《完》義弟と継母をいじめ倒したら溺愛ルートに入りました。何故に?

桐生桜月姫

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53 お母さまとの別れは日常への道

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『あら、も時間みたい!!じゃあ一生さようなら!!天国で会いましょう!!あ、そうそうあなたの霊力はもうないからねー!!』
「はいー!?」

 どうやらわたくしの霊力は、先程の僅かな時間でお母さまに奪われてしまったらしい。………ま、いっか。お母さまとこれ以上関わって、イメージを壊すよりはマシな気がする。

「じゃあ、わたくしが死んじゃうまでご機嫌よう。お母さま」
『えぇ、またね。わたくしの可愛いディア』

 そういうと、わたくしはライアンのお部屋、現世に送り込まれていた。ライアンはベッドで眠っている。

「………………やっぱりお母さまって不思議な人」

 わたくしの目にはもう精霊が写っていない。いつもわたくしの頭を叩いていたお馬鹿ちゃんがいないのは不思議な気分だ。まぁ、周りから見ればわたくしの変化など分からないだろう。だって、わたくしは“ヒトナラザルモノ”をいないものとして扱っていたから。
 20分くらいライアンのベッドサイドでぼーっとしていると、唐突にライアンのお部屋の扉が開いた。

「ディア!!」
「………いかがなさったの?お義母さま」
「お、お姉ちゃんがきて、えっとそれで、ディアのお母さまがお姉ちゃんで、お姉ちゃんがお母さまで?うん?分かんなくなっちゃった!!」

 どうやらお母さまはお義母さまの元にも訪れたようだ。今現在お母さまは、わたくしから奪った霊力で自由気ままに過ごしているらしい。

「知っているわ。お母さまはわたくしの元にも来たもの。あ、ライアン魔力を使いすぎて倒れちゃったから、あとお願いね。明日からお義母さまのご実家で体術というか、暗殺術の訓練を受けるのでしょう?しっかりと休ませてあげてね」

 わたくしはひらりと手を振ってライアンのお部屋を出た。

「お嬢さま!!なんで唐突に消えたのです!!」
「“ヒトナラザルモノ”」

 メアリーの悲鳴にぽつりと返す。すると、メアリーは目に見えて怯えた。彼女は“ヒトナラザルモノ”が大の苦手だ。これ以上は踏み込んでこないだろう。

「さあ、戻りましょう。第12の作戦も失敗しちゃったわ」
「どんな作戦ですか?」
「んー、魔法における無茶振り」
「あー、成る程。で?彼、何を成功させたのですか?」

 メアリーの問いかけに、わたくしは唇の前に人差し指を置きながら答える。

「《世界最高峰の魔法科学~禁術の世界にようこそ~》の解読と魔法の成功」

 メアリーは息を呑んで固まった。

「………わたくしはもう、要らない子ね」

 わたくしの声は誰にもとらえられずに消えていった。

*******************

読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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