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第四十五話
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遅い昼ご飯となってしまったが、バーベキューパーティーを開催する。
肉を切ったり串に刺したりは出掛けている間に、サナがほとんど済ませてくれていた。
エリスやミクはプールの周りに誕生日の飾りつけを施してくれている。
キッチンでサナをそっと抱き締める。
「ありがとう。折角の休日に一人で作業させてごめんね」
と言いながらキスをする。
「いいえ。大丈夫ですよ♡ エリス姉さまやミク姉さまも手伝って下さりましたし、何より私も楽しんでましたから!」
俺にキュッと抱き付いてにこやかに返してくれる。
本当に出来た妻だな。
「此方はもう終わりましたので、ダーリンのお召替えをしましょう」
手を取って俺の自室に連れて行ってくれて、水着に着替えさせてくれた。
着替えさせてくれる間、サナも水着に着替えるんだからと全裸になってもらって
美しい裸を鑑賞させてもらった。
その美しさにジュニアが全開勃起してしまったのは、言うまでもない。
「私の裸だけでこんなに硬くしてくださって嬉しいです♡」
なんて言って素肌を合わせてくれるサナが愛しくて仕方ないが、ここは我慢だ。
俺を着替えさせた後、サナも水着を着る。
爽やかなブルーのボーダーに白いフリルが可愛いタイサイドビキニだ。
たわわなおっぱいのおかげで、マイクロビキニに見えてしまうな。
それにしてもめっちゃ可愛い。何度も言うが、本当に天使だ。
「サナ、とっても綺麗だよ」
思わず水着のサナを抱き締めてしまう。
「嬉しいです。ダーリンからいただいた水着も大切にさせていただきますね♡」
あぁ…サナってば、可愛い上に本当にスベスベ♡ 肌の感触がたまらなく気持ちいい。
「サナ、俺に掴まって右足を俺の膝に上げてごらん」
「はい。こうですか?」
跪いた俺の肩に手を突いてバランスを取らせて、上げた右足に水着と同じブルーのリボンと白いレースのガーターリングを通してあげる。
「この可愛らしいのはなんですか?」
「これはガーターリングって言うんだ。プールに入ってるときは指輪を失くさないように外した方がいい。で、指輪の代わりにこれを着けるんだよ。意味は結婚指輪と同じで、『私は愛する人と結婚しています』ってサインなんだよ」
かなり誇張が入って本来の存在理由とは違うだろうけど、この世界にガーターリングなんて無いだろうから、持ち込んだ俺が決めたって問題ないだろう。
「なるほど!私はダーリンの奥さんですから、水着の時は指輪の代わりにこれを着けるんですね!素敵です!!」
と大喜びをしてくれる。本当に、いちいち可愛いなぁ。
因みにだが、俺が購入して持ち込んだガーターリングは全て同じ物だ。バラバラにすると『俺の女だ』というマーキングの意味が無くなりそうな気がしたからだ。
「指輪と違って、これは使ってるうちにボロボロになるだろうから、その時は新しいのを買ってあげるから遠慮なく言ってね」
「はい♡ かしこまりました♡」
すごく嬉しそうなサナと、もう一度強く抱き合ってキスをした。
プールサイドに行き、まずはバーベキューコンロに炭火を起こす。
自衛隊でリアルサバイバルをしていたので、こういうのは得意だ。
それが済んでから、リゾートチェアなどを並べていく。
テーブルも忘れずに出しておく。飲食の店で使ってたテーブルも二つほど持ち込んでおいたので、スイーツパラダイスも問題なく開催出来るだろう。
ついでと言っては何だが、食器類も持ち込んだ。サナの準備の手間が省けるだろうし、正直な所、こっちに食器を持ち込めば、あちらの店の片付けをする時に食器を処分する手間が省けるだろうという下心も有る。
そこにエリスたちも水着に着替えてやって来たので、準備を手伝ってもらった。
ほぼ準備が整った所にサナが食材を運んで来てくれたので、残りの食材を運ぶのを全員で手伝う。
「ユキは今日の主役なんだから、ノンビリ待っててくれて良いんだよ」
と言ったのだが
「一人で待つのは淋しいですから…」
そう言われてしまった。そうだな、配慮が足りなかった。
「ユキお誕生日おめでとう!!」
四人で俺が持ち込んだクラッカーを鳴らしてお祝いの言葉を贈る。
パーティータイムの始まりだ!
俺はパリピではないし、店も静かな雰囲気で食事を楽しんでもらいたかったので飲み会などは受け付けていなかったが、こういう雰囲気は嫌いではない。
バーベキューはかなり好評だった。
ミクは両手に串を持って泣きながら食べてたし、エリスも大喜びだった。
見た目に食の細そうなユキやサナもかなり食べてくれた。
俺?俺は焼き奉行に徹しながらも、焼きつつ食べてたよ。
こちらの肉はとってもジューシーだ。屋敷ではイチボやヒレなどの赤身がメインだが、地産地消なだけに質が凄く高い。
サナの下ごしらえが丁寧なのもあると思うが、美味い肉だった。
野菜も新鮮だ。特にサナが作ってくれたサラダは絶品で、俺が即席で作ったドレッシングも喜んでもらえた。
次は手作りのリンゴドレッシングをお見舞いしてやろうと思う。
プールも大好評だった。
まずは準備体操を四人に教えて、掛け水で身体を水に慣らしてから入るのが作法だと教えておいた。
五人でビーチボールを使ってキャッキャウフフと戯れる。美少女たちとのボール遊びがこんなにも楽しいだなんて、初めて知った。
一頻りプールで遊んで、また全員でジャグジーに入る。プール後のジャグジーは本当に気持ちいいな。
もっと言えば、水着に包まれた美巨乳が八つも水面に浮いている図柄は壮観だ。
思わず全員のおっぱいを順番にモミモミしたのは、言うまでもない。
もう一つのプールの嗜みとして、リゾートチェアやサマーベッドでのごろ寝も教えた。
「これはたまらなく気持ちいいですねぇ…」←サナ
「ほんと、これはたまらないわ…」←エリス
「疲れが一気に吹き飛びますね…」←ユキ
「生理中でなければもっと楽しめたのに…」←ミク
リゾートチェアなどは人数分に足りなかったので、俺はユキとサナを両腕で腕枕をしてゴザでごろ寝している。
「英樹様、折角プールをお作りいただいたんですから、休みの度にプールで楽しみませんか?」
とエリスが提案して来た。俺は構わないけど、それでいいのか?勇者よ。
でも、俺も全員の水着姿を毎週のように拝みたいから、否定はしない。
「それじゃあさ、来週から週休二日制を導入しようか」
と、この世界では有り得ない制度を提案する。
「それはどの様な物なんですか?」←ミク
「うん。俺の世界では、毎週土曜と日曜が休みなんだ。例えば今日は日曜日で休みだろ?俺の世界では、昨日の土曜日も休みなんだよ」
昨日、今年一年分のカレンダーをパソコンでプリントして全員に渡してあるから、曜日の説明は簡単だ。
「それでだ。土曜日はプールの日にして、日曜日は思い思いに過ごす日にするのはどうだろう?勿論、日曜日もプールに入りたければ入って構わないってことで」
話の結果としては、土曜日はプール遊びを含めた鍛錬の日という事になった。
メイドであるサナの立場としては、二日も休むのは気が引ける様だ。
なので、土曜日はサナもプールで鍛錬をしつつ仕事もこなす。他の三人もプールの他に射撃や体術などの鍛錬を行うことにした。
なので、裏庭の一部に地下構造の建物を作って、そこに射撃場を設けようと思う。
工事が完成するまでは転移魔法で人気のない場所に転移して訓練を行えば良いだろう。
日が暮れて来て周囲が薄暗くなって、いよいよプールの光石を灯らせる。
皆にも冷えないように水着の上に着るパーカーをプレゼントした。
あと、プールサイドやテーブルにアロマキャンドルを置いて行く。
「素敵…。幻想的ですね…」
ユキが隣でウットリしている。
「気に入ってくれたかい?この幻想的なムードも、ユキの美しさには適わないよ」
また気障に言ってみる。
「お上手ですね…。ご主人様、今日はありがとうございました。良い誕生日になりました」
「そうかい?そう言ってもらえたら、企画した甲斐があるよ」
「こんなに嬉しい誕生日は初めてです…」
そう言いながら俺を見つめて来たので、キスをする。とびきりエッチなのを。
誕生日と言えば、やはりプレゼントだろう。
エリスとミクとサナは、三人で話し合ってユキの好きな花の鉢植えをプレゼントしていた。
エリスから合同にするか相談されたのだが、このプレゼントは俺が召喚される前から決めていたようだったので、それはそのまま渡してあげて俺は俺で用意してあげた方が良いと判断した。
というわけで、俺も頭をひねって考えたのだが、異世界の女の子の誕生日に何をあげれば良いのか、全く見当が付かない。服はプレゼントしまくってしまったので今更だし、どういうものが喜ばれるだろうか?
いろいろ考えた結果、パールの入ったシルバーのブレスレットを用意してみた。左腕の手首に着けてあげたら
「なんだかご主人様に守られているようで、心が休まります」
と喜んでもらえたし
三人からも「ステキね!」とか「よくお似合いですよ!」や「ユキの雰囲気に合ってるね!」と褒めてもらえていた。
プレゼントの贈呈も恙なく終わり、夜風も寒すぎることなく心地よい時間が流れる。
というわけで…
お次はスイーツパラダイスの準備だ!
『異界渡航』で店舗跡を呼び出してケーキなどのスイーツを持ち込む。
ユキが見ている前で此方の文字でチョコペンで
『たんじょうびおめでとう!ユキ』
とチョコレートのプレートに書く。
それをイチゴショートのホールケーキに載せ、蠟燭を十九本差して火を灯す。
「誕生日おめでとう。ユキ。君が生まれたこの日に、心から感謝するよ」
またまた気障に決めてみる。
「すてき~♡」
「とってもロマンチックですね!」
「とっても綺麗ね…」
などなど、口々に賞賛の声を上げる。
「ユキ、蝋燭の日を吹き消して」
と促すと
「皆、それにご主人様。今日は本当にありがとうございます。これからも一生懸命頑張りますので、どうぞよろしくお願いします」
そう一言挨拶してから、蝋燭を吹き消した。
全員で盛大に拍手を送った後、満を持して宣言する。
「さぁ、スイーツパラダイスだ!」
まずは全員でバースデーケーキのショートケーキを食べる。
「何これ!?凄く美味しい!」←ミク
「この赤い果実が甘酸っぱくて美味しいです!」←サナ
「この白いフワフワは何ですか?初めて食べます!」←エリス
「こんなにも美味しいお菓子は初めてですね」←ユキ
大好評だ。
「ダーリン、この白いフワフワはミルクから作られているんですか?」
サナはスイーツに興味津々だから、研究熱心だな。
「そうだよ。よく解ったね」
「ミルクの味がするので、すぐに解りました。私もこういうのを作ってみたいです」
「生乳から作るんだけど、今度その材料を買って来てあげるよ」
「本当ですか!?私も頑張って美味しいケーキを作りますね!」
またいつもの可愛い『フンスッ』のポーズで宣言してくれた。
続いてシュークリームとエクレア、フルーツのワッフルを出す。
これらも大好評だが、ミクが泣いた。
「こんなに美味しい物が食べられるなんて…幸せ過ぎ!!」
だそうだ。
かなりの量のスイーツを用意したつもりだったけど、あっと言う間に無くなった。
残ったら明日のデザートにしようと思ってたんだけど、明日は明日で何か用意した方が良さそうだな…。
明日は和菓子にしてみよう。どら焼きが美味しい店が近くに有るし、大福のバリエーションをたくさん用意してみても良いかも知れないな。
スイーツを食べながら、キャンドルとプールの灯りの中で皆と語らう時間も良い物だ。
異世界に来てこんなに楽しい時間を過ごせるとは思ってなかった。日本でも美人の従業員に囲まれて、それなりに楽しくはあった。
でも、ここに居る彼女たちは妻と婚約者だ。幸せ過ぎる。
なぜ俺がこの世界と繋がることになったのかは解らないけど、召喚してくれたユキには心から感謝している。そうでなければ、俺は今ごろ就職活動中だからな。
この幸せがこれから先もずっと続きますように。
そう願いながら、ここに居る愛しい女性たちとこの生活を死んでも守ると、改めて心に誓い直した。
肉を切ったり串に刺したりは出掛けている間に、サナがほとんど済ませてくれていた。
エリスやミクはプールの周りに誕生日の飾りつけを施してくれている。
キッチンでサナをそっと抱き締める。
「ありがとう。折角の休日に一人で作業させてごめんね」
と言いながらキスをする。
「いいえ。大丈夫ですよ♡ エリス姉さまやミク姉さまも手伝って下さりましたし、何より私も楽しんでましたから!」
俺にキュッと抱き付いてにこやかに返してくれる。
本当に出来た妻だな。
「此方はもう終わりましたので、ダーリンのお召替えをしましょう」
手を取って俺の自室に連れて行ってくれて、水着に着替えさせてくれた。
着替えさせてくれる間、サナも水着に着替えるんだからと全裸になってもらって
美しい裸を鑑賞させてもらった。
その美しさにジュニアが全開勃起してしまったのは、言うまでもない。
「私の裸だけでこんなに硬くしてくださって嬉しいです♡」
なんて言って素肌を合わせてくれるサナが愛しくて仕方ないが、ここは我慢だ。
俺を着替えさせた後、サナも水着を着る。
爽やかなブルーのボーダーに白いフリルが可愛いタイサイドビキニだ。
たわわなおっぱいのおかげで、マイクロビキニに見えてしまうな。
それにしてもめっちゃ可愛い。何度も言うが、本当に天使だ。
「サナ、とっても綺麗だよ」
思わず水着のサナを抱き締めてしまう。
「嬉しいです。ダーリンからいただいた水着も大切にさせていただきますね♡」
あぁ…サナってば、可愛い上に本当にスベスベ♡ 肌の感触がたまらなく気持ちいい。
「サナ、俺に掴まって右足を俺の膝に上げてごらん」
「はい。こうですか?」
跪いた俺の肩に手を突いてバランスを取らせて、上げた右足に水着と同じブルーのリボンと白いレースのガーターリングを通してあげる。
「この可愛らしいのはなんですか?」
「これはガーターリングって言うんだ。プールに入ってるときは指輪を失くさないように外した方がいい。で、指輪の代わりにこれを着けるんだよ。意味は結婚指輪と同じで、『私は愛する人と結婚しています』ってサインなんだよ」
かなり誇張が入って本来の存在理由とは違うだろうけど、この世界にガーターリングなんて無いだろうから、持ち込んだ俺が決めたって問題ないだろう。
「なるほど!私はダーリンの奥さんですから、水着の時は指輪の代わりにこれを着けるんですね!素敵です!!」
と大喜びをしてくれる。本当に、いちいち可愛いなぁ。
因みにだが、俺が購入して持ち込んだガーターリングは全て同じ物だ。バラバラにすると『俺の女だ』というマーキングの意味が無くなりそうな気がしたからだ。
「指輪と違って、これは使ってるうちにボロボロになるだろうから、その時は新しいのを買ってあげるから遠慮なく言ってね」
「はい♡ かしこまりました♡」
すごく嬉しそうなサナと、もう一度強く抱き合ってキスをした。
プールサイドに行き、まずはバーベキューコンロに炭火を起こす。
自衛隊でリアルサバイバルをしていたので、こういうのは得意だ。
それが済んでから、リゾートチェアなどを並べていく。
テーブルも忘れずに出しておく。飲食の店で使ってたテーブルも二つほど持ち込んでおいたので、スイーツパラダイスも問題なく開催出来るだろう。
ついでと言っては何だが、食器類も持ち込んだ。サナの準備の手間が省けるだろうし、正直な所、こっちに食器を持ち込めば、あちらの店の片付けをする時に食器を処分する手間が省けるだろうという下心も有る。
そこにエリスたちも水着に着替えてやって来たので、準備を手伝ってもらった。
ほぼ準備が整った所にサナが食材を運んで来てくれたので、残りの食材を運ぶのを全員で手伝う。
「ユキは今日の主役なんだから、ノンビリ待っててくれて良いんだよ」
と言ったのだが
「一人で待つのは淋しいですから…」
そう言われてしまった。そうだな、配慮が足りなかった。
「ユキお誕生日おめでとう!!」
四人で俺が持ち込んだクラッカーを鳴らしてお祝いの言葉を贈る。
パーティータイムの始まりだ!
俺はパリピではないし、店も静かな雰囲気で食事を楽しんでもらいたかったので飲み会などは受け付けていなかったが、こういう雰囲気は嫌いではない。
バーベキューはかなり好評だった。
ミクは両手に串を持って泣きながら食べてたし、エリスも大喜びだった。
見た目に食の細そうなユキやサナもかなり食べてくれた。
俺?俺は焼き奉行に徹しながらも、焼きつつ食べてたよ。
こちらの肉はとってもジューシーだ。屋敷ではイチボやヒレなどの赤身がメインだが、地産地消なだけに質が凄く高い。
サナの下ごしらえが丁寧なのもあると思うが、美味い肉だった。
野菜も新鮮だ。特にサナが作ってくれたサラダは絶品で、俺が即席で作ったドレッシングも喜んでもらえた。
次は手作りのリンゴドレッシングをお見舞いしてやろうと思う。
プールも大好評だった。
まずは準備体操を四人に教えて、掛け水で身体を水に慣らしてから入るのが作法だと教えておいた。
五人でビーチボールを使ってキャッキャウフフと戯れる。美少女たちとのボール遊びがこんなにも楽しいだなんて、初めて知った。
一頻りプールで遊んで、また全員でジャグジーに入る。プール後のジャグジーは本当に気持ちいいな。
もっと言えば、水着に包まれた美巨乳が八つも水面に浮いている図柄は壮観だ。
思わず全員のおっぱいを順番にモミモミしたのは、言うまでもない。
もう一つのプールの嗜みとして、リゾートチェアやサマーベッドでのごろ寝も教えた。
「これはたまらなく気持ちいいですねぇ…」←サナ
「ほんと、これはたまらないわ…」←エリス
「疲れが一気に吹き飛びますね…」←ユキ
「生理中でなければもっと楽しめたのに…」←ミク
リゾートチェアなどは人数分に足りなかったので、俺はユキとサナを両腕で腕枕をしてゴザでごろ寝している。
「英樹様、折角プールをお作りいただいたんですから、休みの度にプールで楽しみませんか?」
とエリスが提案して来た。俺は構わないけど、それでいいのか?勇者よ。
でも、俺も全員の水着姿を毎週のように拝みたいから、否定はしない。
「それじゃあさ、来週から週休二日制を導入しようか」
と、この世界では有り得ない制度を提案する。
「それはどの様な物なんですか?」←ミク
「うん。俺の世界では、毎週土曜と日曜が休みなんだ。例えば今日は日曜日で休みだろ?俺の世界では、昨日の土曜日も休みなんだよ」
昨日、今年一年分のカレンダーをパソコンでプリントして全員に渡してあるから、曜日の説明は簡単だ。
「それでだ。土曜日はプールの日にして、日曜日は思い思いに過ごす日にするのはどうだろう?勿論、日曜日もプールに入りたければ入って構わないってことで」
話の結果としては、土曜日はプール遊びを含めた鍛錬の日という事になった。
メイドであるサナの立場としては、二日も休むのは気が引ける様だ。
なので、土曜日はサナもプールで鍛錬をしつつ仕事もこなす。他の三人もプールの他に射撃や体術などの鍛錬を行うことにした。
なので、裏庭の一部に地下構造の建物を作って、そこに射撃場を設けようと思う。
工事が完成するまでは転移魔法で人気のない場所に転移して訓練を行えば良いだろう。
日が暮れて来て周囲が薄暗くなって、いよいよプールの光石を灯らせる。
皆にも冷えないように水着の上に着るパーカーをプレゼントした。
あと、プールサイドやテーブルにアロマキャンドルを置いて行く。
「素敵…。幻想的ですね…」
ユキが隣でウットリしている。
「気に入ってくれたかい?この幻想的なムードも、ユキの美しさには適わないよ」
また気障に言ってみる。
「お上手ですね…。ご主人様、今日はありがとうございました。良い誕生日になりました」
「そうかい?そう言ってもらえたら、企画した甲斐があるよ」
「こんなに嬉しい誕生日は初めてです…」
そう言いながら俺を見つめて来たので、キスをする。とびきりエッチなのを。
誕生日と言えば、やはりプレゼントだろう。
エリスとミクとサナは、三人で話し合ってユキの好きな花の鉢植えをプレゼントしていた。
エリスから合同にするか相談されたのだが、このプレゼントは俺が召喚される前から決めていたようだったので、それはそのまま渡してあげて俺は俺で用意してあげた方が良いと判断した。
というわけで、俺も頭をひねって考えたのだが、異世界の女の子の誕生日に何をあげれば良いのか、全く見当が付かない。服はプレゼントしまくってしまったので今更だし、どういうものが喜ばれるだろうか?
いろいろ考えた結果、パールの入ったシルバーのブレスレットを用意してみた。左腕の手首に着けてあげたら
「なんだかご主人様に守られているようで、心が休まります」
と喜んでもらえたし
三人からも「ステキね!」とか「よくお似合いですよ!」や「ユキの雰囲気に合ってるね!」と褒めてもらえていた。
プレゼントの贈呈も恙なく終わり、夜風も寒すぎることなく心地よい時間が流れる。
というわけで…
お次はスイーツパラダイスの準備だ!
『異界渡航』で店舗跡を呼び出してケーキなどのスイーツを持ち込む。
ユキが見ている前で此方の文字でチョコペンで
『たんじょうびおめでとう!ユキ』
とチョコレートのプレートに書く。
それをイチゴショートのホールケーキに載せ、蠟燭を十九本差して火を灯す。
「誕生日おめでとう。ユキ。君が生まれたこの日に、心から感謝するよ」
またまた気障に決めてみる。
「すてき~♡」
「とってもロマンチックですね!」
「とっても綺麗ね…」
などなど、口々に賞賛の声を上げる。
「ユキ、蝋燭の日を吹き消して」
と促すと
「皆、それにご主人様。今日は本当にありがとうございます。これからも一生懸命頑張りますので、どうぞよろしくお願いします」
そう一言挨拶してから、蝋燭を吹き消した。
全員で盛大に拍手を送った後、満を持して宣言する。
「さぁ、スイーツパラダイスだ!」
まずは全員でバースデーケーキのショートケーキを食べる。
「何これ!?凄く美味しい!」←ミク
「この赤い果実が甘酸っぱくて美味しいです!」←サナ
「この白いフワフワは何ですか?初めて食べます!」←エリス
「こんなにも美味しいお菓子は初めてですね」←ユキ
大好評だ。
「ダーリン、この白いフワフワはミルクから作られているんですか?」
サナはスイーツに興味津々だから、研究熱心だな。
「そうだよ。よく解ったね」
「ミルクの味がするので、すぐに解りました。私もこういうのを作ってみたいです」
「生乳から作るんだけど、今度その材料を買って来てあげるよ」
「本当ですか!?私も頑張って美味しいケーキを作りますね!」
またいつもの可愛い『フンスッ』のポーズで宣言してくれた。
続いてシュークリームとエクレア、フルーツのワッフルを出す。
これらも大好評だが、ミクが泣いた。
「こんなに美味しい物が食べられるなんて…幸せ過ぎ!!」
だそうだ。
かなりの量のスイーツを用意したつもりだったけど、あっと言う間に無くなった。
残ったら明日のデザートにしようと思ってたんだけど、明日は明日で何か用意した方が良さそうだな…。
明日は和菓子にしてみよう。どら焼きが美味しい店が近くに有るし、大福のバリエーションをたくさん用意してみても良いかも知れないな。
スイーツを食べながら、キャンドルとプールの灯りの中で皆と語らう時間も良い物だ。
異世界に来てこんなに楽しい時間を過ごせるとは思ってなかった。日本でも美人の従業員に囲まれて、それなりに楽しくはあった。
でも、ここに居る彼女たちは妻と婚約者だ。幸せ過ぎる。
なぜ俺がこの世界と繋がることになったのかは解らないけど、召喚してくれたユキには心から感謝している。そうでなければ、俺は今ごろ就職活動中だからな。
この幸せがこれから先もずっと続きますように。
そう願いながら、ここに居る愛しい女性たちとこの生活を死んでも守ると、改めて心に誓い直した。
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