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解呪に必要な物!
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『この呪いを掛けたのはアンデッドね。』
「はい、リッチと言われるアンデッドでした。」
『かなり古い魔法ねぇ、ロイロ知ってる?』
「いや、儂は知らんが死霊の呪いに近いのぅ。」
『一つ言えるのはこの世界で構築された魔法では無いって事、ロイロやチハルの様に他の世界からの知識ね。』
「で、解呪出来るんだよね?」
アイトネに千春が話しかけると頷く。
『えぇ、変に解呪すると跳ね返るから気を付けてね。』
アイトネは微笑みながら千春に言う。
「うん・・・え?私が、やんの!?」
『えぇ、聖魔法で行うのが一番良いわ、それにこの世界で聖魔法が一番強いのはチハルですもの。』
「・・・はぁ?そうなの?」
『聖女の称号が付いているでしょう?』
「うん、称号はついてるけど。」
『聖魔法にバフが掛かるのよ。』
「初耳なんですけどぉ!?」
『そうだったかしら?あとは呪具と素材ね、まずは魔力を溜め込む魔石なんだけど。』
「大きい方が良いの?」
『宝石でも良いわ、魔力を溜めれる事が出来れば。』
千春とアイトネが話をしていると、ルクレツィアが話に入る。
「魔石だとどれくらいの大きさが必要なんでしょうか。」
『そうねぇ・・・冒険者のあなたが分かる魔物だと最低でもベヒモスクラスね。』
「そ、そんな・・・。」
ルクレツィアはそう言うと項垂れる。
「アイトネ、これは?」
千春はアイテムボックスから雫型の宝石を取り出す。
『あら、精霊の涙じゃない、十分すぎるわ。』
「「精霊の涙!?」」
ルクレツィアとマルグリットが目を見開き声を上げる。
「はい、精霊ちゃん達がくれたんです。」
「・・・チハルそれ価値知ってる?」
「え~っと・・・国宝になるとかなんとか?」
「知ってるなら良いわ・・・いえ良くないわね。」
「そんな物を・・・。」
2人は千春と精霊の涙を見ながら呟く。
「アイトネあとは何?」
「世界樹の実と世界樹の泉の水は必要ね。」
「そんな!世界樹を見つけるなんて無理です!」
「あ、ルクレツィアさん大丈夫ですよ。」
そう言うとアイテムボックスから世界樹の実をボトボトと落とす。
「あとは~、あったあった。」
ペットボトルに入れた泉の水をテーブルにドンと置く。
「・・・え?」
ルクレツィアは目を点にして実とペットボトルを見つめる、マルグリットは苦笑いだ。
「実は何個いる?足りないなら取って来るけど。」
『大丈夫、一個で良いわ、あとは魔法陣を書くためのインクね。』
「インクなら魔導士団の部屋にあるから持ってきてもらう?」
『普通のインクじゃダメ、呪いに耐えれる物じゃないと、聖獣の血が良いわね。』
「ふむふむ。」
千春とアイトネはルプを見る。
「血くらいなら問題無いぞ。」
ルプは狼男の姿になると、千春の横に来る。
「何か入れる物はあるか?」
「んと~、固まったらダメだろうから、この小瓶に入れて直ぐにアイテムボックスに入れるね。」
「分かった。」
そう言うとルプはポツリと呟く、すると指先がスパっと切れ血が滴る。
「どれくらい必要だ?」
『そうね、その瓶だとこれくらいは欲しいわね。』
アイトネは指を1㎝ほど開きながら言う。
「狼の獣人!?」
ルクレツィアはルプを見つめながら呟く。
「いや、俺はフェンリルだ、この世界だと聖獣らしいがな。」
「・・・フェンリル様。」
血が溜まると、千春がヒールを掛け傷を消す。
「これで全部?」
『必要な物はこれで良いわ、この精霊の涙に魔力を溜めて、世界樹の実と水で飲み物を、あとは血で魔法陣を書いて中に入ってもらうの、そしてチハルに少し記憶を送るわね。』
アイトネは人差し指を千春の額に当てる。
「んぉぉぉ?何この記憶。」
『呪文みたいな物よ、魔力を溜めてその記憶を思い出すだけで発動するわ。』
「それで、精霊の涙に魔力ってどれくらい入れるの?」
『そうねぇ、チハルの魔力だと50人分くらいかしら?』
「・・・無理やん?」
『大丈夫よ、魔力を沢山持っている種族が居るでしょ?』
ロイロを見ながら微笑むアイトネ。
「魔力なら私も出せるわよ、協力させてちょうだい。」
マルグリットは真剣な顔で言う。
「足りなかったらメグ殿にも頼むかのぅ。」
『メグちゃんには別の仕事があるから心配しないでね。』
ロイロは外に出ると、大きな声で鳴く。
「ギャォゥオゥォォォォォ。」
「うわぁびっくりしたぁ!」
「はっはっは、皆を呼んだ、母も呼んだから魔力は問題無いじゃろ。」
千春に言うと間もなく次々とドラゴンが降りて来る。
「ロイロ、何の用?」
「ちょいと魔力をくれ。」
「良いわよ。」
躊躇いも無く了解するママドラ、そして精霊の涙を手の平に置くと魔力を溜める。
「はい、次あなたね。」
ママドラは次々とドラゴンの手に置き、ドラゴン達も魔力をつぎ込む。
『魔力は足りそうね、それじゃ飲み物を作るわよ。』
「はーい、すり潰し?絞る?」
『すり潰してそのままね。』
「おっけ~スムージーね。」
千春はそう言うと日本に戻りミキサーで世界樹の実スムージーを作って戻る。
「は~い出来たよ~ん。」
『後は魔法陣ね、メグちゃん魔術で魔法陣書けるでしょ?』
「えぇ、任せて頂戴、陣はどのような?」
『ちょっと待ってね、最適な魔法陣を構築するから。』
アイトネは額に指を当て、ん~・・・と呟き、先程の千春と同じくマルグリットの額に人差し指を当てる。
『はい、これでお願いね。』
「・・・なにこれ、複雑すぎるわ。」
『そのまま複写すれば大丈夫、メグちゃんなら出来るわ。』
「えぇ、でもこんな魔法陣・・・人には作れないわ。」
『そうね、でも似たような物は作れると思うわよ?』
「・・・何百年かけたら作れるの?こんな陣。」
呆れた様に言うマルグリットにアイトネは笑みを浮かべる。
「メグ・・・。」
「ルクレツィア、大丈夫よ、女神様のお墨付きだから、絶対成功するわ。」
「私・・・こんな・・・お礼出来ないわ。」
「そうね、私が同じ立場なら同じ事を言うと思うわ。」
フフフッと笑いながらマルグリットはルクレツィアに返す。
「アイトネ、魔力はこれくらいで良いか?」
ロイロは精霊の涙を摘まみアイトネに見せる。
『えぇ、十分よ、二回くらい解呪出来そうね。』
「いや、一回で充分だよ。」
苦笑いしながら千春はアイトネに言うと、アイトネはルクレツィアに話しかける。
『それじゃぁ準備を始めましょう、ルクレツィアちゃん服を脱いで魔術の札だけになってくれる?』
アイトネが言うと、サフィーナ達はカーテンを閉め部屋を隠していく、ルクレツィアは靴を脱ぐと、呪いで朽ちた足が出て来る。
「うっ、痛く無いんです?」
千春達はルクレツィアの足を見ながら言う。
「えぇ、痛みと言うかもう感覚はないの、歩く事は出来るわ。」
色褪せ、木の皮が剥がれる様に朽ちた足を見せながら言う
『サフィーちゃん、ここの敷物を全部取ってくれる?』
「はい、分かりました。」
サフィーナは応接間の中央に向かうと、アイテムボックスにテーブルや椅子を入れ、最後に絨毯も片付ける。
「これで宜しいですか?」
『えぇ、それでは始めましょうか、ルプ、室内と侍女達に結界を掛けてくれる?』
「・・・アレが外に出ない結界か?」
『良く分かったわね。』
「一応向こうで神様みたいな事をやってたからな、人を呪う呪術も見て来た、それは出て来るタイプだろ?」
『えぇ、最悪私がやっちゃっても良いんだけど、ちょっとグレー過ぎて手を出せないのよね。』
「問題無い、その時は俺が抑える。」
『頼もしい~♪任せたわ、それじゃ始めるわよ。』
アイトネはそう言うと皆を見回す、マルグリットとルクレツィアは無言で頷く、千春も頷くとアイトネはニッコリと微笑んだ。
「はい、リッチと言われるアンデッドでした。」
『かなり古い魔法ねぇ、ロイロ知ってる?』
「いや、儂は知らんが死霊の呪いに近いのぅ。」
『一つ言えるのはこの世界で構築された魔法では無いって事、ロイロやチハルの様に他の世界からの知識ね。』
「で、解呪出来るんだよね?」
アイトネに千春が話しかけると頷く。
『えぇ、変に解呪すると跳ね返るから気を付けてね。』
アイトネは微笑みながら千春に言う。
「うん・・・え?私が、やんの!?」
『えぇ、聖魔法で行うのが一番良いわ、それにこの世界で聖魔法が一番強いのはチハルですもの。』
「・・・はぁ?そうなの?」
『聖女の称号が付いているでしょう?』
「うん、称号はついてるけど。」
『聖魔法にバフが掛かるのよ。』
「初耳なんですけどぉ!?」
『そうだったかしら?あとは呪具と素材ね、まずは魔力を溜め込む魔石なんだけど。』
「大きい方が良いの?」
『宝石でも良いわ、魔力を溜めれる事が出来れば。』
千春とアイトネが話をしていると、ルクレツィアが話に入る。
「魔石だとどれくらいの大きさが必要なんでしょうか。」
『そうねぇ・・・冒険者のあなたが分かる魔物だと最低でもベヒモスクラスね。』
「そ、そんな・・・。」
ルクレツィアはそう言うと項垂れる。
「アイトネ、これは?」
千春はアイテムボックスから雫型の宝石を取り出す。
『あら、精霊の涙じゃない、十分すぎるわ。』
「「精霊の涙!?」」
ルクレツィアとマルグリットが目を見開き声を上げる。
「はい、精霊ちゃん達がくれたんです。」
「・・・チハルそれ価値知ってる?」
「え~っと・・・国宝になるとかなんとか?」
「知ってるなら良いわ・・・いえ良くないわね。」
「そんな物を・・・。」
2人は千春と精霊の涙を見ながら呟く。
「アイトネあとは何?」
「世界樹の実と世界樹の泉の水は必要ね。」
「そんな!世界樹を見つけるなんて無理です!」
「あ、ルクレツィアさん大丈夫ですよ。」
そう言うとアイテムボックスから世界樹の実をボトボトと落とす。
「あとは~、あったあった。」
ペットボトルに入れた泉の水をテーブルにドンと置く。
「・・・え?」
ルクレツィアは目を点にして実とペットボトルを見つめる、マルグリットは苦笑いだ。
「実は何個いる?足りないなら取って来るけど。」
『大丈夫、一個で良いわ、あとは魔法陣を書くためのインクね。』
「インクなら魔導士団の部屋にあるから持ってきてもらう?」
『普通のインクじゃダメ、呪いに耐えれる物じゃないと、聖獣の血が良いわね。』
「ふむふむ。」
千春とアイトネはルプを見る。
「血くらいなら問題無いぞ。」
ルプは狼男の姿になると、千春の横に来る。
「何か入れる物はあるか?」
「んと~、固まったらダメだろうから、この小瓶に入れて直ぐにアイテムボックスに入れるね。」
「分かった。」
そう言うとルプはポツリと呟く、すると指先がスパっと切れ血が滴る。
「どれくらい必要だ?」
『そうね、その瓶だとこれくらいは欲しいわね。』
アイトネは指を1㎝ほど開きながら言う。
「狼の獣人!?」
ルクレツィアはルプを見つめながら呟く。
「いや、俺はフェンリルだ、この世界だと聖獣らしいがな。」
「・・・フェンリル様。」
血が溜まると、千春がヒールを掛け傷を消す。
「これで全部?」
『必要な物はこれで良いわ、この精霊の涙に魔力を溜めて、世界樹の実と水で飲み物を、あとは血で魔法陣を書いて中に入ってもらうの、そしてチハルに少し記憶を送るわね。』
アイトネは人差し指を千春の額に当てる。
「んぉぉぉ?何この記憶。」
『呪文みたいな物よ、魔力を溜めてその記憶を思い出すだけで発動するわ。』
「それで、精霊の涙に魔力ってどれくらい入れるの?」
『そうねぇ、チハルの魔力だと50人分くらいかしら?』
「・・・無理やん?」
『大丈夫よ、魔力を沢山持っている種族が居るでしょ?』
ロイロを見ながら微笑むアイトネ。
「魔力なら私も出せるわよ、協力させてちょうだい。」
マルグリットは真剣な顔で言う。
「足りなかったらメグ殿にも頼むかのぅ。」
『メグちゃんには別の仕事があるから心配しないでね。』
ロイロは外に出ると、大きな声で鳴く。
「ギャォゥオゥォォォォォ。」
「うわぁびっくりしたぁ!」
「はっはっは、皆を呼んだ、母も呼んだから魔力は問題無いじゃろ。」
千春に言うと間もなく次々とドラゴンが降りて来る。
「ロイロ、何の用?」
「ちょいと魔力をくれ。」
「良いわよ。」
躊躇いも無く了解するママドラ、そして精霊の涙を手の平に置くと魔力を溜める。
「はい、次あなたね。」
ママドラは次々とドラゴンの手に置き、ドラゴン達も魔力をつぎ込む。
『魔力は足りそうね、それじゃ飲み物を作るわよ。』
「はーい、すり潰し?絞る?」
『すり潰してそのままね。』
「おっけ~スムージーね。」
千春はそう言うと日本に戻りミキサーで世界樹の実スムージーを作って戻る。
「は~い出来たよ~ん。」
『後は魔法陣ね、メグちゃん魔術で魔法陣書けるでしょ?』
「えぇ、任せて頂戴、陣はどのような?」
『ちょっと待ってね、最適な魔法陣を構築するから。』
アイトネは額に指を当て、ん~・・・と呟き、先程の千春と同じくマルグリットの額に人差し指を当てる。
『はい、これでお願いね。』
「・・・なにこれ、複雑すぎるわ。」
『そのまま複写すれば大丈夫、メグちゃんなら出来るわ。』
「えぇ、でもこんな魔法陣・・・人には作れないわ。」
『そうね、でも似たような物は作れると思うわよ?』
「・・・何百年かけたら作れるの?こんな陣。」
呆れた様に言うマルグリットにアイトネは笑みを浮かべる。
「メグ・・・。」
「ルクレツィア、大丈夫よ、女神様のお墨付きだから、絶対成功するわ。」
「私・・・こんな・・・お礼出来ないわ。」
「そうね、私が同じ立場なら同じ事を言うと思うわ。」
フフフッと笑いながらマルグリットはルクレツィアに返す。
「アイトネ、魔力はこれくらいで良いか?」
ロイロは精霊の涙を摘まみアイトネに見せる。
『えぇ、十分よ、二回くらい解呪出来そうね。』
「いや、一回で充分だよ。」
苦笑いしながら千春はアイトネに言うと、アイトネはルクレツィアに話しかける。
『それじゃぁ準備を始めましょう、ルクレツィアちゃん服を脱いで魔術の札だけになってくれる?』
アイトネが言うと、サフィーナ達はカーテンを閉め部屋を隠していく、ルクレツィアは靴を脱ぐと、呪いで朽ちた足が出て来る。
「うっ、痛く無いんです?」
千春達はルクレツィアの足を見ながら言う。
「えぇ、痛みと言うかもう感覚はないの、歩く事は出来るわ。」
色褪せ、木の皮が剥がれる様に朽ちた足を見せながら言う
『サフィーちゃん、ここの敷物を全部取ってくれる?』
「はい、分かりました。」
サフィーナは応接間の中央に向かうと、アイテムボックスにテーブルや椅子を入れ、最後に絨毯も片付ける。
「これで宜しいですか?」
『えぇ、それでは始めましょうか、ルプ、室内と侍女達に結界を掛けてくれる?』
「・・・アレが外に出ない結界か?」
『良く分かったわね。』
「一応向こうで神様みたいな事をやってたからな、人を呪う呪術も見て来た、それは出て来るタイプだろ?」
『えぇ、最悪私がやっちゃっても良いんだけど、ちょっとグレー過ぎて手を出せないのよね。』
「問題無い、その時は俺が抑える。」
『頼もしい~♪任せたわ、それじゃ始めるわよ。』
アイトネはそう言うと皆を見回す、マルグリットとルクレツィアは無言で頷く、千春も頷くとアイトネはニッコリと微笑んだ。
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