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第4章 仲間達との絆
cys:62 メティアと初の顔合わせ
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───誰だっ?!
イクタスがサッと振り向くと、セクシーに髪を揺らし妖しく微笑むレイの姿が、目に飛び込んできた。
「なっ……」
イクタスは、あまりにも美しすぎるレイの姿にしばらくボーッと見とれていたが、ハッと我に返るとニヤッと笑った。
お忍びの格好をしている為、レイだとは分からなかったものの、一目で魅力的だと感じたのはもちろんの事、レイが自分の言葉に賛同するような事を言ってきたからだ。
「アンタ話が分かるじゃねーか。それにヤバいぐらいイイ女だな♪」
「そう。ありがと♪ でも勘違いさせたらごめんなさい」
「あっ?」
「その素敵な名前が似合うのは彼らじゃなくて、アナタ達って事なんだけど♪」
「んだと?!」
イクタスは笑顔から一転し、顔をイラッと歪ませた。
「テメェ。誰だか知んねーけど、イイ女だからって調子乗ってんじゃねーぞ!」
「あら、すぐ怒鳴るなんて底が浅いわね。そういう人って、タイプじゃないわ。ごめんなさい♪」
「テメェっ!」
怒鳴りつけたイクタスをよそに、ノーティスはレイに爽やかに声をかける。
イクタスが下品に吠えてる分、ノーティスの品の良さが際立つ。
「レイ、今日はいつもと違って、どこかの秘書みたいだな」
「あら、こういうスタイルは嫌い?」
「いや、スタイリッシュで素敵だよ」
ノーティスがそう言って微笑むと、レイはサングラスをスッと下げ、艶のある流し目を向けてきた。
「フフッ♪ ミニスカにサングラスはオシャレの基本だから」
「そうか。なにはともあれ、来てくれてありがとう。この子が俺等の新しい仲間、ヒーラーのメティアだ」
ノーティスがそう言ってメティアを紹介すると、レイはメティアの瞳を微笑みながら見つめる。
「へぇ、アナタがメティアね♪ 私はレイ。クロスフォード・レイよ」
「は、初めまして! ボクはフロラキス・メティアっていいます。メティアって呼んでください!」
レイの艷やかな瞳に見つめられてるメティアは、顔を火照らせてタジタジだ。
───この人が王宮魔道士のレイ様。なんて綺麗な女なんだ……!
「フフッ♪ メティア。アナタもとても可愛らしくて素敵よ」
「えっ、あっ、いや、そんな事ないです!」
まるで心を読まれたかのように感じ、より顔を赤らめたメティア。
すると、そこにロウも現れた。
ロウもいつもと違い、お忍びの格好だ。
「やあ、ノーティス。賑やかそうだな」
「ああ……って、ロ、ロウだよな……」
思わず目をパチクリさせたノーティス。
今日のロウはマントを纏った普段の姿とは違い、スラッとした白いパンツ姿で、上には黒いジャケットを羽織り、黒いサングラスをかけているから。
そしてレイと同様、そのサングラスをスッと下げ、知性に溢れた眼差しでメティアを見つめる。
「フム、キミか。ノーティスが連れてきてくれた子は」
「は、はい」
「僕はアルカディア・ロウ。キミは綺麗な瞳をしているね」
「そ、そんな……♪」
「それに、素晴らしい魔力を秘めてるのが分かるよ」
ロウがそう言って微笑むと、隣からレイが少し興奮気味に告げてくる。
「そうよね♪ この子なら私達と一緒に戦えるわ!」
「あぁレイ、間違いない。それにノーティス、よくやった」
「ありがとうロウ」
───ルミ、ありがとうな。
ノーティスは片手で軽く頭を掻きながら、心の中でルミに感謝した。
ルミも忙しい中、今回の件で色々協力してくれたから。
そんな中、イクタス達はイライラして睨みつけている。
なんだか凄くいい雰囲気で、メティアと話してるノーティス達の事を。
「おいオマエら! 俺様の事無視して、なーに勝手にゴチャゴチャやってんだよ!」
「あっ、ゴメン。忘れてた。メティアに夢中で」
いっけね。と、いう顔で振り返ったノーティスに、イクタスのイラつきがさらに加速した。
「忘れてただぁ? テメェ、無色のクリスタルのクセに舐めてんじゃねぇぞ」
イクタスはそう怒鳴りつけ、さらに罵声を浴びせてくる。
「第一、無色のクリスタルの奴とつるんでるなんて、お前らもどーせ大した事ないランクだろ? B+ランクの俺様に対して生意気なんだよ!」
イクタスは身を乗り出して怒声を浴びせると、仲間達の方へ顔を振り返らせてギロッと睨みつけた。
「お前ら、ここまでコケにされて黙ってる事はねぇ! コイツら全員ぶっ倒すぞ!」
「そうね。マジでイラつくし」
「うむ。わからせてやらねばな」
「力の差、教えてあげる♪」
完全に戦う気になってるイクタス達に、メティアは両手を前に出して大きく振る。
「ダメだよイクタス、この人達は!」
メティアはそう言って叫んだが、もう遅かった。
イクタス達はメティアの制止も聞かず、クリスタルを輝かしていく。
「弾けやがれ! 俺のクリスタル!」
「唸れ! ワシのクリスタルよ!」
「輝いて! 私のクリスタル!」
「煌きなさい! 私のクリスタル!」
戦闘力を最大限に引き出したイクタス達は、自信満々の態度でノーティス達をニヤリと見下ろす。
まるで、この世に敵はいないかの如くの表情を浮かべて。
「おい、無色の白服。これがB+ランクのクリスタルの輝きだ。こーなった以上、もう許さねぇぜ」
「えっ、許すって何を? そもそもメティアを仲間に出来たから、オマエ達にもう用は無いんだけど……」
ノーティスから平然とした顔でそう言われたイクタスは、ピキッと顔を引きつらせた。
自分達を恐れる気持ちが、ノーティスから一ミリも伝わってこなかったから。
まあ、戦闘力に差があり過ぎるせいなのだが、イクタス達は逆に、ノーティス達を格下と思っているので仕方ない。
「……の野郎! ぶっ殺してやる! いくぞお前ら!!」
「オォォォォッ!!」
イクタス達が咆哮を上げ向かってくる中、ノーティスはメティアの方にサッと振り返った。
「メティア。当然手加減はするけど、万が一の時の為に、彼等にいつもしてた事をやっといてくれ!」
「分かったよ、ノーティス」
「ありがとうメティア」
メティアにそう告げた瞬間、イクタスが両手で大きく剣を振りかぶり、ノーティス目がけて飛びかかってきた。
「死ねやっ! カス野郎が!」
イクタスはそう叫び勢いよく剣を振り下ろしてきたが、ノーティスはそれを片手で軽くバシッとはねのけた。
「な、なにぃっ?!」
イクタスがサッと振り向くと、セクシーに髪を揺らし妖しく微笑むレイの姿が、目に飛び込んできた。
「なっ……」
イクタスは、あまりにも美しすぎるレイの姿にしばらくボーッと見とれていたが、ハッと我に返るとニヤッと笑った。
お忍びの格好をしている為、レイだとは分からなかったものの、一目で魅力的だと感じたのはもちろんの事、レイが自分の言葉に賛同するような事を言ってきたからだ。
「アンタ話が分かるじゃねーか。それにヤバいぐらいイイ女だな♪」
「そう。ありがと♪ でも勘違いさせたらごめんなさい」
「あっ?」
「その素敵な名前が似合うのは彼らじゃなくて、アナタ達って事なんだけど♪」
「んだと?!」
イクタスは笑顔から一転し、顔をイラッと歪ませた。
「テメェ。誰だか知んねーけど、イイ女だからって調子乗ってんじゃねーぞ!」
「あら、すぐ怒鳴るなんて底が浅いわね。そういう人って、タイプじゃないわ。ごめんなさい♪」
「テメェっ!」
怒鳴りつけたイクタスをよそに、ノーティスはレイに爽やかに声をかける。
イクタスが下品に吠えてる分、ノーティスの品の良さが際立つ。
「レイ、今日はいつもと違って、どこかの秘書みたいだな」
「あら、こういうスタイルは嫌い?」
「いや、スタイリッシュで素敵だよ」
ノーティスがそう言って微笑むと、レイはサングラスをスッと下げ、艶のある流し目を向けてきた。
「フフッ♪ ミニスカにサングラスはオシャレの基本だから」
「そうか。なにはともあれ、来てくれてありがとう。この子が俺等の新しい仲間、ヒーラーのメティアだ」
ノーティスがそう言ってメティアを紹介すると、レイはメティアの瞳を微笑みながら見つめる。
「へぇ、アナタがメティアね♪ 私はレイ。クロスフォード・レイよ」
「は、初めまして! ボクはフロラキス・メティアっていいます。メティアって呼んでください!」
レイの艷やかな瞳に見つめられてるメティアは、顔を火照らせてタジタジだ。
───この人が王宮魔道士のレイ様。なんて綺麗な女なんだ……!
「フフッ♪ メティア。アナタもとても可愛らしくて素敵よ」
「えっ、あっ、いや、そんな事ないです!」
まるで心を読まれたかのように感じ、より顔を赤らめたメティア。
すると、そこにロウも現れた。
ロウもいつもと違い、お忍びの格好だ。
「やあ、ノーティス。賑やかそうだな」
「ああ……って、ロ、ロウだよな……」
思わず目をパチクリさせたノーティス。
今日のロウはマントを纏った普段の姿とは違い、スラッとした白いパンツ姿で、上には黒いジャケットを羽織り、黒いサングラスをかけているから。
そしてレイと同様、そのサングラスをスッと下げ、知性に溢れた眼差しでメティアを見つめる。
「フム、キミか。ノーティスが連れてきてくれた子は」
「は、はい」
「僕はアルカディア・ロウ。キミは綺麗な瞳をしているね」
「そ、そんな……♪」
「それに、素晴らしい魔力を秘めてるのが分かるよ」
ロウがそう言って微笑むと、隣からレイが少し興奮気味に告げてくる。
「そうよね♪ この子なら私達と一緒に戦えるわ!」
「あぁレイ、間違いない。それにノーティス、よくやった」
「ありがとうロウ」
───ルミ、ありがとうな。
ノーティスは片手で軽く頭を掻きながら、心の中でルミに感謝した。
ルミも忙しい中、今回の件で色々協力してくれたから。
そんな中、イクタス達はイライラして睨みつけている。
なんだか凄くいい雰囲気で、メティアと話してるノーティス達の事を。
「おいオマエら! 俺様の事無視して、なーに勝手にゴチャゴチャやってんだよ!」
「あっ、ゴメン。忘れてた。メティアに夢中で」
いっけね。と、いう顔で振り返ったノーティスに、イクタスのイラつきがさらに加速した。
「忘れてただぁ? テメェ、無色のクリスタルのクセに舐めてんじゃねぇぞ」
イクタスはそう怒鳴りつけ、さらに罵声を浴びせてくる。
「第一、無色のクリスタルの奴とつるんでるなんて、お前らもどーせ大した事ないランクだろ? B+ランクの俺様に対して生意気なんだよ!」
イクタスは身を乗り出して怒声を浴びせると、仲間達の方へ顔を振り返らせてギロッと睨みつけた。
「お前ら、ここまでコケにされて黙ってる事はねぇ! コイツら全員ぶっ倒すぞ!」
「そうね。マジでイラつくし」
「うむ。わからせてやらねばな」
「力の差、教えてあげる♪」
完全に戦う気になってるイクタス達に、メティアは両手を前に出して大きく振る。
「ダメだよイクタス、この人達は!」
メティアはそう言って叫んだが、もう遅かった。
イクタス達はメティアの制止も聞かず、クリスタルを輝かしていく。
「弾けやがれ! 俺のクリスタル!」
「唸れ! ワシのクリスタルよ!」
「輝いて! 私のクリスタル!」
「煌きなさい! 私のクリスタル!」
戦闘力を最大限に引き出したイクタス達は、自信満々の態度でノーティス達をニヤリと見下ろす。
まるで、この世に敵はいないかの如くの表情を浮かべて。
「おい、無色の白服。これがB+ランクのクリスタルの輝きだ。こーなった以上、もう許さねぇぜ」
「えっ、許すって何を? そもそもメティアを仲間に出来たから、オマエ達にもう用は無いんだけど……」
ノーティスから平然とした顔でそう言われたイクタスは、ピキッと顔を引きつらせた。
自分達を恐れる気持ちが、ノーティスから一ミリも伝わってこなかったから。
まあ、戦闘力に差があり過ぎるせいなのだが、イクタス達は逆に、ノーティス達を格下と思っているので仕方ない。
「……の野郎! ぶっ殺してやる! いくぞお前ら!!」
「オォォォォッ!!」
イクタス達が咆哮を上げ向かってくる中、ノーティスはメティアの方にサッと振り返った。
「メティア。当然手加減はするけど、万が一の時の為に、彼等にいつもしてた事をやっといてくれ!」
「分かったよ、ノーティス」
「ありがとうメティア」
メティアにそう告げた瞬間、イクタスが両手で大きく剣を振りかぶり、ノーティス目がけて飛びかかってきた。
「死ねやっ! カス野郎が!」
イクタスはそう叫び勢いよく剣を振り下ろしてきたが、ノーティスはそれを片手で軽くバシッとはねのけた。
「な、なにぃっ?!」
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