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第2章 波乱のギルド検定試験
cys:38 怒りと毒薬
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『クリスタル・コロッセオ』
ルミをさらったジークが指定してきた場所であり、ギルド試験会場の近くにある、石造りの大きな闘技場だ。
昼間は大きな熱狂に包まれているが、夜はイベントが無い限り静寂に包まれている。
また、今夜は澄んだ夜空に浮かぶ月明りが、闘技場を優しく照らしているのが皮肉だ。
まるで、今から戦いが始まるとは思えない柔らかな光で照らしているから。
───ここにルミが……!
ノーティス達はその闘技場の入口に着くと、広場へと続く長い回廊を駆け抜け広場に出た。
すると、ノーティス達の瞳に映る。
優しい月明かりに照らされた、それとは似つかわしくない屈強な2人の戦士。
そして、その戦士達のボスであると一目で分かるジークが、こっちを見つめながらニヤリと笑みを浮かべている姿が。
「よぉ、お前さんがエデン・ノーティスか」
「そういうお前は……!」
鋭い瞳で見据えたノーティス。
ジークはそれを見つめ、ニヤついている。
ノーティスから伝わってくる高い戦闘力を感じ取ったからだ。
「ハハッ、俺様は『アンディーノ・ジーク』だ。スマート・ミレニアムの王宮魔導戦士よ」
「お前がジークか。ふざけた真似しやがって……!」
「おいおい、お前さんこそ時間ギリギリじゃねぇか。もしかして、ビビッて逃げちまったのかと思ったぜ♪」
ジークはニヤッと笑い挑発するような態度を取ってきた。
普段ならこんなのは難なく受け流すノーティスだが、大切なルミをさらわれ怒りを滾らせている今はそうはいかない。
レイとエレナを背にし、怒りと共にザッと前に出てジークを睨みつける。
「ルミはどこだ!」
「ったく、せっかちなヤツだな。それに、どこ見てやがんだよ。あそこにいんだろーが」
ジークがクイッと親指を向けた先には、口に猿ぐつわをハメられ円柱に縄で縛り付けられているルミの姿が。
「ルミっ!」
「んーんんんんんー!」
苦しそうに唸り声を上げるルミの姿を見て、ノーティスは怒りに体をブルブル震わし、ジークを射貫くような瞳で睨みつけた。
「ジーーーーク、キサマ……!!」
「おーー、怖い顔しちゃって。ストレスは体によくねぇぜ」
「今すぐルミを解放しろ!!」
「いやーそれは出来ねぇな。俺はお前さんと戦いたくて、この女を拐ったんだからよ」
そう言ってニヤニヤするジークを、ノーティスは激しい怒りを持って問い詰める。
「大層身勝手な理由だな。俺と戦いたきゃ、俺に直接かかってくればいいだろ! キサマはそれでも本当にSランク王宮魔導士なのか?!」
ジークの身勝手な理由に激昂したノーティスに、ジークは軽くうつむいて笑う。
どんどん高まっていくノーティスの戦闘力を感じながら。
「クククッ……普通ならそうするさ。けど、レイから戦いぶりを聞いて感じちまったのさ」
「レイとの戦いで?」
訝しむ顔を向けたノーティスに、ジークはニヤッと笑みを浮べた。
「お前さんは、自分の痛みじゃ本気で怒れねぇってな」
ノーティスは怒りながらも、ジークの洞察力に驚愕しギリッと睨む。
───フザけた事しても、流石はSランクだな。クソっ……
ジークの洞察力を認め、ほんの少し気持ちが落ち着いたノーティス。
だがジークは、僅かに落ち着いたノーティスの気持を激昂させるような事を告げてくる。
「だからよ、今回は少し趣向を凝らしてみたぜ」
「趣向?」
「ああ。あの嬢ちゃんに遅効性の毒を盛ったのさ」
「な、なんだと?!!」
再び激昂したノーティスに向かい、ジークは首からかけた小瓶を摘んでニヤリと見せつける。
「後1時間以内にこの血清を打たなきゃ、嬢ちゃんは手遅れになるぜ。欲しけりゃ俺を倒して奪うしか……」
ジークがそこまで言った時、ガキンッ! という大きな音がコロッセオの広場に響いた。
ノーティスが勢いよく飛びかかり振り下ろした剣を、ジークが戦斧ハルバードで受け止めたからだ。
「おっとぉ、人の説明途中に斬り込んでくるたぁ、お前さんもいい度胸してんじゃねーか」
「どの口が言ってんだよ……黙れクソヤローが!!」
途轍もない怒りにノーティスは目を大きく開き歯を食いしばりながら、ジークに向かいグググッと剣を押していく。
「……ふざけやがってーーーーーーー!!」
そんなノーティスの剣をジークは力を入れ踏ん張って堪え、ノーティスを見据えたままニヤッと嬉しそうに笑った。
怒りを爆発させるノーティスに対し、戦いが始まった事を楽しく感じているジーク。
当然、余裕を持っているのはジークの方だ。
「ハハッ、火が着いたみてぇだな。いいじゃねーか。来いよルーキー!」
「くっ……!」
ガリンッ!
ノーティスは押しきれずに一旦飛び退くと、そこからジークに再び飛びかかり連撃を浴びせていく。
「ハァァァァァッ!」
ガキンッ! ガキンッ! ガキンッ!
ノーティスの凄まじい連撃に押されながらも、ニヤリと笑みを浮かべているジーク。
真剣に見据えながらも、まだまだ余裕のある表情だ。
「いいね、いいね、そー来なくっちゃ♪」
「舐めるなジーク!」
ノーティスは再び連撃を繰り出した後、バンッ! と大きく飛び上がり、振りかぶった剣をジークに思いっきり振り下ろす。
「オォォォォッ! くらいーーーーやがれっ!!」
ドカンッ!! と、いう轟音と共に衝撃波が周りに走り、2人の周囲に砂塵が大きくブワッと舞い上がった。
それを見たエレナは、やったぁ♪ と嬉しそうに声を上げたが、砂塵が晴れると顔をサッと青ざめさせた。
ジークはノーティスの渾身の一撃を、ハルバードで完璧に防ぎ切っていたからだ。
「うそっ……あれを防ぎ切るなんて!」
両手で口を覆い驚愕するエレナの隣で、レイはイラッとして顔をしかめた。
───あの子……!
ジークはそんな2人に見せつけるかのように、ノーティスに向かい不敵に笑う。
「ノーティス、いい斬撃だ。こんなんは久々だぜ♪ けど、まだまだ足んねーな。レイとやった時は、こんなもんじゃなかったろ」
「黙れジーク! キサマなんかにとやかく言われる筋合いは無い!!」
両手で剣を構えたまま、怒りの眼差しでギッと睨みつけたノーティス。
ルミに毒を盛ったジークの事が、心から憎くてたまらないのだ。
───コイツを絶対に許さない!!
そんな怒り狂っているノーティスに、ジークは軽くダルそうな顔を向けた。
軽い挑発だ。
この状態のノーティスと戦うのではなく、真の力を引き出させる為に。
「まあいいけどよ、このままじゃただ時間が過ぎてくだけだぜ」
ジークがそう言うと、ノーティスはジークを睨みつけたまま怒気を吐きつける。
もう、完全にブチ切れモードだ。
「ジーク、オマエがそこまで言うなら見せてやるよ!」
「おっ♪」
ジークが期待で嬉しそうな声を零したと同時に、ノーティスは怒りと共に詠唱を行なう。
「光のクリスタルの名の下に、輝け! 俺のクリスタルよ!!」
ノーティスはクリスタルから溢れ出した白輝の煌めきを纏うと、ジークに向かい必殺剣の構えを取った。
その姿を見て嬉しさを滾らすジーク。
「それだよそれ!」
ジークは目を見開いて喜びの声を上げると、詠唱を始めていく。
遂に本気を出せる喜びと共に。
「真紅の業火と共に唸りやがれ! 俺のクリスタルよ!!」
ジークの魔力クリスタルから、燃えるような真紅の煌めきが溢れ出てきた。
そして、それをジークが体に纏った瞬間、ノーティスが怒声を上げる。
「さっさとくたばれ! 『メテオロン・フォーススラッシュ』!!」
ノーティスの剣から数多の流星のような斬撃が放たれジークに飛び向かうと、ジークもそれと同時に必殺剣を繰り出す。
「全てブチ壊してやるぜ! 『クリーシス・アックス』!!」
ジークのハルバードが炎のオーラを纏い巨大化し、ノーティスの流星剣と激しくぶつかった。
ドガアンッ!!
「ハァァァァァッ!」
「うらぁぁぁっ!」
2人は互いに中間でぶつかり合っていたが、しばらくすると、ジークのクリーシス・アックスがノーティスの流星剣を退けていく。
まるで、全ての流星を焼き尽くす業火のように。
「くっ……そ、そんなバカな!」
「うおらぁぁぁっ、消し飛べや!!」
ジークはそう叫び力を振り絞ると、ノーティスの流星剣を完全に押しきった。
直後、凄まじい衝撃波がノーティスに襲いかかる。
「うわぁぁぁぁっ!」
ノーティスが大きく吹き飛ばされたのを目の当たりにしたルミは、体をよじらせながら涙を滲ませ、猿ぐつわを弾き飛ばしそうな勢いで叫ぶ。
「んーんんんんんんっ!!」
ノーティスのこんな姿は今まで見た事が無かったし、吹き飛ばされたノーティスの事が心配でたまらないのだ。
また、エレナも顔を真っ青にしてノーティスに駆け寄ろうとした。
「ノーティス!!」
けれど、そんなエレナをレイは片手でサッと止めた。
倒れているノーティスを静かに見つめたまま。
エレナはそんなレイを、なぜ? と、いう顔で見上げている。
「レイ様……?」
ルミをさらったジークが指定してきた場所であり、ギルド試験会場の近くにある、石造りの大きな闘技場だ。
昼間は大きな熱狂に包まれているが、夜はイベントが無い限り静寂に包まれている。
また、今夜は澄んだ夜空に浮かぶ月明りが、闘技場を優しく照らしているのが皮肉だ。
まるで、今から戦いが始まるとは思えない柔らかな光で照らしているから。
───ここにルミが……!
ノーティス達はその闘技場の入口に着くと、広場へと続く長い回廊を駆け抜け広場に出た。
すると、ノーティス達の瞳に映る。
優しい月明かりに照らされた、それとは似つかわしくない屈強な2人の戦士。
そして、その戦士達のボスであると一目で分かるジークが、こっちを見つめながらニヤリと笑みを浮かべている姿が。
「よぉ、お前さんがエデン・ノーティスか」
「そういうお前は……!」
鋭い瞳で見据えたノーティス。
ジークはそれを見つめ、ニヤついている。
ノーティスから伝わってくる高い戦闘力を感じ取ったからだ。
「ハハッ、俺様は『アンディーノ・ジーク』だ。スマート・ミレニアムの王宮魔導戦士よ」
「お前がジークか。ふざけた真似しやがって……!」
「おいおい、お前さんこそ時間ギリギリじゃねぇか。もしかして、ビビッて逃げちまったのかと思ったぜ♪」
ジークはニヤッと笑い挑発するような態度を取ってきた。
普段ならこんなのは難なく受け流すノーティスだが、大切なルミをさらわれ怒りを滾らせている今はそうはいかない。
レイとエレナを背にし、怒りと共にザッと前に出てジークを睨みつける。
「ルミはどこだ!」
「ったく、せっかちなヤツだな。それに、どこ見てやがんだよ。あそこにいんだろーが」
ジークがクイッと親指を向けた先には、口に猿ぐつわをハメられ円柱に縄で縛り付けられているルミの姿が。
「ルミっ!」
「んーんんんんんー!」
苦しそうに唸り声を上げるルミの姿を見て、ノーティスは怒りに体をブルブル震わし、ジークを射貫くような瞳で睨みつけた。
「ジーーーーク、キサマ……!!」
「おーー、怖い顔しちゃって。ストレスは体によくねぇぜ」
「今すぐルミを解放しろ!!」
「いやーそれは出来ねぇな。俺はお前さんと戦いたくて、この女を拐ったんだからよ」
そう言ってニヤニヤするジークを、ノーティスは激しい怒りを持って問い詰める。
「大層身勝手な理由だな。俺と戦いたきゃ、俺に直接かかってくればいいだろ! キサマはそれでも本当にSランク王宮魔導士なのか?!」
ジークの身勝手な理由に激昂したノーティスに、ジークは軽くうつむいて笑う。
どんどん高まっていくノーティスの戦闘力を感じながら。
「クククッ……普通ならそうするさ。けど、レイから戦いぶりを聞いて感じちまったのさ」
「レイとの戦いで?」
訝しむ顔を向けたノーティスに、ジークはニヤッと笑みを浮べた。
「お前さんは、自分の痛みじゃ本気で怒れねぇってな」
ノーティスは怒りながらも、ジークの洞察力に驚愕しギリッと睨む。
───フザけた事しても、流石はSランクだな。クソっ……
ジークの洞察力を認め、ほんの少し気持ちが落ち着いたノーティス。
だがジークは、僅かに落ち着いたノーティスの気持を激昂させるような事を告げてくる。
「だからよ、今回は少し趣向を凝らしてみたぜ」
「趣向?」
「ああ。あの嬢ちゃんに遅効性の毒を盛ったのさ」
「な、なんだと?!!」
再び激昂したノーティスに向かい、ジークは首からかけた小瓶を摘んでニヤリと見せつける。
「後1時間以内にこの血清を打たなきゃ、嬢ちゃんは手遅れになるぜ。欲しけりゃ俺を倒して奪うしか……」
ジークがそこまで言った時、ガキンッ! という大きな音がコロッセオの広場に響いた。
ノーティスが勢いよく飛びかかり振り下ろした剣を、ジークが戦斧ハルバードで受け止めたからだ。
「おっとぉ、人の説明途中に斬り込んでくるたぁ、お前さんもいい度胸してんじゃねーか」
「どの口が言ってんだよ……黙れクソヤローが!!」
途轍もない怒りにノーティスは目を大きく開き歯を食いしばりながら、ジークに向かいグググッと剣を押していく。
「……ふざけやがってーーーーーーー!!」
そんなノーティスの剣をジークは力を入れ踏ん張って堪え、ノーティスを見据えたままニヤッと嬉しそうに笑った。
怒りを爆発させるノーティスに対し、戦いが始まった事を楽しく感じているジーク。
当然、余裕を持っているのはジークの方だ。
「ハハッ、火が着いたみてぇだな。いいじゃねーか。来いよルーキー!」
「くっ……!」
ガリンッ!
ノーティスは押しきれずに一旦飛び退くと、そこからジークに再び飛びかかり連撃を浴びせていく。
「ハァァァァァッ!」
ガキンッ! ガキンッ! ガキンッ!
ノーティスの凄まじい連撃に押されながらも、ニヤリと笑みを浮かべているジーク。
真剣に見据えながらも、まだまだ余裕のある表情だ。
「いいね、いいね、そー来なくっちゃ♪」
「舐めるなジーク!」
ノーティスは再び連撃を繰り出した後、バンッ! と大きく飛び上がり、振りかぶった剣をジークに思いっきり振り下ろす。
「オォォォォッ! くらいーーーーやがれっ!!」
ドカンッ!! と、いう轟音と共に衝撃波が周りに走り、2人の周囲に砂塵が大きくブワッと舞い上がった。
それを見たエレナは、やったぁ♪ と嬉しそうに声を上げたが、砂塵が晴れると顔をサッと青ざめさせた。
ジークはノーティスの渾身の一撃を、ハルバードで完璧に防ぎ切っていたからだ。
「うそっ……あれを防ぎ切るなんて!」
両手で口を覆い驚愕するエレナの隣で、レイはイラッとして顔をしかめた。
───あの子……!
ジークはそんな2人に見せつけるかのように、ノーティスに向かい不敵に笑う。
「ノーティス、いい斬撃だ。こんなんは久々だぜ♪ けど、まだまだ足んねーな。レイとやった時は、こんなもんじゃなかったろ」
「黙れジーク! キサマなんかにとやかく言われる筋合いは無い!!」
両手で剣を構えたまま、怒りの眼差しでギッと睨みつけたノーティス。
ルミに毒を盛ったジークの事が、心から憎くてたまらないのだ。
───コイツを絶対に許さない!!
そんな怒り狂っているノーティスに、ジークは軽くダルそうな顔を向けた。
軽い挑発だ。
この状態のノーティスと戦うのではなく、真の力を引き出させる為に。
「まあいいけどよ、このままじゃただ時間が過ぎてくだけだぜ」
ジークがそう言うと、ノーティスはジークを睨みつけたまま怒気を吐きつける。
もう、完全にブチ切れモードだ。
「ジーク、オマエがそこまで言うなら見せてやるよ!」
「おっ♪」
ジークが期待で嬉しそうな声を零したと同時に、ノーティスは怒りと共に詠唱を行なう。
「光のクリスタルの名の下に、輝け! 俺のクリスタルよ!!」
ノーティスはクリスタルから溢れ出した白輝の煌めきを纏うと、ジークに向かい必殺剣の構えを取った。
その姿を見て嬉しさを滾らすジーク。
「それだよそれ!」
ジークは目を見開いて喜びの声を上げると、詠唱を始めていく。
遂に本気を出せる喜びと共に。
「真紅の業火と共に唸りやがれ! 俺のクリスタルよ!!」
ジークの魔力クリスタルから、燃えるような真紅の煌めきが溢れ出てきた。
そして、それをジークが体に纏った瞬間、ノーティスが怒声を上げる。
「さっさとくたばれ! 『メテオロン・フォーススラッシュ』!!」
ノーティスの剣から数多の流星のような斬撃が放たれジークに飛び向かうと、ジークもそれと同時に必殺剣を繰り出す。
「全てブチ壊してやるぜ! 『クリーシス・アックス』!!」
ジークのハルバードが炎のオーラを纏い巨大化し、ノーティスの流星剣と激しくぶつかった。
ドガアンッ!!
「ハァァァァァッ!」
「うらぁぁぁっ!」
2人は互いに中間でぶつかり合っていたが、しばらくすると、ジークのクリーシス・アックスがノーティスの流星剣を退けていく。
まるで、全ての流星を焼き尽くす業火のように。
「くっ……そ、そんなバカな!」
「うおらぁぁぁっ、消し飛べや!!」
ジークはそう叫び力を振り絞ると、ノーティスの流星剣を完全に押しきった。
直後、凄まじい衝撃波がノーティスに襲いかかる。
「うわぁぁぁぁっ!」
ノーティスが大きく吹き飛ばされたのを目の当たりにしたルミは、体をよじらせながら涙を滲ませ、猿ぐつわを弾き飛ばしそうな勢いで叫ぶ。
「んーんんんんんんっ!!」
ノーティスのこんな姿は今まで見た事が無かったし、吹き飛ばされたノーティスの事が心配でたまらないのだ。
また、エレナも顔を真っ青にしてノーティスに駆け寄ろうとした。
「ノーティス!!」
けれど、そんなエレナをレイは片手でサッと止めた。
倒れているノーティスを静かに見つめたまま。
エレナはそんなレイを、なぜ? と、いう顔で見上げている。
「レイ様……?」
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