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72 皇女は真面目

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「ほら、似た者同士だ」
「「?」」

 しばらく首を傾げて見つめあっていたが、お互いに諦めたのか唐突に視線を外した。

「ミシェル、今は時間が惜しい。ファンクラブについて簡潔に教えてくれ」
「あ、うん。ファンクラブっていうのはそのまんまの意味だよ。セレスのことが好きな人や憧れてる人のクラブだよ」
「あぁ、分かった。ありがとう、ミシェル」

 セレスティアはふむふむと思考の渦にダイブしようとしたが、今ここがライバード公爵邸であることを思い出し、皇城に帰ってから考えることにすることとした。

「ミカエル殿、チェルシー嬢のことに関しては了承した。だが、必要な時には関わらせてもらう。それで構わないか?」
「あぁー、うん」
「………なぜそんな苦虫を噛み潰したような表情をしている?」
「いや、そんな真面目に返されるとは思っても見なかったから」

 頭をポリポリと掻きながらミカエルが申し訳なさそうに言った。

「エル兄上、セレスはとっても真っ直ぐで良い子なんだから、そういうことはあんまり言わないほうがいいよ」
「ミシェル、セレスティアちゃんと婚約者になってからまだ2日目じゃなかったか?」
「………………」

 ミシェルは当然ながら、セレスティアにアリスティアの婚約者であった頃から片思いをしていてずっと観察していただなんてことを、ミカエルに言えなかった。

「さぁ、セレス父上に用があるんでしょう?時間がないんだったら急がないと」
「? そうだな。公爵、よろしいか?」
「あ、あぁ、………フィオナのことを義母上と呼ぶのなら、私のことも義父上と読んではくれませんか?」

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読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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