31 / 36
31_誰の仕業
しおりを挟む
——————————
香奈さん、終わりました。それより、響さんの事説明してください。
——————————
僕はホテルから少し離れた公園で、香奈にメッセージを送った。場合によっては、秀利に連絡を取って、仕返しをすることまで考えている。
——————————
探偵からも連絡あったよ、お疲れさま。響ちゃんの事って何?
——————————
——————————
とぼけないでください。響さんがホテルの前で立ってたんです。僕と秀利さんと響さん、3人を知ってるのは、あなただけだ。
——————————
——————————
ちょっと落ち着こう、佑くん。
私が佑くんと仲間割れするような事して、メリットある? 最初に聞くけど、偶然じゃないのよね? ホテル入る前に見られてたとか?
——————————
香奈のメリット……確かに、それはそうだ。
だけど、僕たち3人を知っているのは、香奈しかいない。
——————————
偶然では無いはずです。ホテルの玄関、真正面に立っていましたから。
響さんが、大山田駅に用事があることも考えられません。
——————————
——————————
ちなみに、秀利は響ちゃんの事知らないの?
佑くんは秀利に、どこまで佑くんの事知らせた?
——————————
——————————
響さんの事は、一言も言ってません。僕の事は、居酒屋で働いているって事くらいです。居酒屋の名前も教えていません。
——————————
——————————
本名は? 伊藤佑っていう
——————————
——————————
出会ったときには、佑としか言いませんでしたが、伊藤っていう名字もどこかで話したような気はします……
——————————
——————————
バカねえ……私に実家の情報まで掴まれたの、忘れたの? そんじょそこらの金持ちとは違うのよ、私たち。まあ、説明してなかった私も良くなかったかもだけど。
あとは響ちゃんか。何かあるでしょ、スマホ覗かれたとか。
——————————
そう言えば……
1回目のホテルに行ったとき、響からメッセージが届いていた。
——————————
好きなの? 嫌いなの? どっち!
——————————
このメッセージが、スマホに通知として表示されていたはずだ。発信者、『響さん』という名前と一緒に。僕が時間を掛けてシャワーを浴びていたときなら、十分に見る時間はある。
——————————
香奈さん、すみません……
響さんの名前、スマホの通知で見られた可能性があります……
——————————
——————————
あらら、私と使っているアプリ以外は通知切ってなかったんだ……
まあ、佑くんの本名から割れたのか、もしくは誰かに後を付けさせたのか、とにかく響ちゃんまで辿り着いたんだろうねえ。
——————————
——————————
確かに、言われてみれば僕が甘かった気がします。
疑ってしまって本当にすみませんでした……
——————————
——————————
OKOK、もういいよ。響ちゃんの事に関しては、力になれないけど頑張って。
秀利に関しては、ここからは私の番だから。メッセージを送る回数は激減すると思うけど、心配しないで。私からメッセージが届かなくても、連絡してこないこと。
ちゃんと、お金の約束は守るから。じゃあね、佑くん。
——————————
秀利は、響からの通知メッセージを見て、僕たちが恋人同士とでも思ったのだろう。そして香奈が言うように、何かしらの策を使って響まで辿り着いた。
響へのメッセージには、ホテルでの事も伝えていたはずだ。そうで無ければ、あんなリアクションを取るはずが無い。僕はホテルから出てきただけなのだから。
だが、今となってはどうでも良いことなのかもしれない。
誰の仕業だったかなんて。
香奈さん、終わりました。それより、響さんの事説明してください。
——————————
僕はホテルから少し離れた公園で、香奈にメッセージを送った。場合によっては、秀利に連絡を取って、仕返しをすることまで考えている。
——————————
探偵からも連絡あったよ、お疲れさま。響ちゃんの事って何?
——————————
——————————
とぼけないでください。響さんがホテルの前で立ってたんです。僕と秀利さんと響さん、3人を知ってるのは、あなただけだ。
——————————
——————————
ちょっと落ち着こう、佑くん。
私が佑くんと仲間割れするような事して、メリットある? 最初に聞くけど、偶然じゃないのよね? ホテル入る前に見られてたとか?
——————————
香奈のメリット……確かに、それはそうだ。
だけど、僕たち3人を知っているのは、香奈しかいない。
——————————
偶然では無いはずです。ホテルの玄関、真正面に立っていましたから。
響さんが、大山田駅に用事があることも考えられません。
——————————
——————————
ちなみに、秀利は響ちゃんの事知らないの?
佑くんは秀利に、どこまで佑くんの事知らせた?
——————————
——————————
響さんの事は、一言も言ってません。僕の事は、居酒屋で働いているって事くらいです。居酒屋の名前も教えていません。
——————————
——————————
本名は? 伊藤佑っていう
——————————
——————————
出会ったときには、佑としか言いませんでしたが、伊藤っていう名字もどこかで話したような気はします……
——————————
——————————
バカねえ……私に実家の情報まで掴まれたの、忘れたの? そんじょそこらの金持ちとは違うのよ、私たち。まあ、説明してなかった私も良くなかったかもだけど。
あとは響ちゃんか。何かあるでしょ、スマホ覗かれたとか。
——————————
そう言えば……
1回目のホテルに行ったとき、響からメッセージが届いていた。
——————————
好きなの? 嫌いなの? どっち!
——————————
このメッセージが、スマホに通知として表示されていたはずだ。発信者、『響さん』という名前と一緒に。僕が時間を掛けてシャワーを浴びていたときなら、十分に見る時間はある。
——————————
香奈さん、すみません……
響さんの名前、スマホの通知で見られた可能性があります……
——————————
——————————
あらら、私と使っているアプリ以外は通知切ってなかったんだ……
まあ、佑くんの本名から割れたのか、もしくは誰かに後を付けさせたのか、とにかく響ちゃんまで辿り着いたんだろうねえ。
——————————
——————————
確かに、言われてみれば僕が甘かった気がします。
疑ってしまって本当にすみませんでした……
——————————
——————————
OKOK、もういいよ。響ちゃんの事に関しては、力になれないけど頑張って。
秀利に関しては、ここからは私の番だから。メッセージを送る回数は激減すると思うけど、心配しないで。私からメッセージが届かなくても、連絡してこないこと。
ちゃんと、お金の約束は守るから。じゃあね、佑くん。
——————————
秀利は、響からの通知メッセージを見て、僕たちが恋人同士とでも思ったのだろう。そして香奈が言うように、何かしらの策を使って響まで辿り着いた。
響へのメッセージには、ホテルでの事も伝えていたはずだ。そうで無ければ、あんなリアクションを取るはずが無い。僕はホテルから出てきただけなのだから。
だが、今となってはどうでも良いことなのかもしれない。
誰の仕業だったかなんて。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
5
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる