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好きな本

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「モブリー様は何という本がお好きですか?」

「う~ん、やっぱり『本好き令嬢は恋をする』ですかね。」

「確かにあれは傑作ですわよね。確か、とっても賢いけれど社交性のない子爵令嬢が、見た目麗しい王子様に恋をするお話しでしたわよね?」

 私はモブリー伯爵令嬢から聞いた本の題名からとっても綺麗な扉絵を思い出し、うっとりした口調で言いました。

「えぇ!!そうですわ!世界中の書物を全て紐解いた天才少女である恋に奥手な弱々しい主人公が、密かに王子様に片想いするところがまた、焦ったくてきゅんきゅんするんです!!」

 扇子をブンブン振り回しながら力説するところから、本当にその本が好きなことが伝わってきました。

「王子様の方もまた子爵令嬢に思いを寄せているというところが、すれ違いをよく演出できていて素敵ですわよね。」

「流石!よくお分かりになっておられますわ!!令嬢!!」

 頬を紅潮させる姿が、可愛らしいです。

「いえいえ、同じ本好きの主人公に対抗心が湧いてしまって記憶に残っているだけですわ。」

「まぁ!!流石現実世界の本好きですわね。」

「お褒めに預かり光栄ですわ。」

「うふふ、ははは。」

 この後も、さまざまな話題でお話しに大輪の花が咲き誇りました。

*******************

読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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感想 20

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