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スローライフが攻めてきたぞーっ編
第24話 なんてとこに住んでるんだ逢魔卿
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リセンボンたちを引き連れて、馬車は逢魔卿の城へ。
すると、丘の中ほどからがガッツリ削られ、谷になっているではないか。
谷の上に、道がある。
やたら幅が広い道で、道の先は穴になっていた。
「なあにこれえ」
『逢魔卿の侵入者撃退用の罠ですぜ』
リセンボンが教えてくれる。
なんだろうと思ってみていたら、道の先の上りになっているところから、ゴットン……と重い音がした。
なんだなんだ。
ゴロゴロ、ゴロゴロ、と地響きがし、目の前を巨大な岩石の球が通過していった。
「うわーっ」
『うわーっ』
「うわーっ」
俺とラムザーとポタルで腰を抜かすほど驚く。
「古い映画とか、あとゲームで見たあれじゃん! 侵入者を踏み潰したり進む邪魔をしたりするやつ! 大きい球!」
『見た通りの説明ですな。しかしこれはなかなかコトですぞ』
うーむ、とラムザーが唸った。
「私なら飛んでいけるよ!」
「ポタル一人だと危なすぎでしょ」
「うっ、死んじゃいそうな気がするよ」
なのでポタルだけを出すのもダメ。
さて、どうしたものか。
周囲に目を配る。
石材の山があった。
これはつまり……。
「古いゲーセンや温泉にはピンボールっちゅうもんがあってな……」
『韻を踏みましたな』
「踏んでませんぞ」
「いつもと逆の事言ってるー」
俺はトンカントンカンと、アイテムボックスに詰めるだけの石柱を作った。
そして岩の球がゴロゴロ転がってくるのをじっと見る。
一分間隔で岩の球が転がっていく。
穴に落ちて回収され、よく分からない方法で道の上流まで戻っていって、また転がってくるようだ。
道にはちょっと隙間があって、ここを通ると岩の球を避けられるようだ。
だが、球は左右にぶれながら転がってくる。
このぶれを読みきらねば潰されるのだ!
「だーれがぶれを読むなんて面倒なことをするか! こうじゃ!!」
俺は石柱を立てた。
すると、転がってきた岩が石柱にぶつかり、ボイーンと跳ねて横を通過していった。
「きゃーっ! ダメかと思った!」
「ダメかと思うのはいいのだが、足の爪で背中をムギュッとするのは痛いのでおやめなさい……」
「ご、ごめーん。タマルの背中は私の定位置だからー」
ポタル、上半身は人みたいだけど足が鳥の構造に近いからね。
一人で飛んで逃げない辺りは、人情みたいなのがあるのか、それとも怖くて動けなかったのか。
「あれは羽ばたいても間に合わないやつ!」
「そっかー」
諦観だったか!
だが、これで石柱が岩石球に通用することが分かった。
道のずっと先に、城の入り口があることを確認する。
城の正門から岩石の球がせり上がってきて、転がり始めているのだ。
「あれ、どうやって城に入るの?」
『岩を出す装置で隙間がなくなったんで、横の勝手口が正門になってます』
「人ひとり分しか広さがないじゃん! お城としてどうなの? 色々無理が出てるんだな……」
リセンボンがあまり大軍で来ないはずだ。
ちょっとずつじゃないと城に出入りできないんだな。
俺は石柱を立てながら、道をもりもり進んでいく。
この道行きに付いてこれそうもないから、馬車は置いてきた。
今回、骨次郎と骨たちはお留守番である。
家具諸々も馬車の周辺に置いてきたので、俺には石柱と殺戮の虫取り網しかない。
あとDIY作業台。
不安である。
「早く城に入って何かDIYしないと……」
『新しいのが作れるといいですな』
「ああ、毎回楽しみだ! だが、前回みたいな攻撃を弾いて殺してくるようなのがいるととても危険だ。防ぐ手がない」
『早く新しいのが作れるといいですな……』
ラムザーの言葉も切実になった。
さて、石柱を立てていくと、岩石球も脅威ではなくなる。
人間の通れるスペースを柱で確保しているから、球は決まった道を一直線に通るだけになるのだ。
これが俺の作ったオブジェクトでなければぶっ壊れていたところだ。
素でこの道を踏破するとか無理無理。
そしてついに、城の入り口までたどり着いた。
石柱は上手く節約できて、なんと残り二本もある。
勝手口を開いて、城へ侵入だ。
本当にここしか入り口無いのな……。
しかもそこからの通路は、球の通り道にスペースを取られているのでやっぱり狭い。
「逢魔卿も外に出る時にここ通るの?」
俺の質問に、リセンボンたちが悲しそうな顔をした。
『逢魔卿は魔法で飛べるので』
「ずるい」
自分は飛べるから部下の通行の利便性を無視しているんだな。
けしからんやつだ。
しばらく行ったところで、ようやく道が広くなった。
広くなったところに、外出しようとしていた別のリセンボンと遭遇する。
『しっ、侵入者! もがー!!』
襲いかかってくる!
こいつらの特徴は、近接攻撃を仕掛けてきた時に全身の針を立たせ、防御と攻撃を一度に行ってくることだ。
なかなかたちが悪い。
なので虫取り網でピョインッと捕獲だ。
『あっ、一瞬で!』
『岩の球を怖がってる辺りで大したこと無い人なのではと思っていたが、やっぱり魔人侯だなあ』
俺が連れてきたリセンボンたちがざわざわしている。
ちなみに彼ら、針を立たせることで岩の球の転がる振動を感じ取れたりもするそうで、それを使って上手いこと岩を避けながら城に出入りしているそうだ。
上手くできている。
俺たちはササッと移動し、城の柱の陰に隠れる。
城内は、たくさんのリセンボンたちや、大きいリセンボンが歩き回っているようである。
これを掻い潜って宝物庫に辿り着かねばならないのだ。
そのためには、新たなDIYを行わねば……!
スニークミッション開始なのである。
しかし今回は、ウグワーッと響かなくて助かった。
響いたら絶対見つかってるだろ。
新しいことするのは止めておこう……!
すると、丘の中ほどからがガッツリ削られ、谷になっているではないか。
谷の上に、道がある。
やたら幅が広い道で、道の先は穴になっていた。
「なあにこれえ」
『逢魔卿の侵入者撃退用の罠ですぜ』
リセンボンが教えてくれる。
なんだろうと思ってみていたら、道の先の上りになっているところから、ゴットン……と重い音がした。
なんだなんだ。
ゴロゴロ、ゴロゴロ、と地響きがし、目の前を巨大な岩石の球が通過していった。
「うわーっ」
『うわーっ』
「うわーっ」
俺とラムザーとポタルで腰を抜かすほど驚く。
「古い映画とか、あとゲームで見たあれじゃん! 侵入者を踏み潰したり進む邪魔をしたりするやつ! 大きい球!」
『見た通りの説明ですな。しかしこれはなかなかコトですぞ』
うーむ、とラムザーが唸った。
「私なら飛んでいけるよ!」
「ポタル一人だと危なすぎでしょ」
「うっ、死んじゃいそうな気がするよ」
なのでポタルだけを出すのもダメ。
さて、どうしたものか。
周囲に目を配る。
石材の山があった。
これはつまり……。
「古いゲーセンや温泉にはピンボールっちゅうもんがあってな……」
『韻を踏みましたな』
「踏んでませんぞ」
「いつもと逆の事言ってるー」
俺はトンカントンカンと、アイテムボックスに詰めるだけの石柱を作った。
そして岩の球がゴロゴロ転がってくるのをじっと見る。
一分間隔で岩の球が転がっていく。
穴に落ちて回収され、よく分からない方法で道の上流まで戻っていって、また転がってくるようだ。
道にはちょっと隙間があって、ここを通ると岩の球を避けられるようだ。
だが、球は左右にぶれながら転がってくる。
このぶれを読みきらねば潰されるのだ!
「だーれがぶれを読むなんて面倒なことをするか! こうじゃ!!」
俺は石柱を立てた。
すると、転がってきた岩が石柱にぶつかり、ボイーンと跳ねて横を通過していった。
「きゃーっ! ダメかと思った!」
「ダメかと思うのはいいのだが、足の爪で背中をムギュッとするのは痛いのでおやめなさい……」
「ご、ごめーん。タマルの背中は私の定位置だからー」
ポタル、上半身は人みたいだけど足が鳥の構造に近いからね。
一人で飛んで逃げない辺りは、人情みたいなのがあるのか、それとも怖くて動けなかったのか。
「あれは羽ばたいても間に合わないやつ!」
「そっかー」
諦観だったか!
だが、これで石柱が岩石球に通用することが分かった。
道のずっと先に、城の入り口があることを確認する。
城の正門から岩石の球がせり上がってきて、転がり始めているのだ。
「あれ、どうやって城に入るの?」
『岩を出す装置で隙間がなくなったんで、横の勝手口が正門になってます』
「人ひとり分しか広さがないじゃん! お城としてどうなの? 色々無理が出てるんだな……」
リセンボンがあまり大軍で来ないはずだ。
ちょっとずつじゃないと城に出入りできないんだな。
俺は石柱を立てながら、道をもりもり進んでいく。
この道行きに付いてこれそうもないから、馬車は置いてきた。
今回、骨次郎と骨たちはお留守番である。
家具諸々も馬車の周辺に置いてきたので、俺には石柱と殺戮の虫取り網しかない。
あとDIY作業台。
不安である。
「早く城に入って何かDIYしないと……」
『新しいのが作れるといいですな』
「ああ、毎回楽しみだ! だが、前回みたいな攻撃を弾いて殺してくるようなのがいるととても危険だ。防ぐ手がない」
『早く新しいのが作れるといいですな……』
ラムザーの言葉も切実になった。
さて、石柱を立てていくと、岩石球も脅威ではなくなる。
人間の通れるスペースを柱で確保しているから、球は決まった道を一直線に通るだけになるのだ。
これが俺の作ったオブジェクトでなければぶっ壊れていたところだ。
素でこの道を踏破するとか無理無理。
そしてついに、城の入り口までたどり着いた。
石柱は上手く節約できて、なんと残り二本もある。
勝手口を開いて、城へ侵入だ。
本当にここしか入り口無いのな……。
しかもそこからの通路は、球の通り道にスペースを取られているのでやっぱり狭い。
「逢魔卿も外に出る時にここ通るの?」
俺の質問に、リセンボンたちが悲しそうな顔をした。
『逢魔卿は魔法で飛べるので』
「ずるい」
自分は飛べるから部下の通行の利便性を無視しているんだな。
けしからんやつだ。
しばらく行ったところで、ようやく道が広くなった。
広くなったところに、外出しようとしていた別のリセンボンと遭遇する。
『しっ、侵入者! もがー!!』
襲いかかってくる!
こいつらの特徴は、近接攻撃を仕掛けてきた時に全身の針を立たせ、防御と攻撃を一度に行ってくることだ。
なかなかたちが悪い。
なので虫取り網でピョインッと捕獲だ。
『あっ、一瞬で!』
『岩の球を怖がってる辺りで大したこと無い人なのではと思っていたが、やっぱり魔人侯だなあ』
俺が連れてきたリセンボンたちがざわざわしている。
ちなみに彼ら、針を立たせることで岩の球の転がる振動を感じ取れたりもするそうで、それを使って上手いこと岩を避けながら城に出入りしているそうだ。
上手くできている。
俺たちはササッと移動し、城の柱の陰に隠れる。
城内は、たくさんのリセンボンたちや、大きいリセンボンが歩き回っているようである。
これを掻い潜って宝物庫に辿り着かねばならないのだ。
そのためには、新たなDIYを行わねば……!
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