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桜の下でプロポーズ!

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「はぁー、面倒だねぇ。」
「もう今更感パナいけどね。」
「そりゃそうよね、流石にコレで無かったことには出来ないよ。」
「だよねー。」
 千春と頼子が言うと、美桜麗奈も桜を見ながら言う。

「チハルさん、もういっその事オープンにして受け付けすればよろしいのでは?」
「例えば?」
 フランシスの提案に千春が聞き返す。

「モリアンちゃんにこの木の使用受付を丸投げする・・・とか?」
「あー、窓口はモリーの担当って事ね。」
「いんじゃ無いそれで、平日はウチら学校で居ない訳じゃん?その間だけ使用可とか。」
「妥当な案じゃん、チハルそれが良いよ。」
 フランシスの提案に頼子が納得し、美桜と麗奈も乗っかる。

「そんな所だろうねぇ。」
 千春は空を見あげ、豆粒の様に見えるロイロを目で追いながら呟く。

「サフィー、今の案は大丈夫そう?」
「問題有りません、庭のみの使用でチハルの許可が出ているのでしたらモリーの采配に任せれます。」
「サリナはどう?」
「はい、私の方も部屋に入らない様に監視するだけで済みますので問題有りません。」
「よし、それじゃそう言う形でいきまっしょい。」
 千春は面倒事をモリアンに丸投げする事で決定する。

「チハルーこの庭使用禁止って言わないのです?」
 リリが不思議そうに千春へ問いかける。

「んー、それも考えたけどさー、なんかこの桜独り占めするのは違う気がするんだよねぇ。」
「俺も居るしロイロも居る、小細工して千春に何かする奴もいねーだろ。」
「わっちはヨリと日本にもどるけんねぇ。」
「僕もミオさんと日本に戻りますので。」
 ルプが言うとビェリーとコンがそう言って申し訳なさそうにする。

「木にはアミが巣作ってるし、木に何かされる事も無いっしょ。」
 麗奈が桜の木に巣を作っているアミを見ながら千春に言う。

「レナ、何でアミの名前アミなの?」
「ん?軍隊蜂でしょ、軍隊って英語でアーミーじゃ無かったっけ?」
「なーんだ、アミって可愛いから何から取ったのかと思ったら思ったより考えてなかったな。」
「失礼だな!」
 皆で話しをしながらお茶をしているとロイロが帰って来た。

「おかえりロイロ。」
「ただいまチハル。」
 ロイロはモリアンを下ろすと人型に戻る。

「モリアン楽しかった?」
 orzの絵文字の様な格好で手をつくモリアン。

「チハルさん・・・」
「なに?」
「めっちゃ凄かったです。」
「・・・怖くなかった?」
「最初は怖かったです、おしっこちびるかと思いましたけど直ぐ慣れました。」
「凄いなモリーちゃん。」
「あれ慣れるの?」
「ジェットコースターみたいなもん?」
 平然と言うモリアンに皆は感心する。

「凄いって何が?」
「凄いですよ!王都が一望出来るんです!コレは商売になりますよ!」
「・・・・反省して無いなコレ。」
 立ち上がり握り拳を作って千春に言うモリアンに千春はため息を吐く。

「モリーもう噂は消えないだろうしこの木も消せないから、この木の前で告白とかプロポーズしたいって言う人居たらモリーが窓口ね。」
「・・・良いんです?」
「良いよ、幸せのお裾分けって事で、出来れば私たちが学校に行ってる時間だけって事で。」
「了解です!」
 笑顔で千春に返事をするモリアン。

「しかしアレが楽しかったとか、マジか。」
「ロイロ手加減した?」
 美桜が呟くと千春がロイロに聞く。

「しとらんぞ、普通なら失禁するか気を失うくらいで飛んでやったわ。」
「モリーが普通じゃなかったか。」
「ひどいです!チハルさん!最初飛び上がった時なんて意識飛びかけましたよ!」
「その後は?」
「楽しかったですー。」
 ロイロは笑いながらまた呑みだし、モリアンはサフィーナとサリナから今後の木の窓口はモリアンだと説明を受ける。

「でもさー、桜って1週間くらいで花散るじゃん、それ知ってんのかね。」
 ボソッと呟く千春。

「そうなんですの?」
「フランちゃんも知らないよね、桜の花は1週間くらいなんだよ、その後は緑の葉っぱが生い茂るだけ。」
「そうなんですのね、告白は花が咲いてる時だけですの?」
「さぁ?気持ちの問題じゃないかな。」
「それじゃあの遠巻きに見てる人達もそれは知らない訳だよねぇ。」
 頼子が指を差す方を見ると文官の様な者や兵士が桜の木を見ている

「あ!エーデルさんだ!」
 美桜が通りすがりのエーデルを見つけると声を掛ける、エーデルも聞こえた様で千春達の所に来ると挨拶をする。

「皆様ご機嫌麗しく。」
「巡回中?」
「はい、この木の件でざわついておりますので警備をしております。」
「ご苦労様です、犯人はアイツです。」
 千春が指をさすのはモリアンだ。

「はい、噂の出所も把握しております。」
「あ、そうなんだー・・・あ!エーデルさんミオとの交際受けてくれたんだって?!」
 千春は思い出し、エーデルに言うとエーデルは照れた様に頭を掻く。

「はい、ミオさんの事は好ましく思っておりましたので。」
 チラリと美桜を見ると真っ赤になってニヤけている。

「んじゃ噂の第一号はエーデルさんとミオがやれば?」
 頼子がニヨニヨしながら言う。

「いいね、身内が1番最初ってのも。」
「ちょっと!ヨリ!チハル!」
 ミオが2人を見つつエーデルと目を合わせるとエーデルが微笑みながら手を差し出す。

「ミオさん、よろしいですか?」
「・・・・はい。」
 エーデルの手を取り美桜が桜の木の横まで行くとエーデルが片足を地に突き何かを話している。

「いいねぇ、ミオのあんな顔初めてみるわー。」
「本当だね、乙女じゃん。」
 千春と頼子が2人を見ていると美桜が頷き改めて手を取り合っている。

「終わったかな?」
「あ"ー良いのぅー若いもんわぁぁ!」
 麗奈がテーブルにもたれながら唸る。

「ミオさんは騎士団長と恋仲でしたの?」
 ずっと見ていたフランシスが問いかける。

「そ、ミオの一目惚れ。」
「私の相手はどこなのさー。」
「レナさんはお相手いらっしゃらないのですか。」
「いーなーいーよー。」
 麗奈がフランシスに答えていると美桜が戻ってくる。

「プロポーズ頂きました!」
「おめでとー!」
「良かったねぇぇぇぇ!」
「エーデルさんミオよろしくね。」
「もちろんです。」
 2人は千春達の祝福を受け手を取り合い微笑み合った。







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