41 / 59
愛情5
しおりを挟む
お兄さんが戻ってきた。僕は寝起きでゆっくり目を開けた。なにやら複雑そうな表情をしている。
「お兄さん?」
「…あっ…ごめんね。」
拘束が外されていく。僕はお兄さんに飛びついた。好き好き好き。頭がおかしくなりそうだ。
「悠佳くんさ…体温高いよ。風邪…?それとも副作用…?」
「お兄さんお兄さんお兄さん…!!好きって、好きって言って…!」
手が握られ、ベッドに押し倒される。また犯されるのかもしれない。でも、お兄さんが放った言葉は僕が望むものじゃなかった。
「あのさ…悠佳くん…俺、控えめだった君が好きだったな。」
「え………?」
嫌われた…?そうだ、嫌われたんだ。僕がおかしくなったから?お兄さんが僕をおかしくしたのに。責任も取らないで捨てるんだ。
悲しい。でもお兄さんが好きなのは変わらない。苦しい。僕は俯いて自分の手を見た。
そうだ、嫌われても何もできなくなればお兄さんは僕を見てくれるんだ。
何もできなくなるためには。
僕は壁に頭を思いっきり打ち付けた。治らないくらい馬鹿になれば死ぬまで面倒を見てもらえる。捨てられても、馬鹿になれば分からないから幸せのまま。
「ちょっ…!?悠佳くんなにしてんの…!!」
「いやぁぁっ…!はなして!嫌われたくないの…!もう捨てられるのは嫌なの…!」
僕はもう前の僕じゃない。毎日、大好きな人と話せる幸せを知ってしまった。話しかければ答えてもらえる幸せも知ってしまった。
昔みたいに放ったらかしにされるなんて耐えられない。
「嫌いじゃない…!悠佳くん!止まって…!」
「やだやだやだ!!幸せでいさせて…!」
壁にゴンゴンと重たい音が響く。僕が抵抗するからお兄さんは痛いはずなのに、僕を止めようとするのをやめない。
きっと僕じゃなくて部屋の心配をしているんだ。僕が馬鹿になったら捨てて新しい子をここに入れる気なんだ。
頭がぐらぐらして気持ち悪い。きっともう少しだ。
不意に、ぐいっと強く引かれてお兄さんの方を向かされる。そして、思いっきり抱きしめられた。
「ごめん。言い方が悪かったね…嫌いになったわけじゃない。悠佳くんのそれは副作用のせいだよ…無理にたくさん盛ってごめん。」
「おにいさん…ぼくのきもちはうそなの?すきでくるしいのに、これもぜんぶくすりのせいなの?」
頭がくらくらしてうまく話せない。お兄さんの言葉もうまく理解できなくて、じっと固まるしかできない。
でも、これだけは言える。この想いは本物。薬が切れても終わりはさせない。
「お兄さん?」
「…あっ…ごめんね。」
拘束が外されていく。僕はお兄さんに飛びついた。好き好き好き。頭がおかしくなりそうだ。
「悠佳くんさ…体温高いよ。風邪…?それとも副作用…?」
「お兄さんお兄さんお兄さん…!!好きって、好きって言って…!」
手が握られ、ベッドに押し倒される。また犯されるのかもしれない。でも、お兄さんが放った言葉は僕が望むものじゃなかった。
「あのさ…悠佳くん…俺、控えめだった君が好きだったな。」
「え………?」
嫌われた…?そうだ、嫌われたんだ。僕がおかしくなったから?お兄さんが僕をおかしくしたのに。責任も取らないで捨てるんだ。
悲しい。でもお兄さんが好きなのは変わらない。苦しい。僕は俯いて自分の手を見た。
そうだ、嫌われても何もできなくなればお兄さんは僕を見てくれるんだ。
何もできなくなるためには。
僕は壁に頭を思いっきり打ち付けた。治らないくらい馬鹿になれば死ぬまで面倒を見てもらえる。捨てられても、馬鹿になれば分からないから幸せのまま。
「ちょっ…!?悠佳くんなにしてんの…!!」
「いやぁぁっ…!はなして!嫌われたくないの…!もう捨てられるのは嫌なの…!」
僕はもう前の僕じゃない。毎日、大好きな人と話せる幸せを知ってしまった。話しかければ答えてもらえる幸せも知ってしまった。
昔みたいに放ったらかしにされるなんて耐えられない。
「嫌いじゃない…!悠佳くん!止まって…!」
「やだやだやだ!!幸せでいさせて…!」
壁にゴンゴンと重たい音が響く。僕が抵抗するからお兄さんは痛いはずなのに、僕を止めようとするのをやめない。
きっと僕じゃなくて部屋の心配をしているんだ。僕が馬鹿になったら捨てて新しい子をここに入れる気なんだ。
頭がぐらぐらして気持ち悪い。きっともう少しだ。
不意に、ぐいっと強く引かれてお兄さんの方を向かされる。そして、思いっきり抱きしめられた。
「ごめん。言い方が悪かったね…嫌いになったわけじゃない。悠佳くんのそれは副作用のせいだよ…無理にたくさん盛ってごめん。」
「おにいさん…ぼくのきもちはうそなの?すきでくるしいのに、これもぜんぶくすりのせいなの?」
頭がくらくらしてうまく話せない。お兄さんの言葉もうまく理解できなくて、じっと固まるしかできない。
でも、これだけは言える。この想いは本物。薬が切れても終わりはさせない。
11
あなたにおすすめの小説
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
月弥総合病院
御月様(旧名 僕君☽☽︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる