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24 皇女は安心する
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▫︎◇▫︎
「すまない、ミシェル。待たせたな。朝食はもう摂ったか?」
「うん、摂ってきた」
「そうか………、では、菓子でも持って来させよう。何がいい?」
「………ケーキ」
「分かった」
セレスティアは部屋の前に控えていた侍女を呼び、朝食と色とりどりの宝石のようなケーキを山盛り持って来させた。
「わぁー!!ケーキ!!」
「好きなだけ食べるといい。足りなかったらまた持って来させよう」
目を爛々と輝かせて嬉しそうな歓声をあげるミシェルに、セレスティアは妖艶で麗しい笑みを浮かべて言った。今日の服はグレーのスラックに薄手のブラウスという簡潔なものだったが、足を組んでソファーに深く腰掛ける姿は、背後に大輪の青薔薇が舞っているようだった。
「う、うん」
ミシェルはぽーっと頬を染めて頷いた。そんなミシェルに、セレスティアは満足そうに頷き、野菜でいっぱいのヘルシーな朝食を食べ始めた。
「………………………」
「………………」
この場に流れたカトラリーを使う音と咀嚼する音だけの空気は、一見居心地悪そうに見えたが、当の本人達にはふんわりした穏やかな空気に感じられた。
「………セレスはいつも1人で支度をしているの?」
「あぁ。わたしの支度は見ての通り簡単だからね」
青い髪紐で今日は低い位置に括られた髪を揺らしてセレスティアは答えた。
「今日はポニーテールではないんだね」
「ミシェルはポニーテールがお好みかな?」
「ううん、いつもポニーテールだったから、下の方で括っているのが新鮮なだけだよ」
不安そうに質問したセレスティアに、ミシェルは首を振ってから微笑んで答えた。
(よかった)
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
「すまない、ミシェル。待たせたな。朝食はもう摂ったか?」
「うん、摂ってきた」
「そうか………、では、菓子でも持って来させよう。何がいい?」
「………ケーキ」
「分かった」
セレスティアは部屋の前に控えていた侍女を呼び、朝食と色とりどりの宝石のようなケーキを山盛り持って来させた。
「わぁー!!ケーキ!!」
「好きなだけ食べるといい。足りなかったらまた持って来させよう」
目を爛々と輝かせて嬉しそうな歓声をあげるミシェルに、セレスティアは妖艶で麗しい笑みを浮かべて言った。今日の服はグレーのスラックに薄手のブラウスという簡潔なものだったが、足を組んでソファーに深く腰掛ける姿は、背後に大輪の青薔薇が舞っているようだった。
「う、うん」
ミシェルはぽーっと頬を染めて頷いた。そんなミシェルに、セレスティアは満足そうに頷き、野菜でいっぱいのヘルシーな朝食を食べ始めた。
「………………………」
「………………」
この場に流れたカトラリーを使う音と咀嚼する音だけの空気は、一見居心地悪そうに見えたが、当の本人達にはふんわりした穏やかな空気に感じられた。
「………セレスはいつも1人で支度をしているの?」
「あぁ。わたしの支度は見ての通り簡単だからね」
青い髪紐で今日は低い位置に括られた髪を揺らしてセレスティアは答えた。
「今日はポニーテールではないんだね」
「ミシェルはポニーテールがお好みかな?」
「ううん、いつもポニーテールだったから、下の方で括っているのが新鮮なだけだよ」
不安そうに質問したセレスティアに、ミシェルは首を振ってから微笑んで答えた。
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