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私の部屋
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階段を上り、自分の部屋へ向かう。
上がっている時に、後ろで何かお話をしていたけれど、私にはあまり聞こえなかった。
でも、乃田さんが少し強い口調のように聞こえたから、布之さんが何かを言って乃田さんが反応していたのかもしれない。
見えている時に交わされている、乃田さんと布之さんの様子を思い出してそう思った。
手探りにはなるけれど、慣れている動きなので困ることはなく部屋に到着する。
「…どうぞ。あ、朝に見た時は、そこまで散らかっていなかったはず…なので」
「失礼します」
布之さんの声がした。
「お邪魔します!」
乃田さんの声もした。
「春川、良いのか?俺が入っても…」
高杉君の声は、困っている?
何でだろう?
「えと…嫌だった?」
つい聞いてしまった。
「そんなことない。違う、その…春川が嫌ではないのなら」
「嫌じゃないよ」
「春川、ほんとに良いのか?」
乃田さんの声にも頷く。
「うん。何で?お部屋、駄目だった?ごめんね」
「違くて!男子に部屋入られるのとか、春川困らないのか?」
乃田さんの声に、首を傾げる。
「春川が、良いというのなら」
高杉君の声は、やはり戸惑っている?困っているようだった。
「うん。何で?」
「あかり、諦めなさい。ついでに高杉も観念しなさいな…と、お母様!すみません」
乃田さんとお話していて、お母さんがいたことも気が付いていなかった。
「お母さん?」
お母さんは、笑っていた。
「…高杉君?のぞみが良いというのだから、遠慮しないで?」
「…はい。では、お邪魔します」
「飲み物、さっきあまり飲めなかったでしょ?お部屋でゆっくり飲んでちょうだい」
お母さんが、テーブルに置いたのだろう。
布之さんがお礼を言っていた。
「座布団がなかったでしょう?今、持ってくるわね」
「ありがとうございます。お母様」
布之さんは、やっぱり淡々と話している。
だけど、表情はにこやかなイメージだ。
「その呼び方、決定なんだ」
つい、笑ってしまった。
「そうね、嫌だって言われたら、また違う呼び方を考えるわ」
布之さんの言葉に、お母さんは笑うのみだった。
「じゃあ、座布団は適当に置いてちょうだい?」
お母さんが運んだのだろうか、私のお部屋に座布団が置かれたようだった。
「ありがとうございます!」
乃田さんの声は、私の部屋に響いていた。
「使わせていただきますね」
布之さんの声はそこまで響いていない。
「ありがとうございます」
高杉君の声も、響いていなかった。
「のぞみは、イスかベッドが良いと思うけれど」
お母さんの言葉に、頷く。
「…はい」
「無理はしないようにね?」
「はい」
「じゃあ、ごゆっくり」
「ありがとうございます!」
乃田さんの言葉は、喜んでいた。
「さやかが、下で拗ねているでしょうからね…」
お母さんの言葉は、それでも笑っていた。
さやかが怒っていると、私は少し躊躇ってしまう。
だけど、お母さんは「あらあら」とか「まぁまぁ」とかさやかの相手をしている。
今日も、そうなりそうだ。
私が1階に降りたら、さやかの機嫌は直っていそうだな、と何となく思った。
パタン、とドアが閉まると少しだけ落ち着かない気持ちになった。
「足」
ポツリと呟いたのは、乃田さんだった。
「うん?」
「痛いよな?」
えぇと。
どうなんだろう。
痛みは、多分あると思う。
だけど、このドキドキに少しだけ、感じていない自分がいた。
「その、直後は…あ、足を痛めたすぐ?の時は、痛かった、と思う」
動かすだけでも、すごく痛くて歩けないほどだったから。
だけど、今は動かし方が限られているからだろうか?
鈍い痛みはあるものの、歩けないというほどのことはなかった。
「じゃあ、今は?」
高杉君の声だった。
「今は、その歩く分には…大丈夫かな?あ、そうじゃなくて、痛くない、よ?」
大丈夫、と言ってしまう私。
気付いて言い直してしまった。
また、沈黙が訪れる。
「春川は、家であんな風にさやかちゃんと話しているの?」
布之さんの声だった。
「あんな風?」
自分では分からないけれど、何かおかしかったのかな?
「さやかちゃん、すごく近い距離にいたでしょう?」
「あぁ、いつもは私の上とか座るけど、今日は痛めていると思って、遠慮してくれたのかなって…」
「膝の上に?」
布之さんの声は驚いていた。
「うん?甘えているんだと思うんだけど?」
「…いつもそうなら、何も言えないわね」
布之さんの声は笑っていた。
「あ、でもさやかは、その…」
途中で言葉が止まる。
「なあに?」
言っても良いのだろうか?
私が不安だという話を…。
止まってしまった私は、おかしかったのだろう。
「春川?」
高杉君の声に、ハッとする。
「あ、その大したことじゃないんだけど…」
「うん」
「私は、見えなくなると…何も感じないから…。その…沈黙とか、空間が怖くなる…時があって…その、さやかはそれを知っていて、…私が音が無くなっても怖がらないように、すごく近くにいてくれている、っていうのかな?」
迷いながら言った言葉だった。
「そっか」
高杉君の納得したような声。
「え?」
「じゃあ、春川には必要なんだな」
改めて言われると、素直にそうだと思ったので頷いた。
「…うん」
「なら、仕方ないわね」
布之さんも、そう言っていた。
「かすみの許可いらないだろ?」
乃田さんの、注意するような言い方だ。
「あら、嫉妬はしてしまうもの」
布之さんの言い方に、私は笑ってしまった。
さっきのさやかのような、拗ねた口調だったから。
「さやかが、動いているって分かるだけでも、私には反応してもらえているって思えるから…」
「そうね」
布之さんの言葉は、もう拗ねていなかった。
そのまま、ポツリポツリと会話をしながら、ゆっくりと時間が過ぎて行く。
学校とはまた違う、会話のテンポ。
でも、4人であれこれと話すのは、私にはすごく安心できた。
話という話はできていないかもしれない。
でも、一緒にいられる時間が、すごく嬉しいから。
コンコン
ノックの音がして、首を傾げる。
「ごめんなさいね、乃田さんと布之さん?17:30だけれど、そろそろ暗くなると思うの?お家の人は心配しないかしら?」
お母さんだった。
「あ、ごめんなさい。時間を気にしていなかった…」
言いながら、少しだけしょんぼりしてしまう。
「あー、そっか確かに、外少し暗くなっているな」
乃田さんの声だった。
「そろそろ、お暇した方が良いかしらね?」
布之さんの声は、やっぱり変わりはなかった。
「それぞれ、お家まで送ろうと思うので、帰り道は心配ないと思うんだけれど…」
「そんな、お忙しいお母様のお手を煩わせるのも申し訳ないので、2丁目の公会堂に送っていただければ…」
布之さんの言葉に、乃田さんが「それで良いです!」と賛同していた。
「かすみの家とすごく近いんです!だから、おばさんそこで大丈夫です」
「俺も、そこで下ろしてもらえれば…」
「あら、高杉はその少し先じゃない」
布之さんの声に、高杉君は「いや」と言っていた。
「走れば10分くらいで着くから」
「男子の返答だな」
乃田さんの言葉に、高杉君が「まぁ?」と答えていた。
「遠慮しないで良いのに…」
「いや、また今後もお邪魔させていただくので、遠慮はしていないつもりです」
高杉君の声に、「あら」とお母さんの声がした。
「図々しいなお前!」
乃田さんの声は、少し怒っているようだった。
「ダメ、でしたか…?」
高杉君の言葉は、お母さんに向かっていた。
「いいえ!そんなことないわ。ね?のぞみ」
「はい!」
高杉君は、今度からも家に来てくれると言っていた。
すごく、嬉しい。
お家にお友達がいる不思議。
でも、これからも来てくれることが分かって、安心している私がいる。
それが、これからも起こる。
それが、嬉しい。
「じゃあ、お見送りを…」
言ってから、ゆっくりとベッドから立ち上がる。
「いや、そんなに何度も階段の上がり下がりするなって」
乃田さんの声に、首を傾げる。
「え?でも、夜ご飯とかお風呂とかあるし…」
それは、しないといけないことだと思うので思わず言ってしまった。
「それは、そうか」
乃田さんの少し困ったような声。
「…そう、だよね?」
不安だったけれど、いつまでも部屋にいられるわけではない。
「治るまでは、1階での生活をしたらどうかしら?」
布之さんの声に、考えてしまった。
本当は、その方が良いと思うけれど…。
「まぁ、それはのぞみが決めたら良いわ。じゃあ、まず今は、着替えをしてから降りて来たら?その後が楽になるでしょう?」
お母さんの言葉に、そうかと思う。
「はい」
「じゃあ、先に降りていましょうか?」
お母さんの声に、人が動く気配がする。
「下にいるから、ゆっくり着替えてな?」
乃田さんの声に頷く。
「本当は見守りをしたいけれど…残念だわ」
布之さんの言葉にも、曖昧に頷く。
「お邪魔しました」
高杉君の言葉にはしっかりと頷いた。
パタンとドアが閉まり、寂しいけれど少しだけホッとした自分がいた。
私のお部屋に、乃田さんと布之さんと高杉君がいた。
夢のような出来事だった。
お見送りをしたいから、着替えをしないといけない。
いつもだったら、帰って来たら着替えをするけれど、今日はずっと制服で過ごしていた。
そんな自分にもそわそわしたけれど、3人で過ごしていた時間を思いとても嬉しくなった。
「着替えないと」
ゆっくりと動き、ハンガーに制服をかけていく。
お洋服に着替え、入り口までそろそろと歩く。
足の痛みは、そこまでひどくない。
乃田さんと布之さんと高杉君を思い、階段を降りていく。
上がっている時に、後ろで何かお話をしていたけれど、私にはあまり聞こえなかった。
でも、乃田さんが少し強い口調のように聞こえたから、布之さんが何かを言って乃田さんが反応していたのかもしれない。
見えている時に交わされている、乃田さんと布之さんの様子を思い出してそう思った。
手探りにはなるけれど、慣れている動きなので困ることはなく部屋に到着する。
「…どうぞ。あ、朝に見た時は、そこまで散らかっていなかったはず…なので」
「失礼します」
布之さんの声がした。
「お邪魔します!」
乃田さんの声もした。
「春川、良いのか?俺が入っても…」
高杉君の声は、困っている?
何でだろう?
「えと…嫌だった?」
つい聞いてしまった。
「そんなことない。違う、その…春川が嫌ではないのなら」
「嫌じゃないよ」
「春川、ほんとに良いのか?」
乃田さんの声にも頷く。
「うん。何で?お部屋、駄目だった?ごめんね」
「違くて!男子に部屋入られるのとか、春川困らないのか?」
乃田さんの声に、首を傾げる。
「春川が、良いというのなら」
高杉君の声は、やはり戸惑っている?困っているようだった。
「うん。何で?」
「あかり、諦めなさい。ついでに高杉も観念しなさいな…と、お母様!すみません」
乃田さんとお話していて、お母さんがいたことも気が付いていなかった。
「お母さん?」
お母さんは、笑っていた。
「…高杉君?のぞみが良いというのだから、遠慮しないで?」
「…はい。では、お邪魔します」
「飲み物、さっきあまり飲めなかったでしょ?お部屋でゆっくり飲んでちょうだい」
お母さんが、テーブルに置いたのだろう。
布之さんがお礼を言っていた。
「座布団がなかったでしょう?今、持ってくるわね」
「ありがとうございます。お母様」
布之さんは、やっぱり淡々と話している。
だけど、表情はにこやかなイメージだ。
「その呼び方、決定なんだ」
つい、笑ってしまった。
「そうね、嫌だって言われたら、また違う呼び方を考えるわ」
布之さんの言葉に、お母さんは笑うのみだった。
「じゃあ、座布団は適当に置いてちょうだい?」
お母さんが運んだのだろうか、私のお部屋に座布団が置かれたようだった。
「ありがとうございます!」
乃田さんの声は、私の部屋に響いていた。
「使わせていただきますね」
布之さんの声はそこまで響いていない。
「ありがとうございます」
高杉君の声も、響いていなかった。
「のぞみは、イスかベッドが良いと思うけれど」
お母さんの言葉に、頷く。
「…はい」
「無理はしないようにね?」
「はい」
「じゃあ、ごゆっくり」
「ありがとうございます!」
乃田さんの言葉は、喜んでいた。
「さやかが、下で拗ねているでしょうからね…」
お母さんの言葉は、それでも笑っていた。
さやかが怒っていると、私は少し躊躇ってしまう。
だけど、お母さんは「あらあら」とか「まぁまぁ」とかさやかの相手をしている。
今日も、そうなりそうだ。
私が1階に降りたら、さやかの機嫌は直っていそうだな、と何となく思った。
パタン、とドアが閉まると少しだけ落ち着かない気持ちになった。
「足」
ポツリと呟いたのは、乃田さんだった。
「うん?」
「痛いよな?」
えぇと。
どうなんだろう。
痛みは、多分あると思う。
だけど、このドキドキに少しだけ、感じていない自分がいた。
「その、直後は…あ、足を痛めたすぐ?の時は、痛かった、と思う」
動かすだけでも、すごく痛くて歩けないほどだったから。
だけど、今は動かし方が限られているからだろうか?
鈍い痛みはあるものの、歩けないというほどのことはなかった。
「じゃあ、今は?」
高杉君の声だった。
「今は、その歩く分には…大丈夫かな?あ、そうじゃなくて、痛くない、よ?」
大丈夫、と言ってしまう私。
気付いて言い直してしまった。
また、沈黙が訪れる。
「春川は、家であんな風にさやかちゃんと話しているの?」
布之さんの声だった。
「あんな風?」
自分では分からないけれど、何かおかしかったのかな?
「さやかちゃん、すごく近い距離にいたでしょう?」
「あぁ、いつもは私の上とか座るけど、今日は痛めていると思って、遠慮してくれたのかなって…」
「膝の上に?」
布之さんの声は驚いていた。
「うん?甘えているんだと思うんだけど?」
「…いつもそうなら、何も言えないわね」
布之さんの声は笑っていた。
「あ、でもさやかは、その…」
途中で言葉が止まる。
「なあに?」
言っても良いのだろうか?
私が不安だという話を…。
止まってしまった私は、おかしかったのだろう。
「春川?」
高杉君の声に、ハッとする。
「あ、その大したことじゃないんだけど…」
「うん」
「私は、見えなくなると…何も感じないから…。その…沈黙とか、空間が怖くなる…時があって…その、さやかはそれを知っていて、…私が音が無くなっても怖がらないように、すごく近くにいてくれている、っていうのかな?」
迷いながら言った言葉だった。
「そっか」
高杉君の納得したような声。
「え?」
「じゃあ、春川には必要なんだな」
改めて言われると、素直にそうだと思ったので頷いた。
「…うん」
「なら、仕方ないわね」
布之さんも、そう言っていた。
「かすみの許可いらないだろ?」
乃田さんの、注意するような言い方だ。
「あら、嫉妬はしてしまうもの」
布之さんの言い方に、私は笑ってしまった。
さっきのさやかのような、拗ねた口調だったから。
「さやかが、動いているって分かるだけでも、私には反応してもらえているって思えるから…」
「そうね」
布之さんの言葉は、もう拗ねていなかった。
そのまま、ポツリポツリと会話をしながら、ゆっくりと時間が過ぎて行く。
学校とはまた違う、会話のテンポ。
でも、4人であれこれと話すのは、私にはすごく安心できた。
話という話はできていないかもしれない。
でも、一緒にいられる時間が、すごく嬉しいから。
コンコン
ノックの音がして、首を傾げる。
「ごめんなさいね、乃田さんと布之さん?17:30だけれど、そろそろ暗くなると思うの?お家の人は心配しないかしら?」
お母さんだった。
「あ、ごめんなさい。時間を気にしていなかった…」
言いながら、少しだけしょんぼりしてしまう。
「あー、そっか確かに、外少し暗くなっているな」
乃田さんの声だった。
「そろそろ、お暇した方が良いかしらね?」
布之さんの声は、やっぱり変わりはなかった。
「それぞれ、お家まで送ろうと思うので、帰り道は心配ないと思うんだけれど…」
「そんな、お忙しいお母様のお手を煩わせるのも申し訳ないので、2丁目の公会堂に送っていただければ…」
布之さんの言葉に、乃田さんが「それで良いです!」と賛同していた。
「かすみの家とすごく近いんです!だから、おばさんそこで大丈夫です」
「俺も、そこで下ろしてもらえれば…」
「あら、高杉はその少し先じゃない」
布之さんの声に、高杉君は「いや」と言っていた。
「走れば10分くらいで着くから」
「男子の返答だな」
乃田さんの言葉に、高杉君が「まぁ?」と答えていた。
「遠慮しないで良いのに…」
「いや、また今後もお邪魔させていただくので、遠慮はしていないつもりです」
高杉君の声に、「あら」とお母さんの声がした。
「図々しいなお前!」
乃田さんの声は、少し怒っているようだった。
「ダメ、でしたか…?」
高杉君の言葉は、お母さんに向かっていた。
「いいえ!そんなことないわ。ね?のぞみ」
「はい!」
高杉君は、今度からも家に来てくれると言っていた。
すごく、嬉しい。
お家にお友達がいる不思議。
でも、これからも来てくれることが分かって、安心している私がいる。
それが、これからも起こる。
それが、嬉しい。
「じゃあ、お見送りを…」
言ってから、ゆっくりとベッドから立ち上がる。
「いや、そんなに何度も階段の上がり下がりするなって」
乃田さんの声に、首を傾げる。
「え?でも、夜ご飯とかお風呂とかあるし…」
それは、しないといけないことだと思うので思わず言ってしまった。
「それは、そうか」
乃田さんの少し困ったような声。
「…そう、だよね?」
不安だったけれど、いつまでも部屋にいられるわけではない。
「治るまでは、1階での生活をしたらどうかしら?」
布之さんの声に、考えてしまった。
本当は、その方が良いと思うけれど…。
「まぁ、それはのぞみが決めたら良いわ。じゃあ、まず今は、着替えをしてから降りて来たら?その後が楽になるでしょう?」
お母さんの言葉に、そうかと思う。
「はい」
「じゃあ、先に降りていましょうか?」
お母さんの声に、人が動く気配がする。
「下にいるから、ゆっくり着替えてな?」
乃田さんの声に頷く。
「本当は見守りをしたいけれど…残念だわ」
布之さんの言葉にも、曖昧に頷く。
「お邪魔しました」
高杉君の言葉にはしっかりと頷いた。
パタンとドアが閉まり、寂しいけれど少しだけホッとした自分がいた。
私のお部屋に、乃田さんと布之さんと高杉君がいた。
夢のような出来事だった。
お見送りをしたいから、着替えをしないといけない。
いつもだったら、帰って来たら着替えをするけれど、今日はずっと制服で過ごしていた。
そんな自分にもそわそわしたけれど、3人で過ごしていた時間を思いとても嬉しくなった。
「着替えないと」
ゆっくりと動き、ハンガーに制服をかけていく。
お洋服に着替え、入り口までそろそろと歩く。
足の痛みは、そこまでひどくない。
乃田さんと布之さんと高杉君を思い、階段を降りていく。
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