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幕間 4→5
AR26 物欲センサーは実在する
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「何の魔物を基にした少女化魔物が出現するのか、その少女化魔物がどんな複合発露を持つのかは、どれだけ該当する思念が蓄積しているかによって確率が大幅に変動するとは言え、運の要素に左右される部分もまた大きい。それがいつどこで生じるのか、というところまで行くと尚更のことだ。それだけに――」
***
「失敗、か」
ホウゲツの事務室にて。数日前に怪盗ルエットが逮捕された旨の記事が掲載された新聞を前にし、改めて俺は小さく呟いた。
落胆はある。が、こちらとしては致命的な傷を負うような失敗ではない。
そのため、動揺や焦りは俺の胸の内に存在していなかった。
あるとすれば、人形化魔物への対処に忙殺されているはずの救世の転生者が、ウインテート連邦共和国まで出張ってきたことに対する忌々しさぐらいのものだ。
「いずれにしても、救世の転生者が邪魔をしたのであれば是非もない」
ほとんど事故のようなものだ。犬に噛まれたとでも思って諦めるしかない。
率直なところを言えば、今この瞬間に必ず第六位階の祈望之器アスクレピオスを手元に置いていなければ計画が根底から覆される、という訳ではないのだ。
むしろ全ての準備が整っていない現状では、むしろ負担が大きい。
勿論、それを所持することによるメリットも多分にあるが……。
国宝を狙う輩への警戒など管理の手間を考えると面倒でしかない。
それでも尚、怪盗ルエットに依頼したのは実験のためだ。
第六位階の複合発露と同じく第六位階の祈望之器を同時に使用すれば、あるいは全てが揃う前に俺の目的を果たすことができるかもしれない。
正直なところ望み薄だったが、試してみて成功すればよし。
失敗したら失敗したで想定通り。という程度の話だった。
後者の場合は、さっさと大博物館に返却することも選択肢の一つに入れていた。
もっとも実験にこぎつける前に、救世の転生者によって妨げられてしまった訳だが……前述の理由から別段、大きな痛手となることはない。
ベヒモスの少女化魔物と真性少女契約を結んでいる事実を知られた可能性は高いが、それはそれで救世の転生者以外への牽制になり得るし、この情報の有無が俺の目的の障害になることはないはずだ。
今後、救世の転生者と対峙することになるとしても、彼を前に余力を隠した戦い方など不可能だろうし、それを切り札として隠し通せるものではない。
そんな選択肢を残して迷うぐらいなら、最初から明かしておいた方がいい。
「……しかし、今後は必ず救世の転生者が邪魔をしてくるものと考えて、諸々の計画を立てなければならないな」
そう独り言ちてから、深く嘆息する。
問題はむしろこちらだ。
思った以上に、ホウゲツは人形化魔物への対策を整えていたらしい。
たとえ最凶の人形化魔物【ガラテア】は救世の転生者でなければ倒せないにしても、それ以外には対抗できるだけの力を隠し持っていた訳だ。
勿論、救世の転生者の負担が減ることは、世界にとって好ましいことではある。
が、あの化け物の対処を毎度毎度考えなければならないと思うと憂鬱になる。
しかも、三大特異思念集積体が一体、ジズの少女化魔物の暴走をウインテートへの行きがけに鎮静化していくなどという荒業を成し遂げ、挙句の果てに真性少女契約を結んで彼女の力までも手に入れたとなれば尚更のことだ。
暴走など欠片もしていないベヒモスを目の前にし、言葉を尽くして説得しようとしただけで、凡俗な俺は生きた心地がしなかったと言うのに。
「救世の転生者を出し抜くには、策を弄する以外に手立てはない」
そんな者を相手にするのだ。手段を選んではいられない。
たとえ卑怯のそしりを受けることになろうとも。
何よりも優先すべきは目的の実現なのだから。
「泥臭くー、泥臭くー、足掻いてー、足掻いてー、心の底からの望みを一つ叶えさえすればー、それは勝利なのですー」
と、間延びした少女の声が傍から耳に届いた。
土属性を示す茶色の長い髪と瞳を有する、ややぽっちゃりとした少女化魔物だ。
「ムート、余りここでは話をするなと――」
「話してもー、誰にも聞かれないと判断したからー、話したまでですー」
彼女が言うのであれば、そうなのだろう。
三大特異思念集積体が一体ベヒモスの少女化魔物ムート。
大地に立つもの全てを感知することのできるだけに、周囲に俺達の様子を窺う者がいないことは間違いない。
三大思念集積体に相応しい破格の能力だが、この大地は概念的な枠組みであり、海を隔てた別の陸地にまでは効果は及ばない。
そのため、単純な範囲という点では他の二体には及ばないようだが、代わりに防御力に非常に優れているのが三大思念集積体としてのベヒモスの特徴だ。
その彼女と俺が真性少女契約を結ぶことができたのは、利害の一致によるところが大きい。うまいこと巡り合うことができたのもまた。
俺の目的と彼女の切なる願い。その二つは同じものだからだ。
「しかし、いずれにしても、あの少女化魔物が生まれないことには始まらない」
「その基になる魔物はー、何体かこの地にもいますしー、思念も十分に蓄積していますからー、もうすぐだと思いますー」
「……だといいがな」
求めても求めても本命は出現せず、全く関係ない少女化魔物ばかりがあちらこちらで生まれてくる。わざとらしく、俺を嘲笑うかのように。
まあ、気のせいだろうが。人というものは、悪い出目ばかり記憶するものだ。
「あー」
そんなことを考えていると、ムートが何かに気づいたように事務室の端の方へと寄っていき、そこで目を瞑って立ったまま動かなくなる。
それから少しして、事務室の扉がノックされた。
恐らく、組織の部下だろう。居住まいを正す。
「テネシス様、御報告が」
「どうした?」
「はい。実は支部の近くで人魚の少女化魔物が発生、捕縛されたとのことです」
「何だとっ!?」
その報告内容に思わず立ち上がり、続けて問いかける。
「複合発露は!?」
「〈不老長久〉。その肉を食した者の肉体を健康な状態に若返らせることのできる能力。人魚の逸話通りのものです」
高揚した様子の部下の返答に、心の内で思わず舌打ちをする。
どうしてこうも余計なことばかり起こるのか、と頭を抱えたくなる。
「これで私達も、病と老いに打ち克つことができますね」
朗報とでも言うように部下は告げる。
人間至上主義組織スプレマシーの理念に沿って俺が掲げたお題目から外れてはいないだけに、彼の反応は間違っていない。
しかし、実際には大幅に方向性が違う。これでは俺の目的を果たせない。
だからと言って、表立って邪魔しようとすれば立場が危うくなるだろう。
目的を果たすまで、それは避けなくてはならない。
「……そうだな」
だから、俺は内心気取られないように同意することしかできなかった。
それから部下が報告書を置いて事務室を去った後。
思わず深く嘆息しながら、椅子の背もたれに寄りかかって天を仰ぐ。
「どうするのー?」
十分気配が離れたのを確認してから、ムートが尋ねてくる。
どうもこうもない。
これで満足され、別の方向に組織のリソースを割かれては困る。
「……まずは情報収集だ。場合によっては――」
強行的な手段も選択肢に入れなくてはならないかもしれない。
複合発露〈不老長久〉がどういった力なのかを考えれば分かるように、捕らえられた人魚の少女化魔物に待つのは、聞くもおぞましい状況だ。
それを喜々として報告する部下は、如何に穏健派に属するとは言っても、やはり人間至上主義組織の一員と言える。
ただ単に彼らを利用するためにここにいる俺は、眉をひそめたくなるが……。
「ともあれ、インシェ達と合流して方針を決めるとしよう」
起きてしまったことは仕方がない。
だから俺はそうムートに告げ、人間至上主義組織の別の地方支部へと調査に向かわせていた彼女達と合流するために転移の複合発露を使用したのだった。
「全く、面倒な」
未だ目的の少女化魔物が出現する兆候が見えないにもかかわらず、新たに生じた別の少女化魔物への対応を迫られることに悪態をつきながら。
***
「そも個々が望む少女化魔物が都合よく目の前に現れることなんて稀と言って差し支えないし、強く意識してしまうだけに自分が望んでいるから出現しないんじゃないか、なんてことまで考えてしまう。勿論最初は偶然だったんだけど、そうした思念の蓄積によって実際に、この世界では望んでいる者のところに望んだままの少女化魔物が現れることは極々稀になってしまったのさ。勿論、例外もあるけれどね」
***
「失敗、か」
ホウゲツの事務室にて。数日前に怪盗ルエットが逮捕された旨の記事が掲載された新聞を前にし、改めて俺は小さく呟いた。
落胆はある。が、こちらとしては致命的な傷を負うような失敗ではない。
そのため、動揺や焦りは俺の胸の内に存在していなかった。
あるとすれば、人形化魔物への対処に忙殺されているはずの救世の転生者が、ウインテート連邦共和国まで出張ってきたことに対する忌々しさぐらいのものだ。
「いずれにしても、救世の転生者が邪魔をしたのであれば是非もない」
ほとんど事故のようなものだ。犬に噛まれたとでも思って諦めるしかない。
率直なところを言えば、今この瞬間に必ず第六位階の祈望之器アスクレピオスを手元に置いていなければ計画が根底から覆される、という訳ではないのだ。
むしろ全ての準備が整っていない現状では、むしろ負担が大きい。
勿論、それを所持することによるメリットも多分にあるが……。
国宝を狙う輩への警戒など管理の手間を考えると面倒でしかない。
それでも尚、怪盗ルエットに依頼したのは実験のためだ。
第六位階の複合発露と同じく第六位階の祈望之器を同時に使用すれば、あるいは全てが揃う前に俺の目的を果たすことができるかもしれない。
正直なところ望み薄だったが、試してみて成功すればよし。
失敗したら失敗したで想定通り。という程度の話だった。
後者の場合は、さっさと大博物館に返却することも選択肢の一つに入れていた。
もっとも実験にこぎつける前に、救世の転生者によって妨げられてしまった訳だが……前述の理由から別段、大きな痛手となることはない。
ベヒモスの少女化魔物と真性少女契約を結んでいる事実を知られた可能性は高いが、それはそれで救世の転生者以外への牽制になり得るし、この情報の有無が俺の目的の障害になることはないはずだ。
今後、救世の転生者と対峙することになるとしても、彼を前に余力を隠した戦い方など不可能だろうし、それを切り札として隠し通せるものではない。
そんな選択肢を残して迷うぐらいなら、最初から明かしておいた方がいい。
「……しかし、今後は必ず救世の転生者が邪魔をしてくるものと考えて、諸々の計画を立てなければならないな」
そう独り言ちてから、深く嘆息する。
問題はむしろこちらだ。
思った以上に、ホウゲツは人形化魔物への対策を整えていたらしい。
たとえ最凶の人形化魔物【ガラテア】は救世の転生者でなければ倒せないにしても、それ以外には対抗できるだけの力を隠し持っていた訳だ。
勿論、救世の転生者の負担が減ることは、世界にとって好ましいことではある。
が、あの化け物の対処を毎度毎度考えなければならないと思うと憂鬱になる。
しかも、三大特異思念集積体が一体、ジズの少女化魔物の暴走をウインテートへの行きがけに鎮静化していくなどという荒業を成し遂げ、挙句の果てに真性少女契約を結んで彼女の力までも手に入れたとなれば尚更のことだ。
暴走など欠片もしていないベヒモスを目の前にし、言葉を尽くして説得しようとしただけで、凡俗な俺は生きた心地がしなかったと言うのに。
「救世の転生者を出し抜くには、策を弄する以外に手立てはない」
そんな者を相手にするのだ。手段を選んではいられない。
たとえ卑怯のそしりを受けることになろうとも。
何よりも優先すべきは目的の実現なのだから。
「泥臭くー、泥臭くー、足掻いてー、足掻いてー、心の底からの望みを一つ叶えさえすればー、それは勝利なのですー」
と、間延びした少女の声が傍から耳に届いた。
土属性を示す茶色の長い髪と瞳を有する、ややぽっちゃりとした少女化魔物だ。
「ムート、余りここでは話をするなと――」
「話してもー、誰にも聞かれないと判断したからー、話したまでですー」
彼女が言うのであれば、そうなのだろう。
三大特異思念集積体が一体ベヒモスの少女化魔物ムート。
大地に立つもの全てを感知することのできるだけに、周囲に俺達の様子を窺う者がいないことは間違いない。
三大思念集積体に相応しい破格の能力だが、この大地は概念的な枠組みであり、海を隔てた別の陸地にまでは効果は及ばない。
そのため、単純な範囲という点では他の二体には及ばないようだが、代わりに防御力に非常に優れているのが三大思念集積体としてのベヒモスの特徴だ。
その彼女と俺が真性少女契約を結ぶことができたのは、利害の一致によるところが大きい。うまいこと巡り合うことができたのもまた。
俺の目的と彼女の切なる願い。その二つは同じものだからだ。
「しかし、いずれにしても、あの少女化魔物が生まれないことには始まらない」
「その基になる魔物はー、何体かこの地にもいますしー、思念も十分に蓄積していますからー、もうすぐだと思いますー」
「……だといいがな」
求めても求めても本命は出現せず、全く関係ない少女化魔物ばかりがあちらこちらで生まれてくる。わざとらしく、俺を嘲笑うかのように。
まあ、気のせいだろうが。人というものは、悪い出目ばかり記憶するものだ。
「あー」
そんなことを考えていると、ムートが何かに気づいたように事務室の端の方へと寄っていき、そこで目を瞑って立ったまま動かなくなる。
それから少しして、事務室の扉がノックされた。
恐らく、組織の部下だろう。居住まいを正す。
「テネシス様、御報告が」
「どうした?」
「はい。実は支部の近くで人魚の少女化魔物が発生、捕縛されたとのことです」
「何だとっ!?」
その報告内容に思わず立ち上がり、続けて問いかける。
「複合発露は!?」
「〈不老長久〉。その肉を食した者の肉体を健康な状態に若返らせることのできる能力。人魚の逸話通りのものです」
高揚した様子の部下の返答に、心の内で思わず舌打ちをする。
どうしてこうも余計なことばかり起こるのか、と頭を抱えたくなる。
「これで私達も、病と老いに打ち克つことができますね」
朗報とでも言うように部下は告げる。
人間至上主義組織スプレマシーの理念に沿って俺が掲げたお題目から外れてはいないだけに、彼の反応は間違っていない。
しかし、実際には大幅に方向性が違う。これでは俺の目的を果たせない。
だからと言って、表立って邪魔しようとすれば立場が危うくなるだろう。
目的を果たすまで、それは避けなくてはならない。
「……そうだな」
だから、俺は内心気取られないように同意することしかできなかった。
それから部下が報告書を置いて事務室を去った後。
思わず深く嘆息しながら、椅子の背もたれに寄りかかって天を仰ぐ。
「どうするのー?」
十分気配が離れたのを確認してから、ムートが尋ねてくる。
どうもこうもない。
これで満足され、別の方向に組織のリソースを割かれては困る。
「……まずは情報収集だ。場合によっては――」
強行的な手段も選択肢に入れなくてはならないかもしれない。
複合発露〈不老長久〉がどういった力なのかを考えれば分かるように、捕らえられた人魚の少女化魔物に待つのは、聞くもおぞましい状況だ。
それを喜々として報告する部下は、如何に穏健派に属するとは言っても、やはり人間至上主義組織の一員と言える。
ただ単に彼らを利用するためにここにいる俺は、眉をひそめたくなるが……。
「ともあれ、インシェ達と合流して方針を決めるとしよう」
起きてしまったことは仕方がない。
だから俺はそうムートに告げ、人間至上主義組織の別の地方支部へと調査に向かわせていた彼女達と合流するために転移の複合発露を使用したのだった。
「全く、面倒な」
未だ目的の少女化魔物が出現する兆候が見えないにもかかわらず、新たに生じた別の少女化魔物への対応を迫られることに悪態をつきながら。
***
「そも個々が望む少女化魔物が都合よく目の前に現れることなんて稀と言って差し支えないし、強く意識してしまうだけに自分が望んでいるから出現しないんじゃないか、なんてことまで考えてしまう。勿論最初は偶然だったんだけど、そうした思念の蓄積によって実際に、この世界では望んでいる者のところに望んだままの少女化魔物が現れることは極々稀になってしまったのさ。勿論、例外もあるけれどね」
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