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続編

23 わたくしは箱入り娘

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▫︎◇▫︎

Side. クラウディア

 わたくしに忠実な義弟は、わたくしの視界を開け、聴覚を復帰させてくれた。パッと周りが明るくなったことにより、お目々がしばしばするが、そこはまあ仕方がない。わたくしはライアンによって状況を隠されていた間に起こった状況確認のために、そっと周りを見回した。
 何やら女性生徒が顔を真っ赤にしてうずくまったり、悲鳴のような声をあげていて、男性生徒が顔を赤くして女性生徒の方を熱のある瞳で見つけている。なんだかとっても、嫌な雰囲気だ。
 今まともな思考回路というか、先程の状況に陥っていないのはわたくし、ライアン、ティアラローズさまぐらいのものだろう。いや、本当に何があったのですか!?

「ライアン、何があったのか言いなさい」
「………純粋無垢なディアにはまだ早いことだ」
「………………」

 たしかにわたくしは箱入り娘で世間というものをよく知らない。が、そこまではっきりと言う必要はないはずだ。わたくしも流石に多少は傷つく。

「そうですよ!純粋無垢な完璧令嬢クラウディアさまにはまだお早いです!!」
「………………」

 何故王女でわたくしよりも箱入りなはずのティアラローズさまにも、まだ早いと言われないといけないのだろうか。

「………意外ですね。王女殿下のような箱入りの地位の女性でしたら、もっと顔を赤くして気絶すると思っていたのですが」
「うふふっ、私はそういうことに関する知識はそこそこあるのです。まあ、実際にやったことは当然ありませんけど」
「そうですか」

 いつの間にやら泣き止んだティアラローズさまは、真っ赤な目でえっへんと笑った。
 ティアラローズさまとライアンが仲良さげに話しているのを見て少し不機嫌になったわたくしは、先生の方に無言で視線を向けた。

「よーし、今日はこれで放課だー。ガキンチョどもはさっさと帰って、予習をしておけー!!」

 またガキって言った。

「あ、そうそう、ローズバードのお嬢ちゃんは保健室で制服を借りてから帰れよー。流石にその服装はばっちいからな」
「………お気遣いありがとう存じます。そうさせていただきます。行くわよ、ライアン」
「あぁ、ディア」

 ライアンに差し出された手にそっと手を載せてから、わたくしはそっと腰を落とす。

「それでは、みなさまごきげんよう」

*******************

読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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