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マゼンタ男爵令嬢のこれから 8

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「気に入っているからこそですわ。」

私はにっこりと笑って言いました。お馬鹿には見えない、それどころか思慮深く見える、作り上げられた笑みです。

「北の修道院は今現在、問題児とされるご令嬢によって8割が埋まってしまっている現状です。」

「……そなたはどうしてそのような無意味なことを知っておるのだ?」

陛下は呆れたような声音で溜め息を吐きながら言いました。

うふふふ……、陛下は私が使える人間であれば、どのような身分・生まれ・性別・性格・経歴であろうとも利用することをよ~くご存知でしょうに。

「理由はなんでもよろしいではありませんか。
 それはさておき、わたくし、このことを知った時に不思議に思ったことがあったのです。」

私は全員の視線を私に向けさせて、私だけに注意が行くように仕向けました。何故なら、マゼンタ男爵令嬢が私の立場が悪くなってしまうと慌てて真っ青なお顔でお口を挟もうとしたからです。

人が話している最中に割って入るのは“めっ!”ですのに。

「どうして北の修道院が問題児……、もとい、ご令嬢でいっぱいにならないのか、と。」

*******************

読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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