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第6章 魔力クリスタルの深淵
cys:119 一騎当千の笑み
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「みんな、今から作戦を伝える」
ロウは皆に向かいそう告げると、今回の作戦や陣形を伝えていった。
今回は特に負ける訳にはいかない為、ロウの表情もいつにも増して真剣だ。
そして、それを全て聞き終わったジークは、拳と手の平をパシッ! と、合わせニカッと笑った。
「よっしゃ! 右側が俺とレイだな」
「ああ。左側はアンリに任せる。僕も援護するから」
「りょーかいニャ♪」
アンリがニコッと笑うと、ロウはノーティスを精悍な眼差しで見つめる。
さっきの事もあり尚更だ。
「そしてノーティス。キミの突破力が鍵になる」
「あぁ、任せてくれ」
精悍な顔で答えたノーティスに、隣からメティアが可愛く凛々しい笑顔を向けてきた。
「ノーティス、ボクも側でサポートするからね♪」
「ありがとうメティア。一緒に頑張ろう」
「うんっ♪」
メティアに嬉しそうに微笑む傍ら、ジークは勇ましくニヤッと笑う。
気合い充分な雰囲気だ。
「ケッ、上等だ!」
「フフッ♪ 美しく倒してあげる」
「思いっきりやってやるニャ♪」
「フム、まあ戦力は絶大だが戦術で負けはしない」
皆が気合の入った声を上げる中、ノーティスだけは言いようのない不安を感じていた。
───さっきの気配はまるで……
けれど、そっと瞳を閉じ決意を固める。
───けど、何があろうと俺は皆を守り抜く! 師匠……セイラ……貴方達がそうしてきたように!
その時ノーティスの心の中で、ニヤリと不敵な笑みを浮かべたアルカナートと、優しく微笑んだセイラ。
自分にとって真の親とも呼ぶべき2人からの微笑みを受けたノーティスは、スッと瞳を開き皆を澄んだ力強い瞳で見つめた。
「さあ行こう。俺達の光は決して負けない!」
そう言い放ったノーティスに皆が凛々しい眼差しを向けた時、ノーティスは背中のマントをバサッ! と翻し、皆を引き連れ戦場へ向かっていった。
◆◆◆
「フッ、これが2万の軍勢か。爽快だな」
「いやーーノーティス。余裕ぶっこいてても、ホント、奴さんら大軍だぜ」
「それに、みんなすっごく強そうだね……」
「えぇ。凄まじいオーラだわ」
「ふ~む……まあ、そーじゃのーー」
ティコ・バローズを背に、トゥーラ・レヴォルト軍と向き合うノーティス達。
これまでにない大軍を前に、多少の不安は感じて当然だ。
ノーティスを除いては。
そんな中、ノーティスはロウにチラッと流し目を向けた。
それによりすべき事を悟ったロウはコクンと頷き、ジークの事をスッと見つめた。
「ジーク、数はこちらも負けてはいない」
「へっ? そーかい? 明らかに奴さんらの方が多いだろーよ」
ちょっと、納得いかない顔を浮かべたジーク。
実際トゥーラ・レヴォルト軍の方が遥かに多いし、そんなのは誰が見ても一目瞭然だ。
けれどロウは、そんなジークに微笑む。
「ジーク、僕ら王宮魔道士は『一騎当千』のハズだが?」
その瞬間、ジーク達の瞳がギラッと輝いた。
「よっしゃ! そーゆー事かい!」
「ボ、ボクだって負けないよ!」
「フフッ♪ 最華の魔道士の強さと美しさを見せつけてあげるわ」
「ニャハハハッ♪ いくら強い大軍だろーと、ネコパワーの前に敵はニャいっ」
ノーティスは、皆が気合い充分になった姿を見てロウへ澄んだ流し目を一瞬向けると、ザッと素早く先頭に立ち剣を両手で縦に構えた。
そして、精悍な瞳で前を見据える。
必ず勝ち、皆を守るという誓いと共に。
「光のクリスタルの名の下に……輝け! 俺のクリスタルよ!!」
ノーティスのクリスタルから、白輝の煌めきが溢れ出た。
それに続きジーク達もクリスタルを輝かせ、それぞれの色の煌めきを全身に纏ってゆく。
それと同時にノーティスは剣を横に構え、その剣に白輝の煌めきを込めた。
ここからは、ノーティスが皆に背中で魅せていく番だからだ。
「闇の軍勢は、俺が白輝の刃で薙ぎ払う! いくぞ! 『エア・ドリーミーズ』!!」
ロウは皆に向かいそう告げると、今回の作戦や陣形を伝えていった。
今回は特に負ける訳にはいかない為、ロウの表情もいつにも増して真剣だ。
そして、それを全て聞き終わったジークは、拳と手の平をパシッ! と、合わせニカッと笑った。
「よっしゃ! 右側が俺とレイだな」
「ああ。左側はアンリに任せる。僕も援護するから」
「りょーかいニャ♪」
アンリがニコッと笑うと、ロウはノーティスを精悍な眼差しで見つめる。
さっきの事もあり尚更だ。
「そしてノーティス。キミの突破力が鍵になる」
「あぁ、任せてくれ」
精悍な顔で答えたノーティスに、隣からメティアが可愛く凛々しい笑顔を向けてきた。
「ノーティス、ボクも側でサポートするからね♪」
「ありがとうメティア。一緒に頑張ろう」
「うんっ♪」
メティアに嬉しそうに微笑む傍ら、ジークは勇ましくニヤッと笑う。
気合い充分な雰囲気だ。
「ケッ、上等だ!」
「フフッ♪ 美しく倒してあげる」
「思いっきりやってやるニャ♪」
「フム、まあ戦力は絶大だが戦術で負けはしない」
皆が気合の入った声を上げる中、ノーティスだけは言いようのない不安を感じていた。
───さっきの気配はまるで……
けれど、そっと瞳を閉じ決意を固める。
───けど、何があろうと俺は皆を守り抜く! 師匠……セイラ……貴方達がそうしてきたように!
その時ノーティスの心の中で、ニヤリと不敵な笑みを浮かべたアルカナートと、優しく微笑んだセイラ。
自分にとって真の親とも呼ぶべき2人からの微笑みを受けたノーティスは、スッと瞳を開き皆を澄んだ力強い瞳で見つめた。
「さあ行こう。俺達の光は決して負けない!」
そう言い放ったノーティスに皆が凛々しい眼差しを向けた時、ノーティスは背中のマントをバサッ! と翻し、皆を引き連れ戦場へ向かっていった。
◆◆◆
「フッ、これが2万の軍勢か。爽快だな」
「いやーーノーティス。余裕ぶっこいてても、ホント、奴さんら大軍だぜ」
「それに、みんなすっごく強そうだね……」
「えぇ。凄まじいオーラだわ」
「ふ~む……まあ、そーじゃのーー」
ティコ・バローズを背に、トゥーラ・レヴォルト軍と向き合うノーティス達。
これまでにない大軍を前に、多少の不安は感じて当然だ。
ノーティスを除いては。
そんな中、ノーティスはロウにチラッと流し目を向けた。
それによりすべき事を悟ったロウはコクンと頷き、ジークの事をスッと見つめた。
「ジーク、数はこちらも負けてはいない」
「へっ? そーかい? 明らかに奴さんらの方が多いだろーよ」
ちょっと、納得いかない顔を浮かべたジーク。
実際トゥーラ・レヴォルト軍の方が遥かに多いし、そんなのは誰が見ても一目瞭然だ。
けれどロウは、そんなジークに微笑む。
「ジーク、僕ら王宮魔道士は『一騎当千』のハズだが?」
その瞬間、ジーク達の瞳がギラッと輝いた。
「よっしゃ! そーゆー事かい!」
「ボ、ボクだって負けないよ!」
「フフッ♪ 最華の魔道士の強さと美しさを見せつけてあげるわ」
「ニャハハハッ♪ いくら強い大軍だろーと、ネコパワーの前に敵はニャいっ」
ノーティスは、皆が気合い充分になった姿を見てロウへ澄んだ流し目を一瞬向けると、ザッと素早く先頭に立ち剣を両手で縦に構えた。
そして、精悍な瞳で前を見据える。
必ず勝ち、皆を守るという誓いと共に。
「光のクリスタルの名の下に……輝け! 俺のクリスタルよ!!」
ノーティスのクリスタルから、白輝の煌めきが溢れ出た。
それに続きジーク達もクリスタルを輝かせ、それぞれの色の煌めきを全身に纏ってゆく。
それと同時にノーティスは剣を横に構え、その剣に白輝の煌めきを込めた。
ここからは、ノーティスが皆に背中で魅せていく番だからだ。
「闇の軍勢は、俺が白輝の刃で薙ぎ払う! いくぞ! 『エア・ドリーミーズ』!!」
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