溺愛三公爵と氷の騎士、と私。

あこや(亜胡夜カイ)

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正しいお風呂の使い方 ~オルギールと私~

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 素晴らしい出来栄えだった。
 私は拳をにぎりしめて感動に打ち震え、侍女さんたちは歓声を上げた。
 レオン様専用の寝所を大改装して、念願のスパ風呂にしてもらったのである。

 大理石と、腐食防止の樹脂をコーティングした木材を組み合わせた豪華な広い浴室。外も眺められるガラス張り。開閉式らしい。お掃除のとき、乾燥させることもできるのだという。より広く、明るく見せるために鏡も何か所か壁に掛けられているが、浴室全体の壁裏に給湯管が入るようになっていて曇り止め効果があるため湯気で白く曇るなんてことはない。

 大小、形や深さの異なる浴槽。温度を変えたお湯、例えば、夏場なら水風呂。種類を変えた香草湯(ハーブバス)。そして、さすがにジェットバス、というほどの勢いは望めないけれど、「万能のひと」オルギールもしっかりと設計・施工に関与してくれているため、なんと水流や発泡を楽しめるジャグジー風呂まである。さらに、マッサージ台。お風呂であたたまったり、水風呂で引き締めたりしつつ、この上で侍女さんたちにアロママッサージをしてもらうつもりだ。

 シャワーもどきはまだ固定式しかないのだが、稼働式になるのも時間の問題である。発明王(オルギール)に絵を描きながら説明したら「しばらくお待ち下さい」と言いつつ目が光っていた。そのうち実現してくれるのだろう。

 「なんてすてき……!」

 ため息とともに私は呟いた。
 ミリヤムさんとヘンリエッタさんも、二人そろって力強く頷いてくれている。
 と同時に、(たぶん)憧れと尊敬できらっきらの瞳を私に向けた。

 「姫様はどこでこのようなことを思いつかれたのですか?」
 「私どもは、湯船と、せいぜい蒸気風呂くらいしか」
 「うふ、内緒」

 私はにっこりした。
 と同時に、真剣に思い出してはいけない、と心の奥底に蓋をする。目が潤んだらいけないから。
 私の出身は世界に誇る風呂文化の国だ。エヴァンジェリスタ領の辺境、トゥーラではない。そんなところにはたぶんコレはない。
 技術的に可能な限りにおいて、凝縮させて私の希望をこの空間に詰め込んでもらった。
 楽しいこと、これからのことだけ考えていよう、と思う。
 
 ここ、グラディウスの版図では上下水道が整備され、特に公都・アルバには大小の湯屋が点在している。 けれど、これほどまでバラエティに富んだ風呂を完備しているわけではないらしい。
 女性用も然り。実用向きというのかな。清潔好きではあるらしいけれど、「お風呂そのものを楽しむ」というわけではないのだろう。

 結婚後の生活を見越して、それぞれの寝所に併設の浴室はあるけれど、この広いスパ風呂は私がくつろぐための空間だ。いわば趣味のお部屋である。私にとってのお風呂とは、決して実用だけのものではない。 

 「では早速」
 「ええ、どうぞ姫様」
 
 私は潔くばばばっ!と着衣を脱いだ。
 得たりとばかりにヘンリエッタさんは脱いだものを受け取ってくれて、私はミリヤムさんに恭しく手をとられ、新装・スパ風呂へと第一歩を踏み出した。
 
 既に私の要望どおり、各種浴槽にはたっぷりと湯が張られ、準備万端整っている。これから初めて、ひとりでこの空間を満喫するのだ。

 
 ******


 ……極楽である。
 異なる香草(ハーブ)を入れたお風呂。お花を浮かべた湯舟。
 そして今は十分に温まったからだを、ミリヤムさんが香油とともにマッサージしてくれている。

 こだわりのスパ、そしてこのマッサージ台。
 枠とか台座は美しい斑を描く大理石、台の天板はなめらかに研磨した溶岩。遠赤外線効果でほかほかだ。大地のパワーと温もり。それを感じるだけでも癒される。毛足の長い、柔らかなタオルを敷いて、そこにうつ伏せで横たわり、薄い上掛けをかけられた上から絶妙な力加減で揉みほぐしてもらう。

 お疲れですねとミリヤムさんが声をかけてくれた。
 まあねと私は軽く受け流す。

 情報室長はやりがいがある。各地、各国へ派遣される外交官たちとも顔を合わせ、仕事ぶりを把握し、情報集約の重要性を徹底してもらう。もともと、「情報室」と銘打っていないだけで情報を扱う任務は存在していたのだし、その役目を負う者たちもたくさんいた。その、中間管理職レベルの者たちと話し合い、進捗を確認し、現地の情報提供者の募り方など聞いたりアドバイスしたりする。

 諜報活動の実地訓練にも参加する。口伝、秘密裡にやっていたことを、その方法はそれとして残したまま、私の知ることは全て吸収してもらうつもりであらゆることを教え込む。各種体術のダイジェスト版、尾行術。この間など、敵に捕まった時のウソのつきかたまで教えた。こういうことは実地で覚えたり感覚(センス)に任せていたようで、系統立てて教えるひとはいなかったらしく、所属員たちの能力の底上げに繋がるだろうとオルギールも太鼓判を押してくれている。

 そんなこんなで私の毎日もいつのまにか大変忙しい。
 自覚していなくても肩も首も凝るだろうし、精神的な疲労感もある。
 
 いつのまにかすうすうと寝入ってしまったようだ。
 
 だから、肌に触れる手が途中から女性のそれではなくなったことに、私は気づかなかった。


 ******


 ……からだがぞくりとした。
 怖いのでも寒いのでもない。
 快感だ。

 香油をのせて肌の上を滑るその手は、ずいぶんと大きい。
 上掛けは、いつのまにか取り去られている。
 なのに、肌寒さはない。すっぽりと覆い被さるひとの気配。すこしひんやりとした、けれど間違いなく熱を帯びたなめらかな肌の感触。

 腰から背筋、肩甲骨の下、首の付け根からうなじ。髪の生え際を通過したその手が、指が、私の両耳をそっと包む。

 ふっ、と息を吹きかけられて、からだに電流が走る。 

 あ、と思わず声が漏れた。

 ミリヤムさんじゃない。この手の感触は。
 ……というより、こんな不届きなことをするひとは。

 「オルギー、ルっ……!」
  
 咎めようとした声があえなく途切れる。
 かり、と柔らかく、耳朶が食まれた。

 「リア、ただいま戻りました」

 不届き者、オルギールはそれはそれは優しい声で言った。
 ゆっくりと耳殻を伝って舌を一周させてから、うなじへ、肩へと唇を押しあててゆく。その間にも、巧妙な手が怠けているはずはなく、いったん後頭部まで上がった指は、また元のルートをたどって背筋から腰へ、そしてお尻へと降りてゆく。

 つるり、と丸くお尻を撫でられた。そして続けざまに、つるりつるりと何度も。
 肌の表面だけを撫でているかのようで、けれども間違いなくほんのわずかに力が込められていて、ただそれだけのことなのに、からだが内側からざわめく。

 気持ちがいい。絶対に「揉み返し」などが発生しないと確信できる力加減。その上、眠っていたはずのはずの感覚が頭をもたげるのを実感する。

 「あ、んっ……!」

 変な声をだしてしまった。
 お尻の間を指がかすめ、またお尻の表面と、腰回りへと戻ってゆく。

 くるくる、するする。冷たいようなほんのり温かいような。オルギールの手が指が、お尻を、腰回りを、大腿を、ふくらはぎを、くるぶしから足のつま先までを余すところなく撫で下ろし、撫で上げる。

 「オルギール、あなた、今日遅くなるって」

 私は必死になって抗議の声を上げた。
 このままではなし崩し的行為に突入だ。
 新設・スパ風呂でさっそくあれこれするのはイヤだ。
 
 ……イヤなのに。

 「ああ!」

 また、声が裏返ってしまった。

 どんなに官能的でも、あくまで「撫でる」だけだったその手が、お尻の間から一気に隘路を侵略して、深々と指が突き立てられたのだ。

 くちり、とわずかな水音がした。
 まだわずかだけれど、間違いなくからだは快感を拾って内側から潤いつつある。
 それが悔しくて、思わずからだに全身に力を入れようとすると、何事もなかったかのように指が抜かれ、宥めるようにさわさわとお尻を、大腿の付け根を撫でられる。

 「公爵様方の今日のご予定を聞きましたので」

 オルギールの声は、まだまだ憎らしいほどフラットだ。
 うなじをゆっくりと舐めながら言う。
 
 「レオン様のお戻りは夕食後。ユリアス様もシグルド様も外交でご不在」
 「あなたも、遅く、なるって……っ」
 「ええ。予定ではそうでした」
 「この、サボり、ん!」
 
 難詰しようとしたら、また指が入ってきた。
 くちゅ、と、明らかにさっきより潤いの増した音が耳を焼く。

 「予定を変えただけですよ、リア。サボりなどと人聞きの悪い」
 「あ、ああん、やあ、……!」

 一気に、三本の指が中を暴れまわる。慎ましやかだった水音がすぐに高まってくる。
 手をついて身を起こそうとすると、素早く片手が前に回され、胸を鷲掴みにされる。指の間に挟んだ尖りが捻られる。 
 瘧(おこり)のような快感が走る。

 「いや、やだ、オルギール!!」
 
 胸を揉まれ、柔襞の中を指でかき回され。もう隠しようもなく卑猥な音が鼓膜を犯す中で、私は必死になってまだ抵抗をする。

 初めてのスパ風呂なのに。美容と健康を目指した、夢のマッサージ台。
 そこで白昼堂々ヤるのは絶対にダメだ。
 
 オルギールの腕から、甘美な檻から逃れようと首を振り、視線を彷徨わせると、向こうの壁に掛けられた鏡が目に入った。
 いつしか腰が高く持ち上げられて、獣みたいだと思う。
 彼の大きな手でも掴みきれないほどゆたかな自分の胸。香油で光る胸の先は、真っ赤に熟れて膨れ上がって食べられるのを待っている。

 曇り止め効果の鏡が恨めしい。
 湯気の立ち込める中、くっきりと、私とオルギールを映す鏡。
 
 鏡の中のオルギールと目があった。
 
 柔らかく、淫らに、オルギールがその形のよい唇を釣り上げて微笑む。
 彼が纏っていたらしい絹の羽織ものはほとんどはだけていて、白い彫刻のような肢体が露わになっている。輝かしい銀色の髪はしっとりと水分を含んでおり、壮絶になまめかしい。彼はお風呂のあとなのだろうか、と快感に侵食されつつある脳で考える。

 「ひゃう!!」
 
 硬く反応した陰核を押され、一瞬目の前が白くなった。
 じゅわ、と蜜が溢れるのがわかる。軽くイってしまったようだ。

 リア、と彼の声もようやく熱を帯び始めて、その手つきはさらに淫靡なものとなってゆく。

 台の上で仰向けにひっくり返された。
 彼の分身は怖いくらいそそり立っている。その凶悪なまでの猛々しさを目にしたとたん、ほんの僅かに脳が冷えて、すぐに身を伏せて私の胸に食らいつくオルギールを押し戻そうと、また身を捩る。

 「オルギール、ここでは、やだっ……」
 「どうして?」

 胸を頬張ったまま、オルギールは言った。

 「明るくて暖かくて。素晴らしいのに」
 
 咥内で形を変える私の胸を、さんざん舐めまわし、しゃぶり尽くしながら尚も言う。
 先走りに濡れた剛直がこすりつけられる。
 焦らすように私にそれを押し付け、塗り広げているから、挿入される前に何とかしようと私はさらに全身を波打たせた。

 胸の先端から受ける刺激はめまいがするほど気持ちがいい。
 氷の美貌のオルギールだって、口の中は熱い。ぬめる舌、たまにすぼめられる唇。鉄壁の無表情で、私以外の女性にはまるで目もくれない彼が私のからだを貪る様は、仄暗い優越感とともに、圧倒的な快感を私に味わわせる。
 それに私は「感度がいい」らしく、胸だけでイってしまうほどなのだ。今も正直、何も考えずに身を委ねたら最後、あっという間に達してしまうだろう。 
 
 でも、と私は自分の中の一縷の理性にしがみついた。

 ここで行為は禁止だ。一回ヤったら歯止めがきかない。
 繰り返すが、「美容と健康の」スパ風呂であり、マッサージ台だ。断じて「ヤり部屋」を増設したのではない。
 最も聞き分けのないオルギールには、はっきり拒絶するしか方法はない。
 
 「オルギール、いや、絶対だめ!」
 「……リア」

 本気の声が通じたのか。
 オルギールは胸を開放して、ようやく顔を上げた。
 名残惜し気に、最後に一度甘噛みをされたのは想定内。声を上げつつも、それ以上の反応を見せないよう、私は耐えた。

 「なぜ今日はそんなに?」

 オルギールは私の四肢を縫い留めたまま、首を傾げた。
 
 「今日は、じゃないの、オルギール」

 息を弾ませつつ、私は言った。

 「ここは私の夢が詰まったところなの。単なる‘お風呂’を超えているの」
 「それは、存じ上げておりますが」
 
 溶岩を使うなど。素晴らしい思いつきでいらっしゃいましたからねとオルギールは続けて、私の額にくちづけを落とした。
 怒ってはいないようだ。声も仕草も甘い。まだ、からだは自由にしてくれないけれど。

 「からだをほぐしたり、美容と健康のために利用するの。この台は特に」
 「ほぐれたでしょう?リア」
 「ほぐれません!」

 どの口が叩くか!
 
 「揉み解すだけならいざ知らず、あなたはこんな真似を」
 「もの足りないかと思いましたので」

 しゃあしゃあとオルギールは言った。

 「感じていらっしゃったのに」
 「あんな揉みほぐしかたをしたらそうなるわよ!」

 私は開き直った。
 実際、その通りだと思う。
 反応する私は悪くない。ひとえに、いつでもどこでも隙あらば(なければ隙を作ってでも)ことに及ぼうとするオルギールのせいだ。

 「とにかくオルギール」

 反転攻勢なるか。
 私は宝石のような紫の瞳をしっかりと見上げながら続けた。

 「ここで行為をしてはなりません。やめて下さい」
 「……わかりました」
 「今日に限らず、です」
 「わかりました」

 なんと、オルギールは反駁しなかった。
 ついでに、四肢も自由にされる。
 驚きつつも、安堵とともに起き上がると、オルギールは一足先に身軽に台を降り、広い肩に引っかかっていた羽織ものをするりと脱ぎ捨てた。
 何度目にしても惚れ惚れするような、名工の渾身の作品のように美しいからだ。

 あれ、なんで脱ぐんだろう、と思ったのもつかの間。

 軽々と抱き上げられ、そのまますたすたと浴槽のひとつに近づくと、ざぶんと私を抱いたままそこに身を沈めた。

 薔薇の花びらが散らされた浴槽。大小の花びらは、波立つ湯舟でひらひらと揺れながら、近づいたり離れたりする。

 台座はほかほかだったしオルギールの破廉恥なふるまいでからだは熱を帯びていたものの、やはりお湯に包まれるとその温かさにほっとする。

 「素晴らしい風呂ですね、リア」

 オルギールの穏やかな声も心地よい。
 彼の膝の上にいるからお湯につからない部分、肩やうなじに、大きな手のひらですくったお湯を何度もかけてくれる。
 
 素敵でしょ、と相槌を打ちながらオルギールの胸に頭をもたせかけると、いきなりからだがふわんと浮いた。
 え?と瞠目してオルギールを覗きこむと。
 次の瞬間、まだ力を失っていなかった剛直がぐさりと最奥を貫いていた。

 「やああああ!」

 不意打ちの強烈な刺激に、嬌声を抑えられない。
 さきほどまでの愛撫でたっぷりと潤っていた胎内はそれだけで達してしまう。
 理性で拒絶していただけ。確かな熱と質量を欲しがっていたそこは、嬉しそうにひくひくと蠢いて彼の侵入を歓迎している。

 「あ、やあ、ああん、オル、ギール……」
 
 お湯の浮力を使いながらオルギールは私の腰を上下させ、下からも突き上げ、締まる蜜口をこじ開けながら私を翻弄する。
 水圧と浮力と彼の熱と。気持ちがよくて腹立たしくて混乱のあまり涙が浮かぶ。
 ここではダメだと言ったのに。わかりましたって言ったのに。

 「ここ、って台の上では、ということですよね?」

 のけぞって喘ぐ私にくちづけの雨を降らせ、涙を舐めとりながら、オルギールは楽し気にすら聞こえる声で言った。
 
 しまった。私は指示語でスパ風呂全体を指したつもりだった。
 そしてこの世界の人たちは、曖昧さを好まない人たちだった。
 さらに彼は欲望に忠実。目的のためのご都合主義を恬として恥じないひとだった……!

 「あの台、神聖な祭壇のようにも見えますからね。あの上では控えることとしましょうか」

 がつがつと突き上げられ、降りてきた子宮口も抉られて、私はもう抗うこともできず喘ぐばかりだ。
 ばしゃんばしゃんとお湯を波立てながら弾む胸を揉まれ、舐め回される。先端は特に入念に執拗に、硬くすぼめられた舌で押し潰し、転がされる。

 浴槽の中、といういつもと違う体勢でも、彼は正確に私の弱いところを徹底的に責め続け、何度も先にイかされた。
 
 「次はこちらへ入りましょう」

 オルギールは私と繋がったまま立ち上がった。
 いわゆる櫓立ち。気が狂いそうなほどの刺激が、もっとも敏感な一点に集中する。 
 絶叫は彼のくちづけに飲み込まれ、私はのどを震わせて目を閉じる。

 白くとろりと濁るお湯に身を沈めながら、オルギールは私と唇を合わせたまま、直接咥内に、密やかに言葉を送り込む。

 お湯が汚れないように栓をしておきますから心配しないで、と。

 何の心配ですかと突っ込む元気は既になく、私は脱力したからだをオルギールに預けた。
  
 
 その後もオルギールは一つずつ浴槽につかり、本当に素晴らしい風呂だと褒めそやした。
 ……私と繋がったまま。


 ******


 お風呂ではしゃいだり遊んだりしてはなりません、ヤらしいことをするところではありません、お風呂には、特にこういった趣向を凝らしたお風呂場には正しい楽しみ方があるのです、とその夜、こんこんと彼にお説教をしたのだが、はしゃいでもいないし遊んでもいない、真剣にあなたを抱いて何が悪い、そもそも台座では言うことを聞いて自重した、湯舟も楽しんでいるし行為を禁じられる理由が全くわからないと開き直られ、お仕事から戻ってきて、面白そうに途中から参戦したレオン様にも「俺にもわからん」とあっさり言われ、私は肩を落とした。

 健全で快適なスパ風呂のはずだったのに。
 シグルド様とユリアスも同じ反応なのだろうか? 
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