異世界召喚されて神様貴族生活

シロイイヌZ

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第四話

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 街まで歩いて帰るのかと思っていたが、どうやら違うらしい。
「いえ、転移魔法で帰ります。どうぞ、私に掴まってください」
転移魔法なんて便利な魔法があるのか。すごく便利だな。
「どこに掴まればいい?」
若き美少女の体にこんなおっさんが触れることに一瞬躊躇してしまった。
「どちらでも構いませんよ」
とユキが言うので、思わず手が出てしまった俺は・・・
ローブを着ていても巨乳と解るユキのおっぱいを、下から揉み上げていたのだった。
たゆん・・・
なんだこれ!ハリがあるのにフワフワだぞ!!何カップあるんだよ!
ユキさん…。こんなに素晴らしいモノをお持ちだったんですね…。
「きゃっ!精霊様ったら…」
「ごめん!あんまり見事だったから、思わず!!」
本音が漏れてしまった。
「契約を契っていただくのですから、私はどこにも行きませんので…」
ユキが顔を桜色に染めながらニッコリと微笑む。
どうやら嫌われてはいないようだが、思っていた反応と少し違う。
なんだろう?この違和感。

 改めてユキが差し出してくれた手を握る。
ユキが小声で何かを囁くと、一瞬にして景色が変わった。
目の前には、周囲の家と比べると大きな目の屋敷が建っていた。
「こちらが王家からお借りしている私たちの屋敷です。どうぞ、お入りください」
エリスが大きな門を開けながら、中に通してくれる。
門から建物に向かって道があり、その両脇には庭が広がっている。
「広い家だなぁ」
と呟くと、隣を歩いていたミクが
「裏庭はもっと広いんですよ。芝生しかないけど」
と教えてくれた。
「そんなに広い庭なら、俺ならプールでも作りたくなるな」
「ぷーる?それはなんですか?」
 どうやら、この世界にプールは無いようだ。
こんなに可愛い美少女たちに囲まれてプールパーティーなんてしたら…
それこそパラダイスじゃないか!ぜひとも実現してみたいものだ。
玄関を潜り、ホールに立ち周囲を見回す。数点の絵画が飾られているが、他に華美に目立つような装飾は見当たらない。
王家の持ち物と聞いていたからとんでもなく煌びやかに飾られているのかと思い込んでいたが、この屋敷を設えた人はセンスが良いようでとてもシンプルに纏められており、俺の好みと一致する。
「素晴らしいお屋敷だね。装飾のセンスも良くて、とても快適そうだ」
「ありがとうございます。お気に召していただけて嬉しいです」
エリスが顔を赤らめながらそう告げる。
「これはエリスの趣味なのかい?」
「私だけではなく、メイドのサナも一緒に四人で設えました」
「素晴らしいよ。俺もこういうシンプルな家が好きなんだ」
「精霊様と趣味が同じだなんて…。運命…でしょうか?」
なんだか知らないけど、エリスの顔が真っ赤だ。両手を頬に当ててクネクネしている。
どうしたんだ?さっきからユキと言いエリスと言い、なんか様子が変だぞ。
「私のお部屋もシンプルにしてますけど、見てくれますか…?」
後ろでクネクネしているのはミクだ。君もかよ!
一体なにが起きているんだろうか?
「ミクちゃんの部屋は後で見せてもらうよ。今はもう一度詳しく話を聞かせてくれないか?」
なんだか妖艶な雰囲気に少し戸惑いながらも、三人に提案してみた。
「そうですね。まずは装備を外して、楽な恰好に着替えましょう」
と、エリスが我に返ったように言い
「精霊様。お部屋をご用意いたしますので、こちらへどうぞ」
俺を先導して歩き出す…。が、後ろからユキもミクもついて来る。
一階の廊下の先にある部屋に着き、エリスが扉を開け中に招いてくれる。
「こちらが客間となっております。ご自由にお使いください」
 部屋に入ると、天井が柔らかく光りだす。
「あれ?電気があるの?」
と、驚いて聞いてみると
「でんき?でんきとはどう言った物でしょうか?」
と、入り口の横の壁際にいたユキが不思議そうに聞いてくる。
「いや、天井が光ったからさ」
「これは光石を光らせているのです」
ユキが言うには、天井全体に魔力で光る石『光石』が埋め込まれており、その部屋の壁などに触れて軽く魔力を送り込むと部屋全体を明るく照らしてくれるのだそうな。
それぞれの家庭によって光石の大きさや数に違いはあるそうだが、この世界では一般的な物らしい。
消すのは壁に手を触れるだけでいいそうだ。
 一度明かりを消してもらい、俺も試してみることにした。
全ステータスをカンストしている上に、チート能力持ちの俺でも使えるのだろうか。
よく解らないまま壁に手を触れると…
ビカッ!と天井が輝きだす。先ほどの比ではない。
カメラのフラッシュがずっと点灯してるのかと思えるほどの明るさだ。
「精霊様!魔力を絞ってください!!」
ユキの叫び声にも似た声が聞こえたので、慌てて明かりを消す。
「本当にごめん。魔力の扱いに慣れてなくて」
いや、マジでびっくりした。あんなになるんだな。
エリスが言うには、間違えると家が燃えることもあるそうで、年に数件の火災が発生するとのことだ。
気を付けよう。
それにしても、魔力を絞るのってどうやるんだ?
頭の中で蛇口を閉める動作をイメージしつつ、壁に指先でなぞるように手を触れる。
フワッと天井が輝く。なるほど。簡単なもんだな。
でも、もう少し魔力の使い方を練習した方がよさそうだな。
「素晴らしい輝きですね。まさに神様の後光のようです…」
エリスが天井を見上げながらウットリとした顔で呟く。
「本当、すごいよね…やっぱり好き♡」
えーっ?!なんか斜め上のこと言ってる娘がいるよ?
「たった一度の練習でマスターされるとは…。流石です」
やっとまともな感想を言う人がいたよ。ありがとう!ユキ。
 
 二、三回光石で遊んでると
「精霊様、こちらにクローゼットがありますので、お使いください」
と、部屋の中を案内してくれる。
広さは俺の家のリビングより少し広いくらいなので、二十五畳くらいだろうか。
真ん中にはクイーンサイズくらいのベッドが奥の壁に頭を着けるような形で置いてある。
すごくフカフカしてそうなベッドだ。流石だな、王家。
テレビは無い。そういう文明も無さそうだ。深夜のアニメが観れないのは残念だな。
部屋そのものは屋敷と同じでスッキリしていて居心地がいい。とても気に入った。
エリスが教えてくれたクローゼットの中には四段の小さい箪笥が設えられていたので
その上に背嚢を下す。プレートキャリアとホルスターを外し、やっと一心地する。
 
 そこでハッと気付く。
俺、着替えとか持ってません。どうしよう?この辺りにユ〇クロは無さそうだしな。
少しだけ考え、足元を見て先ほど靴を錬成したことを思い出す。
背嚢の中にはゴブリンどもから失敬した武器が幾つか入っているので、それを利用する。
仕事が終わった後に自宅で着ていたユ〇クロのルームウェアとルームシューズを思い浮かべると、すぐにイメージ通りの服が出て来る。
「すごい…。お召し物まで創造されるだなんて…」
三人が後ろでパチパチと手を叩く。何を出しても驚かれる。俺はドラ〇もんか?
何も考えずTシャツを脱ぎ捨てる。
このTシャツも処分した方がいいな。
僅かだがゴブリンの返り血が付着していて、ちょっとだけ獣の脂のような生臭い匂いがする。
「すてき…」
「鍛え抜かれた体をされていますね…」
「触ってみたい…」
聞こえた声に後ろを振り返ると、やはりウットリ顔の三人が立っている。
違和感の正体に今更ながら気づいた。
あれは女が男を見る目だ。
もっと言うならメスがオスを見る時の目だと思う。
「あの…。着替えたいんだけど…」
「はい。そうですね」
頷くユキ。
「この世界では異性の着替えを気にしないものなの?」
そう言うと顔を見合わせた三人は気まずそうに自分の部屋に戻っていく。
「あたしは精霊様になら着替えを見せてもいいですよ」
と言っていたミクだけは、二人に首根っこを掴まれて連れて行かれたが。

 さて、一人になった所で所持品を見てみる。
服、腕時計は自宅にいた時のままだ。財布やスマホは当然持っていない。
ポケットには愛車のスマートキーと小銭入れが入っているのみ。
他の持ち物はこの世界に来てから錬成した物ばかりだ。
体も特におかしな所は無いし、あれほど戦った後なのに特に疲れてるわけでもない。
特に理由があるわけでもないのだが、本能的にボクサーパンツのゴムを引っ張りジュニアを確認する。
これは男の子のサガだよね。
特に異常は…
あ!なんだこれ?!
俺は思わずパンツを擦り下ろし、ジュニアを掴む。
なんと…。ジュニアが腫れ上がっているではないか!
しかし、痛くもなければ違和感も全くない。実はさっきユキのおっぱいを揉んだ時に勃起してしまったんだが、いつもと変わらない勃起で違和感もなかった。
俺は確かめてみることを思い立ち、ユキのおっぱいの感触とあの時のユキの照れた可愛い顔を思い出してみる。
するとムクムクと屹立し始めるジュニア。フル勃起までしていなくとも、通常サイズの半起ち状態の1.5~2倍くらいはありそうだ。
『え?俺、どっかで病気もらったのか?』
考えてみるが最近は風俗にも行ってないし、素性を知らない相手とセックスもしていない。
お口でだけはしてもらいました…。相手は近所のスーパーのお姉さんです。
思い当たるとすればそれくらいだが既に一週間くらい前の話なので、病気を貰っていたとすればとっくに症状が出ているはずだ。
そこで俺は、自分に都合の良い方向に考えることにした。
これは異世界補正である!

 俺のジュニアの通常サイズは特別大きくもなく、小さいわけでもない。
今までの恋人やお相手してくれた女性からは
『安心できる良い大きさ』と言ってもらえて、そこそこに好評だったのである。
しかし、俺自身はそれに満足したことは無かった。
『もう少し大きければ、もっと女性をヒィヒィ言わせれるのかな?』
と常日頃から考えていた。(いや、四六時中考えてたわけでは考えてないけども!)
男として生まれたからには、デカいチンポで女のヒィヒィアンアン言わせたい!
健康的で健全な男子なら、皆そう思っている(主人公調べ)。
という風にジュニアのサイズについては結論する。
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