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第二章 どうやら成人する前に色々と人生を詰んでいるみたいです
3 キャラが違うでしょ
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「ねぇ貴方はどなたなの? そして誰の許しを得てこの場所にいるのかしら」
「――――なっ、つぅぅっっ!?」
先ずは何も知らぬ振り――――よね。
何故なら前世の私は彼の事を見知ってはいても、今生の私は全く彼の事を知らない筈……なのよね。
そう、紹介もされてはいない、ましてやこのプライベート空間に彼が無許可で立ち入っているのだとすれば、不法侵入だけで済まされるのかしら。
下手をすれば彼……いえ、彼だけでなく彼に連なる一族郎党全ての者達の進退、いやいや命そのものへと繋がりかねなくなる事を、目の前の少年はちゃんと理解しているのだろうか。
幾らまだ年端もいかない少年と言えども、罷り間違えば王族へ害をなそうとしている――――と捉えかねない可能性がある事くらい少し考えればわかる……うーん全くわかっていない様な気がしてならない。
まあ大体それをちゃんと理解しているのであれば、この様な暴挙と捉えかねない行動をする訳がないわよね。
それにしても何か色々とエヴェリーナの知っている元婚約者と目の前の彼とでは、随分とキャラが違うと言うか変わってしまったみたい。
出来れば前世のキャラのままでいて欲しいのよね。
こうもジャ○アン感を前面に出した様な性格では、将来……そう無事生き伸びれば彼は私の夫となるのだもの。
女王の王配としてモブはモブらしくして貰わなければ長い人生共に生きるのがお互いに大変でしょ。
有体に言えば私がアンセルムに求めるものはズバリ――――子孫を残す種!!
元々彼に愛情よりも信頼を私は求めていたのだもの。
この愛すべきアールグレンをもっとよりよく繁栄させる為にも、個々の感情なんてものは寧ろ必要としない。
アンセルムには王配として常に己の行動を律し、私の心を悩ませなければそれでいい。
彼に多くのモノは求めようと思わないし、また求められても困る。
私の心はこのアールグレンの為だけにあるのだから……。
それが前世のエヴェリーナの心情。
なのに帝国の美姫に惑わされた揚句の婚約破棄――――を申し出られる寸前に私から破棄を告げたわ。
だって悔しい……いやいや悔しいと言うのは少し違う。
ただその様な些事に煩わされるのが面倒だった。
何も思う事のない相手に煩わされるのが嫌だっただけ。
ふふ、こういう所が可愛げがなかったのかもしれない。
何度も転生を繰り返す間に色々学んだもの。
確かに前回のエヴェリーナは気位とその心にある矜持がエベレスト以上に高かったわね。
可愛げのない女だからこそあの時のアンセルムは意図も簡単に帝国の罠に落ちたのも、今の私ならば十分に理解出来るわ。
ただしっ、過去のアンセルムに対してよっっ!!。
断じて目の前にいるジャ○アンモドキの彼じゃあないわっっ。
はぁぁ、でも困ったわね。
今生こそは来年出会う筈のアンセルムとは出来るだけより良い関係を構築し、婚約破棄にもならずまたエドお兄様の罠にも嵌まらず無事にアールグレンの女王となる心算だったのに……。
突如ジャ○アン化した元婚約者が現れ、いやいやそもそも生まれた瞬間にエドお兄様がいるのも可笑しいでしょっっ。
然もエドお兄様は何故か私を溺愛しているらしいこの現状。
本当に色々と私の知る過去と大きく違うってどういう事??
全く訳がわからないし理解も出来ないと言うか――――出来ればしたくもない。
第一エドお兄様には既にお兄様の唯一がいらっしゃる……筈。
私はもうあの様な辛く引き裂かれる様な想いに苛まれるのは嫌なのっっ。
何が悲しくて八回も転生したと思えば振り出しに戻るって、双六じゃあないって言うのっっ!!
絶対にゲームやお遊びなんかじゃあないの。
何度も転生する度に非業の死を迎えるのももう限界なのっっ。
だから今回で……可能であるのならばこれで終わりにしたいのよ。
今回の転生はこれまでと違う。
だからこそっ、私は賭けているのよっっ。
呪いの様な永劫の輪廻をなんとか終らせたい!!
その為にも――――目の前のジャ○アンいやいやアンセルム君。
このイタ過ぎる状況をなるべく穏便に納めなければいけないよね。
でも今回無難に納めたとしても来年の婚約発表までにこの性格を元のキャラへ戻す事は可能だろうか。
いやいやここで挫けてどうする私っっ。
ジャ○アンの性格一つ改善をやり遂げなければ、己の運命を改変させる事なんて出来やしないと言うか挑む事すら出来ないじゃない。
挫ける前になんとか打開策を講じて見せよう。
うん、エドお兄様の同行するよりも目の前のジャ○アンの方がまだ何とかなると思うわ。
だって魔王とガキ大将じゃあどう考えてもガキ大将の方が攻略しやすいでしょ。
そうそうなんと言っても明るい未来の為だもの。
そうと決まれば先ずはこの場所からジャイアンを移動させなければ――――ね。
人目……うん、アンとエリーサは私の味方だから問題なし。
誰もいないこの隙に、ややこしい存在はサッサと放り出してしまいましょ。
「――――なっ、つぅぅっっ!?」
先ずは何も知らぬ振り――――よね。
何故なら前世の私は彼の事を見知ってはいても、今生の私は全く彼の事を知らない筈……なのよね。
そう、紹介もされてはいない、ましてやこのプライベート空間に彼が無許可で立ち入っているのだとすれば、不法侵入だけで済まされるのかしら。
下手をすれば彼……いえ、彼だけでなく彼に連なる一族郎党全ての者達の進退、いやいや命そのものへと繋がりかねなくなる事を、目の前の少年はちゃんと理解しているのだろうか。
幾らまだ年端もいかない少年と言えども、罷り間違えば王族へ害をなそうとしている――――と捉えかねない可能性がある事くらい少し考えればわかる……うーん全くわかっていない様な気がしてならない。
まあ大体それをちゃんと理解しているのであれば、この様な暴挙と捉えかねない行動をする訳がないわよね。
それにしても何か色々とエヴェリーナの知っている元婚約者と目の前の彼とでは、随分とキャラが違うと言うか変わってしまったみたい。
出来れば前世のキャラのままでいて欲しいのよね。
こうもジャ○アン感を前面に出した様な性格では、将来……そう無事生き伸びれば彼は私の夫となるのだもの。
女王の王配としてモブはモブらしくして貰わなければ長い人生共に生きるのがお互いに大変でしょ。
有体に言えば私がアンセルムに求めるものはズバリ――――子孫を残す種!!
元々彼に愛情よりも信頼を私は求めていたのだもの。
この愛すべきアールグレンをもっとよりよく繁栄させる為にも、個々の感情なんてものは寧ろ必要としない。
アンセルムには王配として常に己の行動を律し、私の心を悩ませなければそれでいい。
彼に多くのモノは求めようと思わないし、また求められても困る。
私の心はこのアールグレンの為だけにあるのだから……。
それが前世のエヴェリーナの心情。
なのに帝国の美姫に惑わされた揚句の婚約破棄――――を申し出られる寸前に私から破棄を告げたわ。
だって悔しい……いやいや悔しいと言うのは少し違う。
ただその様な些事に煩わされるのが面倒だった。
何も思う事のない相手に煩わされるのが嫌だっただけ。
ふふ、こういう所が可愛げがなかったのかもしれない。
何度も転生を繰り返す間に色々学んだもの。
確かに前回のエヴェリーナは気位とその心にある矜持がエベレスト以上に高かったわね。
可愛げのない女だからこそあの時のアンセルムは意図も簡単に帝国の罠に落ちたのも、今の私ならば十分に理解出来るわ。
ただしっ、過去のアンセルムに対してよっっ!!。
断じて目の前にいるジャ○アンモドキの彼じゃあないわっっ。
はぁぁ、でも困ったわね。
今生こそは来年出会う筈のアンセルムとは出来るだけより良い関係を構築し、婚約破棄にもならずまたエドお兄様の罠にも嵌まらず無事にアールグレンの女王となる心算だったのに……。
突如ジャ○アン化した元婚約者が現れ、いやいやそもそも生まれた瞬間にエドお兄様がいるのも可笑しいでしょっっ。
然もエドお兄様は何故か私を溺愛しているらしいこの現状。
本当に色々と私の知る過去と大きく違うってどういう事??
全く訳がわからないし理解も出来ないと言うか――――出来ればしたくもない。
第一エドお兄様には既にお兄様の唯一がいらっしゃる……筈。
私はもうあの様な辛く引き裂かれる様な想いに苛まれるのは嫌なのっっ。
何が悲しくて八回も転生したと思えば振り出しに戻るって、双六じゃあないって言うのっっ!!
絶対にゲームやお遊びなんかじゃあないの。
何度も転生する度に非業の死を迎えるのももう限界なのっっ。
だから今回で……可能であるのならばこれで終わりにしたいのよ。
今回の転生はこれまでと違う。
だからこそっ、私は賭けているのよっっ。
呪いの様な永劫の輪廻をなんとか終らせたい!!
その為にも――――目の前のジャ○アンいやいやアンセルム君。
このイタ過ぎる状況をなるべく穏便に納めなければいけないよね。
でも今回無難に納めたとしても来年の婚約発表までにこの性格を元のキャラへ戻す事は可能だろうか。
いやいやここで挫けてどうする私っっ。
ジャ○アンの性格一つ改善をやり遂げなければ、己の運命を改変させる事なんて出来やしないと言うか挑む事すら出来ないじゃない。
挫ける前になんとか打開策を講じて見せよう。
うん、エドお兄様の同行するよりも目の前のジャ○アンの方がまだ何とかなると思うわ。
だって魔王とガキ大将じゃあどう考えてもガキ大将の方が攻略しやすいでしょ。
そうそうなんと言っても明るい未来の為だもの。
そうと決まれば先ずはこの場所からジャイアンを移動させなければ――――ね。
人目……うん、アンとエリーサは私の味方だから問題なし。
誰もいないこの隙に、ややこしい存在はサッサと放り出してしまいましょ。
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