の真似をして全員が食事に手を出した。
最初こそ戸惑いつつ、それでもAPを回復させる為に食らいつくと、まんざらでもない顔で咀嚼して飲み込む。
「行けますね。でもどうして水中で?」
「きっと何かの伏線ですよ。今後海に関わるフィールドがあったりとか? そのための措置と思えばわかりやすい」
「そう言えば古代人はアトランティス大陸に住んでたんでしたよね。海底に沈んでいたと言われてる場所だ。そこに行くのにはどちらにせよ海は渡るか」
「そう言えばジキンさん、呼吸は?」
「え、そう言えば……?」
ある程度食事を楽しみ、雑談をしていたところで探偵さんに指摘され、我に帰る。
さっき息継ぎがどうとか言ってましたもんね。なのに普通におしゃべりしてパン食べてましたね、この人。
「息継ぎどころか普通におしゃべりしてる、できるのも伏線かな?」
「わからないけどそう思った方がロマンがありそうじゃないか」
「そうですね。それに、アイディア次第で思い込みも乗り越えられるって分かったことですし」
そうだといいんだけどね。
そう思いながら泳いでフロアを探検しに行った二人を見送り、スズキさんと一緒に並んで歩く。
「一時期はどうなることかもと思いましたけど、以外となんとかなっちゃう物ですね?」
「そうだね。みんなのお陰だよ。私一人じゃ絶対に無理だとあの時以上に感じているよ」
スズキさんと二人で回ったファストリアの真・シークレットクエスト。あの時以上に私は仲間に助けられている。
「今回もクリア出来ますよね?」
「するつもりでいるけど、スズキさんは自信ない?」
「わかりません。僕一人じゃきっと無理だというのはわかります。でも僕には心強い仲間がいますから!」
自分も同じ気持ちだよ。
言葉には出さず、笑顔でその気持ちを表した。
やや緩くなった水面からは陽光が容赦なくフロア全体を照り付けていた。
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